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人狼物語 三日月国

16 【第三回TRPGミニマム村】ファスト・ミレニアム


【人】 「和」の神 ペノル

その日、ワタシは疲弊していた。

人の世には、争いが多すぎる。
「和」を得られなければ、ワタシは消滅してしまう。

人は、どうしたって争う生き物なのか。
「和」は、永遠に成立しないのか。
ワタシは、このまま先細っていく定めなのか。
ワタシは、自分の教義さえ信じられなくなっていた。

そこに現れたのは、よりによって「狂」の神アネーシャだった。
ワタシとアネーシャがまともに話をしたのは、初めてだった。
ワタシは、彼女がワタシにとどめを刺しに来たのかとさえ思えた。
そのくらい、弱っていたのだ。

ぐったりと座り込むワタシに、アネーシャはひとことだけ、言った。
その彼女の一言はワタシを救う結果となった。

「何をそんなに苦しんでいるのかしら?
 バカね〜。
 、、、、、、、、、、、、、、、
 したいようにすればいいじゃない」

彼女の言葉は、ワタシにとって革命だった。
そうして、ワタシは彼女を友人だと感じ、以降、彼女との距離を詰めるように努め、今、「アネーシャちゃん」と呼ぶに至ったのだ。

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(24) TSO 2019/10/04(Fri) 22:09:53