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人狼物語 三日月国


28 【恋愛RP】星降る宴の必然を【R15】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


(a4) 2020/05/13(Wed) 0:18:15

(a14) 2020/05/13(Wed) 7:56:55

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[カーテンの隙間から射した朝日に薄らと目蓋を開ける。ガーネットに似た色の瞳から見えた景色は夢現が混濁している様に映った。このソファの手触りも懐かしい。実際触れるのは勿論初だと言うのに。嗚呼、もうすっかり紅茶の香りはしていないな。]

〜 10年以上前 〜


ユウェル姫……、恐れ入りますが次期王女となられる方が私なぞの部屋で御寛ぎになられても困ります。
きっと、爺が心配しておりますよ。

[王宮の一区画にある、使用人の住まいの一室に2人はいた。マッド……否、『マシュー』が王室より借りている部屋だがごく偶に宝石が転がり込む。こんな処を他の使用人に見られたら宝石泥棒と間違われても弁明は不可能だ。ソファに腰掛け、異国の刑法書を読むマシューにベッドで寝転ぶユウェル姫はキラキラと笑顔を向ける。その時も、傍のテーブルには王室から賜ったブーヨプスキュリテ名産の紅茶があったのを覚えている。]

[鏡に映った彼の姿は埃一つ付いていない紅色の軍服を纏った騎士であった。脇には王家の紋が柄に彫られたサーベルが立て掛けてあり、その上にはシルクハットが被さっていた。まさか、誰も彼を『mad(狂った様な)』とは呼ばないだろう。無論顔に奇抜なメイクも無い。整えられた髪は背中まで伸び、リボンでひと結びにされていた。]

[眼鏡を外し、ブラックオキニスと同じ色の瞳を擦った。"齢40代"にもなると無駄に目へ疲れが溜まる。さて、本日姫君は何を御所望か?遠征先で異人から学んだ『手品』とやらはいい加減ネタも尽きてきたというのに……。]
(93) 2020/05/13(Wed) 21:40:53

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

〜 現在 〜


店主、アルジャーノン店主……いない。
何処かへお出掛けですか?

[意識が次第に現世へと帰納する。寝癖の付いた側頭部をワシャワシャと整え、渇いた喉に潤いを与えようとテーブルに置いてあるポットへ手を伸ばす。冷たい感覚が指へ伝った。]

ー あの魅惑的な貴婦人もいない。

さて……問題は寝てる間、誰かにこの醜態を目撃されていないだろうか?それが心配だ。

[いつの間にか足元に落ちていた帽子を拾い、被る。ピンと鍔を弾いた。彼がアルジャーノン店主のメモとその下に包まれている装束を見つける>>15のは、それから直ぐの事であった。]

ー む、何やら早速外に気配が……。>>85 >>91 *
(94) 2020/05/13(Wed) 21:41:33
(a42) 2020/05/13(Wed) 21:48:22

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[彼は帽子の鍔をグッと引っ張り、顎位置まで下げる。そして一気に帽子を元の高さ迄戻した。白粉をベースにしたメイクが真新しいものに戻る。また、ピンと帽子の鍔を弾く。彼は気づいていないが、寝癖はまだ直っていない。]

[>>15、店主が残したメモを手に取り読みながらポットを掴む。もう次期正午だ。昨日出されたポットはすっかり冷たくなっていたが、飲みかけの紅茶が入ったカップにその中身を継ぎ足すとフワッと湯気が舞った。シンフォニー調の懐かしの匂いが鼻先を擽る。来客者にも御裾分けを……。マッドはカップを指で突いた。ピョン、ピョン、と、湯気が踊るカップから空のカップが2つ、テーブルの上にスライドした。]

[その時、ふと仕立て屋の扉が開く。]

おっと……、いや、申し訳ない。
ぼくとしたことが、来客を予期できなかった。

いらっしゃいませ。御嬢さん。>>95
ぼくの立場でそう言っていいかわからないけど。

[彼はその少女に微笑んだ。何処からか取り出されたカップに温かな紅茶を入れ、彼女へ手渡す。*]
(98) 2020/05/13(Wed) 22:20:26

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

ー 本当に繁盛する店だ。

[少女の背後から長髪の男が顔を出す。>>97
その男優りな風体から見回りの騎士の1人か?と、少し身構えたものの女と2人組の様子。何やら煤と錆の臭いがする。反射的に眉をピクリと動かし不快を露わにしてしまったが……男は友好的で挨拶の声色からも晴天風靡の様な清々しさを感じた。]

こんにちは?嗚呼、もう昼だったね。
失礼、少々時差ボケしていまして。
いらっしゃいませ旦那様。

ー 正直な話、此処までこの国で人と関わる事になるなんて。夢にも思いませんでしたよ。

[マッドはにこりと笑い、テーブルのカップにブーヨプスキュリテの紅茶を注いだ。*]
(100) 2020/05/13(Wed) 22:35:20
(a47) 2020/05/13(Wed) 22:42:25

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[>>104少女は行儀良くマッドの側にあった椅子に腰掛けていた。座る姿を花で例える諺が異国にあったが、何だっただろうか。しかし、この"少女"、幼顔の割に柔らかく女性らしさのある身体付きをしている。踊子というだけでなく、これは歳相応のものだろう。"御嬢さん"は失礼な物言いだっただろうか?言い訳をするなら、10年程前の彼女とどうしても重なってしまったからだろう。彼女は覚えている。]

嗚呼、衣装の仕上げね。
少し事情を説明してもいいかな。

[勿論長い間隔に加えこの顔、この"姿"では彼女の方から気付く由も無いだろうが。一方、後から入ってきた男は昔からこの国にいた人物だっただろうか?マッドは記憶を辿る。]

……?背後の御婦人は御入りになられないのですか。折角紅茶を用意したのに。

[赤いヴェールの少女……踊子が、男に笑顔を向けるのを他所に、彼は扉の影に隠れた女性>>105の方を覗き込んだ。*]
(112) 2020/05/13(Wed) 23:16:30

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

……?ぼくの帽子がそう気になるかい?>>108
気に入ってるんだ。親友と言ってもいい。

スタンレー様。お初に御目にかかります。
ぼくはマッド・リヒター。マッドです。
見ての通りしがない道化師……以後お見知り置きを。タナバタの様な政こそ我が生業の楽園ですよ。

[帽子の鍔をピンと弾いた後、その手でスタンレーに握手を求めた。]

[スタンレー……会うのは初めてだが、その名前はマッドが旅した異国にも知れ渡っていた。彼が"深蒼の機関設計士"か。北の果てで、そんな異名を聞いた事がある。間違い無くブーヨプスキュリテを代表する職人の1人だ。加えて、その異名に負けず劣らずの色男の様子。]

ー タナバタなんてお茶目な政だ。
こんな修羅場に似た光景もありますよね。

[スッと踊子の座っている椅子の側にあるソファ迄戻り、自分のカップに入っている紅茶をズズーっと啜った。嗚呼、まだアルジャーノン店主は帰って来ないのだろうか>>16。仕事がこんなにも溜まっているのに。*]
(116) 2020/05/13(Wed) 23:45:02

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

ー これはこれは。この子はもう。>>118

[視線を感じる。物珍しさの興味に混じり、公文を繰り返し検閲される様な"探り"の感覚がある。だが慌てる事も無いだろう。彼女との関係は御近所さん程度(実際に近所に住んでいた訳ではないが……)だった。姫君と同じ世代の子供達には『手品』のウケが良かったのだ。子供は国の宝だ。よく磨き、宝自身にも幸福を与えなければならない。その時の宝石の一つが、かの踊子だったという、それだけの話。そんな昔の事を覚えている子供がまだいるだろうか?]

[マッドは踊子……マチと目を合わせると、不敵な笑顔でにこりと笑った。しかし、このタイミングで、偶然にも彼女の興味は扉の影の女性に移った様子。*]
(123) 2020/05/14(Thu) 0:20:15
ねぇ、イヴは大丈夫だと思う?
ユキムラは、読んでいるようだけれど……

[ふと、呟くと彼がいう。
「秘話というものを使ってみたら?」と。
こちらから動くのはどうだろうか。
そう思っていたものの、余りにも心配になってしまう。

「ユキムラ、という子にも声をかけてあげたら?」

続けざまに彼は言った。理由を聞くと、
「とても、大変そうだから」
と答えてくれた。それもそうかもしれない。]

声をかけるだけ、かけておく。

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

スタンレー様>>122に"御嬢さん">>118
そう。アルジャーノン店主は今何処かに出かけているんだ。
ぼくは友人というより只の客さ。
もしお時間があるならば、4人で紅茶を嗜みながらゆったりと店主が帰ってくるのを待ちませんか?

[カップは4つ、手に取られたのは3つ。未だ戸惑う彼女へ最後のひとつを勧めようと、彼は扉に向かい亀の様に首を伸ばした。>>117 *]
(126) 2020/05/14(Thu) 0:42:34
[王室は朝から、神殿に篭る。
篭るとは言っても、しっかりと祈りを捧げる儀式のため。
神官と、王室。そして……]

フィオーレ様、あれから体調は良くなりましたか?

[過保護な兄と、婚約者に両脇を固められている
麗しのシュネーヴェ王国第一王女 フィオーレ嬢に声をかける。
昨日、出迎えた際に少し具合が悪かった彼女。
既に、調子は戻っているようで朗らかな笑みが帰ってきた。
王室の人間の大半は、何かしらの魔法が扱える。
風を操ったり、物質を動かしたり。
本当に些細なこと。その中でも、フィオーレ嬢の魔法は、
研究のし甲斐があるのでは、と思った。

故に、この場には3人の招待者と、もうひとり]

ビアンカ、でしたよね。お連れの方。

[ご丁寧に名前を与えられた具現化している彼女の魔法。
ひとりとカウントしないものの、忘れることはできない。
「はいっ!」
とフィオーレ嬢の元気な声を聴けば、
うん、やっぱり女の子は宝だ。などと考え始めてしまう。
隣でエスコートしてくれるシュテルンポレールは、
やはり少し緊張の面持ち。]

大丈夫、大体のことは神官がするから。

(a62) 2020/05/14(Thu) 0:52:02

マッド・リヒターは、スタンレーかしこまりました。その様に聞こえております。>>108
(a63) 2020/05/14(Thu) 0:54:23

[また、彼は言った。

「貴女の隣に、こうやって立っていることが不思議」

本来ならば、こうなる予定もなかった。
それぞれ、別の人物を伴侶にしていたかもしれない。
王族の運命とはそういうもの。
お互いに上に兄を持ち、国の存続に直接関わらない。
自由の身といえば、聞こえはいいが、
親が親なら単なる政治的な駒だから。]

私も、貴方がこうやって……その、エスコート
だなんて……


[こうやって話していると、少しずつ恥ずかしさというものが
こみ上げてくる。
言葉尻が小さくなっていけば、後ろからくすくすと笑う声がする。]

何か、問題でも?


[振り向けば、笑っているシュラーフェン王子に
にっこりと笑みを見せる。
彼は、「何年も隠れて愛を育んだ結果だね」と。
そう言われてみると、
初めて出会ったのはいつのことだったろうか。]

初めて、初めて……

[あぁ、思い出した。あれは個人的に強烈だった]

−遡ること5年ほど前−

なんという……

[ヴェーネレ王国王室主催の晩餐会についていったときのこと。
初めての国外ということもあり、
ユウェルは気持ちが高まっていた。
そして、問題が発生した。

店を見ている途中で迷った上に、
付き添いの従者たちと離れ離れになってしまった。

ユウェルは、あまり何も考えずにそのまま散策を始めた。
迷っているのなら、適当に歩こう。
歩いて、王城へとたどり着けばいつかは会える。
そう信じて、着の身着のまま歩き始めたのだった]

とは言っても、護衛もいないのはさすがに悩ましい……

[まだ12歳。人によっては、もう、と言いかねない歳ではあるが、
彼女は非力。兄のように騎士団に入っていたわけでもないし、
個人的に鍛錬を積んだわけでもない。
王城に着くまでの間、誰かに護衛をしてもらいたい。
近くに、年が近そうな騎士を見つけた]

ねぇ貴方。私のお供になってくれない?


[話しかけた相手は、とても驚いた顔をしていた。
当たり前か。知らない少女が、いきなりお供になってくれ、と
わけのわからないことを言いだしたのだから。
しかし、その驚いた顔は次第にほぐれ、
「僕でよければ」と快諾してくれた。]

勿論、後で報酬は出すから、お願い。

[思い返せば、あそこで止めた同じ顔をした少年は、
そう……]

お義兄様……絶対、そう……

[声をかけた少年は、止めようとした少年をなだめて、
ユウェルと一緒に街中を歩いた。
些細な会話が、とても楽しかったような気がする。
兄とは、こんなに話せなかったから、
反動のように護衛の少年と話し込んでしまっていた。

すると、王城に近くなっていたのか、
従者たちがこちらを見つけた。
少年は、ホッとしたような声で
「また、会いましょうね」
と言って、消えていった]

ずるい人……

[本当に、ずるかった。
晩餐会の席で対面するなんて思ってもいなかったから。
でも、お互いの立場が似ていたからなのか、
すんなり仲良くなった気がする。]

先程は、無礼な振る舞いをしてしまいました。
本当に、本当に申し訳ございません……

"貴女の素の状態を見ることができたので、
気にしていません。
とても、自由な方なんだなって思ったくらい"


自由というか……
自分のことを、気にしていないというか……?

"……もしよかったら、お手紙を書いても?"


[彼のこの一言から、秘密の手紙交換が始まった。
絶対に、気づかれてはいけない秘密のやりとり。
故に、渡し方も独特だった。
お互いの信用の置ける従者たちが橋渡しをしていたのだ。
つまり、宛名を書くことなく、
内容を確認する検閲官に口止めをしておけば、
関係はバレない。]

(a70) 2020/05/14(Thu) 8:43:22

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

ー さてはて。

[先刻賑わっていた店内には、マッド1人だけが残されていた。スタンレーとマチは今頃広場でお楽しみだろう。もう1人の謙虚な御婦人の行先は不明だが、特に気に留める事でもない。脚を組みながらソファに座り、紅茶を啜った。深い味わいを今一度楽しもう。]

[とはいえ、彼もそう長く此処で舌を潤している訳にもいかない。半日以上過ぎ昨日のトンズラは王宮にも伝わっているだろう。何か手を打つ必要がある。……だが、毛布まで掛けてくれた店主に御礼も御代も無く消えるのは流石に人の道として許されない。彼が此処から消える時は、やはり店主に一礼した後となりそうだ。次いでに、顳顬に銃を突きつけた事の謝罪も添えて……。]

ー 店から出たら、中堅より上の隊長クラスの騎士にご挨拶でもしに行こうか。次の"演目"は、それからですね。

[彼は、入国後より今まで関わって来た者達全てに世にも奇妙な縁(プレゼント)を残していた。*]
(164) 2020/05/14(Thu) 13:54:57

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

ー 見つけた。>>191

[日と屋根の間に立ち、"千里眼"で目を凝らしていた彼は目当ての人物を見つけた。この"千里眼"、只の望遠鏡とは少し違う。何とも柔らかくラフな格好だがその清潔感ある佇まい、姿勢、凛とした先慶の瞳。彼女がこの国でも最高峰に位置する剣士……騎士である事がわかった。想定し得る年の功からこの国の騎士隊長クラスである事は予想が付く。]

[彼は屋根から屋根へ、軍馬の様に長い距離を跳び、彼女が休憩する公園へ向かった。鳩の群れに衝突するも、いつも通り帽子の鍔をピンと跳ねて笑い、足を止めずして許しを希った。アイスキャンディ産のシルクは伸縮性・通気性と共に抜群で、もう1段階動きを上げても然程問題は無さそうだ。帽子の鍔をなぞった感覚も心地よい。何より、一番は、やはりいい靴だ。感謝しよう、アルジャーノン店主。>>2]
(205) 2020/05/14(Thu) 22:32:14

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[話は逸れるが、先程迄着用していた上下の礼服、帽子、そして靴は、未だアルジャーノンの仕立て屋に置いてある。"着せてある"。色々な葛藤があった彼だが、結局は時の尊さを優先し店から飛び出してしまった。勿論、礼を忘れた訳では無い。彼の残したメモ……"カカシ"には、また再び会う約束の念が縫い付けている。必ず行くさ。]



[公園の隅にある木陰に降り立つ。少し熱を帯び出した日を遮る緑の屋根、そして薄緑色のカーペット。こんな場所で読書でもすれば、ものの数秒で夢に攫われてしまうだろう。しかし、そんな事よりも、彼女がいない。]

ー 擦れ違って……しまった様だ。>>200

[彼はガクッ、と頭を下げた。新調のシルクハットが若干重たくなった様な感覚を得た。*]
(206) 2020/05/14(Thu) 22:33:14
(a98) 2020/05/14(Thu) 22:59:11

[それから数年、彼との関係は誰にも気づかれなかった。
しかし、この頃から兄の様子が変わってきたように
感じていた。というのも、
あと数年で輿入れ予定のフィオーレ嬢への、
兄の執着が、ひどくなっていたのだ。
それを、彼にだけは伝えていた。
検閲官に気づかれないように、
賢い彼だからこそわかるような、問題の書き方で]

そして、色々があり……今がある。

[神殿で禊のように働いている兄にも、
偶に会いにいくようにしている。
シュテルンポレール殿下との婚姻の件を告げた時、
彼は全く動揺しなかった]

どうして、驚かないの?

"隣国で相手のいない王子は
シュテルンポレールしかいなかったからな"


でも、私が彼との婚姻を受け入れないとは?

"特には思わなかった。偶に彼と会う時の、お前の顔は…"


[
穏やかだった

そう言われて、不覚だったと感じた。
兄は、今の環境に感謝をしているとまで言い出した。
いつか、儀式を取り仕切る立場になれたら。

そんなことさえ、言っていたような。]

"ユウェル、はじまるよ"


[心配そうに、ポレールが顔を覗いた。
それを見て、リーベアムール王子が
"過保護すぎだろ"と苦笑している。

"兄さんも相当だよ?"


血を分けた兄弟とは、こういうものを言うのかも。]

"皆様、お静かに"


[神官のこの一言で、
その場にいるどんな王族でも黙ってしまうだろう。
この儀式の重要性は、
各国の王室誰もが知っているから。
父と母をみて、国王と王妃がやるべきことを、
ポレールとふたりで覚えていこう。

儀式が終わったら、国民に顔を出すことになるだろう。
それまでに、体力が戻れば良いな、なんて
ちょっと弱気なことを考えてしまっているが]

[時は過ぎて、昼。

客人の3人+1はここで一旦席を外すことになる。
ここからは、ブーヨプスキュリテ王国王族のみの、祈りの時間。
というわけで、客人の3人の会話でも]

おわったぁ……

"朝からもう……え、昼?"


"めっちゃ腹減った!!!"


"僕らは、お昼食べていいみたいだね"


"マジっすか。食おうぜ、フィオーレ……フィオーレ?"


いいなぁ……

[フィオーレ嬢は、廊下からふと見えた街中に視線を奪われていた。
兄と婚約者は、すぐに理解した。
"外へいきたい"ということを。フィオーレの具現化魔法-ビアンカ-は
フィオーレに同意した。]

"私がいるし、大丈夫じゃない?"

"軽い!ひどく軽いけど!フィオーレに町娘の服着せて!"


"かっる?!"

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[漆黒のシルクに宝石を撒いた様な頭上を見上げ、それなりの時間が経ってしまった事を認識する。タナバタ、という文化が名を馳せただけあってどんな異国の夜空でもこの絶景には敵うまい。北国の峰で見たオーロラや灼熱の国で見た満月鏡の様な名物以外で、シンプルに、星で空を飾った時、ブーヨプスキュリテの右に出る国はやはり無い。]

[そんな、心に染みる光景を目に歩く。明るく賑やかな市街地より離れ、もっと頂に。遠くでは踊子の舞台が行われている様子だ。笛の音や打楽器のリズムに混じり観衆の声も聞こえている。朝に会った少女……いや、マチもその役を見事に演じているのであろう。ぼんやりと思い浮かべながら、彼は歓声と逆方向に歩いた。]
(249) 2020/05/15(Fri) 8:22:40

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[やがて、背の低い丘の上に辿り着いた。見渡す景色は想像と違う。想像のそれより遥かに美しい。まるで星の幾つかを引いてこれそうな具合に。]

ー おや?

[レインツリーの麓で屈んでいる女性を見つける>>244。その風体には見覚えがある。今朝仕立て屋の中から僅かばかり見えた謙虚な御婦人だ。芝生にじっと目を近づけている。]

おやおや。朝に仕立て屋にメモを残された御婦人ではないですか。こんな場所で再度お目に掛かれますとは……如何なされましたか?

[帽子の鍔を持ち少しだけ上に持ち上げる。彼の顔を一度見ていれば、その奇抜なメイクを忘れるのは難しい。自分の事は覚えているだろうと飄々と話し掛ける。満天の星空で気が抜けていたからか、彼は未だもう1人の女性>>237に気付いていない。*]
(250) 2020/05/15(Fri) 8:23:38
(a111) 2020/05/15(Fri) 8:33:57

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[彼は、彼女の事を知っていた。>>254
随分と昔……此の国から去る最後の新兵入隊式だっただろうか。膝を付き頭を垂れる銀髪の女性騎士がいた。神学生の様な少女に見えた。使用人の噂では、アルジャン家の御嬢様らしい。何故此の様な場に紛れ込んだのか?見た所対した才も感じ無い。花嫁修業でもしていれば良き処を。横目で流し見て入隊式を通り過ぎる『マシュー』。しかし、手を繋いでいたユウェル姫は目をキラキラさせながら彼女を見ていた。その、天使でも目にしたかの様な表情は今でも強く覚えている。そんなユウェル姫に気付いたのか、アルジャン家の小娘は式の際中にも関わらず、にこりと微笑んでいた。この娘は駄目だ。優し過ぎて向きはしない。彼女の名は、スカーレット・アルジャンか……。息を飲んで言葉を絞った。]

……嗚呼、失礼。
こんなにも魅力的な御婦人に気付かぬとは。
無礼を御許し下さい。

[マッドは帽子を取り深々と礼をした。
あれから10年は経った。彼女の姿はまさしくあの時の『御嬢様』が成長したものに他ならないが、今では騎士として、否、"優れた"騎士としての気品を醸している。彼は小馬鹿にすらしていた新兵の成長に少し圧倒された。声色は平静を装えたが、本来の『目的』の為にどうアプローチをかけようか、衝撃で吹き飛んだ考えを取り戻そうとしていた。だが、そう動揺する事も無い。『マシュー』と『マッド』は別人だ。立ち振る舞いも姿も違う。何より、瞳の色が違うのは反論の余地無き証拠だろう。]
(262) 2020/05/15(Fri) 14:00:43

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

貴女も、突然のお声かけで驚かせてしまった様ですね。
この虹掛かった匂いは朝いらっしゃった方と思ったのですが、人違いでしたか?

[咄嗟に対応を>>259の女に切り替える。それにしても、彼女はマッドの顔を確認していなかったのだろうか?今回もメイクを粧した男性の顔に驚く様子が無い。単純に彼の声により反応している感じがした。彼は、彼女の視点の合わない目線を察知し納得する。弱視の者か。ならず者紛いの彼には好都合だ。>>164『気に留め無い』は訂正しよう。仲良くしておく必要はある様だ。]

お2人とも天体観測の途中だった様ですね。
いい場所ですね、星が手に取れそうだ。
本来ぼくの様な『道化師』とは自分自身が星になることを生業としますが、寡黙にしております故少し居させて頂きたい。
嗚呼……なんて良き景色だ。

[彼はそう言うと帽子の鍔を指でピンと跳ねて見せ、彼女ら2人から少し離れた芝生の上に腰を据えた。*]
(263) 2020/05/15(Fri) 14:01:48
[街に出ると決まったらしい客人たちは、
当たり前ではあるが、急いで装いを変えることとなった。
町娘風の装いになったフィオーレ。
商人のような服装に着替えたムーティジェンティーレ。
そして、よくわからない服装になってるシュラーフェン。]

“なんの衣装?”

”これはね、騎士団の軽装”


”ダメでしょ?!


”知る人ぞ知る、騎士団の軽装だし大丈夫でしょ”


お兄ちゃんってば……

[妹に呆れられても、あまり気にしてはいないよう。
本当は、違うものだから。気づかれることはない。
しかし、懸念が一つ。

“フィオーレに町娘感皆無”


声をかけられては、厄介だ。
と兄は思うものの、婚約者が睨みを効かせるか。
なんて楽天的に考えて、3人は外に出ることにした]

【人】 異国の道化師 マッド・リヒター

[彼女がノア・クラインとアルジャンに名乗ったのは聞いていた>>272。ティータイムへの招待を断った件での謝罪を述べ、申し訳無さそうな表情をして彼を見る>273。そして、その場から離れるマッドへ、口を開こうとする彼女。マッドは自分の口に人差し指を当ててにっこりと笑った。そして囁く。]

……ぼくの手持ちでは、この景色程の"演出"はできません。勿論、この演出の一環としては此処にいさせて頂きます。
流石に星を掴む迄はできませんけどね。
今は空を楽しみましょう。貴女を支えてくれる女神に、どうぞ耳を預けてみてください。>>291

[彼はノアにそう贈ると、仰向けになった。小さな虫の音と共にアルジャンの音読が聞こえてくる。気のせいか、今のアルジャンの姿は昔……ユウェル姫に本を読み聞かせていた自分と重なるものがある。偶然だろうか?]

[何はともあれ、こんな近距離にいてアルジャンが彼を問い詰めてくる様な雰囲気は無い。不審者としての警戒の態度を取っていないのだ。ならば、昨日の一兵への無礼も大した報告はなされていないのだろう。警戒心が真夏の氷の様にみるみる溶けていく。今は満天の星空の下、天を仰ぎながら、優しい女騎士と謙虚な彼女の弛帯を聞いていたい。そんな気分だ。*]
(294) 2020/05/15(Fri) 21:10:13
(a119) 2020/05/15(Fri) 21:16:29

[城下町。
さまざまな匂いや音がする場所に、
3人は来てしまった。来てしまったが、何気なく…]

“意外と馴染めたね”


”そうっすねぇ……はいはい、お嬢さん”


こ、これ!!

[ホッとしたのもつかの間、フィオーレが何かを見つけた。
名前を言うことは憚られるため、なんとなくで呼ぶと、
フィオーレは気にもせず、並べられている本を指差す。]

これは!シュネーヴェの本です!

”えー?………………ちょーっと店主”


[フィオーレの一言に、何を言ってるんだと思った兄も、
タイトルを見て顔が凍る。
本を扱っている店主に、声をかけて、
欲しいだけのお金あげるからこの本を買い取る、と
彼は言った。流石に、一瞬の出来事に店主も
シュラーフェンを訝しげに見ている。]

”いいかい?これがここにあるということは、
店主、貴方を…………うちで裁くことになる”


”それって、どういう……”