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【人】 ツァカリ[宿に併設されている風呂はまた部屋の風呂と違うのか。 新幹線の中で見た限りでは、温泉街の中には、 いくつか『温泉手形』なるものがあれば入れるらしい。 大浴場という共同風呂がいくつか、旅館内にも、 温泉街にもあるのだとか、どうとか。 アルが受付を済ませている間、周囲に視線を巡らせるのは 好奇心旺盛な猫さながらの挙動。 笑う声にようやく気づいたら、ニィ、と笑って。] 施設もいいけどさ。 せっかくだからオレも浴衣ってやつ、着てみたいんだよね。 [面白そう。と声を弾ませて楽しげに肩を揺らす。] (37) 2023/04/22(Sat) 23:08:56 |
【人】 ツァカリ["郷に入っては郷に従え"という言葉は、 この国の言葉だったか。 まずは形から入るのも悪くはないだろう? 温泉街を歩く人々は浴衣であったし。 ここのフォーマルな装いは浴衣であると想像できる。 着方は分からないが、部屋まで案内してくれたナカイさんか、 アル辺りが知っているのなら、教わろうか。 やがて案内された和室は、二間が続いた広い部屋。 メインの部屋には机と座布団が並べられ、 奥には川が望める窓が備え付けられている。 窓の前にはこじんまりとした背もたれ付きの椅子が二つ、 向き合うようにして並べられていた。] へえ、いいじゃん! [部屋から薫る匂いは何の匂いだろう。 草の香りのような、少し独特な香りがしている。] (38) 2023/04/22(Sat) 23:09:17 |
【人】 ツァカリ[続き間の方にも、外を見渡せる窓があった。 こちらは襖を閉められるようになっているから、 おそらく、寝室みたいなものなのだろう。 続き間の反対側にはまた別の扉がついており、 そちらの扉を開けてみれば、 むわりと一気に硫黄の香りが漂った。 案内してくれた女性が何を言っているのかは分からないが、 おそらくその香りと、目で確かめてみれば分かる。 ここが、個室の風呂に通じる脱衣所なのだろう。] 店どころか部屋も広いな? なぁ、浴衣ってどう着るのか聞いてみてよ。 それか、アルが知ってる? [そわりと浮つく気分を抑えられずに表情を緩ませて、 アルの元まで戻れば、袖を引いた。*] (39) 2023/04/22(Sat) 23:09:34 |
(a11) 2023/04/22(Sat) 23:18:14 |
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