ああ、そうじゃな、行くとするか

[無邪気に、これからすることが楽しみであるかのように茅が誘う>>14
かつて、天狗が生まれた村を潰したように
茅もまた、育った村を捨てるのだが、天狗がそれを憂うことはない
きっと茅は、それでも純粋なままでいるだろう
無垢で無邪気なものほど、実は恐ろしいのだが]

　きっと驚くぞ、茅
　ほれ、飛んでいくからしっかり掴まっとけ

[手を差し出せば、きっと茅は腕の中に納まるだろう
何しろ茅の翼は飛ぶには小さい
そうして、愉しげに翼を広げ麓の村まで飛んでいく

村では今何が行われているか知らぬが、その村の集落の中心に降り立って]