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人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


到着:やる気のないアルバイト でゅーーす

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす



  しゃせー。


[もし、何処からともなく現れた扉を経て
 この店に連れてこられた者がいたとして
 このやる気のないアルバイトは
 カウンターに肘をついたまま、ぺらり、ぺらり
 手元の本を捲っているだろう。

 来訪者がもし怪訝な顔をしているならば
 いつまでも入口を塞ぐ客に胡乱な目を向けて]


  ……あんたァ、そこいたら邪魔っショ。
  入るなら入ってくんないッスか。


[などと、小バエでも払うみたいに
 片手で空を払うのだ。]
(1) 2020/09/09(Wed) 20:35:22

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[それでもまだ納得しない異世界フォーリナーが
 もし万が一いたとしたら……
 やる気も愛想もないアルバイトは舌打ち一つ。]


  よーこそ。『漫画喫茶 コズミック』へ。

  俺バイトなんで知らねースけど……
  あんた今「異世界の扉」的な何かを通って
  ここまで来たンスよ。
  まあ、飲み物もアイスもセルフサービスだし
  注文したいなら軽食も用意出来るっス。
  シャワーも個室もあるし……
  ゆっくりしてったら良いんじゃないッスか?

  食い逃げと器物損壊、その他物騒なことしなきゃ
  どんなお客でも基本歓迎ッス。


[とか言いつつ、また手元の本に視線を落とす。
 本当に歓迎する意思があるかどうかは謎である。]
(2) 2020/09/09(Wed) 20:46:00

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[それでもまだまだ理解の追いつかない、
 困ったフォーリナーがいたならば
 アルバイトは一旦手元の本をカウンターに伏せ
 大きなため息をこれみよがしに吐いてみせる。]


  ……漫画喫茶、ッスよ。
  マンガ、知らないッスか?
  まあ、小説とか、絵本とかもあるけど。
  とにかく、オーナーの趣味で集めた本を
  時代も世界も関係なく読んで欲しいってサ。

  あーなんか、オーナーの魔法で
  あんたが何処の誰だろうと
  本は読めるみたいなんで。良かったッスね。

  ソファーもあるし、個室もあるんで。
  後はもう、ごゆっくり。


[ふあ、と欠伸をひとつ。
 カウンターに伏せた本を取り上げると
 アルバイトは古びた『万葉集』をまた開いて
 今度こそ知らぬ存ぜぬを決め込むつもりでいる。]*
(3) 2020/09/09(Wed) 21:03:59
(a0) 2020/09/09(Wed) 21:35:47

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす



この世にし楽しくあらば来む世には

  虫に鳥にも我はなりなむ


 
(18) 2020/09/10(Thu) 19:18:45

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[万葉集を捲って、目に止まった一文を
 そっと舌の上に載せて、アルバイトは微笑んだ。

 「楽しく生きられるなら、
  来世は鳥や虫に生まれましょうか」なんて。

 随分とささくれた歌じゃないか、と
 詠み人の心境をなぞってみるだけで
 この短文ひとつで心が躍る。
 この本は、元はオーナーの持っていた本だけれど
 「それほど好きならば」と譲ってもらったのだ。

 お陰で端はぼろぼろだし、
 表紙にはフライヤーの油のシミがついて
 点々と黒く滲んでしまっている。

 それでも、この本を手放す気は、無い。]
(19) 2020/09/10(Thu) 19:25:35

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[ふしゅるる、と興奮気味に喉を鳴らして
 カウンターの下に巻いたとぐろをうねらせて、
 アルバイトは思考をめぐらせている。

 もし、この句が詠まれた世界に
 今すぐ駆けていけるなら……
 お仕着せも全部かなぐり捨てて
 多分この店には一生戻ってこない。
 そうして気の向くまま、句を詠って過ごすのだ。

 ─────オーナーから
 「この万葉集の世界にお前が言ったら
  ヨウカイだ、って殺されちまうぞ」なんて
 聞かされたけど、多分それはこのバイトに
 男を縛り付けるための詭弁に違いない。]
(20) 2020/09/10(Thu) 19:33:00

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[いつか、桜を見てみたい。
 夏の夜に光る蛍や、萩の月に
 移ろう季節を感じてみたい。

 アルバイトはひとり、ふわぁ、と欠伸をすると
 代わり映えのしない店の中で
 ゆったりと尾を揺らしている。]*
(21) 2020/09/10(Thu) 19:35:20

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす



  揚げたての ポテト食いたる クソ客の
    床散らかりて 我はキレなむ

  
(98) 2020/09/11(Fri) 21:12:53

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[箒でさっさか床を掃き清めながら、一句。]


  うーん、やっぱ季語がねえよなァ……
  詠人の憎しみも、これじゃ半分も伝わらない。


[ぶつぶつ、無人の店内を清掃しながら
 男は和歌作りに勤しんでいた。
 いつか、扉の向こうに開けた悠久の古都で
 歌人らと共に詠いたい、と
 密かに夢見てはいるものの……
 オーナーの目は厳しいわ、時給は低いわ、
 素敵な句が読めないわ、時給は低いわ。

 ふしゅるるる、と吐き出す息は、青い。]
(99) 2020/09/11(Fri) 21:21:44

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[─────万葉集にハマる前は、
 人間の世界の歌が好きだったのだ。
 所謂、ミュージカル、というやつ。

 日常が突然色を変え、音楽が鳴り響き
 想いを歌にして相手に捧げるのだ。

 いつかこの扉の向こうに行ってみたい。
 獅子の子の生誕を、人殺しの理髪師の喜劇を
 獣と女が愛し合うのを、天へ昇る猫の祭典を、
 醜い仮面の男の悲恋を、自由を勝ち取る人の戦いを、
 この目で、見たい。聞きたい。



 そう思っていたらオーナーが

 
「それはァ⤴い ⤴い⤵ 心ォがけェ⤴」


 といきなり歌い出したものだから
 急激に男の熱は冷めた。
 実際生で突然やられると、思いの外きつい。]
(100) 2020/09/11(Fri) 21:32:36

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[─────だけど、男の一等好きな曲。
 アレはたまに、掃除の合間や料理の片手間に
 口ずさむことがあるのだ。]


  歩いて、走って、陽の光浴びながら
  素晴らしい 人間の世界へ……


[この蛇の脚のままでいいから、どうか。]
(101) 2020/09/11(Fri) 21:36:49

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす



[どうか、美しい世界へ
 連れて行って欲しいのだ、と。]**

 
(102) 2020/09/11(Fri) 21:37:49

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[いや、ただ入口でぬぼーっと
 突っ立っているだけならともかく。
 流石にフラフラのへろへろに見える人がいたら>>103
 やる気のないアルバイトだって
 ほんの少し眉を上げたりは、する。]


  ……だーいじょぶッスかぁ?

  大丈夫ッショ、ちゃんとこのドア開けて
  戻りたいところ頭に描いて入れば
  ちゃんと元のところに帰れるッスよ。


[けど、紙切れみたいに吹き飛ばされそうな
 フラフラの身体で行っても
 本当に目的地に辿り着けるか分からない。
 お支払いを確認しながらふと顔を上げれば
 グロッキーなフォーリナーは
 ソファーに丸まって寝ているところで。]


  あーあー、そんなところで。
  ……ま、いいッスけど。


[カウンターのすぐ近くだし、
 今は他に客はいないから、盗難の危険もない。]
(106) 2020/09/12(Sat) 0:15:30

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[男は音を立てないように、
 そっとカウンターの奥から
 貸出用の毛布を引っ張り出してきて
 瞳を閉じてしまった青年の上に
 ぱさ、と被せてあげようか。]


  天地の 神も助けよ 草枕
    旅行く君が 家にいたるまで

  
天地の神よ、助けてください
    旅に出たこの人が 無事帰路につけますように



[詳しい事情なんて知らない。
 所詮低時給のアルバイト風情に
 人様をどうこう出来る力も無い。

 だけれど、こんなに疲れて漸く
 この店に辿り着いた人を見たなら
 どうして幸いを願わずにいられよう。]
(107) 2020/09/12(Sat) 0:16:10

【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす

[アルバイトはしばらく青年の寝顔を
 見下ろしていたが、やがて再び
 カウンターの奥へと静かに戻っていったろう。

 身体が休まったなら、きっと
 もっと腹が減ってしまうんじゃないか。
 もし腹が減って仕方ないなら、
 何か食べやすそうなものでも作ってやろう、と。

 青年の眠りを静かに見守りながら
 今はただ、静かな店内に本を捲る音を
 微かに響かせるに留めようか。]*
(108) 2020/09/12(Sat) 0:16:32