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【人】 ]]『審判』 チェレスタ―― 回想/故郷の歌 ―― [マドカ>>2:362ががっかりしているとは、顔に出ていなければ気付けはしない。] 境界……、ああ、海のことかな? ここが海に浮いてる感じ……? ねえ、もっといろいろお話して? [眠りについた子を見守る間のちょっとした退屈しのぎのつもりだったが、 話を聞いているうちに随分とのめり込んでしまった。>>2:363 ――1日でぐるっとめぐれるの? ]それじゃあ探検しようにもすぐ終わっちゃうわけだ。 ――え? 細くてつるつるした麺じゃないの? どんなソースをかけて食べるの? ――大きい家に住んでたんだ。 じゃあ済んでたお部屋も広かったとか…… (272) 2022/12/21(Wed) 23:55:46 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[チェレスタはマドカのことをすべては知らない。 『正義』の証持ちであること、ヒナギクからは「せんせい」と呼ばれていること。 その唯一無二な呼び名が羨ましくて、 ヒナギクに「私をうたのせんせいと呼んでもいいのよ」と言ったこともあった。 それらに加えて今やっと、 島群の方にルーツがあり、美しい思い出をいくつも語れるということを知った。 思い出の共有をこの先も求める言葉に頷いてから、>>2:364 チェレスタは朗らかな表情で口を開いた] (273) 2022/12/21(Wed) 23:56:45 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ私はね……、旅をした場所のことは、 覚えておくようにしているんだ。 その場所の記録をつけたり、歌を作ったりして。 でも、島群はなかなか手の届かないところだったから、 こうして話が聞けて良かった。 [やがて、寝ているはずの子が動いた気配がしたから、 再び寝かし続けるかのように歌をうたった。 メロディは先程の歌と同じで、しかし、先程聞いたマドカの故郷の話から着想を得た言葉をメロディにのせていく。 即席で替え歌をつくったようなものだ] (275) 2022/12/21(Wed) 23:57:30 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタほら、こうして歌ができたから。 君の故郷は永遠に残り続けるよ。 よかったね。 [正確には「私の中では永遠」にすぎない。 即興の歌など記憶が薄れれば消えてしまう。 それでもチェレスタは心からそのことを祝福した。 そもそもその場所が既に帰れない場所であると知らず。 歌になりさえればあらゆることが――たとえ醜い部分でさえも――多少は綺麗になって残り続けるのだと、 信じているのだ。心から*] (278) 2022/12/21(Wed) 23:59:20 |
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