[
桜餅を持った手元を見下ろして]
心当たりは……ないです。
ないからこそ、溜め込ませていたのかと。
そう思いまして。
[家系という鎖に縛られて、なりたくもない
蛍になるために強要さていたのなら。
退屈な場所だったと評されても仕方のないこと。
それを止めさせることができなかった、私の責任だ。
相手がどう思っているかはわからないけど。
だからこそ、聴きに行くという言葉にはとても焦った
>>1。
聞いてしまえば、事実として認めなければならなくなるだろうから。
何も変えられない自分を、これ以上認めたくなかった。
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