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人狼物語 三日月国


260 【身内】Secret

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  ​──────おにぃさ、すき、っ
  ずっと……ずっと、すき だった、の…ッ


  

 

[ だから本当に、痛みなんて気にせず焼いてほしい。
  どんな時も忘れられないくらいに。

  腕を彼の背中へ回して、
  しがみつくように抱きしめてから
  ふにゃりと笑って彼を見上げた。

  すき、と囁いた時の蕩けた声音のままで
  「あいしてる」と言葉を落として。* ]

  

[実際に施したいのは傷というよりも傷跡なのかもしれない。
触ればそれとわかり、消えることのない痕。

ずっと痛かったのだと知った今は、
もうルミが痛がる姿を見たくないと思ってしまう。]


 もう俺以外につけさせないようにしろよ。
 ルミが自分でつけるのも駄目。


[脚を持ち上げれば自然と膝が目に入る。
酷くはないが赤い線が何本か入っている擦過傷は
偶然の演出の為にルミが自ら負った傷だ。

舌先を押し当てて唾液を練り込んだ。
古来より「ツバをつければ治る」と言われる怪我だが、
これは治療の意味よりも傷に自分の遺伝子をマーキングする行為の意味が大きい。]


 ……ああ、イイな。
 ちゃんと「気持ちいい」って、受け入れてる感じ、


[一度達して女の悦びを知った身体は、
先刻よりも素直に快感を受け取っている気がする。

声は甘く、膣は濡れそぼっていて、
ルミのすべてが男の性感を高めてくれている。

眉根に皴を寄せ、息を詰めた。
高みを一度越えたルミの身体は今回も抵抗なく越え、
熱を寄越せと強くうねる。
対して男の身体は一度達した故に装填に少し時間が
かかり、今度は同時とはいかなかった。

それでも圧迫感に急かされて袋が重くなる。
痙攣する蜜壺が捲れてしまいそうだと懸念しながら
数度抽挿を繰り返し、上から注ぎ込むような恰好で
射精した。]



 ――うん。

 ……お待たせ。

 

[繋がったまま抱き締めると、今度は波が引くように
楔が萎んでいく。
栓を失った洞からは小さな破裂音とともに
生温かい液体が零れ落ちた。]

 

[ 膝の擦り傷は、数日も経てば薄く消えていくだろう。
  偽物の運命を本物にするための対価としてなら、
  あまりに安く軽い傷だ。

  手首に残る皮膚が引きつったような痕。
  自分で自分を傷めつけるのは容易くて、
  一番手軽に楽になれる。
  可視化された痛みが好きだったけれど。 ]


  ……ん、おにいさんが、そういうなら……
  ──ッひぅ、!?
  や、ばか、だめ!


[ もう自傷行為も頑張って辞めると言おうとして、
  傷に押し当てられた舌先の温もりに身体が跳ねた。
  「ばか」なんて言葉が思わず転び出る。 ]

 

 

[ 自分一人で抱えていくために負った傷あとが、
  彼の人生に混じっていくような錯覚。
  或いは傷を経由して、自分という人間のなかに
  彼そのものが入るような。

  ──触れられることがうれしくて、こころが揺れる。
  例えばこのまま本当に二人が融けて
  一緒になってしまえたら良いのに。
  そうではないから出来ることがあると知っていて、
  けれど選ばない道を夢想する。

  合理的な判断が出来なくなるのが恋なのだ。
  この灼けるような戀がいつか骨を灰にしたって良い。
  いつか灰になる日が来るのなら
  次は風に乗って貴方へ会いにいけるから。 ]

 

 


  ────……ッふ、ぁン、 ん、ゃ、あぁ……っ!


[ 腹の奥に二度目の熱を感じて、
  貴方という名前の愛を覚えて、
  輪郭を伴った愛の声を聞いて。

  抱き締められ、零れ落ちた命の成り損ないが足を伝い、
  わたしは知らずのうちに頬を綻ばせた。

  理由も分からないまま涙があふれて、
  考えるよりも先に、花咲くようにわらう。 ]

 

【人】 従業員 ルミ

 

[ 寄り道にしては長すぎる時間が経ったころ。
  彼のスマホから通知を知らせる音が響き、
  「ああ」と理解したようにスマホから視線を外した。 ]


  確かにそうかも、ね…
  ……じゃあシャワーの準備とか、


[ 当初の計画通りに事が進んでいたとすれば
  成りすましのメッセージで疑惑を逃れただろう。
  パスコードは盗み見て記憶しているし、
  彼らしい文章を作ることは造作もない。

  しかし今は、そんなことをする必要はないのだ。
  ならばひとまず家に行かせる方が良いだろう。
  詮索され過ぎても事だ。 ]

 
(2) 2024/05/19(Sun) 22:48:33

【人】 従業員 ルミ

 

[ ああ、彼を家に閉じ込め続ける必要がないのなら
  出していなかったシフトを出して──
  ついでに首元が隠れるメイクか制服を探さねばと、
  シャワーの提案をしかけて、止まる。 ]


  ──────…えっ


[ じっか。ジッカ。──実家??

  頭の中でまず言葉を変換し、意味を導き出して、
  頑張って今理解しようとしています──
  と言わんばかりの顔で固まった。

  さすがの自分にも分かる。
  実家へ一緒に行く=結婚の挨拶なのでは? と。
  いや、結婚することは確定事項なのだが、
  それはそれこれはこれのような……? ]

 
(3) 2024/05/19(Sun) 22:48:41

【人】 従業員 ルミ

 

[ が。
  常識を知っていてもそれに則る女なのならば、
  そもそも監禁未遂など起こしていないはずである。

  しばしのフリーズの後、「うん」と頷いて ]


  い、行く。
  ……あ、でも待って、似たような服しかないかも

  …………とりあえずお風呂済ませて考えよ……?


[ 外堀はアスファルトで厳重に埋めるに限るが、
  そのためにはマナー通りの服装が必要に違いない。

  ひとまずシャワーを浴びて身体を清めてから
  一番大人しい服を探そう。
  彼にもまだそのくらいの猶予はあるだろう。* ]

 
(4) 2024/05/19(Sun) 22:49:47
[新陳代謝でも消せないくらいの傷を負った手首でも、
新しい傷を増やしてほしくない。
最初は自分の我儘を聞き入れる彼女の形を取って
いても、いつかは自分の意思で自傷したくないと
思えるように、痛みではなく幸せを可視化して
やらなければ。

たとえば彼女の網膜に自分の笑顔を灼きつけて
たとえば彼女の薬指に自分が贈った指輪を
たとえば彼女の表札を自分と同じ苗字に変えて

たとえば
たとえば

再会してからの時間なんて考えない。
再会の異常性なんて誰にも明かす必要はない。

ただ、具体的に未来を描きたいと思った、
それだけがすべて。]

[傷を舐めても喉の奥が絞られたような嬌声をあげる。
急速にセックスで感じる身体になってくれたのが
嬉しくて、この分だと毎日抱きたくなってしまいそうだ。

絶頂を追いかけて、閉じる門に向かって
胤が泳いで行く。
部屋の中に辿り着いても今は生命にしてやれないけれど。

愛 は、確かにここに生まれた。]

【人】 従業員 ルミ

 

[ 蜘蛛が手に入れた獲物をすぐ食らい尽くさないように、
  恋人になったからといってすぐさま動くことはしない。
  獲物がかかるのをただじっと待つのと同じだ。
  ──そう、急いては事を仕損じると思っている。

  煮詰まった狂気は手に入った充足感でやや薄れ、
  帰省程度ならば我慢できるようになった。
  どうせこの家からもそう遠くはない。
  聞き分けよく笑顔で送り出せる自信はないが。 ]


  ……いやじゃないけど、……
  …………お兄さんってさ
  甘えて許して貰おうとする癖あるよね。


[ こちらが惚れた弱みで頷いてしまうのを、
  分かってやっているのかはともかく。 ]

 
(7) 2024/05/20(Mon) 18:46:04

【人】 従業員 ルミ

 

  かわいいから別に良いんだけどぉ……。


[ 許す側になる方が何かと都合も良い。
  " 許してもらった "過去を突き付けられるし、
  なにより他の女に目移りさせずに済む。

  受け入れて甘やかして許してあげられる、
  そんな彼女はわたしにしか出来ないでしょう? ]

 
(8) 2024/05/20(Mon) 18:46:09

【人】 従業員 ルミ

 

[ 自分の世界には別に、他の人はいなくて構わない。
  彼だけで困ることなどひとつもないのだ。

  ただ、少しでも円滑に物事を巡らせるためには
  時として世界の扉を開けねばならないと知っている。
  一生他人を入れ続けろとは言われたくないけれど。 ]


  ──勘繰られて困る事でもある?


[ ちら、と試すように彼の目を見上げた。
  まさか再会した幼馴染を連れて来た、とか
  そういうつもりで一緒に行くわけではあるまい。

  つまり彼には勘繰られて困ることなどないはずだ。
  なにか後ろ暗いことでもあるのかと言いたげに、
  乱れた髪を整えながら、はふ、と息を吐いて ]

 
(9) 2024/05/20(Mon) 18:46:14

【人】 従業員 ルミ

 


  まあ、石鹸どころか甘い匂いのしかないけどね。
  残念でしたぁ、隠せないですよーだ。


[ 生憎シャンプーもボディソープもライン使いだ。
  甘い花のような匂いがするもの。
  勘繰られるどころかアピールも同然になるだろうと、
  勝ち誇ったように笑ってみせた。 ]

 
(10) 2024/05/20(Mon) 18:46:18

【人】 従業員 ルミ

 

[ 髪は結ばずにおろせば良いだろうか。
  服は──レースやフリルが目立つものが多いけれど、
  やや可愛い寄りに収められる組み合わせがあったはず。

  算段を組み立てながら、彼の手を引いた。 ]


  ほら、早く浴びよ、お兄さん
  ──彼女です、ってちゃんと紹介してよね。


[ 忘れないでよ、と念押しをするようにそう言って
  どこか照れたようにはにかんだ。** ]

 
(11) 2024/05/20(Mon) 18:47:31

【人】 従業員 ルミ

 

[ "かわいい"は不服らしい。 
  無自覚な甘え癖があってもなくても、
  好きな人は可愛く見える時があるのではないだろうか。

  ──他の女にも同じことをしていたら、
  それは途端に憎らしい仕草にもなるけれども。 ]


  えぇ? お兄さん、そんなこと考えてたんだ。
  別にいいのに。
  好きだなって思ったら、可愛く見えちゃうんだよ。

  ……ヤならやめるけど。


[ 五歳差という空白は、幼い頃は大きく見えて
  大人になった今も決して追いつけはしない。
  進学も就職も先を行ったくせに、
  恋慕を知るのが自分より遅かったずるいひと。 ]

 
(15) 2024/05/20(Mon) 22:20:52

【人】 従業員 ルミ

 

[ 構って欲しくてお兄さんと呼び始めた。
  そう呼べば年下の幼い自分を無下には出来ないことを、
  小さな頃から本能で悟っていた。
  ────浅はかな策略だ。 ]


  ……分かんないや。そうなんだ。
  偉いねお兄さん、家族、大事にしてて。


[ 家族という集団への概念などは知っていても、
  生じ得る自他の境界線には乏しい。
  自分にとって家族は血の繋がった他人だ。

  多くは語らず、己の解釈を補完して完結させる。
  勘繰られるのが嫌なら恋人と思われたくないのか、とか
  どうしても自分はそうやって不信に寄ってしまうから
  そこを少しは矯正する必要もあるのだろう。 ]

 
(16) 2024/05/20(Mon) 22:20:57

【人】 従業員 ルミ

 

  ────……、……一応ないこともないよ。
  男の人用のやつ。


[ 誰の為に買ったわけではない。
  顔も覚えていないような相手が置いていったものだ。
  聞き分けのいい子の振りをして、
  隠しておくつもりだった選択肢を出しながら ]


  でも、わたしはお兄さんとお揃いがいい……
  ……わがまま言わずに家に行かせてあげるんだから
  お兄さんも、今回はお願い聞いてよ。


[ ここで機嫌を悪くして「やっぱり嫌」を言わないだけ、
  彼への好意分、大人になっているつもりなのだ。
  " 二人で "一緒にいたいの、と喚いて
  手首にナイフを持って来ない理性を褒めて欲しい。 ]

 
(17) 2024/05/20(Mon) 22:21:02

【人】 従業員 ルミ

 

[ 別々にシャワーを浴びることは頭になかった。
  もし先に浴びるかなどと聞かれていれば、
  それは流石に声が冷えていたに違いない。
  一緒にいたがっているのは自分だけか、と。

  そりゃ好きの年月も重さも違うから仕方ないよね、
  けど家の中くらい最初から別じゃなくていいじゃんか
  それってほんとに好き? どれくらい好き?
  ────などと言葉を連ねる未来が容易である。 ]


  やぁだ、恥ずかしいもん
  してくれるなら抱っこがいいな。


[ しかし現実は幸いなことにルート分岐に至らず、
  白雪姫はフローリングを踏みながらそう言った。
  さすがに歩けないこともないけれど、
  足腰は重く、だるさが尾を引いている。* ]

 
(18) 2024/05/20(Mon) 22:21:14

【人】 従業員 ルミ

 

  え、えぇ……?
  ……ふふ、お兄さん、わたしより我儘。
  そういうとこがかわいいって言ってるんだけどなぁ


[ 一瞬「確かに」と頷きかけた論理は、
  よく考えなくても破綻している。
  それとこれとはまた別では……と思ったけれども
  都合が悪いことは口にしない。賢いので。 ]


  ……ぁぇ、あ、……ぅん
  お、お兄さんのかわいい、わたしなんだ

  …………そっかぁ。えへへ……。


[ にま、と緩んだ頬を抑えずに笑った。
  自分が可愛いと思う人は彼だけだから、お揃いだ。
  ──アイテムの類はまた別で許して欲しい。 ]

 
(24) 2024/05/20(Mon) 23:37:26

【人】 従業員 ルミ

 

  ────うん。


[ 頭を撫でられ、こくん、と頷くに留める。
  家族だからという前提で成り立つ事象は沢山あって
  そこに適応するのはきっと難しい。

  大事にしてくれる人を大事にするという、
  愛の返報も決して上手く出来るわけではないけれど。
  諦めない未来があればいいな、──なんて
  柄にもないことを考えて、掌を受け入れた。

  シンプルな事柄も自分にとっては複雑だ。
  けれど彼と一緒にいて直面する事実であるなら、
  決して嫌な気はしない。 ]

 
(25) 2024/05/20(Mon) 23:37:29

【人】 従業員 ルミ

 

[ 交換条件のお願いは無事に成立したようだ。
  他の女性陣が希望を打ち砕かれるくらい、
  甘ったるい匂いでマーキングする気満々だけれども
  一度そう言ったなら撤回は聞かない。 ]


  約束ね。忘れちゃ駄目だよ。
  忘れさせないけど、わたしが。


[ 余計な虫は生まれる前に潰すに限る。
  或いはもう芽生えてしまった後だというのなら、
  匂いで命を奪ってやってしまえばいいのだ。

  会社で彼の笑顔や優しさにつられた虫たちを、
  わたしの縄張りで呑み込んで殺してやるの。 ]

 
(26) 2024/05/20(Mon) 23:37:36

【人】 従業員 ルミ

 



  [ 蟻地獄は日常と同じ色をしている。 ]



 
(27) 2024/05/20(Mon) 23:37:40

【人】 従業員 ルミ

 

[ おんぶが恥ずかしいのは、
  幼い頃の記憶が同時に蘇ってくるからだ。
  大きくなった今、子ども扱いは流石に羞恥を覚えるし
  それくらいの感覚はある。

  ──が、だからといっておんぶも抱っこも
  全て拒否したいわけでは勿論ない。
  なんならあまり記憶にない抱っこをされてみたいし、
  隙あらばひっついていたいのだ。 ]


  んふふ、どうしようかなー
  後でからかうネタにしちゃおっかな。


[ などと意地の悪い、猫のような一面を見せながら
  上肢を預けてくすくすと笑う。
  そのままゆっくりと抱き上げられ、
  バスルームがまるで遠くにあると錯覚するほどに
  遅い足取りへ、楽しそうな声を零して。 ]

 
(28) 2024/05/20(Mon) 23:37:45

【人】 従業員 ルミ

 

[ りんごは重力と一緒に地面へ落ちた。
  森の中の小屋に、七人の小人はもういないし
  助けてくれた狩人も毒林檎を盛った魔女も闇の中。

  出会った二人に原初の罪があるというのなら
  偽物の運命を背負って生きていく。
  本当の運命に出逢わない道を選んで、
  ──そうして二人だけの世界になれば
  贋物だって、ただの運命になれるでしょう?

  傷も痛みも過去も全部互いの指にはめて、
  一生外せない誓いにしようね、お兄さん。 ]

 
(29) 2024/05/20(Mon) 23:37:54

【人】 従業員 ルミ

 



  [  わたしたちの秘蜜Secretは、
     終わることのない永遠の夢の中。**  ]



 
(30) 2024/05/20(Mon) 23:38:07
 




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