75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】
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「そうか……」
この狂いも、壊れも、ここでは受け入れられる。
皆それくらいひび割れて、朽ちているのだとしたら、
自分にとっての本当の楽園は、
この部屋なのかもしれない。
「出来ることがあれば、
いくらでも言ってくれ。
俺にも……もちろん、おれさまにも」
自嘲ぎみに笑った。
裏切者の幸せを違うと叱ることができるとするのなら
それは真の意味での治療≠ノなるのかもしれない
その手段と思想と、方法をこの手は持っていない
それができるのは大人≠セけだ。
壊れきったいい子のシトゥラは、祈ることしかできない
――――もし
もし本当に、大人に連れて行かれることが幸せだったとしたら
ボク達は知らないだけなのではないのか?
シュレディンガーの猫のような気分だ。
連れて行かれないことはボク達の褒美になり、
連れて行かれたものはそれぞれ褒美をもらっている。
……うまくまわりすぎている、のかな。
カストルの行ったとおり夢を見すぎているのか
まだ、わからない。わかりたくない。
知ってしまったら押しつぶされてしまいそうになるから
「出来ること〜? んー。
明
日
、君の分の朝食の何
かを
、
カスト
ルにプレゼントしてあげな
よ
」
回収した封筒の中身を眺めながら、ただの思い付きを言う。
「ま〜〜君とカスト
ル
、
ふたりとも
が朝食の時に食堂にいた
らね。
いな
かった
ら、それはそ
れで
持って行ってやりな」
「これ
は
出来る
ことで
しょ?」
平坦な声から、意図は読み切れない。
一人、体を搔き抱く。
ブラキウムとした、約束があった。
ここを無事に出たら、また二人で会おうって約束が。
そんな未来が来ないことを知っていて、
そんな未来を他ならぬこの手が奪うことを知っていて。
そうやってブラキウムが足掻けば足掻くほど、
大人たちは彼を"見つけやすくなるだろう"という
打算でした約束があった。
ふたりならきっと。
その約束は絶対に、呪いになると思っている。
でも、彼を大切に思う気持ちも本物で、
だからこそ、その大好きな気高さも、大好きな尊厳も、
大好きな笑顔も、大好きな声も。
何もかも、この手で壊すかもしれなくて。
――この手で、ブラキウムに終わりを与えるかもしれないと
知っていてもなお、胸が、恋慕親愛の焦熱で焼ける。
「う……ううううう……」
木に寄りかかるようにして、体を抱いたまま、
ずるずるとへたり込んだ。
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