【教】 XI『正義』 マドカ[『正義』にとって、 『幸福』と『不幸』は常に等価であるべきものだった。 その概念を覆したのは、『運命の輪』の存在だった。 『運命の輪』の掌の上では、 『幸運』と『不運』が交互に訪れる。 そう、等価でない瞬間があっても良いのだ。 後で、必ず帳尻が合うから。 『正義』の手の中では、常に均衡を保たれる必要があった 『正』と『負』。 『正義』は『運命の輪』の在り方に、 救われた。] (/91) 2022/12/19(Mon) 22:35:20 |
【教】 XI『正義』 マドカ[『運命の輪』の言う通り、 二人は共に在ってバランスの取れる存在だった。 『正義』に与えられた贈り物は、 必要な時に情を殺して裁定を行える、 『運命の輪』と比べれば随分とつまらない 能力だった。 情というものは判断を大きく鈍らせるもので、 『正義』に与えられた役目を考えれば、 確かに必要なものではあったのだが。] (/93) 2022/12/19(Mon) 22:35:53 |
【教】 XI『正義』 マドカ[『神様に一番愛されている』と 臆面もなく言ってのけられる『運命の輪』を、 『正義』は愛していた。 それは間違っても 欲の伴うような種類の愛ではなかったけれど、 実は案外 女々しいところのある『正義』からしてみれば、 愛さずにはいられない存在だったのだ。] (/94) 2022/12/19(Mon) 22:36:34 |
【教】 XI『正義』 マドカ……ねぇ、『運命の輪』。 全然、大丈夫じゃなかったよ。 いや、違うか。 君が居てくれたら、君さえ居てくれたら。 僕もきっと、大丈夫だったんだ。 君が居ないなら、居なくなってしまったから。 僕は、もう—————、 (/95) 2022/12/19(Mon) 22:37:08 |
【人】 XI『正義』 マドカ── 選択の日の朝 ── [答えなんて、初めから決まっていた。 それはクロに尋ねられなくても、 フォルスに暴かれなくても、 アリアと話をしなくても。 『正義』の証を持つ僕の答えは、 決まっていた。* ] (440) 2022/12/19(Mon) 23:25:28 |
【秘】 XI『正義』 マドカ → 『箱庭の神』 ヴェルトこの世界は、滅びるべきだと思う。 [僕は神様にそう告げる。 『箱庭』が理想郷とも思っていないけれど。 それでも僕は、この世界に『存在していていいよ』とは どうしたって言えない。] でも……きっと、 皆、滅ぼさないで、って、言うんだろうなぁ。 [僕は、ほんのり苦笑する。 貴方はどんな顔をするんだろうか。 その姿をした、貴方は……] それでも僕は、 この世界と共に生きていくことは できそうにないんです。 [どんな顔を、したんだろうか。] (-174) 2022/12/19(Mon) 23:26:03 |
【秘】 XI『正義』 マドカ → 『箱庭の神』 ヴェルト[この洋館に囲われてからでさえ、 僕は日々、僕を見失いそうになっていた。 僕は、僕が僕でなくなる日が恐ろしい。 教典の『正義』のようには力を持たぬ僕だから、 狂ったところでできることはたかが知れている。 それでも、怖いものは怖いのだ。] 世界が存続するとしても、 僕を貴方の『箱庭』へ、 迎え入れてくださいませんか。 [僕は、何もかもを諦めて笑った。 最初から、諦めていた。 神様は、そんな僕を赦してくれた。 僕はきっと、新しい『箱庭』で、 いつかの幸せな未来を夢見ながら、 眠りにつく……そんな希望を胸に抱いた。*] (-175) 2022/12/19(Mon) 23:26:29 |
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