【人】 三谷 麗央――→睡蓮の間へ――>>110 [首へは?と千秋が尋ねるのには苦笑して、 つい宥めるように彼女の頬を撫でてしまった。 聞き分けのない子供にでも言い聞かせるように。] 首輪は着いた先まで、お預けだ。 ほら、手首。 [報道映像で見る被疑者のような、 両手を揃えて前に出し、俯きがちになった彼女。 だが振り向いてみれば隠しきれない期待ゆえと察せられる。 幾度か廊下を曲がり、階段を上り。 鍵を開けて開く先には 穏やかな電灯色に照らされた和モダン調の室内。 奥の一間には整えられたツインのベッド。 招き入れて千秋を引き寄せ、一度、強く唇を奪った。]* (114) yuma 2020/08/11(Tue) 20:42:18 |