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人狼物語 三日月国

55 (R18)竜宮城


【人】 しあわせうさぎ 理恵

[そうして湯靄のたなびく露天風呂に向かえば、フウタが顔をとろけさせた>>7
 温泉にはそういう効能がある。
 けれどやっぱり尻を底につけると溺れそうで、どうにも寛げないでいれば、フウタからひょいと抱きかかえられた。
 膝の上でやっとちょうどいい深さになって、「あ゛―」似たような顔を前後に並べていたが、裸のうなじを舐め上げられて、「うひゃ、」思わず声を上げた。

 昨夜の記憶が蘇って体が熱くなる、暇も無く。人間の耳(飾り)の方に口を寄せられて、ぺろぺろと舐められれば、「うひゃ、ひゃひゃ、はは、ぅぅぅぅぅ、やめ、やめんか!」くすぐったさにゲタゲタ笑えば、騒々しく波紋が広がる。しまいにはフウタの顔に、ぱしゃんとお湯をかけた。
 けれど懲りずに今度は兎の耳(本物)をとられ、同じように口を寄せられれば、湯の中の肌がぞわりと泡立った。「──ひゃ、」耳の内側は、桃色に淡く色づいていた。繊細な孔に舌が当てられれば、息がやけに熱く感じる。頭の中に直接水音を注がれている気分になって、「ぅぅぅぅ」ぱしゃんと湯を鳴らして腕を上げると、自分の両耳をきゅっと抑えた。]
(13) 2021/01/07(Thu) 22:10:39