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【秘】 呪術師 リェン → 忘れ屋 沙華/* 2日目の内に間に合わなかった……。 謎時空よりお届けといたしましょう。 「この島に来て200と数年、自分の齢を数えるのが億劫になる事こそあれど、贄のまでのばかりは数えてしまうね。 受け継がれてきたお役目と言うのは末恐ろしくも私のような者まで見ていてくれるのかな?」 冗談と捉えるには、沙華の産まれた時分よりこの方見た目に変わりなく暮らす薬師は記録に残っている通り、そのままを生きていると感じるだろう。 「我が身に起こる事なら、何事も定めと受けて飲めるのだけどね。 いくつになっても、何も出来ない事ほど惨めなことも無いものさ」 沙華の性格が歪んでいくのを、リェンは見てきたのかも知れない。 その重さ、独特な言い回し。 その変遷を、多少なりとも見てきたがゆえか、 複雑な心境もあれど、沙華の得た個性としてリェンは物珍しい沙華の言葉選びを見ていた。 「すまないね、面倒な性分で。 忘れる事で救われるタチなら随分と楽しく生きれただろうに」 お互いね、などと言ってリェンは笑う。 沙華が記録をもって“忘れさせる”者であるなら、 リェンは薬学と呪術もって“忘れさせる” 手段を持つがゆえ、それを自己には許さない。 勝手に自前で用意した縛りだが、人の侵すべきではない領域を汚す事に抵抗感を忘れぬためにも破ることはできない。 (-17) jactaFH 2021/07/23(Fri) 1:31:59 |
【秘】 呪術師 リェン → 女鬼 アザミ「随分と可愛らしい器で遊ばれていますので、 てっきり神通力の類いは持たずにお越しのものとばかり」 正体こそ看破出来るほどでは無いが、 人知の及ばぬ物の“匂い”を感じる程度の感覚が、リェンにはあった。 「人の道などとうに外れて久しいもので。 死にゆく者の命を引き戻してばかりいますので、 黄泉の者に出逢おうものなら地の果てまで追われかねませんね」 言いつつ、リェンは笑う。 (-19) jactaFH 2021/07/23(Fri) 2:06:47 |
【秘】 呪術師 リェン → 書生 シキ「……書生殿?」 薄暗い祠の中、神託を受けたと騒ぐ村人に担がれていったアザミの為にルジェカシスグレープフルーツsakeを仕入れて来たところに、思わぬ姿を見かける。 白い巫女装束のサクヤとも朱染めのアザミとも違う、痩せ型の青年。 「客人……という様子でも無さそうですね。 もしや神託外の者にも無理やり押印を強いられた者が? ――もし、書生殿。聞こえますかな?」 (-70) jactaFH 2021/07/24(Sat) 4:30:34 |
【人】 呪術師 リェン>>33 >>34シラサワ、沙華 「いつもの以外にも必要な物が出たなら、 早めに言ってくれると助かるよ。 暇につける薬は沙華がいれば必要も無さそうだがね」 言い合う二人を見て、楽しげに笑いながら言う。 >>36ユヅル 「うん、元気そうで何より。私も私で手持ち無沙汰でね。 五十鈴嬢はある意味元気そうだが、 右方の舞手殿は相変わらずすといっくなものだ」 舞手殿はまじないも破れて大変だろうに、とボソリと漏らす。 「帰りがけ、少し島民から話を聞いて回っていたんだ。 神託が降りたのはアザミ嬢。しかし書生殿まで祠にいてね。 もう察しているかも知れないけれど、今年もだね」 今年“も”数が合わないのだ。 (37) jactaFH 2021/07/24(Sat) 14:35:19 |
【秘】 呪術師 リェン → 書生 シキ「失敬、薬師のリェンです」 手持ち提灯を自分に寄せて姿を晒す。 暗がりの中、普段と変わらぬ笑みをたたえた薬師の姿は恐ろしくも見えるかも知れない。 「アザミ殿が連れてこられたと聞いて退屈しのぎにでも、と嗜好品を持ってきたのですが、よもや書生殿がおられるとは」 がさり、と提げた袋から覗く果実酒や乾物はいかにもかの鬼の娘が好みそうな物だ。 ぼんやりと提灯に照らされるシキの姿を薄く開いた目で捉える。 果たして、リェンの見える位置に印は付けられているだろうか。 (-78) jactaFH 2021/07/24(Sat) 14:47:13 |
【秘】 呪術師 リェン → 書生 シキ「……随分手荒に扱われたね。 私は危害を加えたりはしない、安心していいよ。 ――と言っても今は信じられないかな」 三つばかり握り抱えて来た水桶の一つと、 背中に括り付けていた風呂敷の中から手ぬぐい等を置いてやる。 匂い消しの為か、お香の匂いが染みた物のようだ。 「サクヤ嬢の為に持ってきた物ゆえ、 衣類は女性物しか無いが嫌でなければお使い為され。 あまり時間は無いが、用意は整えてくれた方が都合が良い」 (-103) jactaFH 2021/07/24(Sat) 19:21:13 |
【秘】 呪術師 リェン → 書生 シキ「さて、もうすぐ日が変わる」 銀色の懐中時計を見やってそういい、リェンはシキに向き直る。 「もう少し先に使う予定だった物だけど、少しばかり小細工を用意していてね。それで君を連れ出そうかと思う。 この祠から、そして印の呪いから」 印とは呪術的な仕掛けによって施されたマーキングに過ぎない。 付いている限りは祠の外には出られないようにするための首輪でもあるが。 「君の印を、今から私が食らおう」 (-114) jactaFH 2021/07/24(Sat) 20:23:48 |
【秘】 呪術師 リェン → 書生 シキ「君が祠にいる限り、印は誰にも外せない。 擦ろうが、皮ごと千切ろうが、無慈悲に残る。 そういうものだからね。」 過去に、試したのであろう。確信を持ってリェンはそういう。 だからこそ、そのルールの外の手段を持ち込んだ。 「君に施すのは舞手の彼が受けているまじないに近い。 “暗幕”、人を悪意から隠す物。 決して、外に出てここを離れるまで声を出してはいけないよ」 言いつつリェンは小指の先に紅を付け、 シキの唇に沿ってその指で一文字に撫でる。 「絶対に、声をあげてはいけないよ」 言いつつ、リェンはシキの首筋から覗き見える印を確認し、 屈み込むと呪符を間に挟み、己の舌で舐めとるようにして印の核を口に含むと、音も無く噛み砕いてみせた。 (-121) jactaFH 2021/07/24(Sat) 20:59:40 |
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