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【人】 宮崎暁[ 積み上げた物が壊れされ それでも諦められなくて また積上げては、壊され。 いつしか大切に積み上げるほどに 壊れた時の痛みが大きくなると知って。 積み上げることさえもやめてしまう。 ああ何の話かって? 両親の仕事柄、転校ばっかりで 子供の僕は全然友達が作れないんだって ただそれだけのことだ。 ] (1) 2024/06/08(Sat) 23:07:18 |
【人】 宮崎暁[ 友達と言っても程度があるだろう。 浅いぐらいの友達もいれば親友もいる。 僕はその浅瀬で貝のように漂うだけの存在。 浅く付き合うことはあってもそれ以上はない。 砂の城は天災の波に飲まれて消えていく。 何も無くなった浜辺には僕が独りいるだけ。 長くて二年も続かない人との関わりは 僕の性格に希薄という後遺症を遺した。 ] (2) 2024/06/08(Sat) 23:10:29 |
【人】 宮崎暁[ 自惚れるつもりはないけど、 僕のことが嫌いだという人は少ないと思う。 でもその分、僕を特別と思う人も少ないはずだ。 アルバムを見て僕を思い出す人はいても 僕に連絡をしてくれるような人はいない。 それが僕という人間を決定づけて 転勤族で友達を作ることを諦めた子供の 象徴になっているのだと自分でも分かっていた。 ] (3) 2024/06/08(Sat) 23:11:07 |
【人】 宮崎暁[ こんなんだから青い春が降りてきたこともないし、 甘酸っぱい思い出も出来たことなんてなかった。 でもそんな僕にも春はやってきた。 初めてできた彼女は同じ学校に通う女の子。 ] おはよ!幸阪! [ 毎朝、僕は彼女の顔を見るだけで元気になれる。 僕に見えていない何かが見えているみたいな そんな不思議なオーラを持つ、 冬の空に咲く一輪の花のような、素敵な女の子だ。] (4) 2024/06/08(Sat) 23:13:06 |
【人】 宮崎暁[ 皆が帰って静まり返った真冬。 誰の邪魔も入らないその場所で 僕が言い放った最低な告白。 幸阪結月と僕の肌寒い青い春は 僕の傲慢から全てが始まったんだ。 ] (6) 2024/06/08(Sat) 23:15:26 |
【人】 幸阪結月[ 別に友達を作れなかったわけじゃない。 親友、と呼べるほどの子かどうかは分からないけど 私には複数友達がいて。5人グループに入ってた。 ………5人、ペアを組もうとすれば一人あぶれる数。 いつだって私が選ばれなかった。 ごめんね、って申し訳なさそうに言われて 仕方ないな、って他の場所へ行く。 何度も続けば気づいてしまったんだ。 私の居場所はここにはないし、 別に居ることを望まれてるわけでもないんだって。 私はそこに居るのをやめた。 私がいなくても彼女たちの世界は変わらない。 実際、何にも変わらなかった。 どうして、って聞かれてもなんとなく、と 濁し続けて数日もすれば繋がりは切れた。] (9) 2024/06/09(Sun) 0:24:07 |
【人】 幸阪結月[ だから、今日までずっと適当に相づちを打って 適当に周りに合わせて。 ここに居るのは私じゃなくてもいい 私の代わりがいるなら立ち去ってしまおう。 いつも、頭の片隅にあるのは後ろ向きな思考。 ] (10) 2024/06/09(Sun) 0:24:26 |
【人】 幸阪結月[ いつしか、気付いてしまう。 私じゃなければならない理由なんて 何処にもないんなら。 この世界に生きている意味だってないんだし。 ] (11) 2024/06/09(Sun) 0:24:56 |
【人】 幸阪結月[ いつ、死のうかな。 どうせ死んだって半年もすれば忘れ去られる。 誰にも迷惑は掛からない。 でも、そうだな。 死ぬんなら思い出作りのひとつでもしてから。 誰か一人くらい、深く付き合ってみても。] (12) 2024/06/09(Sun) 0:25:18 |
【人】 幸阪結月[ そんな私の我儘な願いを 叶えてくれそうな人がいるんだから 世界は思ったよりは広いのかもしれないね。 ] おはよ、今日も元気そう。 あ、今日抜き打ちテストあるらしいよ。 [ 偶々他クラスの子から聞いた情報を教えてあげた。 私と彼、一見仲良しに見えてるのかな。 恋人同士の私達。 私はみんなが知らない彼の一面を知ってる。 ] (14) 2024/06/09(Sun) 0:26:07 |
【人】 幸阪結月[ テスト期間の放課後、みんな帰って 冷え切った空間に私だけの空間。 暇つぶしのようにバスケットゴールへ 何度もボールをシュートしては 取ってを繰り返してた日。 人の気配がしたから、 ボールを持ったまま私は君の方を振り返って ] 何か、忘れものでもした? [ 別に聞いた内容は普通だったと思う。 告白の類は今まで断ってきたから わざわざフラれると知ってくる人もいないだろう。 そう思いこんで、いたんだけどね。 ] (15) 2024/06/09(Sun) 0:27:42 |
【人】 幸阪結月[ どうせ終わると分かっている関係。 いつもなら断ってた。 でも、思い出作りのための付き合いなら 私にだってメリットはあったから。 ] (18) 2024/06/09(Sun) 0:28:40 |
【人】 幸阪結月[ 承諾してから、ゴールに向かって投げたボールは 僅かに逸れて、地面に転がっていく。 寒い日に始まった関係。 私の気まぐれに背を押されて全てが始まった。 ] (19) 2024/06/09(Sun) 0:28:59 |
【人】 宮崎暁[ 次の転校はいつになるだろう。 それは僕にも分からない。 両親でさえ分からないのに、分かるはずない。 いつか爆発する爆弾を抱えたまま歩む青春は ある時は無機質で、ある時は刺激的で、 だけどそんな酔狂な遊びに身を投じるなんて 並大抵の精神じゃ出来っこない。 いてもいなくても変わらない 僕の人生ゲームでの役割は続いていく。 ] (22) 2024/06/09(Sun) 3:05:39 |
【人】 宮崎暁[ いつか、さよならを言い合う時 不幸だと何かを責め立てたりしないように それが思い出として残せるように 彼女ならそれが出来ると思ったんだ。 だから僕は、彼女を、利用してしまっている。 僕と一緒で、寂しい目をしている彼女が… こうして手を繋いでいないと消えてしまいそうで そんな彼女の儚さが、僕の目を引いたんだ。 ] (24) 2024/06/09(Sun) 3:09:00 |
【人】 宮崎暁[ 僕は絶対に周りには隠さない。 いつか僕の居なくなった世界で 幸阪の名前に傷がつかないように 転校が決まっていた僕に都合よく遊ばれた 可哀想な女の子じゃなくて 僕の転校に仕方なく巻き込まれただけだって。 こんなこと彼女には、絶対言えないけど。 ]* (25) 2024/06/09(Sun) 3:10:04 |
【人】 宮崎暁[ 烏が鳴き始める夕暮れ 僕は体育館へとやってくると ちょっと重い鉄の引き戸を開けた。 音の鳴る方へ 誰かが…いる方へ。 そうして、扉の向こうで 一人バスケに浸る姿に 勝手に自分の背を重ねてしまう。] (27) 2024/06/09(Sun) 3:15:50 |
【人】 宮崎暁あ、ううん、忘れ物とかじゃないんだ。 こんな時間に体育館に誰かいるの 珍しいなって思って。 図書室で勉強してたら音が聞こえたんだ。 [ 邪魔しちゃったかな、そりゃそうだよなぁと、 慌てた様子で手を振りながら 僕は体育館の中へ歩を進める。 ここにいるのがたまたまなんじゃなくて 始めっから居るのが分かってて来たんだって。 初めましての彼女に、僕は笑みながら尋ねたんだ。] (28) 2024/06/09(Sun) 3:16:24 |
【人】 宮崎暁[ 相手の名前もクラスも知らない 僕はまだ名前すら名乗っていない。 それなのに 開口一番に出た言葉は 君の世界に僕を入れてという 立場を弁えない勝手なお願いごとだった。 ] (30) 2024/06/09(Sun) 3:19:09 |
【人】 幸阪結月[ いつ転校するか分からない人と付き合うなんて 普通じゃないのかもしれない。 でも、どうせ君が転校する前に この関係も終わるだろうって思ってたから 私は重く受け止めてなんていなかった。 ] (31) 2024/06/09(Sun) 12:17:18 |
【人】 幸阪結月[ 告白を何度か断っていた私が 彼と付き合っているのを見て、 びっくりする人もいたみたいだけど 私に何か話が振られることはほとんどなかった。 「宮崎ほんと彼女のこと好きだよね。」って 言われてるのを聞いても彼が否定しないのが 少しだけ、不思議だった。 この関係の始まりは 好きだから、じゃないはずなのに。 ] (32) 2024/06/09(Sun) 12:17:36 |
【人】 幸阪結月ん……そっか。 抜き打ち、って言うくらいだから 先生はむしろ準備してほしくなさそうだけどね [ 数学の抜き打ちテスト。 何が出るのかは知らないけど 私も特に何も準備なんてしてない。 追試とかあったら面倒だな、って 考えていたら、手を繋がれていた。 好きな人相手ならドキドキしたりするのかな。 それとも、恥ずかしいって思ったりするのかな。 私はどちらにも当てはまらなかったけど 手を繋ぐのは嫌いじゃなかった。 ] (33) 2024/06/09(Sun) 12:18:01 |
【人】 幸阪結月[ 暖かい手が、世界と私を繋いでくれてる気がする。 なんとなく安心する。 世界に取り残されていないと、思えるから。 こうして手を繋いでいる間は ここから消えたりはしないよ、 多分ね。 ] (34) 2024/06/09(Sun) 12:19:34 |
【人】 幸阪結月[ 君がいなくなった場所で私は何を思うんだろう。 今よりずっと君を好きになっているのかな。 いなくなってもいい思い出だったね、って。 笑って言えるような、そんな別れになるのかな。 ] (35) 2024/06/09(Sun) 12:20:19 |
【人】 幸阪結月[ それとも、思い出は作れたし。 生きている意味も場所もなくなった、って 心置きなく死ねるのかな。 …………なんて、君には絶対言えないけどね。 ] (36) 2024/06/09(Sun) 12:21:19 |
【人】 幸阪結月[ テスト勉強なんてそっちのけ。 テスト期間の時は時々ここで一人遊んでいた。 部活もやってないし自主練禁止なら 私みたいな帰宅部でも体育館を独り占めできる。 世界に私以外誰もいないと錯覚しそうな空間。 寂しい、 でもわざわざここに来る人なんていない。] (37) 2024/06/09(Sun) 12:22:32 |
【人】 幸阪結月真面目に勉強してたんだ。 音、うるさかったならごめん。 [ と言いつつ手は止めないんだから あんまり誠意は感じられない謝罪かもしれない。 居るのが分かってて来たなら何の用だろう。 その答えはすぐに彼が教えてくれた。 ] (39) 2024/06/09(Sun) 12:23:37 |
【人】 幸阪結月[ にぃっと笑ってみせて 一人の世界に彼を招き入れた。 みんなの輪の中にいる人とは 少し違う空気を感じたから。 あと、一人で遊ぶの少し飽きたから。 ただ、それだけの理由で。 名前もクラスも聞くつもりなかったし この場限りで終わりだって思ってたから 私の方も名乗らずに。 ] (42) 2024/06/09(Sun) 12:25:12 |
【人】 宮崎暁[ 好きでもない人と付き合うなんて普通じゃない。 普通でありたいと思っていなくとも 上手く学校生活を乗り切るためには 普通に擬態することも必要だ。 と言っても僕の幸阪への好感度は 決して低くない。>>33 それが恋愛的かどうかはともかく、 彼女のことを魅力的と思ってるのも本当だ。 ] そうなんだろうけどさぁ なんか嵌められた気分… 幸阪はテスト大丈夫そうなの? [ 僕とは対照的に幸阪は落ち着いている。 まさかこうなることも予想してたのかなって 疑ってしまいたくなるくらい。>>33 僕が考えすぎなのかもしれないから ついつい幸阪にそう尋ねてしまった。 ] (43) 2024/06/09(Sun) 20:32:55 |
【人】 宮崎暁[ 二人で手を繋ぐその姿も こうして他愛のない話で盛り上がる姿も 幸阪はこの学校誰よりも幸せなんだって 僕は周りに証明したかっただけ。 ] (44) 2024/06/09(Sun) 20:33:23 |
【人】 宮崎暁[ 教室に入ると手を離して、 僕は幸阪の予定を尋ねる。 流行りのお店も、デートスポットも いつだって調査は欠かさない。 幸阪を誘う理由作りは 常に五つはストックするようにしているんだ。 幸阪の予定があると事前に知った日以外は ほぼ毎日こうやって誘っていたはず。 僕はそれだけ幸阪との時間が欲しくて 幸阪にだけはわがままになっていたのだと思う。 ]* (46) 2024/06/09(Sun) 20:36:35 |
【人】 宮崎暁[ そう言って僕は上着を脱ぎ捨てて腕まくりすると 意気揚々とバスケットボールを手に取り 彼女の世界に一歩、足を踏み入れていった。 勝敗はどうだったかと言われれば… 僕がエアボールをやりまくって 悔しさで床を転げ回ったことはあったかも。 僕の渾身の 「うわぁぁぁ!!クソエイム!!」 聞けるのは僕が彼女に負けた時、だったかな。 (49) 2024/06/09(Sun) 20:55:08 |
【人】 幸阪結月[ 彼への好感度は別に高いわけじゃない。 ………別に嫌いじゃないけれど。 好きなのかと言われれば正直困ってしまうんだ。 何度もデートに誘われて一緒に過ごして 私じゃなければいけないのかな、って 錯覚しそうになるくらい大切にされているような。 悪い気はしないけれど、不思議。 ] (50) 2024/06/09(Sun) 23:46:10 |
【人】 幸阪結月私……? 特になにもしてないし大丈夫じゃないだろうね。 ま、もし追試があったら一緒に受けよ。 [ テストがあることは予想してなかったけど 君の反応は予想できてた。 私達、似たような成績だしね。 落ち着いてるというよりか諦めてるだけ。 嘆いたって結果は変わらないんだから。 ] (51) 2024/06/09(Sun) 23:46:58 |
【人】 幸阪結月[ 誰より大切にされているように見えるのかな。 誰より幸せそうに見えるのかな。 別に、どう見えていても構わないけれど 周りにどう見えているかより、 君がどう思っているかの方が気になる。 君がこの瞬間を幸せだと思っているなら それは私の存在を肯定してくれるから。 ] (52) 2024/06/09(Sun) 23:47:30 |
【人】 幸阪結月今日?空いてる。 ……彼氏に誘われるってわかってるのに 他の予定なんてよっぽどじゃなきゃ入れないよ。 パン屋か。いいね、行きたい。 (53) 2024/06/09(Sun) 23:49:43 |
【人】 幸阪結月[ お誘いは行くかどうか悩むこともない。 何食べようかな、なんて考えつつ。 鞄の中から国語の教科書と 可愛くラッピングされたカップケーキを出して。] これ、昨日借りてた教科書とお礼。 ありがとね。 [ ちなみにカップケーキは一応手作り。 誰でもできる、って簡単なレシピを調べて作ったし 味見はしたから悪くはないはずだけど 君の好みに合うかはわからない。 クラスは別なのにわざわざ彼の教室で渡すのは ちょっとしたアピールみたいなもの。 恋人同士、仲がよくて両想いなんだと。 疑われないように、恋人っぽいことをする。 なんて、私が小細工しなくたって 君が毎日のように誘ってくれるし 私も外せない予定がない限り断らないから 毎日のようにデートしてる 仲良しカップルに見えてただろうね。]* (54) 2024/06/09(Sun) 23:50:58 |
【人】 幸阪結月[ 私の態度は気に障ったりはしなかった…… どころか、なんだか楽しそう。 勝負にも乗り気だし、 珍しいこともあるものだね。 ] (55) 2024/06/10(Mon) 0:16:44 |
【人】 幸阪結月[ 他人との勝負ってことで ちょっと力が入り過ぎちゃったのか、 最初の方は私もあんまりうまくいかなくて 思ったより接戦だったんだけど。 最終的には3連続で点を取って私の勝ち。] (56) 2024/06/10(Mon) 0:16:58 |
【人】 幸阪結月[ 悔しそうに床を転げまわってる彼の近くに しゃがんで目を合わせると、 得意げに笑って見せた。 ちょっとした賭け事だったけど楽しかった。 すごく悔しそうな姿を見るのも面白いしね。 静かだったはずの体育館に笑い声が響く時間。 珍しく楽しいと思える時間だったんだ。 ]* (58) 2024/06/10(Mon) 0:17:27 |
【人】 宮崎暁うん、どういたしまして。 これ、は……ありがとう! 後で大切に食べるね! [ 幸阪にお礼を伝えたことだろう。 彼女との付き合いはただの思い出作り。 ]**シミュレーションゲームと同じだって。 頭の中では理解していても 彼女からの贈り物にはいつだって心が弾むんだ。 (62) 2024/06/10(Mon) 1:53:40 |
【人】 宮崎暁[ 意気揚々と臨んだバスケ勝負の結果は惨敗。>>55 最初こそお互い外して泥試合だったのに、 彼女は途中からだんだんフォーカスを合わせて、 僕は相変わらずのクソエイム。 最後の方はそれはもう悲惨な光景だった。>>56 ] ぐぅぅ…次はリベンジしてやる…>>57 [ 今でこその彼女と得意気に笑った顔も好きだけど 当時は悔しさの方が勝って しれっと再戦の機会を求めてしまって。 付き合ってくれるなら もう一度同じルールで勝負してもらったりして でもきっと負けるのは僕で。 なんにしても楽しい時間はあっという間。>>58 だけどそれだけじゃない。 どうしてかな、僕は君と一緒に 自販機に飲み物を買いに行こうとしながら。 ] (63) 2024/06/10(Mon) 2:00:22 |
【人】 幸阪結月[ なんて挑発しながらもリベンジに付き合うんだ。 さっきの勝負でだいぶ慣れてきたからか、 今度は私がストレートで勝っちゃったものだから、 余計悔しい思いをさせちゃったかもね。 勝負がひと段落ついて、 喉もかわいてきたし、ちょっと暑くなってきたな、 なんて手をパタパタ振りながら、 奢りのジュースを買いに立ち上がって。 ] (65) 2024/06/10(Mon) 12:54:37 |
【人】 幸阪結月ふふっ、そんなに私と一緒に居たい? [ 揶揄うように笑って君の顔を覗き込むと、 繋いだ手の指を絡めてみせた。 そうだよ、ってもし言われたら 流石の私も君から目を逸らしてしまうんだ。 ] (66) 2024/06/10(Mon) 21:18:28 |
【人】 幸阪結月[ アプリのスケジュール帳に記帳している姿を見て なんで?って聞いてみたことがあったけど 理由を知ることは出来たかな。 もし理由を教えてもらえたなら 私も君の真似をして君と何処へ行ったか 何をしていたか、日記をつけるようになった。 日記、と言ったって大したことは書いてない。 A6サイズのノートに日付と行き先と行動を記すだけ。 何か食べた時はレシートとか 遊びに行った先の入場券を貼ったりして。 何を思ったのかは一切書かない。 行動記録みたいなもの。 アプリじゃないのは形あるものとして 手元に残してみたかったから。 ] (68) 2024/06/10(Mon) 21:19:42 |
【人】 幸阪結月大切………に食べる程じゃない、けど。 多分まずくはないはずだから 食後のデザートにでも。 [ ただの思い出作り。 ちょっとしたロールプレイみたいなもので。 お礼の気持ちは込めたけどそれ以上のものはない。 喜んでくれてる君だって 私の気持ちなんてわかってるよね、きっと。 ] (69) 2024/06/10(Mon) 21:20:06 |
【人】 幸阪結月*** 送ってくれたサイト、見たよ。 メロンパンが美味しいってあったし楽しみ。 [ 放課後、教室に来てくれた君と 自然に手を繋ぎながら、下校するんだ。 今日何があった、とか他愛ない話をしていれば 少し人通りの少ない場所に出て。 ちょっとした悪戯をしたくなった私は ] (70) 2024/06/10(Mon) 21:23:10 |
【人】 幸阪結月あっ!! ねぇ、あっち!見てみて!!![ ちょっと大げさなくらいに適当な場所を指して 君の視線を私から逸らそうとする。 もし、君が素直に 私が指した方を見てくれたなら―――。 ] (71) 2024/06/10(Mon) 21:23:55 |
【人】 宮崎暁大切に食べるよ。 だって幸阪が作ってくれたんだから。 [ 食後のデザートにしようかな それともおやつにしようかな。 考えているだけで楽しくなって。 僕は満足気な表情で、彼女と別れたんだ。 ] (75) 2024/06/10(Mon) 22:44:46 |
【人】 宮崎暁お待たせ幸阪。 あ、見てくれたんだ! メロンパンにも色んな種類あるみたいだよ! [ 関係の始まりが本来在るべき形とは違うせいで 幸阪が乗り気じゃないのに 無理をさせてしまうのではないかと。 そんな不安はいつとつきまとってくるから。 幸阪の何気ない仕草に心が救われることも 実はかなりあったりする。 すっかり顔なじみになったB組の女子から 「お姫様のお迎えかな?」って言われた時には 「そう!十二時になるまで、 やりたいことが沢山あるんだ!」って。 その女子が赤面するレベルの 青臭いセリフを吐いて、 幸阪の手を引いて教室を出ていったんだ。 ] (76) 2024/06/11(Tue) 23:42:36 |
【人】 宮崎暁[ 思い返してみれば 幸阪と付き合い始めてから 周りの色恋に巻き込まれることが減った。 思い切って聞いてみたら 「二人の仲に割って入ったら罰当たりそう。」って。 きっとこれは応援してくれてるんだよね? 新聞部が定期開催するアンケートの 校内で応援したいカップルランキングで 連続不動の一位を獲得したこともあるし。 僕達のことを皆が受け入れ始めた、証拠なのかも。] (77) 2024/06/11(Tue) 23:44:25 |
【人】 宮崎暁[ 学校を出ればもう自由な時間だ。 幸阪の手を引きながら 何気ない会話を重ねて。 なんの身になるか分からない この他愛のない会話の時間が 僕はたまらなく好きだった。 今日も僕は幸せだな、なんて。 噛み締めるように頬を緩ませていると、 幸阪が何かを見つけたみたいで、 指さしていた方を向いたのだけれど。 ] (78) 2024/06/11(Tue) 23:44:50 |
【人】 幸阪結月[ 私だから。 そう言ってくれるのを聞くと心が揺らぐ。 恋人ならそう言う。 それをなぞっただけだと頭では分かっているのに 勘違いしてしまうんだ。 君は私の事好きなんじゃないかって。 この関係って本当に恋人みたいだなって。 私達の関係は恋人であって 恋人ではないはずなのに。 ] (79) 2024/06/12(Wed) 1:25:49 |
【人】 幸阪結月[ 君に日記を見せたことはなかったけど 私も君の真似をして日記をつけてるよって 他愛ない話に混ぜ込んで話したことはあったよ。 あの夏の日以来、 私はこの日記を見るのが少しだけ怖くなってる。 それでも記録をやめることも出来ない。] (80) 2024/06/12(Wed) 1:26:42 |
【人】 幸阪結月[ そう、私がカップケーキをあげたのだって 恋人ならそうするだろうから。 それ以外に理由なんてないはずなのに。 満足気な表情を見て 嬉 しいって思ってしまう。幸せだって錯覚しそうになる。 ] (81) 2024/06/12(Wed) 1:28:26 |
【人】 幸阪結月見たよ、クリーム入ってるのがおいしそう。 チョコチップのも捨てがたいね。 [ この関係を無理して続けてるつもりはない。 本来あるべき形とは違うけれど 楽しいと思ってるのは確かで 君に何度も伝えた楽しかったよ、は嘘じゃない。 ……でも恥ずかしげもなく 揶揄いに真面目に返す姿には慣れないかも。 いつ来るか分からない十二時までに やりたいことは全部したい。 思いは同じだから変に否定も出来ないし。 ちらりと赤面した女子を見て じゃあね、と小さく挨拶しつつ 手を引かれるままに教室を後にした。 ] (82) 2024/06/12(Wed) 2:19:01 |
【人】 幸阪結月[ 当たり前かもしれないけど 他の異性から告白されることはなくなった。 流石に宮崎の熱量には勝てねーよ なんてぼやいてる男子を見かけたし きっと、普通の恋人の擬態は上手くいってる。 応援、してくれてるのは有難い反面 皆を騙してる気分にもなるんだ。 みんなが受け入れてくれるのはいい事なんだけど。] (83) 2024/06/12(Wed) 2:19:27 |
【人】 幸阪結月[ 何気ない会話。 ちょっとした日常の一コマ。 得られそうで、得られなかったからこそ この時間は貴重だって思う。 悪戯はそんな日常に彩を添えるためのもの。 本当にそれだけ、だったかな。 ] (84) 2024/06/12(Wed) 2:20:05 |
【人】 宮崎暁[ たどり着いたパン屋のイートインで ついつい買いすぎてしまったパンを並べて 僕は君との時間を堪能する。 彼女が選んだクリーム入りのメロンパン 美味しそうだなと思っていたら あーんとしてくれるみたいで 口を開けたら幸阪がそのまま自分で食べてしまい 僕の間抜け面が見られてしまったり。 こういう時、幸阪に振り回されることが多くて なんだかそれも楽しいからと こそばゆくなる僕がいたわけだけれど。 やっぱり彼女といる時間は 僕にとってはかけがえのないもので 一緒にいればいるほど その想いは強くなっていくばかりだ。 ] (88) 2024/06/13(Thu) 0:51:42 |