【人】 コピーキャット ペネロペ>>133 イレネオ 「いえいえ。こちらこそ、 日頃平和を守ってくださってありがとうございますっ」 限りなく本物のようにした、うわべの言葉と笑顔を返す。 実際は都合の悪い時は都合が悪い以上のものではない。 とはいえ一般市民としての模範解答はこれなのだ。 そして、癪ではあれど都合の良い時も存在しなくはないだろう。 「じゃあ、元気を出したい時はどうぞ当店をご贔屓に! 秋の新作も出てますから、またいらっしゃってくださいねっ」 今度は外れてはいなかった推理に、やった、と喜んで見せて。 ちゃっかりとセールストークなんかも添えた。 時折墓石を向く視線の動きは見えていたか、見えていなかったか。 見えていたとしても詮索のし過ぎは怪しまれると判断したのか、 特別言及はしないまま。 「あ、ここです!ええと、掃除用具はそっちに。 決まった順番は無いので、一つずつ掛けていけば大丈夫です」 そうしている間に、気が付けば目的地へと着いて。 用具入れを開けば、中には様々な道具を掛ける為のフックがある。 園芸用具は数も少なく、すぐに仕舞い終わった。 掃除用具もそれよりひとつかふたつ多い程度のものだろう。 #共同墓地 (136) 2023/09/14(Thu) 0:48:51 |