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人狼物語 三日月国


185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
エースが無残な姿で発見された。

伝承は真実だった。異形の刃を持つ魔物“人狼”は、確かに存在するのだ。

もはや村人たちに猶予は無い。早く人狼を見つけ出し、処刑しなければ。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ない……。

現在の生存者は、シュゼット、ファントム、スカリオーネ、リリー、リュディガー、シメオン、イルムヒルト、ブランシュ、ユスターシュの9名

【人】 大富豪 シメオン

─ 間話 ─

[曰く、「ラ・コスタは、美を司る女神に守られている。
彼女は歌や演劇、芸術、武技に魔法、そして淫欲や肉欲といった、人を魅了する全てを『美』として、こよなく愛している。
フェスで優れた『美』を魅せた者は、女神の寵愛を受け、あらゆる願いが叶えられる。」

それはこの街に伝わる伝承。
女神に守護されたこの街はその伝承の通りの価値観を有していた。
富裕層がパトロン、彼らは他者よりも先んじてなり『美』の庇護者とならんとし、彼らの元で『美』は繁栄を迎える。

女神は『美』を好む。
そしてその『美』とは様々な形となる。
芸術品、美術品といった物理的なものから、歌やなんらかの技術、人を惹きつけるカリスマ性と言った概念的なものなど。

中でも女神が好むものは、伝承にもある『淫欲』や『肉欲』ではなかったか。そして、それはこの『美』の街においての大いなる価値観でもあった。]
(0) 2022/11/26(Sat) 4:06:02

【人】 大富豪 シメオン

[それ故に男自身の持つ『美』は異質であった。

積み重ねた研鑽と努力。
理想を追い求めながら、しかして現実に振るわれ血に染まったそれは、いつしか芸術の域すらも超えて、ただただ美しくあった。

かつて剣王と賢者なこの街に移り住んで間もなく、男はその『美』を持って女神の寵愛を得た。『淫欲』も『肉欲』も無い、ひたすらに曇りのない美しき剣の捌きだけを以て。

やがて男は巨万の富と名声と地位を得る。

失ったものはただ一人の友。
だが、それで男は構わなかった。

男は渇望した、幾千幾万の『美』を。
そしてその頂きに立つ『美』を。

時に、男は思う。
あと十年の若さがあらば、我が剣は究極足り得たのだろうかと。
清廉であったかつての自分ではなく、今の清濁合わせ持つ自分がもしも若さを手に入れられたのなら、と思わずにはいられない。

答えは、何処にもありはしないと言うのに。]
(1) 2022/11/26(Sat) 4:07:01

【人】 大富豪 シメオン

[男の『美』への執着はこの街においても異常と言えた。
男の根源は決してこの街の『美』とは相容れないものだったのかもしれないが。 

勿論、男はこの街の『美』もその悉くを愛でた。

見目麗しき女優を、澄み渡る声を、絢爛な装飾や、計算し尽くされた建築を、幻想的な絵画や煌びやかな宝石も。

だが、男が本当に認めた『美』は常に人の心の在り方だった。
男が見出した『美』とは、信念であり、純粋さであり、または妄執であった。人が抱く強い感情にこそ男は美しさを感じた。

友の憎悪に歪んだ顔を目にした時、男はそうと知った。**]
(2) 2022/11/26(Sat) 4:08:28
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a0) 2022/11/26(Sat) 4:09:44

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a1) 2022/11/26(Sat) 8:24:24

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a2) 2022/11/26(Sat) 8:24:24

酒場のマスター(村建て人)は、メモを貼った。
2022/11/26(Sat) 9:56:04

画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a3) 2022/11/26(Sat) 10:44:08

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a4) 2022/11/26(Sat) 11:42:08

大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a5) 2022/11/26(Sat) 12:40:05

【人】 「怪人」 ファントム

――中央広場――


相変わらず多くの人々が行きかう広場、その建物の一角。
屋根の上で、彼が立っている。

なんとはなしに口笛を口ずさみながら、フェスに沸く街の様子を見渡している。

――誰を探すでもなく、なにをするでもなく。**
(3) 2022/11/26(Sat) 14:45:44
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a6) 2022/11/26(Sat) 14:47:33

【人】 踊子 リリー

 


 [ ────どこかで安堵もしていたの。
   重ねてしまえば、本当に熱を憶えてしまったら、
   私は私の終点を惜しんでしまう気がして。

   その向けられた思い遣りも、優しさも
   私にはきっと勿体ない。
   だって、大事にする方法なんて、知らないから。
   ……傷付ける方法だけ、分かってる。 ]


 
(4) 2022/11/26(Sat) 17:38:49

【人】 踊子 リリー

 

[ 夕焼けが照らす外の街並みに、
  青年の姿はどこにもなかった。

  手を繋いで一緒に帰路を歩む親子の姿や
  祭りに浮かされた人々の影だけが幾つも伸びて、
  ……ただ、それだけ。** ]


 
(5) 2022/11/26(Sat) 17:39:22
踊子 リリーは、メモを貼った。
(a7) 2022/11/26(Sat) 17:41:23

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a8) 2022/11/26(Sat) 18:16:59

「邪毒」 スカリオーネは、メモを貼った。
(a9) 2022/11/26(Sat) 18:45:00

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a10) 2022/11/26(Sat) 20:37:35

【人】 踊子 リリー

 ―― 早朝:自室 ――


[ …外の騒がしさで目を覚ました。
  祭り二日目となれば熱気が落ち着く、…こともなく
  相変わらず朝から人々は忙しない。
  窓越しに見える年若い歌姫が歌を響かせ
  それを観衆が褒めたたえ、──繰り返し。

  女の耳にも既に、男の圧力は届いている。>>1:102
  ああも怒らせたのだから予想し得た未来とはいえ、
  やはり昨日、青年を巻き込まなくて正解だった。
  ────さらりと髪を揺らし、立ち上がる。 ]


  (……食えない狸ね、本当)


[ 奇しくも他の誰かと同じような感想だったか。
  今頃噂話は人を伝い、母にも届いているはずだ。
  溜息を零しては、首元へリボンを結びつける。 ]
 
(6) 2022/11/26(Sat) 21:35:31

【人】 踊子 リリー

 

[ 自分に足りないものがなにかなんて、知っている。
  あの時、手を差し伸べた彼へ紡いだ覚悟。
  ────不自由を受け入れて、永遠にする、心。

  母が望んだ通りに舞い、
  母が愛した髪を揺らし、
  母が求めた瞳を輝かせ。


  本当はそんな風に踊りたくなくても。
  受け入れて、女神様に認められさえすれば
  後は願いを口にするだけ。>>1:100
  ──それはまさしく男が感じた通りに>>1:103
  女の抱えた妄執だった。 ]

 
(7) 2022/11/26(Sat) 21:35:37

【人】 踊子 リリー

 

[ それでも一度だけ味わったあの自由は、
  女の足元をぐらつかせた。
  自分自身でさえ、自分を大切に出来やしないのに
  向けられる優しさは心を不安定にさせた。


  本当は、自由になる方法なんて知っている。
  …………ひとりになるのが怖いから、
  誰かに縛られる道を選んでいるだけ。 ]

 
(8) 2022/11/26(Sat) 21:35:42

【人】 踊子 リリー

 

  あーあ。
  ……悪いことしちゃったな。


[ きっと彼は、ただの善意だったに違いないのに。
  ……それにしても、噂通りだったのは見目と歌だけで
  血濡れたナイフや二択を迫られることもなかったな、と
  ラ・コスタの怪人の話を思い出し、息を吐く。

  彼が本当にそうであるかはさておいても、
  ─あの奇妙な力を思えば、荒唐無稽な話でもない。

  時間を掛けて身支度を整えた女は、
  無意識に昨日の噛み痕をなぞっては
  それから外へ足を踏み出した。** ]

 
(9) 2022/11/26(Sat) 21:37:27
踊子 リリーは、メモを貼った。
(a11) 2022/11/26(Sat) 21:38:20

【人】 大富豪 シメオン

─ 浴場 ─ 
 
 お前を見ていると思ってしまうな。


[よく鍛えられているとはいえ老いた自分の体と、若々しい瑞々しさを湛えた美しい女の体。見比べてしまえばどうしても。]

 
 この身が衰えていく口惜しさをな。
 それに、若さそして未来があることが妬ましくなる。


[己はあと何年生きられるだろうか。
あとどれほどの年月、この身を保っていられるのか。
十年、多く見積もってもあと十年としないうちに『美』は己に背を向ける。、

男は相変わらず燃えるような、獣のような目付きで女を見ているが、その奥には微かにそれとは違う色。

男は、ふと自分の中に芽生えたものを自覚する。]
(10) 2022/11/26(Sat) 22:03:10

【人】 大富豪 シメオン

[広い浴場にはもちろん二人だけ。
使用人は外に控えているため、呼べばすぐにやってくる。

木製の大きな浴槽に張られたぬるめのお湯は地下から汲み上げたもので、やや塩気があり、ブラウンの透き通った色をしている。
そこに浮かべられた柑橘類と木の香りが湯気に溶けていた。
そして壁の一面には高級品である硝子張りで、そこには外の景色が美しく映えていた。

かつて『美』の女神に愛された建築家が、男の望みを形にしたものだった。]


 大分、疲れたのではないか?


[あんなにも激しい交わりは、初めてだった女に随分と無理をさせたはずだ。]


 湯はいい。
 疲れも、傷も癒してくれる。


[魔法も薬も使わずともそういう効能があるという。]
(11) 2022/11/26(Sat) 22:04:02

【人】 大富豪 シメオン

 

 ……明日の夜、
 お前の演奏が聴きたい。

 場所はそうだな、中央広場でどうだ。
 邪魔な者たちは片付けておくぞ。


[そう言って男は笑った。
もちろん片付けるなどということは冗談のこと。]


 お前の『美』を女神に、
 そしてこの街のものたちに見せつけてやろう。


[それは今年の『フェス』に捧げる『美』だ。
街の有力者で、数多の『美』の庇護者シメオン・ジョスイが女神に捧げる『美」として、女の演奏を選んだということだった。*]
(12) 2022/11/26(Sat) 22:05:24

【人】 影街の魔女 ブランシュ

「………ふう。」

ややあって、魔女はようやく体を起こす。
激しい運動の後のように頬を上気させ、けれど前よりもさっぱりと、活力に満ちた表情で。

「さてと。随分お待たせしてしまったわね?」

もう一つの方はあるが…と、先程の施術者と、観客の方に視線を向けた*
(13) 2022/11/26(Sat) 22:36:22

【人】 奏者 イルムヒルト

ー 浴場 ー

[一目でわかる、上質な浴場のつくり
湯気の中に香る柑橘と木の香りは上質で。
それは何処か心地よく体を解していくかのよう。

そのなかで貴方は、老いの知覚を吐露する。
口惜しくも、それを理解しているという色で。
あれ程の欲を持ちながらも、老いの足音への
抗いようもないことを]

……然れど。
年月を経ることで、深まるものもありましょう。

若さだけでは、届かぬものも。

[貴方なら、経る年月の中で。
そう思える程の美を見せてくれると、言外に。

少しふらつきながら、湯に手を浸す。
指先に感じる温かさは、先の荒ぶる程の熱さとを
無意識に比べて、しまいそう。]
(14) 2022/11/26(Sat) 22:46:35

【人】 奏者 イルムヒルト

[透き通る湯は、暖かみのあるブラウンに染まり
何処か森の小道のような色合い。
硝子張りの向こうの展望に、思わず吐息を溢して、見いる

湯の中に身を浸せば、蕩けるような心地と
少しだけひりつく入り口に内腿を閉じて。
問いかけには、小さく笑みを溢して]

それ以上に、美しさを知れましたから。
まだ何処か。高揚しているみたいです。

温かくて、染み込むような。
……音や、熱。それ以外にも。このような
美も、あるのですね。

[湯を、掌に掬いながら。ぽつりと。]
(15) 2022/11/26(Sat) 22:52:26

【人】 奏者 イルムヒルト

[そして、明日の夜の演奏をと
誰かの添えではなく、己のものを望まれるなら。]

承りました。
……奏でましょう。あの夜よりも深い音を。

[冗談めかし笑う貴方をみやりながら、女は是と返して。
また世界を奏でる喜びを。
指先に込めんとするでしょう。*]
(16) 2022/11/26(Sat) 22:55:59

【人】 「邪毒」 スカリオーネ

……ふぅ。


>>13男はつやつやとした表情のブランシュを見つめため息にも近しい吐息を漏らした。
体力が無尽蔵にあるかのようで本当に、いくら致しても帰る頃にはケロっとしているのだ。
密かに男が体力に自信を持っているのも無理はない話だろう。

男は視線を、クロッキー帳に向けていたリュディガーへと向けた]


お待たせしましたね。
リュディガー様、よろしいでしょうか?


[先程から何やら悩んでいたことには漸く気づいていた男は問いかけ、返答を待つことに**]
(17) 2022/11/26(Sat) 22:57:05

【人】 「邪毒」 スカリオーネ

――翌朝――

[尚、この様に激しい様があっても男は翌日も店を開いている。
誰が来てくれるかは分からないが可能な限り開いておくのが男のやり方だった**]
(18) 2022/11/26(Sat) 22:58:43
「邪毒」 スカリオーネは、メモを貼った。
(a12) 2022/11/26(Sat) 22:59:49

【人】 画術師 リュディガー

ここ水道か何か無い?手ぇ汚れちゃってさ……

[「施術行為」が終わり、利き手の汚れに気がついたので最初に主人に訊ねたのはそれであった。少しして、もっと他に言う事があるだろうと思い直し続ける。]


>>13>>17 お疲れ様。とってもきれいなモノを、ありがとうね。


[頭を下げた。]
(19) 2022/11/26(Sat) 23:11:34
画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a13) 2022/11/26(Sat) 23:21:20

【人】 影街の魔女 ブランシュ

どうやら、リュディガーの方も絵は描け、施術の約束も守ってくれるらしい。
まだ少し気だるくはあるが、体を起こしたまま二人を眺め

「いいのよ。見られながらのマッサージも新鮮だったもの。
ああ、でも…何か至急の野暮用、なかったかしら…」

魔女にしては珍しく、そんな気の回し方をした。
構わないならそのままもう少しいるつもりなのだけれど*
(20) 2022/11/26(Sat) 23:22:25

【人】 大富豪 シメオン

─ 浴場 ─

[女の言う通り、若さだけが価値ではない。
積み重ねた月日、研鑽にかけた時間だけ磨かれてきた『美』も確かにある。

それでも。
己が道の先に見えた『美』の極みに、どうしても届かないと、時間が足りないのだと理解ってしまうのだ。

だから男は思うのだ。
お前なら届くのかもしれないと。]


 動の『美』、静の『美』と言ったところか。


[女と同じように湯を掬う。
嗚呼、この手にあとどれだけの『美』を掴めるのか。]
(21) 2022/11/26(Sat) 23:22:55

【人】 大富豪 シメオン

 
 
 明日は少しやることがある。
 それと
が来るはずだ。


[本当にやってくるかは本人次第だが。『美』を抱く者にとって、その舞台を奪われたままでは居られないはずだ。]


 だが、必ず行く。


[たとえ『美』の女神が己を妨げようとも、必ず。]
(22) 2022/11/26(Sat) 23:23:39

【人】 影街の魔女 ブランシュ

ー翌日 ヴンダーカマーー

フェスの熱気の中、魔女は静かにいつも通り店の定位置について店番をしている。
座っているのは本人か、あるいは分身か。

いずれにせよ、必要があればどこにでも現れることは容易いはずだ**
(23) 2022/11/26(Sat) 23:26:01
影街の魔女 ブランシュは、メモを貼った。
(a14) 2022/11/26(Sat) 23:29:23

【人】 奏者 イルムヒルト

ー 浴場 ー

[貴方のように自分の美の到達点を理解するには
今花開き更に磨かれんとする私の美は未だその無数の可能性の中に
然れど。道はたしかに見えて。あとはそれに向け歩いていくのみの私。
到ることは出来るのか。その極みに
或いは貴方と同じように、その道の先を見るままに届かぬかもと理解するのか。
できるなら。いや、掴むのだ。可能性は私の手の内に既にあるのだから。


思いをあらたに、芽生え育つ美を私は深め奏でていくのでしょう。いつか頂きに到るまで。
餓えと、満ちるを繰り返しながら、我欲のままに。]

 静と、動。どちらも。
 心惹かれてやまない、もの。

[掬った掌より零れ落ちる湯。
それをぱしゃりと肩にかける。
零れる前に取り込むがごとくに。]
(24) 2022/11/26(Sat) 23:55:45

【人】 「邪毒」 スカリオーネ

水ならあちらの扉の先はシャワールームだ。
終わった後に使ったオイルを流すためのな。


>>19頭を下げる様子を見てから男はシャワールームの方を示した。
ブランシュは知っているだろうがシャワールームから更衣室に抜けることが出来る。
>>20何やら急用を思いつきたいらしいがシャワーを浴びた後にそのまま着替えに行けることは行ける]


急用か……俺は急ぎの要件はもうないが。
シャワーでも浴びてきたらどうだ。


[慣れない気の回し方に要件が思いつかないならそちらを使うようにと示しておく]
(25) 2022/11/26(Sat) 23:56:08

【人】 奏者 イルムヒルト


[明日は彼には用があるらしい。
演奏ひとつだけの女とは違い、
彼にも多くの為さねばならぬことがあるのでしょう。

女は頷く。
ほほえみ、その言葉に頷く。

必ず行くという、貴方の言の葉。]
(26) 2022/11/26(Sat) 23:56:40
「邪毒」 スカリオーネは、メモを貼った。
(a15) 2022/11/27(Sun) 0:08:51

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a16) 2022/11/27(Sun) 0:11:07

【人】 「怪人」 ファントム

―― 早朝:リリーと ――


「やぁ、遅かったじゃないか。
私の方から来てしまったよ。」


外へと踏み出した彼女>>9へと声を掛ける。
驚いてくれれば、「怪人」の面目躍如というモノだ。

「『美』を魅せにいくのだろう?
早速、行こうじゃないか。
今なら、どこかに空いたスペースが残っているだろう。
――どうして?とか、なんで?とか、面倒な質問は聞かないでおくれよ?」

有無を言わさず、彼女の手を取って歩き始める。
人々の熱狂の真ん中、中央広場へと。
(27) 2022/11/27(Sun) 0:22:11

【人】 「怪人」 ファントム

―― 中央広場のはずれ:リリーと ――


劇場と劇場の間、小さな路地。
多くの人々が、こちらには目もくれず通り過ぎていく。
ステージもなく、土埃だけが舞う開けたスペース。
――自分が『美』を魅せるのに、打って付けだ。

「色々、答えを考えたんだがね。
私は結局、どこまでも表現者だ。
『魅せる』以外に方法を知らない。」

彼女に投げかけられた問い。
どれだけ言葉を並べようと、どこか空虚な気がして答えを出すことが出来なかった。
だから、『魅せる』事にしたのだ。

「一曲、とびっきりの舞いをお願いするが、いいね?」

彼女がどんな反応を示したか、わざわざ確認もしていない。
私は私の「魅せ方」を見せるだけだ。
あの日、初めてバーで会った時のように。

――けれど、今日は彼女も共に居る。
(28) 2022/11/27(Sun) 0:23:48

【人】 「怪人」 ファントム

路地の暗がりに立ち、何事かと振り返った客の注目を一身に浴びる。
――この瞬間が、たまらなく心地よい。

私が『美』を披露し、皆が魅せられる、それがこの世界の全て。
私は大きく息を吸い、高らかに声を上げる。
(29) 2022/11/27(Sun) 0:24:05

【人】 「怪人」 ファントム

Forza! Alziamo tutti la voce!

さぁ!みんなで声をあげよう!

Alla nostra dea, facciamoci sentire!

我らの女神へと、聴かせてみせよう!


大きく、胸を反らせて声を張り上げる。
広場の全ての者へ届けと言わんばかりに。
(30) 2022/11/27(Sun) 0:24:39

【人】 「怪人」 ファントム

Battete i tacchi, battete le mani, ballate!

踵を鳴らし、手を叩いて、踊りあかそう!

Suoniamo i nostri liuti, battiamo i nostri tamburi e facciamo rumore!

リュートを弾き、ドラムを打ち、騒ぎあかそう!


立派な劇場など必要ない。
ステージも、客席もない。
けれど、自分がここに居る。
誰にも邪魔されることなく。
(31) 2022/11/27(Sun) 0:24:56

【人】 「怪人」 ファントム

Suoneremo finché avremo vita!

私達は命の限り音を鳴らす!

Nessuno può tapparci la bocca!

誰も、私達の口を塞ぐ事など出来はしないのだから!


言葉に込めた意味は、きっと彼女に伝わる。
問いへの答えの全てを、彼女へ『魅せた』。**
(32) 2022/11/27(Sun) 0:25:11
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a17) 2022/11/27(Sun) 0:33:57

【人】 大富豪 シメオン

[朝になり男は居なくとも、演奏に必要なものがあれば、使用人が用意してくれるだろう。練習場が必要なら、この屋敷のどこでも使える様になっていたし、演奏の際に衣装が必要ならドレスでもなんでも用意される。

もしも演奏する場所がなければ、男が口にした冗談が冗談で終わらないことも。

それどころか、休む部屋が必要だといえば“女の部屋”があり、食事から何まで、まるで女主人のような扱いを受けることになっていることを、おそらく知らないのは女自身だけだろう。]
(33) 2022/11/27(Sun) 0:35:25

【人】 大富豪 シメオン

─ 二日目 ─

[ラ・コスタの『フェス』も二日目となる。
『美』を抱く者たちはそれを披露するためにパトロンを見つけ、パトロンたちは自らの財力と権力をもって庇護した『美』を舞台へと上げる。

しかし、それは限られた者にしか許されない。
栄光の裏側で夢破れた者たちは影街へと追いやられることになる。


『美』の舞台は中央広場。
豪華な劇場や美術館の立ち並ぶそこは、有力なパトロンに恵まれ、優れた『美』を持つ者のみが上がることのできる舞台。
それはラ・コスタ全ての憧れ。
女神の寵愛を受ける者を決める舞台。

シメオン・ジョスイはそんは中央広場に位置する劇場を幾つも抑えていた。
だが、今年のフェスでそれを使用するつもりはない。
例年ならば庇護した『美』の一つ一つにその舞台を与えたのだが、今年この時までに男が手にした『美』は一人だけだった。

故に、それらの劇場は空のまま捨て置かれることになる。**]
(34) 2022/11/27(Sun) 1:02:25
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a18) 2022/11/27(Sun) 1:04:01

【人】 画術師 リュディガー

[>>20 珍しく気を遣ってくれている様子のブランシュに首をかしげる。そもそも、無茶な要望を出したのはこちらの方だというのに。]


……ブランへの「対価」、まだ払ってないから。物足りなかったら『寿命』くらい少しあげられるよ?

本当に忙しいなら、無理にとは言わないけどさ。


[暗に留まる事を承諾しているのだ。]*
(35) 2022/11/27(Sun) 8:44:16

【人】 画術師 リュディガー


>>25 りょーかい。ちょっと待っててね。


[ベッドを一旦降りる。シャワーまでは浴びなかったが、利き手を染める黒鉛は丁寧に落としておいた。

施術用ベッドの上に戻ってから、クロッキー帳と鉛筆を邪魔にならない場所へと移動させておく。]
(36) 2022/11/27(Sun) 8:44:54

【人】 画術師 リュディガー

ー二日目・中央広間ー


一晩経ったところで余韻が抜けきっているはずもなく。ただぼんやりと広間で道行く人々を眺めていた。


……「怪人」は気がついているだろうか。
>>0:292手渡した「絵」の隅に、(何かあればご連絡ください/ドメネクより)というサインが刻まれている事を。

普段であれば素性を明かすことはしないのだが、なんとなく気まぐれで連絡先を残しておいたのであった。
それは、共にいた青年の絵も同じく。**
(37) 2022/11/27(Sun) 9:03:12
画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a19) 2022/11/27(Sun) 9:08:50

【人】 「怪人」 ファントム

―イラストを省みて―


「なるほどね、ドメネク家のご令嬢だったか。」

一族の事は無論、聞き及んでいる。
もしかしたら、普段『美』を披露している中で、一族の何人かと関わる事もあったかもしれない。

「彼も、ドメネク家の事を知れば、驚くかもしれないね。」

彼女からイラストを受け取った後>>0:292、彼に手渡すことが出来たかどうか、それは今は別の話。
けれど、初めて貰ったファンからの贈り物が貴重な物だと知った彼の様子は、容易に想起できるから。*
(38) 2022/11/27(Sun) 10:10:11
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a20) 2022/11/27(Sun) 10:12:02

【人】 影街の魔女 ブランシュ

ー1日目ー

施術が終わり、客と店という関係から離れれば、話し方も気が置けないものになる施術師>>25と、これから施術を受けるリュディガー>>35と。二人の話を聞けば、どうするかもすぐに答えは出る。

「いえ、こんな事で対価をもらうつもりはないし。
そうね、至急な気もしたけど…野暮用だし。

ええ、一度シャワーを浴びて、戻ってくるわ。
そんなに時間はかからないと思うから。」

せっかくだから最後まで見物はさせてもらうことにしつつ、提案通り体を清めるためにシャワーは浴びてくることにした。

もっとも、汗やその他色々なものを流すのは、自分の美の表面を洗い流すようで少し勿体なくはあったのだけど**
(39) 2022/11/27(Sun) 10:40:09

【人】 踊子 リリー

 

[ ────女のするべきことは決まっていた。
  あの腹に一物どころか何物も抱えた男の元へ赴き、
  文句の一つでも投げてやろうと思ったのだ。
  ……というよりも、そうせざるを得ない¥況へ
  整えられている…と言った方が正しいか。>>22

  許しを乞うつもりはなかった。
  それさえ男の神経を逆撫でしそうなものだけれど、
  もしそうなったとして、そんなもの今更だ。


  ……彼はあの時、
  女神よりも先に望むものを与えると言った。>>0:74
  けれど彼では、──否、女神以外の他の誰でも
  女の望みは叶えられない。
  大きな舞台も、輝く為の権力も捨てた妄執が、
  今以上の不興を買うことは覚悟して──… ]

 
(40) 2022/11/27(Sun) 12:40:28

【人】 踊子 リリー

 

[ ……そのつもりだったの、だけれど ]


  ────── っな、……あ、貴方…ッ


[ 朝特有の僅かな冷えを感じるよりも先に、
  女は悲鳴を飲み込む羽目になる。>>27
  咄嗟に顔を向けた先には、仮面を着けた青年の姿。
  あの魔術めいた力を思えば
  どうしてここが分かったのかなんて、野暮な問いだ。

  ……とはいえ、────それはともかく! ]


  ねえ、っ離して、


[ 有力者に喧嘩を売ったも同然の状況ということを、
  昨日教えたばかりなのに。
  離せと声を掛けても、
  彼は手を引いて足を進めるばかり ]
 
(41) 2022/11/27(Sun) 12:40:35

【人】 踊子 リリー

 

[ 面倒な質問と彼は言うけれど、大事な問いではある筈だ。
  彼が本当に怪人なら、人の世の道理は
  ある程度無効にもなりはするだろうけれど
  それにしたって巻き添えを食らわせる必要もない。

  いや、そもそも、自分は昨日言ったのだ。
  ──忘れてくれていい、と、…確かに。 ]


  …………まさか貴方、
  わざわざ返事をしに来たの?

  忘れていいって言ったの……聞こえなかった?


[ そんなはずはない。届く声で紡いだのだから。
  とはいえ質問を遮断する強引さを思うに、
  訊いても答えが返ってくる気はしなかった。

  ──あの狡猾な男の圧力は、各方面に掛かっているが
  流石に街の、管理者などいていないような場所は
  抜け道に近しいものでもあるだろう。>>28 ]
 
(42) 2022/11/27(Sun) 12:40:39

【人】 踊子 リリー

 

[ 告げられた言葉に、女の視界はちかりと眩んだ。
  ──自由に舞うのは、
  この街であってこの街のどこでもないような
  あの、二人だけの舞台で終わらせるつもりだったから。

  言葉がいまさら杭になるとは思わなかった。
  それよりも先、観客の視線がこちらへ刺さる。>>29
  …ひゅぅ、と喉が鳴った。 ]


  …………… ぁ、……


[ 視界の端で星空の髪がきらきらと煌めいて、
  それ以上に彼の歌声が頭に響く。

  楽しそう、と思った。──思ってしまった。
  母への妄執と、自由への、羨望
  感情が否応なしに掻き乱されては心を揺らす。 ]

 
(43) 2022/11/27(Sun) 12:40:45

【人】 踊子 リリー

 

[ ──────……、震える足で地を踏んだ。
  不自由を貫く方がきっと楽で、
  この先困らないことなんて知っている。
  ここで踊ってしまえばもう、後に引けないことも。


  一歩。
  歌に合わせ、くるり、と舞う。
  二歩。
  ────後はもう、心の向くが、まま。 ]


 
(44) 2022/11/27(Sun) 12:40:49

【人】 踊子 リリー

 


   『 ねえリリー、
     いつかお母さんの手から離れられたらさ、
     もっと自由に踊れると良いね 』


[ 姉の、いつかの言葉が不意に脳裏を過った。 ]

 
(45) 2022/11/27(Sun) 12:40:53

【人】 踊子 リリー

 

[ まだ夢うつつから醒めない人もいる朝に、
  青年の歌は冷たい空気へ熱を乗せた。
  私は、──きっと誤魔化す手段も持っていたけど
  それでも、……二人だけの舞台で踊った時みたいに
  ──或いはそれ以上に、花が揺れるように、舞って。


  確かなことなんて分からないけれど。
  私が、私を、──大事にしてみたいって
  その時初めて、…………思ったせいだ。 ]

 
(46) 2022/11/27(Sun) 12:40:58

【人】 踊子 リリー

 


[ やがて遠くないうちに歌は止み、
  女の舞いもそこで一度終わりを見せる。

  周囲の人々や、この舞台を作り上げた青年を
  目に入れる余裕は未だ無く。
  女は、今にも崩れそうな足を叱咤して、
  立ち続けるのが精いっぱいだった。** ]


 
(47) 2022/11/27(Sun) 12:41:01
踊子 リリーは、メモを貼った。
(a21) 2022/11/27(Sun) 12:42:03

【人】 大富豪 シメオン

─ 二日目 ─

[
予期していた来客は無い。

別に、男に取ってはそうであっても構わぬこと。
逃した『美』を惜しむ気持ちが無いわけでは無いが、女神への求愛を捨てて生きるのも人としてはあり得る選択だ。

それは『美』の在り方が、この街とは違うというだけのこと。

それよりも。
己れにはやらなければならないことがある。

当てにしていたつもりはないものの、魔女の助力を得られなかったのは痛恨だった。だが、他に手段がないわけではない。

今年の『フェス』は千載一遇の機。
逃すわけにはいかない。
昔から何も変わらぬこと。
己が渇望のままに、飢餓を満たすために、ただ道を求めるのみ。

見出した終着点が
美の女神
ならば。*]
(48) 2022/11/27(Sun) 13:00:38

【人】 大富豪 シメオン

[太陽が西に沈み始める。
二日目の夜が訪れる。

準備に少々手間取り少し遅れてしまった。

だが、広場には従者を行かせてある。
私が居なくとも始めるように彼女へ伝えるはずだ。

彼女ならば今持ち得る全てを、
そして私には届かぬはずの『美』を女神と人々に見せてくれよう。

このシメオン・ジョスイの最高傑作として。*]
(49) 2022/11/27(Sun) 13:01:49
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a22) 2022/11/27(Sun) 13:05:05

【人】 奏者 イルムヒルト

― 2日目夕刻:中央広場 ―

[2日目のはじめに、女が望んだことは
リュートの手入れと調律に必要な道具。それから
破られた服の代わりに着られるものを。

――其処に男はおらじとも、
叶えられたのなら驚くであろうし、
思わず頭を下げて礼をいう。

今宵の演奏の約を叶えるために女は調律を怠らぬ。
夕刻に中央広場に向かうまでは音は屋敷の中で、響き。


空が茜に染まる頃、
女は装飾のない、紺の衣装に身を包み
フードを被ってその場所へと向かう。

広場では早朝に美しい歌と自由に、楽しそうに踊り舞う娘の
演があったとの噂を耳にする。>>44
誰なのだろう。――見てみたくあったな、とふと思いながらも
広場の、とある場所へ向かえば
あの方の従者なのだろう人に促され
指定された場所に座れば、普段の酒場より見る景色と違うのだな、と思う。]
(50) 2022/11/27(Sun) 13:24:31

【人】 奏者 イルムヒルト

[違うのは、人々の視線。
美しく舞う花でもなく、天の歌声を持つ女でもなく
其処にいるのは使い込まれたリュートを持った
フードを被る女、1人。

頭にかかった其れを外し、
弦を一度、掻き鳴らせば空気が変わる。

其処に在るのは常の添え物の音ではなく
世界を、紡ぐ音。]
(51) 2022/11/27(Sun) 13:24:49

【人】 奏者 イルムヒルト

 ―――……。

[吐息を、零し]
(52) 2022/11/27(Sun) 13:25:09

【人】 奏者 イルムヒルト

[旋律を奏で始めれば、人々はその場から足を動かせなくなる。

それを耳にした者のもつ情に、
或いは気づかずにいたものを擽り。
昂らせるように音は鳴る。
人が持ちうる本能を、其れは惹きつけてやまぬ。

魅了、ともいうのだろうか。
視線を向けずにはいられない
耳を傾けずには、いられない。

――それに触れれば、身も心も溺れてしまうことでしょう。
美に触れ芽生えた火種を、熱狂に変えて。

音が、世界を変える。
己の紡ぐ音こそが、世界となる。

花開けども更に高みへと昇るかのように。
艶めく音は中央広場へと響き渡るのでしょう。**]
(53) 2022/11/27(Sun) 13:25:49
奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a23) 2022/11/27(Sun) 13:27:51

【人】 人造生物 ユスターシュ

―― 一日目/中央広場 ――

[丁度、広場の入口に差しかかった頃。]


―――あ。


[見覚えのある小さな人影に、足を止める。
昨日、僕らと一緒に歌ってくれたあの時の女の子。>>0:225]


…こんにちは。


[あのときと同じように小さく手を振りながら声をかければ、彼女は振り向いてくれただろうか。

知っている顔にほっとして声をかけたものの、女の子の顔は曇りがちだ。
というより、今にも泣き出しそうにさえ見える]
(54) 2022/11/27(Sun) 13:59:57

【人】 人造生物 ユスターシュ



……どうしたの?


[目線を合わせるように屈みこむと、一緒に来た両親と逸れたのだという。
事前に「迷子になったときは此処で待っていること」とご両親に言われていたのだけれど、何時まで経っても会えなくて不安だった、と]


……そっか。


[こういうとき、どんな顔をしたらいいのかわからなくて。
一先ず、安心させてあげたくて女の子の頭を撫でる。]


大丈夫。
きっと、お父さんとお母さんも君のこと探しているよ。
ただ、ここは人が多いからうまく見つけられないだけで。


[それから、往来する他の人たちの邪魔にならなそうな場所に移動しようと広場の入口の傍らにある石垣に二人揃って腰を下ろした。]
(55) 2022/11/27(Sun) 14:00:39

【人】 人造生物 ユスターシュ



あ、そうだ。
よかったら、サンドイッチ食べない?


[言いながら、先程いただいたサンドイッチの入った包みを取り出す。]


僕がお世話になってる宿屋の人が作ってくれたんだ。
そこのご主人、とっても料理が上手な人なんだよ。


[そこまで言いかけて、ふと思いついたように。]


…よかったら、一緒に食べてもらえると嬉しいな。
僕一人だと、食べきれないかもしれないから。

[それに]

ご飯は独りで食べるより誰かと一緒に食べたほうが
おいしいっていうものね。
(56) 2022/11/27(Sun) 14:02:23

【人】 人造生物 ユスターシュ



……おいしい?


[もきゅもきゅと、女の子が小さな口いっぱいにサンドイッチを頬張るのを見ながら、僕もサンドイッチを一ついただく。

常連客にも好評だというハムとレタスのサンドイッチは、宿屋のご主人が伝手を使って取り寄せたという東洋の調味料のせいか、以前、他のお店でいただいたときとは少し味わいが違う気がする。]


よかった。
お口にあったのなら僕も嬉しいよ。


[サンドイッチを食べ終えたときには女の子も先程よりも元気になった様子。
その姿にほっと胸をなでおろしながら]


お父さんとお母さん、早く迎えにくるといいねぇ…。

「うん……」


[横目にちらりと見た、女の子の横顔は寂しそうで]
(57) 2022/11/27(Sun) 14:03:15

【人】 人造生物 ユスターシュ



…お父さんとお母さんのこと、大好きなんだね。

「うん!
おとうさんね、ふえをふくのがとってもじょうずなの!
おかあさんはおうたがとってもじょうずなのよ!
ふたりとも、とってもとってもやさしいの!」

…そっか。


「うん!おにいさんは?」

僕…?


[きらきらとした目で話の続きを促す彼女に、少し困ったなぁと苦笑して]
(58) 2022/11/27(Sun) 14:05:50

【人】 人造生物 ユスターシュ



―――…うん。好きだよ。


[本当は、そんなことを思う資格は僕にはないけれど。
でも、嘘は言ってない。

そっと手を伸ばして、もう一度女の子の頭を撫でた。
首を傾げる女の子に、にこ、と微笑いかけて]


そうだ。
君のお父さんとお母さんがくるまで少し、お歌を唄っていようか。

「おうた?きのうみたいな?」

それもいいけれど。でも、今日はちょっと違うかな。
僕、あまり歌を知らないけれど、一つだけ知ってる歌があるから。


[興味津々と言った様子の女の子に再度笑いかけると、そのままそっと膝の上に載せて歌を唄う。
僕が一つだけきちんと歌詞を知っている歌]
(59) 2022/11/27(Sun) 14:08:09

【人】 人造生物 ユスターシュ



―――Something old,something new,

   (なにかひとつ古いもの、なにかひとつ新しいもの)

―――Something borrowed,something blue,

   (なにかひとつ借りたもの、なにかひとつ青いもの)

―――And a sixpence in her shoe.

   (そして靴の中に6ペンス銀貨を)


[昔、森の中で見かけた若い恋人たちが口ずさんでいた歌。

…主様が遺していた日記にも書いてあったっけ。

花嫁のための四つのなにかと6ペンスの銀貨の歌。
主様の大切だった人が、何度か主様に歌って聞かせていた、と。]
(60) 2022/11/27(Sun) 14:11:07

【人】 人造生物 ユスターシュ

[そのときだった。]


「ミーシャ!!」
「おかあさん!!」


[駆け寄ってきた母親に飛びつく女の子。
ややあってから、追いついたらしい父親にも同じように飛びつく。]


……、よかったね。


[女の子の背中に安堵と共に、ぽつりと零して。
此方を振り向いた女の子に微笑って小さく手を振ってから。

それから、ご両親に深々と頭を下げて、少し足早にその場を立ち去ろうとする。

女の子のご両親が無事見つかって、ほっとしているのも嘘偽りのない事実。
…それでも、仲睦まじい彼女たちの姿には、思い出してしまうものがあって。
どうしようもなく、胸が痛くなってしまうから。
]
(61) 2022/11/27(Sun) 14:12:42

【人】 人造生物 ユスターシュ

[――ただ、それでも。


その場を立ち去ろうとする背中に聞こえた『ありがとう』という言葉は。
その言葉の温かさは、きっと忘れられない。]*
(62) 2022/11/27(Sun) 14:13:48

【人】 人造生物 ユスターシュ

[女の子たちと別れた後、街の中を見て回った。

広場で披露される歌や踊り、
街の画術師たちが心を込めて描いたという作品や
各地から集められたという美しい工芸品の数々。

そんななかでふと、目を引いたのが広場の片隅にちょこんと店を構えていたテント付きのワゴン]


……これは、花?


[ワゴンの台の上に置かれているのは、リボンや蝋で飾られた硝子の小瓶たち。
その中にはそれぞれ色とりどりの花が容れられていた。]
(63) 2022/11/27(Sun) 14:16:22

【人】 人造生物 ユスターシュ



綺麗……。


[掌に収まる大きさの小瓶を手に取りながら呟けば。
それを見つけた店主がすかさず近づいてきた。

なんでも、この小瓶たちは「ハーバリウム」というらしい。
色付けや乾燥させた草花を透明なオイルと共に封じたというそれはオイルの他にも微小な硝子粉が封じられているのか、
陽の光を受けてきらきらと輝いてみえた。

再度視線を移すのは、自分の掌の上の小瓶。
深い青色に染められたデイジーを主として青色で統一されたそれに、なんとなく影街のあのお店の店主さんを思い出して。

お祭りの後、次に会うときのお土産にいいだろうかと、それを買い求めることにする。]
(64) 2022/11/27(Sun) 14:17:51

【人】 人造生物 ユスターシュ



「あ、これおまけね」

え……?


[会計を済ませた後、店主さんから渡されたのはハーバリウムの小瓶がもう一つ。
来年に向けての試作品だと渡されたそれは薄紅色の小さな薔薇が入れられたもので。]


「この花には『感謝』って意味の花言葉もあるのさ。
男が持ってるのが恥ずかしいっていうなら、
誰かさんへの贈り物にするといいよ」


[そう言われてしまえば、返しようもなくて。
その日はそのまま、小さな可愛らしい硝子の小瓶を二つ、宿へと持ち帰ることになるのだった。]*
(65) 2022/11/27(Sun) 14:20:45
人造生物 ユスターシュは、メモを貼った。
(a24) 2022/11/27(Sun) 14:25:04

画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a25) 2022/11/27(Sun) 15:41:48

【人】 「怪人」 ファントム

ー二日目 ユスターシュとー


[ユスターシュの泊まる部屋に、一通の封筒がドア下から差し込まれる。
封筒の表には、「君のファンから ファントムより」とだけ。
彼が中を開ければ、彼と別れた後に受け取った彼宛てのイラスト>>0:286が一枚。
さらにその裏には、ドメネクからのメッセージ>>38

イラストを受け取った彼がどうするかは、彼に任せるとしよう。]
(66) 2022/11/27(Sun) 16:19:08
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a26) 2022/11/27(Sun) 16:22:49

【人】 影街の魔女 ブランシュ

ー2日目 中央広場ー

人々が行き交う広場は、普段なら諸用で通過する以外に魔女にはあまり縁のない場所だ。

フェスの喧騒に顔を出すことも普段はそうないのだが、あえて店番を分身に任せ、顔を出すことにしたのはほとんど気まぐれのようなもの。

女神への美のお披露目というのも、己の美こそ至上である魔女にはそこまで興味のない話ではあるが、知った顔があるかもしれない。

「そう言えば彼、どうしてるかしら。
確か今日の夜だったわね。」

それまでに店に戻ればいいか、と何年かぶりに、広場で雑踏を眺めながら過ごしている**
(67) 2022/11/27(Sun) 16:33:06
影街の魔女 ブランシュは、メモを貼った。
(a27) 2022/11/27(Sun) 16:34:26

大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a28) 2022/11/27(Sun) 16:43:35

影街の魔女 ブランシュは、メモを貼った。
(a29) 2022/11/27(Sun) 17:00:22

大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a30) 2022/11/27(Sun) 17:07:02

【人】 影街の魔女 ブランシュ

ーある日の ヴンダーカマーー

年老いた男が店を訪れたのはフェスの始まる前だったか。

告げられた言葉は、以前の話を聞いていればある程度予測のつくことではあった。

奥から灰色の小瓶を取り出し、男の前に置く。

「1日限りの全盛期ね。構いませんよ。
もっとも、効果がどの程度続くかは…人によります。半日か、抵抗力が高ければもっと短いか…

でも、確かにあなたの全盛期を再び手にできるでしょう。

対価は…全部と言うなら全部もらいますわ。
あなたが、【本当の美しさ】が何か知ることができたのなら。
その時は、あなたの残りの寿命は不要かもしれませんし。

見つけられなかったのなら、まあ…諸々考えて5年分くらい?

いかがかしら。受ける受けないはおまかせします。」

魔女はこう告げたのだったかもしれない**
(68) 2022/11/27(Sun) 17:40:45
影街の魔女 ブランシュは、メモを貼った。
(a31) 2022/11/27(Sun) 17:43:22

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a32) 2022/11/27(Sun) 18:05:47

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a33) 2022/11/27(Sun) 18:07:10

大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a34) 2022/11/27(Sun) 18:24:59

【人】 大富豪 シメオン

─ 中央広場 ─

[陽が落ちてすっかりと闇が支配する時刻。
しかし、無数の街灯に火が灯され街が眠ることはない。

その中心で一人の女が人々を魅了している。
踊ることも歌うこともなく、響かせるのはその手にしたリュートが奏でる音。

それは女神に愛されるに相応しい。

人々は輪を作り女の演奏に酔いしれ、輪は時を経るごとに大きく厚くなっていく。]
(69) 2022/11/27(Sun) 19:39:36

【人】 大富豪 シメオン

[その舞台に突然そこへ降り立った者が一人。

顔に仮面、頭に派手な被りもの。
黒の布地にに金の刺繍や飾りを施した美麗な衣装。
その手には片刃の剣。

騒めきが広がる。
観客を魅了していた『美』に乱入者。
「あれは誰だ」「邪魔をする気か」
人々がどよめく中で男は女の演奏に合わせて舞を始める。

ここにいる誰が気づかなくても、
女だけはそれが誰なのかわかるはずだ。

美しい音色に合わせて乱入者は緩やかにステップを踏む。
空気を切り裂くように剣を振るった。

それは演者である女に向けた挑戦状か。*]
(70) 2022/11/27(Sun) 19:40:24
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a35) 2022/11/27(Sun) 19:48:40

「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a36) 2022/11/27(Sun) 20:01:12

【人】 奏者 イルムヒルト

― 中央広場 ―

[陽が夜の帳に隠れても人口の灯と天の星
そしてフェスの独特の空気が街を支配する。

眠らぬ街を。人々を。より鮮やかに彩る旋律は
大勢を魅了する誘蛾灯の如くに。

音だけではなく、旋律を奏でる女の所作
――ふと流れる眼差し、弦を爪弾く指の動き
揺れる長い髪さえも
演奏に酔いしれる人々をも惹きつける。


その、時であった。]
(71) 2022/11/27(Sun) 20:24:32

【人】 奏者 イルムヒルト

 ―――……。


[美麗な衣装の乱入者。
鮮やかな衣を翻す者の持つ片刃の剣。

音に合わせて舞う姿。いいえ
音へと絡み、或いは斬りあうかのような動きは洗練されており
女の音の邪魔どころか、
其れを高めるかのようなものだ。


 吐息を零す。


それは胎を熱くさせるような、舞う”美”しさへとか。
或いは、仮面の演者へ向けたものか。

夜に金の色を纏う貴方を
女は見定め―――


 ぴぃん

        と


鳴る音は高らかに。
貴方の演舞に寄り添い、斬りあい。
或いは抱き合うかのように。*]
(72) 2022/11/27(Sun) 20:25:27

【人】 大富豪 シメオン

[剣が灯りを弾いて中空に軌跡を描く。
決して速いだけの剣筋ではないのに、その刃を正確に追えるものは数多くないだろう。

舞う。
衣装をはためかせながら。
演奏に合わせて、あるいはまるで演奏をリードするかのように。


 「ついてこられるか?」


剣の切先が女の喉元を掠める。
いや、まるで届く距離ではない。
それでも確かに女の喉元に喰らいつくような刃。


 「まだだ、お前の『美』はそんなものか?」


私に見せろ、私に魅せてみろ。
私の知らないお前だけの『美』を。]
(73) 2022/11/27(Sun) 20:49:44

【人】 大富豪 シメオン

[音の一つに剣筋が一つ合わさる。
音に乗せるのではない。
音を弾くように、斬り払うやうに。 

男は女の奏でる音を悉く凌駕して見せる。
一つ一つに込められた力強さも、繊細さも、美しさも。


これが剣王と呼ばれた男の『美』の骨頂。


演奏と剣舞が続く中、観客たちも気づき始める。
これは演奏に艶を彩る舞ではないと。
まるで斬り合うような二人の『美』と『美』の競演。

いや、競い合うなどという言葉では到底軽い。
まるで仇同士ご殺し合うような、まるで恋人同士が激しく愛を交わし合うような。]
(74) 2022/11/27(Sun) 20:50:40

【人】 人造生物 ユスターシュ

―― 二日目 ――

[宿屋に帰った後、宿屋の主人に貰ったミニバラのバーバリウムをお礼に渡そうとしたら、呆れた顔をされてしまった。
(というより常連の人たちからはかなり笑われてしまった)

「そういうのはせめて薔薇が似合う相手に渡すものだ」
「いや違うだろこういうときは若い女だろ」

と、半ば酒の入った悪ノリも含みつつ、結局夜明け近くまで宿屋のご主人と常連の皆に諭されることになる。

そうして部屋に戻ったところで>>66]


うん?


[聞こえた物音とドアの下から差し入れられた封筒。
封筒を手にドアを開けても、恐らく姿は見えなかったかもしれない。]


…あ。


[あの人からだ、と思い当って表情を緩ませる。
中をと見れば、そこに入っていたのはウサギのイラストと>>0:286
その裏に寄せられたメッセージ。>>37>>38]
(75) 2022/11/27(Sun) 21:00:34

【人】 人造生物 ユスターシュ



わぁ……!


[ドメネクという家については何も知らなかったけれど。
でも、あのときの彼が「ファンより」と添えてこの絵を渡してくれたということは。

僕のことを見ていてくれた誰かがいた、ということだろう。
たぶん、あのときに。]


……。


[全然気がついていなかったことが申し訳ないやら
にもかかわらず可愛いイラストをいただけて嬉しいやら、
自分でも知らないあいだに見られていた気恥ずかしさも混ざって、
顔が耳まで赤くなる。…が、まずは。]


……ドメネクさん、か。
お会い出来たら、ちゃんとお礼言わないと。


[ひとまず、明日、探してみることにしよう。]
(76) 2022/11/27(Sun) 21:02:35

【人】 人造生物 ユスターシュ

―― 二日目/中央広場 ――

[そうして徹夜明け、少し眠い目を擦りつつ、
今日も屋根の上から朝日を眺める。

今日はお祭りの最終日。
今年のこの街の『美』の頂点が決まるとあって、よりいっそうの熱を感じる。

ここ数日ですっかり馴染みとなった宿屋の主人たちと挨拶を交わして(それとドメネク家について話を聞いて)から中央広場へ向かおう。

―――そうして。
辿り着いた中央広場は、今日も変わらず人が多い。

もしかしたら、昨日のように知っている人に会えるかもなんて、そんな予感がして此処にやってきたのだけれど。
そう上手くはいかないらしい。
というよりもこれだけ人が多いと、すれ違いの可能性は否めない。

ふらふらと、先日のおのぼりさんさながらにあたりを見回していると。
ふと、自分と同じようにぼんやりと道行く人を眺めている人影に気がついた>>37]
(77) 2022/11/27(Sun) 21:04:29

【人】 人造生物 ユスターシュ


…。


[少し背の高いその人が、なんとなく気になって。
少し首を傾げた後に、そっと、その人に近づけば。]


こんにちは。


[そっと、声をかけてみよう。
今、声をかけたその人が昨晩の絵を描いたドメネクさんだと僕はまだ知らないけれど
]*
(78) 2022/11/27(Sun) 21:06:22

【人】 人造生物 ユスターシュ

――二日目/夜――

[夜の帳が深くなってくる頃。

それでも、祭りの熱を帯びた空気は残り香となって、街の彼方此方に漂っているかもしれない。

それでも、その熱気も影街へと近づいていけば少しずつ冷めたものへ……或いは熱だけは変わらぬまま、淀むように空気が変わっていくのかもしれない。


今年のフェス……誰が美の女神様の寵愛を受けたのか、その行方は一先ず置いておいて。

初めてここを訪れていたときと同じく、影街の片隅にある店に僕は向かっていた。>>0:44
あのときと違うのは石畳を二本の脚で踏みしめて歩いていることと、…人間として生きた、ここ数日分の土産話ができたこと。]
(79) 2022/11/27(Sun) 21:11:59

【人】 人造生物 ユスターシュ



こんばんは。


[声を落としながら店の扉を叩く。
数日ぶりの店主さんの顔を見れば、少しはにかむように微笑って]


…本当に、ありがとうございました。
お祭りまでの数日間、とても楽しかったです。


[色々あったけれど、やっぱり思うことは]



この数日間、綺麗なものを沢山見ました。
美味しいものも、いただきました。
主様が若い頃を過ごしたこの街で、
沢山の人の『美』に触れられたんじゃないかって思います。


[実際は、この街にはまだ多くの未だ出逢えていない『美』や
表に出ていない『美』、或いは出逢うことなく影へと埋もれていった『美』もあるのだろう。]
(80) 2022/11/27(Sun) 21:14:19

【人】 人造生物 ユスターシュ



でも、何より。
にんげんのあたたかさに触れることができました。

……僕は、それが一番嬉しかった。


[歌うことを教えてくれた街の「怪人」や、
イラストを渡してくれたドメネクの家の人。
小さな女の子と、その家族。宿屋のご主人たち。

元の姿では、たぶん傍にいることも叶わなかった人たちの
彼らの優しさに触れることができた。]


―――…人間になれて、本当によかった。
(81) 2022/11/27(Sun) 21:17:42

【人】 画術師 リュディガー

[>>78 上の空の心地でいたら、声をかけられた。
ゆっくりと視線を移すと、フェス前に踊っていた青年であった。]


……あ、こんにちは。
お兄さん、フェス楽しんでる?


[とりあえず返事をする。]*
(82) 2022/11/27(Sun) 21:18:59

【人】 奏者 イルムヒルト

[その問いかけは、言葉ではなく
色鮮やかな衣装の舞う姿によって
そして、向けられた切っ先によって

――距離はある。されど
  それが喉元に迫るようなものだと感じたのは

  女だけなのか、それとも見ている観客もなのか

人々にとってはまるで
演奏をリードするかのようなものに見えるのかしら

いいえ、そんな生易しいものではない。
まだ。まだなの。

 それはエスコートの掌ではない
 それは誘い。魅せろと囁く貴方の挑戦状

私に可能性をみせろと積み上げた金貨の音のように
私の美を。私だけのものを。
魅せて、見せてみせろと貴方は告げている。


 ついていくわ。
 ―― そして、それ以上に
    

      貴方を私の世界に絡めとりましょう]
(83) 2022/11/27(Sun) 21:20:42

【人】 奏者 イルムヒルト

[合わさった音と、剣筋は交わり、高まり
演奏を凌駕していくその美しさ。
繊細さと力強さの対極を同時に孕む奇跡を見せつける。

されど、
其れに呑まれるだけでおわれない。
まだ、私は貴方に食らいつく、喰らい、花開き
そして超えんとしようとするだろう。

何方もが主を張り
何方もが、その美しさを競い合う

観客は目が離せぬであろう
一息、つくたびに斬りあう2つの宴は1つ1つ切り取る刹那すら美しい。

睦みあい殺しあう。
激しくも鮮烈なそれらがステージの上で交わされて。]
(84) 2022/11/27(Sun) 21:20:59

【人】 人造生物 ユスターシュ



あ、それとですね。
これ、よかったらお土産です。


[そういって取り出したのは、昨日、購入した青いハーバリウムの小瓶>>。]


この青色を見てなんとなく店主さんのことを思い出したんです。
それに、きらきらしていて、本当に綺麗だったから。

だから、受け取ってもらえたら嬉しいな、って。


[上手く言い表せずに頬を掻きながら、
はにかむように微笑って、再度、彼女に青い小瓶を差し出した。]*
(85) 2022/11/27(Sun) 21:24:15

【人】 大富豪 シメオン

[到る終局へ向かって、二人の音は激しさを増す。

だが、終わらぬものはない。
閉じぬものには次はなく
故に、それは終幕を迎えんとする。

剣が音に乗る。
女の奏でる音色に剣が美しく舞う。
美しき旋律に華を添える、美しき剣舞。

男は仮面の下で微かに笑った。


心地よい音色に身を委ねて舞う。
音の一つにステップを踏み、音の一つに剣を捧げる。]
(86) 2022/11/27(Sun) 21:40:07

【人】 人造生物 ユスターシュ

[>>82少し上の空のその人にこくんと頷く]


はい!
僕、この街に来たのも、お祭りも初めてですけど、
とても楽しいです!

はじめてって、とても素敵だなぁって思います。
一昨日もここで、って…あ、いえ。

[こほんこほんと咳払いの後、それから小さく首を傾げて]


えっと…お疲れ、ですか?
それとも何か悩みごととか、でしょうか…?

いきなり不躾だったらごめんなさい。
でも、なんとなく気になったから。*
(87) 2022/11/27(Sun) 21:41:08

【人】 大富豪 シメオン

 

 
女神よ、見ているか。

   ──これがイルムヒルトの
だ。



 
(88) 2022/11/27(Sun) 21:41:10

【人】 大富豪 シメオン

[ ───最終節

男の剣が根本から折れる

その刃が空を舞って

クルクルと回転しながら街灯の光を跳ねる

キラキラと美しく輝きながら

それは男の足元で地面に突き刺さった

それは女が最後の音を奏でると同時であった。*]
(89) 2022/11/27(Sun) 21:43:27

【人】 「怪人」 ファントム

「私の答えは、お気に召したかな?」

いつぞやの彼女の言葉>>0:65を、今の彼女へと返す。
これが、私の『美』、自由の意味。

「――さぁ、胸を張って。
主役がそんな様子では、恰好がつかないだろう?」

立ち続けるだけで精一杯な彼女>>47の背へと手を添える。
観客の喝采は止むことなく降り注ぐ、自分へ、それ以上に彼女へ。
彼らをここまで魅せたのは、間違いなく彼女あってだろう。
(90) 2022/11/27(Sun) 21:54:52

【人】 「怪人」 ファントム

―舞いを終えて、しばらく―


ひとしきり観客へ礼を終えて、何度目かになるマントでの移動。
たどり着いた先は、とある一室。
豪華とはいかないまでも、使い込まれたアンティークの数々に、寝心地の良さそうなベッド、よく日の差し込む窓。
何より、よく手入れが行き届き、清潔に保たれている。

「私の屋敷、私の部屋、私のベッド。」

聞かれるより前に答えを返す。ふかふかのベッドへと彼女を促しながら。
どうにも、彼女の足腰がそう簡単に回復するとは思わなかったから。

「――楽しかったかい?」

詳しく問う事はしなかった。
言葉の意味は、伝わると思ったから。
舞い終わった後の彼女を見れば、答えはわかっていたから。

「君が何に縛られて、どれだけ大きな鎖に繋がれているかはわからない。
どうにか出来ると断言できるほど、私も自惚れてはいない。
だから、別の方法を考えていたんだ。」

ただ解き放つだけでは、問題は解決しない。
彼女には、きっと宿り木が必要なのだろう。
(91) 2022/11/27(Sun) 21:55:26

【人】 「怪人」 ファントム

「――君、私だけの舞姫になってみないかね。」

自分が出した結論。
彼女の為の、新しい宿り木になる事。

「受け入れてくれるかね?」

あの時>>1:63、彼女へ投げた問いかけ。
片手を差し出し、彼女の反応を待った。*
(92) 2022/11/27(Sun) 21:55:35
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a37) 2022/11/27(Sun) 21:57:56

【人】 奏者 イルムヒルト

[物事には終わりがある。
どれ程その時が楽しくても、ずっと奏でていたくても
時というのは残酷であり、また誰にでも平等で。

終わりなきものに次はなく。
終わりがあるからこそ、美しい。

貴方との音と刃との演舞も、また。]
(93) 2022/11/27(Sun) 22:03:54

【人】 奏者 イルムヒルト

[高めあい、求めあい、
魅かれあい、惹かれあう

音と、刃の軌跡が結びあい
絡み、離れ、斬りあい、舞いて

その舞いに酩酊しながらも、女はそれをも魅せたいとばかりに
爪弾く音は、更に深く艶を帯び。



――激しく、時に穏やかにと
幾つもの追憶をこえるようにして]
(94) 2022/11/27(Sun) 22:05:20

【人】 奏者 イルムヒルト

[最後の節を奏でる指先
惜しむ心はあれど、其れは留まることはない。

空を舞う刃は、まるで女神の祝福の如くに光を湛え
箒星の様に落ちて。



 終幕を告げる音は、同時に。




       刺さったのは地面にだろうか

或いは、その舞いに魅了された人々の心にか。*]
(95) 2022/11/27(Sun) 22:05:38

【人】 画術師 リュディガー

ー中央広場にてー


[遠くから聴こえてくる演奏が>>53
途中で違う音色になっていく。>>72>>74

なんとなく、悟る。]
(96) 2022/11/27(Sun) 22:10:18

【人】 画術師 リュディガー


(お姉さんは、そっちに行くのか。


心から望んだ事であるのなら、どうか幸せに。)**
(97) 2022/11/27(Sun) 22:11:22

【人】 影街の魔女 ブランシュ

ー2日目 夜ー

今年のフェスでの最も輝いた美の行方……それは確かに見届けた。
それが誰のもとに輝いたのか、あるいは女神の寵愛を受けたのかはさておき。

夜になれば、影町の片隅は熱気冷めやらぬ場所からも外れ、いつもの静けさに近くなってくる。
来訪者>>80を出迎え、ほんの数日前と変わらない、いやもう少し施術の影響で洗練された姿を見せる。
(98) 2022/11/27(Sun) 22:13:47

【人】 影街の魔女 ブランシュ

「いらっしゃい。…そう、楽しめたのね。それはよかった。」

綺麗なもの、美しいもの、美味しいもの、素敵なもの、
暖かいもの。

どうやら、彼は人間の世界の最も良い部分をいくつも見ることができたらしい。
それは端的に言って、とても素晴らしいことだ。
長く生きていれば、とてもそうは言っていられない。

「良い顔をしているわ。よほど楽しかったのね。」

そのいきいきとした生を謳歌する>>81顔も、ある意味では美しいものなのかもしれないが。

「そこまで喜んでもらえたなら、要望を叶えた甲斐もあるというものだわ。言われた通り望みを叶えても、叶えた望みを思ったように実現できる人間は少ないもの。

…あら、これを私に?」

青いハーバリウムの小瓶>>85。街角で見かけたことがある。

「これを私に?…ふふ、うれしい。
ありがとう、大冊にするわね。ええと、ユスターシュさん。」

その名を再び呼び、快く受け取った。
(99) 2022/11/27(Sun) 22:14:06

【人】 影街の魔女 ブランシュ

「まあ、かけてちょうだい。

あなたがこの街で経験したこと、私も興味はあるからぜひ思い出語りを聞かせてもらいたいところだけれど…

ここに来たということは、

……もう存分に楽しんで、心残りはないということでいいのかしら?」

小瓶を受け取り、彼の話を聞きつつ、その事を切り出した*
(100) 2022/11/27(Sun) 22:16:50

【人】 大富豪 シメオン

[中央広場に万雷の拍手が響き渡る。

観客の輪の中には、街の有力者から著名な芸術家、あるいは名もなき街の住民たちまで様々な人々が集っていた。

祝福の声に包まれて男はその面と被り物を外す。
そこにシメオン・ジョスイの姿はなく、誰も知らぬ男の顔がそこにはあった。歳の頃は20代後半から30といったあたり。
白い髪は老いて彩りの消えたそれではなく、美しい銀の色。

誰も知らぬと言えばそれは誤りだった。
共に美を競い音を奏でた女ならば、確かに見たことがあるはずだ。>>1:13
そしてもう一人、その姿を知る者がいるとするならば、かつて親友だった男を創造主としてその姿形を写した者だろう。


観客たちは知らない。
故に、奏者と剣士の二人ともがジョスイの見出した秘蔵っ子だと思っただろう。

だが、それでいい。]
(101) 2022/11/27(Sun) 22:31:20
影街の魔女 ブランシュは、メモを貼った。
(a38) 2022/11/27(Sun) 22:31:20

【人】 大富豪 シメオン

[止まぬ拍手、そして祝福と称賛の声。

男は観客に向けて礼をすると。
女の方へと近づいていく。

その足取りは覚束ない。
さっきまで美麗な剣舞を披露した者とは思えぬほどに。
顔は青ざめ、玉のような汗が引っ切り無しに顔を伝って落ちていく。]


 ……………


[口を動かそうとしてそれは声にならない。
けれど、男の表情は穏やかだった。

そのまま女の目の前で膝をつく。

まるで女に向けて跪くかのようで、狂騒の中にある観客の誰も男に何が起きているのか気づいていなかった。*]
(102) 2022/11/27(Sun) 22:31:59
画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a39) 2022/11/27(Sun) 22:44:26

【人】 奏者 イルムヒルト

[それに気づいたのは、眼前で貴方を見つめる女だけであったのか。



面を外した貴方の顔は嘗て見たもの。
――競い、奏でた際に見えたもの。

其れだけではない。あの太刀筋も、
交わした演舞も確かにあなたのものであった。

此方へ向かう貴方の顔は
競演を終えた満足ではなく、青ざめていて。
その不調を具に表していた。

故に女の口は貴方の名を紡ごうと、して。


跪くようにして膝をつくその人へと
女はリュートを手から離し、その体に触れる。

支えようとして>>102

端から見れば、跪く男へと
女が顔を合わせ、抱きしめたようにも見えるだろう

遠くで演奏を聴いていた者>>96にも
何が起こっているかが伝わるまでは。未だ遠くか。*]
(103) 2022/11/27(Sun) 22:47:39

【人】 踊子 リリー

 

[ その問いはいつかの再演のようだった。>>90
  女もそれを理解して、苦く笑いながら肩を竦める。
  忘れていいと言ったのに、
  ──寧ろ忘れて欲しいと思っていた程には。

  ある意味では、そこも彼の自由さかもしれない。
  人々の拍手の音はどこか遠くに聞こえて、
  ただ、促されるままにどうにか足を伸ばすだけ ]


  ……いつ聴いても、素敵ね。貴方の歌。


[ ちいさく微かに、呟いた。
  そんなにも綺麗ならきっと、大きな舞台も夢ではない。
  未だに名を語られる演者たちのように。

  ────なんて、流石にそこまでは言わずとも。
  言外に含ませ、僅か、睫毛を伏せた。 ]

 
(104) 2022/11/27(Sun) 23:04:40

【人】 踊子 リリー

 

[ ──…この二日間で何度目かの浮遊感。>>91
  どこに連れられてももう驚きはしないだろうけれど、
  先手を打って全てを明かす様は
  なんだか随分と、女の相手に慣れたような。 ]


  ……ご丁寧にどうもありがとう、怪人様?


[ よく手入れのされた部屋と、日の差し込む窓。
  品の良いアンティークの調度品が置かれた室内は、
  使用人でも雇っているような清潔感だ。
  流石に家主のベッドに座るのは、…と思ったけれど
  結局は、促されるままに柔いベッドへ腰を下ろす。

  喧騒から遠のいた室内に
  投げられた問いかけはよく響いた。
  ……微かに、けれど確かに、肯いて。 ]

 
(105) 2022/11/27(Sun) 23:04:45

【人】 踊子 リリー

 

  ────────……。


[ ……、薄々察してはいたけれど。
  どうやら彼は、随分なお人好しらしい。
  差し出された片手と、向けられた誘いの言葉。>>92
  自由に舞う女の姿は、彼が望んだ通りのもので
  きっと見たいと思っていた美の筈だった。>>1:63

  それを目にしても尚。
  彼は女へ手を差し伸べて、此方を見ている。 ]


  …… …私の舞いへの一目惚れは、まだ有効?


[ 鳥籠で生きてきた鳥も、
  突然放り出されたって、外の世界では生きられない。
  …宿木がなければ。 ]

 
(106) 2022/11/27(Sun) 23:04:52

【人】 踊子 リリー

 

  ────良いよ。
  自由なんてまだ、……何にも分からないもの。

  貴女が隣で、教えて。


[ 私を私とは見てくれない人の為に踊るのは、
  もう、したくないけれど。

  貴方だけの、舞姫。
  ──…なってみたいなって、思ったの。* ]

 
(107) 2022/11/27(Sun) 23:04:57
踊子 リリーは、メモを貼った。
(a40) 2022/11/27(Sun) 23:06:57

【人】 大富豪 シメオン

 

 大丈夫だ、
 ……年寄りの冷や水というやつだな。
 
 今すぐ死ぬような訳ではない。


[女が触れた男の体は高熱を上げていた。
そして、若く美しかった顔は見る間に肌は弛み皺を刻んでいった。
それは確かに女の知る男の顔で、だけどそれよりもずっと老いて見えたことだろう。]


 自慢の顔だったのだがな。


[男は肩で浅く呼吸をしながらそんな軽口を叩いた。]
(108) 2022/11/27(Sun) 23:14:43

【人】 大富豪 シメオン

[年齢にしておよそ30。
全盛期の肉体を取り戻すにはそれだけの年月を遡らなければならなかった。

だが、失った時間を取り戻す方法などない。
それは神の定めた摂理に反すること。
もしも魔女ならばもっと上手くやる方法をしっていたかもしれない。
もしも会えていたのであれば、事も無げにそれが可能だと伝えられたのだろう。>>68
しかし、不運にもその歯車は噛み合わなかった。

だから男は危険な方法を取った。
とある辺境に伝わる薬と魔法による肉体の若返り。それも長くは持たない上に、体に大きな負担をかけるという余りにも割に合わないものだった。

それに……男の体は病魔に蝕まれていた。
そうと気づいた時には、病巣は全身のあちらこちらに転移しており、完全に治癒することは難しかった。
若返りの秘術はその病魔をも活性化させてしまうのだった。]
(109) 2022/11/27(Sun) 23:15:02

【人】 大富豪 シメオン

[その後、男は面を再びつけると力なく崩れ落ちる。
それは極度の疲労と、薬の反動によるものだった。
それは想定された通りの結果で、命に別状はないはずだ。

ただ薬が抜けるまでしばらくの静養が必要であり、
少なくとも数日は目を覚さないだろう。
それと、おそらく寿命は大幅に縮めたのは確かな事。

従者は主人の体を抱えて屋敷へと向かう。
聴衆は未だ喧騒の中で次の『美』を求めていて、男がどうなったかなど気にも留めていなかった。*]
(110) 2022/11/27(Sun) 23:18:32
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a41) 2022/11/27(Sun) 23:24:31

【人】 奏者 イルムヒルト

それでも。貴方様が今。
苦しいのには変わりありますまい。

[触れた体は、交わりの時よりも熱く。
軽口には少しばかり寂しそうに笑み]

 舞い踊る貴方のかんばせも、
 過ごした年月を刻んだ顔も。何方も美しいわ。

[女は、男が何を対価にしたかを知らず。
されど自然の摂理に反するものには
対価があることを、母の一件にて知っていた。

 ――何かを貴方は捧げ、そして
 私に美を見せてくれた。
 私にすべてを、みせてくれた。

 美の祭典にて。今宵。

知己に幸せを願われていると知るならこう告げただろう
その事実で私は、十分幸いであるのだと。]
(111) 2022/11/27(Sun) 23:32:05

【人】 奏者 イルムヒルト

[崩れ落ちた男を従者は屋敷へと運ぶ。
女もまた、リュートを抱えその場を去れば、
跡に残るのは、一夜の幻想のように人々に爪痕を残した美の余韻。

彼が目覚めぬ間は、ただ
貴方の寝台の隣で、穏やかな音を奏でたり
その眠る姿を眺めることでしょう

其れを赦してくれる使用人に不思議な心地を覚えつつも
其れに甘えて。>>33*]
(112) 2022/11/27(Sun) 23:32:52
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a42) 2022/11/27(Sun) 23:48:07

奏者 イルムヒルトは、メモを貼った。
(a43) 2022/11/27(Sun) 23:50:17

【人】 人造生物 ユスターシュ

[心残り、と言われたとき。>>100

…少しだけ、虚を突かれたような、
驚いたような顔をしたかもしれない。]


―――…。


[自分の胸元に片手を添えて
うーん?と微かに眉根を寄せて首を傾げる。]


…心残り、は。ないと思うんです。


[困ったような顔のまま、それでも
自分の中の気持ちを整理しながら言葉を紡ぐ。]
(113) 2022/11/27(Sun) 23:56:13

【人】 人造生物 ユスターシュ



この街に来なかったら、僕はきっと、
あの森でずっと独りぼっちでした。


[森の奥を覆う薄闇に紛れて、主様の屋敷跡に
身を潜めたままでいれば。
もっと、長く生きること"だけ"はできたかもしれない。


でも、それは主様に与えられた命が尽きるまで
ただ闇に身を隠して息をして眠るだけの生。
誰にも存在を認識させず、言葉を交わすこともできない。


――それは、本当に生きていると言えるのだろうか。
少なくとも、僕は生きてみたかった。
誰かの傍に、いたかった。
温もりを感じてみたかった


自分の産みの親の望みを叶えることも、
生みの親の仇を討つこともできなかった。
そんな『失敗作』の僕の大それた願いを、
目の前の店主さんは叶えてくれた。]
(114) 2022/11/27(Sun) 23:56:56

【人】 人造生物 ユスターシュ

[感謝はしている。寧ろしたりないくらい。
望まれたなら、残りの寿命の全てを差し出したいくらい。
それも本当。なのに。]


僕、この街でいろんな人に会いました。
沢山、親切にしてもらったんです。店主さんも含めて。
……さっき、店主さんに心残りはあるかって聞かれたとき。
沢山の人たちに、いっぱい親切にしてもらったのに。

「ありがとう」って言葉で返しきれないくらい、
とても嬉しかったのに。

僕、そんな人たちの誰にも、
ちゃんとお礼ができていないなって、思ったんです。

店主さんにだって。
…元々、お土産を買ったお金は店主さんに貰ったものだし
本当は、自分でお金を作って手に入れてくるべきだったのかなって。


[これが、心残りなのだろうか?
はじめてここに来たときは、こんな気持ちは知らなかった。
そしてそんな気持ちに驚く。]
(115) 2022/11/28(Mon) 0:00:33

【人】 人造生物 ユスターシュ



ちゃんとできてなかったと思うことはたくさんありますが。

でもね、僕の命、ちゃんと貴女に渡したいです。


[心残りがあることに気づきはしたけれど、
それでも約束を違えたいとかそういう気持ちはない。
いっそ、望まれるなら命を全部差し出してもいいくらい。

ただ、それだと店主さん以外にお礼ができなくなってしまうな、と。それだけが少し悩ましい。]*
(116) 2022/11/28(Mon) 0:07:10

【人】 「怪人」 ファントム

「――もっと舞いを観ていたい。
改めて一目惚れしてしまうよ。

いや、それは一目惚れでは無いか?
まぁ、いいさ。
これから何度でも魅せてくれるんだろう?」

これまでが如何に不自由なものであったとしても、これから何度でも舞える。
彼女が自らの舞姫でいてくれる限り、自分が、そして首元の印が彼女を守る。
(117) 2022/11/28(Mon) 0:23:11

【人】 「怪人」 ファントム

「いいとも、私が君に全てを教えてあげよう。
代わりに、君の全てを私に教えてくれ。」

ゆっくりと、唇を重ねていく。
けれど、それはいつかの軽く啄むような口づけとは違う。
彼女を怯えさせないよう、緩やかに、しかし深く舌を絡めあう。
前回、彼女と口づけた時に寂しそうにしていたから。

「私の色に染まりなさい。
そして、君も私を貪るといい。」

僅かに命令の意図を込めた。
彼女が従う意思を見せれば、印が彼女に幸福をもたらすはず。
それに、自分だけが彼女を責める事を避けたくて、彼女が私から奪うようにも命じた。
(118) 2022/11/28(Mon) 0:23:49
「怪人」 ファントムは、メモを貼った。
(a44) 2022/11/28(Mon) 0:28:19

画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a45) 2022/11/28(Mon) 1:00:57

画術師 リュディガーは、メモを貼った。
(a46) 2022/11/28(Mon) 1:03:02