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人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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視点:


到着: 在原 治人

【人】 在原 治人

 
[パスポートが発行されるまでの
 7日間を待ちに待って
 1日がかりで馳せ参じた あなたの城。

 恋焦がれた手に引かれ、
 薄暗い階段を
 コツリコツリ靴音を響かせて降りていく。



   (……逢わせたい人、って
            こんな地下に?)



 一体、誰と引き逢わせたいのか
 ずっと気になっていた。

 淋しさを埋めようと
 ストーカーのように情報を漁っても
 予想すら付かないまま。
 もうすぐ、その人と対面する。]
(2) 2020/10/17(Sat) 12:10:54

【人】 在原 治人

 
[元々、人と関わるのは得意ではないから
 はじめましての後
 何を伝えれば良いのか、全く分からない。

 虫のことなら、立て板に水の如く
 幾らでも出てくるが、
 此処ドイツでは
 俺がブリードに勤しんできたクワガタもカブトムシも
 日本で嫌われ者の黒い奴らと同じ扱いらしいので
 口に出さない方が賢明だろう。

 これまで誰にも紹介したことの無い
 あなたにとって特別で
 大切なひとのようだから、尚更だ。



   (嫌われる訳にはいかない…、)



 言葉どおり
 少し緊張した面持ちのあなたの隣で
 意気込めば意気込むほどに
 喉は干乾び、反対に汗は滲んだ。]
 
(3) 2020/10/17(Sat) 12:16:53

【人】 在原 治人

 
[驚くほど厳重に管理された
 分厚い扉が開くと
 唐突に別の世界と繋がってしまったみたいに
 華やかな香りと冷気に包まれた。

 そこにはベッドのようなものがふたつあり
 その片方には
 大輪の薔薇に囲まれて
 微笑むように眠るドレス姿のひと。


 僕の母だよ、と教えてくれた後
 ドイツ語を交えて俺のことも紹介してくれた。
 意味がわかれば
 舞い上がったのだろうけど
 残念ながら俺には、語学の素養はなくて…




   あ、… っと、 Freut mich. 

           ……在原治人です



[頑張って覚えてきた一言を
 どうにか伝えて
 慌てて頭を下げるので精一杯だった。]
 
(4) 2020/10/17(Sat) 12:19:45

【人】 在原 治人

 
[心拍数を跳ね上げさせて待つけれど
 スマートとは言い難い挨拶に
 返される声はない。]



   ‥‥ ?



[それどころか
 ぴくりとも動かぬ瞼、開かぬ唇。

 夢小説の挿絵だとか
 ファンアートだとかに
 あなたと共に登場するお姫様が
 そのまま抜け出てきたみたいに
 微動だにしない。]
(5) 2020/10/17(Sat) 12:21:47

【人】 在原 治人

 
[美しさの保持と長生きを
 両立させるために、
 蝶を三角のパラフィン紙に包み
 15度くらいの低温で管理することがあるけれど、
 常温に戻してやると羽ばたいて
 喜んで蜜も吸う。

 だが、ニュースで大々的に
 失踪を報じられていた、このひとは─────…]



   アクスル…

   まるで眠っているように見える、けど
   お母さんは、その、…



[その後の言葉が上手く続かない。]
 
(6) 2020/10/17(Sat) 12:25:34

【人】 在原 治人

 
ぞくり、

 冷気のためだけではない震えが
 全身を駆け抜けた。

 艷やかな金色の髪も
 陶磁器のように真っ白な肌も
 ほっそりとして、綺麗に整い切った面持ちも
 とてもよく、あなたと似ていて

 だから余計に
 同じように動かなくなってしまった時を
 リアルに想像できてしまって。]



   一旦、外に出よう…!



[居ても立っても居られなくなって
 失礼します、と
 もう一度頭を下げると
 腕を引いて部屋の外に出て]
 
(7) 2020/10/17(Sat) 12:26:31

【人】 在原 治人

 
[間髪入れずに、掻き抱いた。]



   ……アクスル、 っ



[冷えてしまった肌の
 内側にある体温を探すように、ぎゅっと。]*
 
(8) 2020/10/17(Sat) 12:27:30
在原 治人は、メモを貼った。
(a5) 2020/10/17(Sat) 21:45:03

【人】 在原 治人

 
[扉が閉じてしまっても>>11、まだ
 強い香りと冷たい空気が纏わり付いて

 あなたを攫って行ってしまいそうで、
           
────怖かった。

 
(38) 2020/10/18(Sun) 10:27:44

【人】 在原 治人

 
[呼んでくれる声が
 抱きしめ返してくれる腕の力が
 服越しの淡いぬくもりが
 生きている、此処に居る、と教えてくれる。>>12

 けど、それでも足りなくて
 首筋に鼻を寄せ
 吸って… 吸って…

 あの日の、
 頭と肩を寄せ合って眠った時に感じた匂い
 あなた自身の甘い香りで
 肺を一杯に満たして
 やっと、安堵の息を唇から吐き出した。]
 
(39) 2020/10/18(Sun) 10:28:45

【人】 在原 治人

 


   取り乱して、…… ごめん

   アクスルがあんな風に
   動かなくなって
   ものも言わなくなって、って想像したら

   なんか、もう、…無理だった、



[音にしたら、また
 畏れが這い上がって来そうになって
 掻き抱いたまま、鼻梁と頬を擦り付ける。

 あなたが、どれだけ俺にとって大切で
 決して失えない存在なのかを
 痛いほどに自覚した瞬間だった。]*
 
(40) 2020/10/18(Sun) 10:31:39

【人】 在原 治人

 
[すり、と
 あなたが応えてくれる。>>41
 こんなわずかな仕草にすら、心が甘く痺れて
 自分が此処に居る意味を見出してしまう。

 だからこそ、
 この温もりを失ってしまうのが
 俺は、恐ろしい。

 
(191) 2020/10/20(Tue) 12:57:01

【人】 在原 治人

 
[離せないままの腕の中で
 怯えたみたいな、おぼつかない声が
 懸命に訴えかけてくる。>>41



   っ、………それは、確かに、  けど、



[彼の母親は、確かに美しかった。
 まるで眠っているようにしか見えない姿を
 失踪を報じられてから
 何年にも渡って保ち続けているのが
 信じられぬほどに。

 小さな昆虫しか手掛けたことはないが
 それでも、朽ちて
 大地に還ろうとする自然の力に抗い、
 最も美しい状態のまま保存し続けるのは難しい。

 技術力の高さも然ることながら
 どれだけ心血注がれたものなのか
 伝わってくるものだった、と気づかされた。]
 
(192) 2020/10/20(Tue) 12:58:05

【人】 在原 治人

 
[が、

 あなたの温もりを憶えてしまった俺にとって
 扉の向こうの動かぬ彼女は
 作品というより
 もう亡骸だとしか思えなくなっていて‥‥]
 
(193) 2020/10/20(Tue) 12:58:42

【人】 在原 治人

 
[ぐっと肩を押されて、我に返った。
 離せずにいた腕が解け
 慌てて、覗き込んでくる瞳に焦点を合わせる。>>43



   仕上げる、……って


   …もしかして、
      あの、もうひとつのベッドは…

         アクスルの…、ための……?!



[信じたくなくて
 必死に疑問の形を取っても、
 パズルのピースがぴたりと嵌って
 それが答えだ、と喉元に突きつけられているようだ。

 内蔵が傷ついて死ぬことより
 肌を傷つけられる方を嫌がっていた、理由。

 
フランツィスカ

 盗んだ蝶と”共に眠る”と
 決意を滲ませ語っていた、その真意。]
 
(194) 2020/10/20(Tue) 13:00:25

【人】 在原 治人



   (俺を、此処に呼び寄せたのは
    共に生きてくれるため…では、なくて、

    この手で、命を
    何より大切なあなたの命を──────…)

                        ]
(195) 2020/10/20(Tue) 13:01:30

【人】 在原 治人

 
[冷気に晒されていた時なんか
 比じゃないくらいに
 指が悴んで、感覚が遠くなる。

 血の気の失せた顔の
 青褪めた唇の奥で
 歯だけがカチカチと音を鳴らして

 何度も俺の周りで
 職務を遂行してきた死神が
 耳元で笑っているみたいだった。]*
 
(196) 2020/10/20(Tue) 13:02:12