08:11:58

人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


 
[命もない、魔法も使えない一人の子供が、
 目的を果たすためには、ここに居る他なかった。
 あれから5年ほど経つ、時が経てば経つほど、
 運命的な再会を果たす可能性は低くなる。

 正直、焦っている。
 でも僕はこの店に運よく相手が来ることを願い、
 待ち続ける以外に出来ることはない。

 会いたいだけなら、探しに行けばいい。
 世界中を探すのは簡単な事ではないけれど、
 ただここで待っているよりは、まだ希望がある。
 でも厳密に言うと、会う事が目的ではない。




        
僕が本当に果たしたいのは―――――……。]

 

 
[僕だって気付いている。
 一寸先は闇。未来はどう転ぶか分からない。

 問題の先延ばしをしているだけかもしれない。

 運命を変えたはいいが、より悲惨な末路を辿るかもしれない。

 知ってしまったからこそ、悲劇が生まれるかもしれない。

 占い自体は当たっているのに、
 それを伝えることで未来の展開にずれが生じて、
 占いが外れてしまったような形になるかもしれない。]
 

【人】 偽冒険者 キンウ

 
 えーと、ホタテの酒蒸しも頼んでいいかなぁ…

[常に大食い、というわけではない。
けれども、食べれる時に食いだめしておく
生存本能
というのか。

……それとも。
美味しい飲み物を特別仕立てしてくれたり、
あるいは故郷の美しい盛り付けを再現してくれたり、
そんな
心尽くしのおもてなし
に甘えてしまったというのか。

エアハートの懐具合にも甘えてしまっている
]

 あの、お願いしまーす!

[もし手の空いている店員がいたら
追加注文するのを躊躇わないだろう]*
(43) 2022/05/28(Sat) 0:41:07

【人】 偽冒険者 キンウ

 
[フィアンメッタの前にあったカクテルは>>2:114
もう飲み干されていたのかどうだったか。

──僅かに日の光を含むような海の色だった。
彼女の瞳の色に似た淡く美しい色だ。
…きっとそのカクテルにも、
おもてなし
の心が込められていたのだと思う。

フィアンメッタが占い師として優秀…という声が。>>2:46
城下町での、彼女とエアハートの会話を思い出せば、
十分に裏付けられて。

その後も、セーラー服の少年の声は
所々、聞くともなく聞こえていた>>2:92]

 
……会いたい人がいる……


[その言葉を、小さく復唱してみる。

……あの日別れたギョクトの生死は不明だ。
けれども、東方諸国を抜けた後、彼の加護の力が感じられない。
アタシを吹き飛ばした空間移動の力。
あんなに力を使って……
あの後、ギョクトが無事だったとは思えない。


ギョクトにもう二度と会えないのか、
僅かでも希望は残っているのか
フィアンメッタなら、占えるのだろうか?]
(44) 2022/05/28(Sat) 2:37:32

【人】 偽冒険者 キンウ

[“不安に思っていることを打ち明けて、
  助言を貰って少し前を見られるようになる。”>>2:91

少年の言葉が頭の中で何度かリフレインした……
けれども、占ってもらった結果が
 “不都合な現実”だったとしたら?

しばしの逡巡のあと、あの時心に響いたのは
フィアンメッタのその後の言葉だ。


  「会いたい、と強く願う事よ。
     人の想いは時に人智を超えるから。」
 >>2:209


瞼にほんの少し涙を湛えてしまったのを、
見た者はいただろうか?

……一つの不安は
浄化
された。

けれども不安は──悩みと言い換えてもいいだろうか?
──それだけではなかった]**
(45) 2022/05/28(Sat) 2:44:05
 
回想:僕たちの船が沈んだ理由


[ウルティマ・トゥーレへと向かう途中に、
 僕たちは救援信号を出している船を発見した。
 近づいて双眼鏡を覗けば、
 船の甲板にがりがりに瘦せ細って、
 最早服とは言えないぼろぼろの布を纏った青年が、
 膝を抱えているのが見えた。


 勿論、僕たちは救助に向かった。
 父さんをはじめとした乗組員たちが船を移り、
 青年に気をとられている隙に、
 
僕たちの船に待機していた賊が侵入した。]

 

 
[初めに人質に取られたのは、僕より幼い乗客の少女。
 そして少女を盾にして、人質は増えていった。
 
当然、僕もその中に含まれた。



           「私たちはどうなってもいい。
            どうか乗客の命だけは助けて欲しい」



 最後まで懇願する父を無視して、
 下卑た笑みを浮かべながら、父の首を撥ねる光景を、
 僕の瞳はしっかりと映した。
 それを皮切りに、大人の男性は乗組員・乗客を問わず、
 一人残らず命を刈られた。



 僕はもうこの時点で、
 後生だからいっそ今すぐ僕も殺して欲しいと思ったよ。
         
けれど、地獄の宴は終わらなかった。]

 

 
[次に狙われたのは女性。

        「クルーの皆さんが噂しているのを聞いたの。
         貴方がとってもお料理上手だって。
         プロのお料理も良いけれど、
         貴方の作った料理も食べてみたいわ」


 どこかで僕の境遇を知って、
 優しく接してくれた乗客の奥さんが……。



         「私は途中で下船して、恋人の元へ行くの。
          二人暮らしが安定したら、結婚するわ。
          ハネムーンで、再会できると良いわね」


 
幸せを約束されていた筈の、乗客のお姉さんが……。]

 

 
[他にも船に乗っていた花は一輪残らず、
 海賊どもに踏み荒らされた。



 奴らが何をしたのか、子供には分からない。
 彼女たちが何をされたのか、子供には分からない。



 でも、死んだ方がマシな事をされているだろうことは、
 分かってしまった……。]

 

 
[こんな所に最高にイイ女など居ようものなら、
 どんな酷い目に遭ったことか、子供の僕にも知れたこと。

 既にこの世に存在しないものを盗むことは出来ない。


         だから僕は心の底から、
         母さんが生きていなくて良かったなどと、
         罰当たりなこと思ったんだ。]

 

 
[希望と愛を乗せていた船から、
 幸福宝物は残らず奪われた。
 最後に僕たちの船は油を撒かれて火をつけられ、
 夕日みたいに沈んでいった。



 僕たち女子供は、そのまま海賊のアジトへ拉致された。
 最早暴れて抵抗する元気を持つ者も、
 泣き叫ぶ元気のある者もいなかった。


 アジトには他にも何処かで僕たちのように
 拉致されてきたのであろう、
 女性や子供たちが沢山いた。]
 

 
[そして今度は、僕たちを奴隷として売るために、
 船で奴隷市場のある場所へと移動する。


 不衛生な船室には、絶望に塗れた子供たちが、
 ぎゅうぎゅうに犇めき合っていた。



 一日に一度、魚に餌をやるように、
 パンくずが僕たちの押し込められた船室牢獄にばら撒かれる。
 それをわれ先にと、奪い合いながら貪った。
 最早、人としてまともに生きているとは、
 到底言えない有様だった。]

 

 
[いつしか狭い船室内で、しきりに咳をする子供が出てきた。
 人数はどんどん増えていき、死者も出始める。
 海賊は子供がこと切れているのを確認すると、
 面倒くさそうに船室の外へ運んでいった。
 まともに葬ってくれるような連中じゃない。
 船外へと子供たちの屍は投げ捨てられていたのだろう。



 当然医者が診ることなどありえないから、
 これは僕の推測だけれど、
 
あれは恐らく肺結核だったのだと思う。



         生きているだけで満身創痍な子供たちに、
         病は翼を開く様に軽やかに蔓延した。
         当然僕も、同じ病気を患った。]

 

 
[高熱に、止まらない咳、血痰……。
 最初はすし詰めだった船室内に、
 ぽつりぽつりと穴が開いていく。
 「助けて」と、声にならない叫びをあげた時、
 僕の瞳が捉えたのは、幸せだったころの幻。



 助けて欲しいのは、皆の方だったと思う。
 僕は今の今まで、のうのうと生きてしまった。]
             
助かってしまった

 

 
[高熱で痛む節々に無理をさせ伸ばした手は、
 何も掴むことなく沈んでいった。



      
を叶えることもできず、

        
を守ることもできず、

          
に一矢報いることもできなかった。



 
悪寒で震える体に、熱に浮かされ燃える憎悪。]

 

 
 
 
[その最期は、さながら沈んでいった僕達の船の様だった。**]

 
 
 

【人】 偽冒険者 キンウ

 ──霧の夜:『MiraggiO』店内〜扉付近──

[ ──「何故、この酒場に来たのか?」>>2:38

そういえば少し前に、その問いには何て応えたっけ?

 
──美味しい海鮮料理が出る!って聞いたから。


多分、そんな感じで応えた。
酒場の各テーブルから漏れ聞こえてくる“人”の声を拾えば
ゴーストの存在に一番懐疑的だったのは
自分だったのではないかと思う。
それでも、仮にも招かれるに足る要因はあったはず……。


 ──「ここには“いいゴースト”しかいない”>>36

少年の唇から発せられた“ゴースト”という言葉には
何か暖かいニュアンスが混じっているように感じられた]


 
強く、願えば、会えるのかな。

 
生きていても、死んでいても。
例えゴーストになっていたとしても。


[そう、呟く]
(59) 2022/05/28(Sat) 15:02:58

【人】 偽冒険者 キンウ

[……ふと、風にあたりたくなって、席を立った。
出口の扉に近づく。
 
今日という日でなくても。
    例えば100年後の来世でも、もし……



扉に手をかけた時
少し前に聞こえたターバンの男性の話を思い出した。
ターバンの男性にも、ゴーストの友人がいるのだという話だ>>1:234
でも、「顔は焼けただれて」……>>1:234

もしあの美しい顔が焼け爛れていたら。
アタシは子供の頃と同様に
迷いなくギョクトの腕に飛び込めるのだろうか?] 
(67) 2022/05/28(Sat) 15:08:39

【人】 偽冒険者 キンウ


[僅かの逡巡の後、思い切って扉を開ける]

 ──……………っ。


[密度を増した濃い霧が、立ち込めるばかり]**
(68) 2022/05/28(Sat) 15:09:30

【人】 偽冒険者 キンウ


[全てを覆いつくすような霧。

それは怖い?

いや、どこか優しかった。


先を見通すほどに濃く深く
しろねず色
から
真白
に近くなってゆく。

……ギョクトの真名は真白マシロ
一度は堪えた涙だった。
でも今、はたりと。
涙が一粒零れた。

と、その時。
背後から声がかかったのだ]


 「帰りたいと思うか?
   今でも、その場所に」>>70

[……アタシが後ろを取られるなんて。
さすが、神出鬼没のゴーストだね?]
(82) 2022/05/28(Sat) 21:12:00

【人】 偽冒険者 キンウ


 「恋しいのなら
   確かめに行ったら良い」


 [ ……うん、恋しいよ。
  でもね、私は東へ征けなかった。
  いつもアタシは逃げていた。
  追いかけて来るんだ。
  『抜け忍』は許されないこと。
  アタシの頭の中の情報がアタシを殺す]

 
 「同じ道にはもう戻れない
    同じ場所には帰れない

   だからこそ前に一歩踏み出せ」>>71

 [ゴーストのお兄さんの言葉は続く。
 扉の外を向いたままの、肩が震える]
(83) 2022/05/28(Sat) 21:17:13

【人】 偽冒険者 キンウ


[だっておかしいよね?
……まさかゴーストに
生きるための背中を押されるなんて]

 お兄さん、やっぱり貴方は
“いいゴースト”
だね。

 ねえ、お兄さん。良ければ貴方の名前を教えて?
 ……貴方のことを覚えていたい。

 
──
今日の出逢いを覚えていたい。

 この地で旅が終わっても、終わらなくても。



[──しまった。
人に名前を聞くには、まず自分から名乗らなければ]
(84) 2022/05/28(Sat) 21:18:34

【人】 偽冒険者 キンウ


 アタシはキンウ。
 でも、それはこっちでいうミドルネームみたいなもので。
 ファーストネームはね、“陽葵”ヒマリ

[振り向いた顔には、もう涙の痕はない。
それから、こころもち顔をあげて]*
(85) 2022/05/28(Sat) 21:20:30

【人】 偽冒険者 キンウ

[それからしばらくして、アタシは化粧室へと向かった。

鏡の前で、パン、と両の頬を叩く]

 あーーーー、勢いで真名を明かしちゃったなぁ。>>85
 腹を割って話そう、どころか、
 犬が腹を見せるようなことをやってしまった……
 ……だって、優しいんだもの。

[真名を呼ばれると魔に引き込まれるという言い伝え。>>0:189
ギョクトもアタシを飛ばした時は真名を呼んだ>>0:478

ダイジョウブダヨネ?ミンナ、イイゴーストサンダヨネ?


言い伝えは日輪の国独自のものかもしれないし。
そもそもあの時、ギョクトが真名を呼んだのだって
咄嗟だったからかもしれないし…]

 でも、フィアンメッタには言わなくちゃ。
 
友達になりたいんだもの。


[そんな風に独り言を言っていた所に
もしもフィアンメッタが来合わせたなら
真っ赤になってしまったかもしれないね?

とにもかくにも、その後アタシはテーブル席に戻った]**
(88) 2022/05/28(Sat) 23:39:18


  
Butterfly effect


  私が行動を起こして、もし未来が変わっていたならば
  セシリーが、生きている未来があるならば。

  一つの国が混乱に陥っていたかもしれない。
  
二人が幸せになる未来
が招くのは
  
大勢が不幸になる未来

  
私は、選んでしまったの。



          
未来を変えないことを。


  



  セシリーが殺されたと聞かされた時
  私は涙を
流さなかった。

      
流せなかった。


  絶望に心が麻痺したから、とかならよかったのに。
  どこか、受け入れてしまった私のせいで
  私は泣けなかったの。  

  
            セシリーはもういない。
            何処にも、いない。
            目をそむけたくなるほどの
            残酷な現実。


  



  涙ひとつ見せず。
  その時、教えてくれた兵士に向かって
  微かに
いさえした私は、
  間違っても妹になんて見えなかっただろう。

         
泣いたのは夢の中でだけ。


 

 
 

[僕は運命の出会いだと思った。]

 
 

 
 
  [生きている間に、終ぞ叶えることが出来なかった。


          ―――
復讐
を果たすことが出来る。]

 
 

 
[この五年ほどの間、
 憎い奴らの顔を忘れることはひと時もなかった。
 全員しっかり覚えている。
 
……残念ながら、未だ巡り会えてはいないんだけどね。

 僕が知る限りお客様たちは、基本良い人ばかり。
 それが世界中の善人比率が高いということの証左なら、
 それはそれで良い事だとも思うけれど。


 流石に僕も良い人相手に悪さをすることはしないよ?
 あんな死を遂げたからこそ、
 良い人が理不尽に不幸な目に合うのは、大嫌いだし。]

 

 
[復讐は何も生まないとはよく言ったもので。
 確かに生まない。
 僕が悪党の魂をその身から引き抜けば、

 悪党から生まれる筈だった被害者も
生まれなくなる




 だからといって、自分の行いを正当化するつもりはない。
 命を奪う事は、例え相手がどんな人間であろうと、
 それが正しいなんてことは、決してあり得ないと思う。]

 

 
[運命の再会を果たし、
 内心で
「ここで会ったが百年目」
なんて
 ほくそ笑む日はきっと来る。


            
それが僕の持つ、強くて暗い願望。]

 



   
Memento Mori.




             己が死を決して忘れるな。
             
誰が死を決して忘れるな。



 
 
 
 [霧の夜に惑い、一歩でもこの店に足を踏み入れたら最期。]
 
 
 
 

 
 
 
 
      
[僕が"最果ての地"へ連れて行ってあげる。**]

          
あ の 世

 

【人】 偽冒険者 キンウ

 
 ──霧の夜:『MiraggiO』扉付近──


 ウーヴェ………あっ!>>104

[カチリと、記憶のピースの嵌る音]

 
そっか…ドイツ語系の?

 
[“ウエ”って読むのかなとか、違うよな、とか。
あの時は読めなかったのだ>>0:76]

 ウーヴェさん、って呼んだらいいのかな?
 発音……合ってる?なまってる?

[見た目は、生きていたらと思うギョクトと同じくらい。
だけどゴーストになってから
何年が経過しているのかわからない。
けれども、ギルドで見たダンジョン系の資料は
少し埃を被っていて、十年は経ていそうな代物だった。

……アタシより、ずっと大人なんだ]
(176) 2022/05/29(Sun) 22:54:01

【人】 偽冒険者 キンウ


 『冒険者』の、ウーヴェさん。
 アタシ、多分同じ名前を、ギルドで見たよ。
 その人と、同じウーヴェさんなのかわからないけど
 ダンジョン系のね、最高難易度の資料だった>>0:454
 きっと字は同じだね?

[空中で指文字で大きく文字を書いてみせる。
そうだと応えてもらえたかどうかはわからないが]

 うん、忘れないよ。覚えた。

[「聞いたからには忘れんなよ」という言葉には>>103]
そう応えて]
 
 太陽……ふふ、そうだね。
 アタシは真昼の太陽マシロを回るヒマワリだった。
 
 ……でも、そう言ってくれてありがとう。
 黒点ってね、周りより温度が低いから黒く見えるらしいね。
 太陽も、少し骨休めしているのかな。

[……そして思い出した。ギョクトに昔、聞いたこと。
太陽の黒点は、東から西へ移動するのだとか]
(177) 2022/05/29(Sun) 22:56:54

【人】 偽冒険者 キンウ


[……ウーヴェの笑顔は満面の笑顔のはずなのに
まるで太陽の黒点のように
哀しみをほんの僅かに含んでいるようにみえて。

まるでピストルで撃たれたみたいに。>>1:257>>106]
(178) 2022/05/29(Sun) 22:59:58

【人】 偽冒険者 キンウ

 
 どこへ行きたいか…?

[小首を傾げて考える]

 アタシはね、今まで、逃げて、逃げて…とっても疲れた。
 追手が来るから、一つ所に長くいられなくって。
 いつも、いつも…信頼できる仲間ができる前に
 その土地を離れなければならなかった。
 だからね、昼間、フィアンメッタに…
 さっき一緒に座ってた、水色の髪の子ね。
 昼間、パーティーの仲間に誘われた時に
 とっても嬉しくって。

[フィアンメッタがいるであろう方を指差してから
視線をウーヴェに戻す]

 「今じゃなくて良い。  
   決まればいつか酒場に向かって
   叫んでくれよな。」>>108

[そう言われると
「ううん、気持ちは今、決まったの」と応えて]
(179) 2022/05/29(Sun) 23:03:52

【人】 偽冒険者 キンウ


 ねえ、ウーヴェさん、アタシは貴方とも
 パーティーを組んでみたかったな。

[少し前の、ウーヴェとエアハートとの握手を思い出す。
……ああ、手を差し出しても、触れることもできないのか。
約束……指切りも、できない。

そのことが、とても、とても。
──哀しい]
(180) 2022/05/29(Sun) 23:06:36

【人】 偽冒険者 キンウ


 ねえ、霧の日なら、また会える?
 ──それとも、もしかして遠い未来なら、また会える?

[ウーヴェの事情は何一つ知らない。

記憶に残るのは、ダンジョンの記録に名前があったこと。
今、ここで本人から名前を教えてもらったこと。
美味しい特性チューハイを作ってもらったこと。
親身になって話を聞いてくれたこと。
何一つお返しができていない。

ゴースト…輪廻転生から外れたもの。
時の中で彷徨う、霧の世界に縛られた存在。


そのことも、とても、とても、哀しかった]**
(181) 2022/05/29(Sun) 23:08:28

【人】 冒険者 キンウ


 ──霧の夜:『MiraggiO』店内──

[何度目のお手洗いに立った時だったか。
カウンター席近くに飾られている花に気づいた。>>0:157
お酒を沢山飲むとお手洗いが近くなるよね?
ザルではないけど、エアハートさんの懐具合は大丈夫かな?


それが、ウーヴェの魔法の花だとは知らないし>>0:118
セーラー服の少年が額に飾った物だとは知る由もない。

“押し花”──都にはあったのかもしれないが、
生まれた里にはその文化がなかった]

 
……あの!


[その時もしも、
カウンター席の近くに誰か店員がいたなら声をかけて
押し花の作り方を聞こうとする。

いなかったとしても
独り言に出てしまったかもしれないね。


腰袋から青薔薇の一片を取り出して]

 
この薔薇の花びらをあんな風にしたいんだけど。
ひとひらを飾っても恰好がつかないかなぁ。
(198) 2022/05/30(Mon) 1:55:43

【人】 冒険者 キンウ

[……それともこの青薔薇の一片は、
霧が晴れると共に消えてしまうのだろうか?

ふよふよと飛んで店内を飾る淡い光は>>1:52>>1:93
時に、蝶々が羽ばたくような形に見えて。
残像が、細かにずれてゆく。>>1:3>>1:4]

 ……ああ、酔っぱらったのかなぁ。

[カウンター席の椅子にもたれかかって。

「君から来てくれたんだ。
       僕は何もしちゃいないよ。」
 >>1:137

ふと、オッドアイの店員の言葉を思い出す]

 
違うよぅ、何もじゃない……
 貴方は出逢いの
青薔薇
キセキ
をくれたんだぁ。


[それが例え、生者と死者の境界が交わる
霧の夢一夜だとしても]**
(199) 2022/05/30(Mon) 1:58:39






   置いていこうとする仲間には拒絶を
   俺を受け入れてくれるやつには
   仲間だと言って

   そしてまた俺は置いていかれることに怯える **




 
 [一目見た瞬間に、ありもしない心臓の高鳴りを感じた。

        電撃が走るように鮮烈な、運命の出会い。]
                        
再会

 

 
 
  [やっと
いに来てくれたんだね!
     
罠にかかって


   ずっとずっと、僕はここで
ち焦がれていたんだよ。]

 
 

 
[そ知らぬ顔で近づいて、注文を取り料理や酒を提供する。
 最初はビールを飲んでいたけれど、
 「お薦めはあるか?」と聞かれたから、
 オリンピックとブラッディマリーを出してやった。
 その意図に気付くこともなく、美味しそうに飲んでいたよ。



         
滑稽だね。さてはこの人、教養がないな?]

 

 
子供らしいあどけない笑顔で、話を聞いた。
 その裏で、賢しさと殺意を研いで。
 この日は他が疎かになってしまったけれど、
 どうか許して欲しい。
 何年も待ちわびた、千載一遇のチャンスなんだ。



 「海賊は格好良い!」「僕たち海の男の心は一つ」
 そんな虫唾が走るような嘘も、平気で吐いた。
       店員が、お客様に嘘を吐くわけにはいかない?
       奴はお客様じゃない。憎い仇だよ?]

 

 
 
 
   [ブラッディマリーでの宣言通り、

         霧が晴れる前に僕は無念を晴らした。]

 
 
 

 


 ───── もう、終わりの時間だ。


 ] 

 
[一人の未練を抱えたゴーストは
 そのまま、光と共に
 溶けて、消えた。

 
その表情は、幸せそうに笑いながら───── ]

 



[ 命とはどれだけ鍛えたとしても
  永遠になどなれない。

  人はいつかこちら側へやってくる。

  きっと俺は未練が多かったんだ

  
迎えにきて欲しかった

  
(亡骸を見つけて欲しかった)


  
死を悲しんで欲しかった

  
(弔って欲しかった)


  
みんなで力を合わせて逃げたかった

  
(一緒に戦って欲しかった)


  
逃げたアイツらを殺してやりたかった

  
(後悔をして欲しかった)



  どれも
正解

  そして今はどれも
正解
。 ]




[ 偽りの
幸せ
に身を浸らせて。 ]

[ 本当の
悪夢
から逃がされて。 ]

 

【人】 冒険者 キンウ

 ──回想:霧の夜・ウーヴェ──


 ……貸してやる?

[その言葉を聞いて、最初は目をパチクリさせた>>228]

──一生懸命覚えた。
ウーヴェの唇が象る形を、目で。
ウーヴェが発する声を、耳で。

紙に描きとらずに覚える…暗記術は得意だ。
わからない単語があったとしても、
カナに置き換えて覚えておき、後で調べればいい


時々、うん、うん、と頷きながら一生懸命聞いている。

耳飾りの色
もしっかり目に焼き付けた]
(306) 2022/05/30(Mon) 21:27:32

【人】 冒険者 キンウ


 男の一人暮らし?>>230
 
アンナモノやソンナモノもあるのかな?


 うん、大丈夫。
 アタシの母さんは物心ついた時にはいなくって。
 父さんと、兄と、男所帯で育ったから。

 父の最後も看取った。
 その時一度、徹底的に後片付けしたからね。
 綺麗に使うのは、請け合えるよ。

[ギョクトの慌てた顔を見たのは、あの時が最初で
最期
]


 安全な場所が見つかるまで?
 隠れ家アジトを提供してくれるってこと?

 発破をかけられるかもしれないよ?
 それでもいいの?
 どうして、そんなによくしてくれるの?


[──……応えが聞けた>>231]
(308) 2022/05/30(Mon) 21:28:17

【人】 冒険者 キンウ


[背中を預けて戦いたかったな
……それはもうできないんだね。

そんな
“未練”
のある言葉も涙も飲み込んで。
アタシも大人になりたいから、笑顔を見せるんだ]
(309) 2022/05/30(Mon) 21:32:06

【人】 冒険者 キンウ


[会えるかという言葉には、返事はもらえなかった>>232
それはそうだろう。

次の霧の夜、再びここに招かれるとは限らない
招かれたとして、ウーヴェがいるとは限らない。
いや、むしろウーヴェがいなくなっていた方が……

アタシは彼のゴースト事情を知らない。
でも、彼の心にかかった霧が晴れることを願う。

アタシは彼の心が平穏に向かうための、
その、一欠けらになりたい
小さな小さな一欠けらでいい……なれるといいな。
]**
(310) 2022/05/30(Mon) 21:35:21

[ 魔法の使えない人の子
  君のおかげで和らいだ子もいたんだったか
  料理長の不在は重たいけれど、なんとかしよう。

  海に持っていくには熱すぎる炎の行先
  
は無事に見つかったようでよかったね?

  幼子が背負うには大きな傷だ
  もし次来る時があれば
  今度こそ最果ての地を見てくるといい

  今度は幼子なんて言われないよう、成長してね。 ]


 


[ 誰よりも不真面目なように見えて
  誰よりも真面目だったのかもしれないね

  次もお客さんとして来てくれる彼には
  きちんと指輪は返しておくよ
  一度覚えた絶望をもう一度
  目の当たりにすることになっても
  選ぶと言うなら ただ祈ろうか
  君が愛した人の


  次は夢でなく、現実に見るといい
  まだ見ぬお酒も、出会いも 幸せも
  きっと君をこの世で待っているよ。 ]
 


[ やっぱり君は光だったと思うよ
  自らを燃やし尽くしてしまう光
  
  話していなかったけれどね
  僕の道は照らされているんだ
  最愛の人は ここへ居るから。

  
  僕に君の道を照らしてあげることは出来ないけれど
  そうだね、もし戻ってきても望むなら
  この世から、
してあげようか。

  …なんてね 燃え尽きてしまう前に
  灯りを見つけることを願っているよ

         休暇の後
         見つからなければ、帰っておいで。 ]

 


[ 君とはまだ長い付き合いになりそうだね
  この先もずっと、かな。

  失う痛みを知りながら
  与える痛みを知っている

  君の未練が永遠に晴れる日が来ないのだということも
  気づいているから、目を瞑る

  終わらない時も退屈なんだ
  そろそろ
いの話でもしてみるかい?

  ───冗談さ 僕たちには必要のない話だ。 ]

 

【人】 冒険者 キンウ

 ──後日──


 はい、遠い親戚なんです。
 降ってわいたように遺産相続の話がきて、
 アタシ自身ビックリしてます。

[不思議な霧の一夜が過ぎてどれくらいたっただろう。
周囲の人にそんなふうに応えるのは三回目くらいだったか。


あの日、店を後にしたのは何番目だったかな?

何時頃だったかまでは覚えていないけど
ハバネロまみれのピザを
フィアンメッタと食べたような気がするんだけど…
どうだっただろう。お酒も大分入っていたから記憶違いかも?

彼女には真名が陽葵ヒマリだということを伝えて。
それから、吹き矢のこと、自分に追手がかかっているということ、
シノビは“抜け忍”を絶対許さない掟があって(国家機密の漏洩を恐れるから)
常に死と隣り合わせの毎日で
一つ所に中々落ち着けなかったということ、
そんなことを打ち明けたはずだ。

それから、エアハートさんのお会計する姿を盗み見て
ゼロが一桁違うのでは、と、思ったのも記憶に残っている。
奢ってもらいすぎたから、何かお返しをした方がいいのか。
例えば、アリアへ極上の人参を持っていくとか…
]*
(315) 2022/05/30(Mon) 22:13:12

【人】 冒険者 キンウ

 ──後日〜いつか──


[ギルドに毎日足を運び
その日暮らしの仕事をもらい
そして、隠れ家に帰る。

帰り道の途中、街角で、港で。
何度か友達や知り合いを見かけることはあったかな。

フィアンメッタやエアハートとアリアの他にも、
友達や知り合いは増えただろうか?
増えたとしたらその中には、
例えばPale Blueの髪の男性がいたかもしれないし
異国のターバンを巻いた人もいたかもしれないね。



そんなささやかな
一見穏やかに見える暮らしの中でも
何度か、事故か刺客の仕業か
どちらともつかない不穏な出来事があった。

ほら、今日も]


 
(ヒュン!!!)



[後ろからきたそれを、咄嗟に左手で掴み握り潰した
──虫だった]
(321) 2022/05/30(Mon) 23:49:56

【人】 冒険者 キンウ


 あ、いけない!紅い色の虫だ。
 毒かもしれないじゃん。

[何とかモドキの危険色かもしれないけれど
常に持ち歩いている消毒薬…あの日以来、欠かせることはない]


[白い壁の家が見えてくる。>>229
ウーヴェが片耳にしていた
耳飾り
と同じものが
ドアにかかっている。

鍵はドアの前の石畳の石の下だ。
目印の耳飾りの場所も、鍵の場所も変えていない。

扉を開けて中に入ると
“守られている”、そんな気がする。
──勿論、そんな気がするだけなのだろう。
気の持ちようだからね?]

 もっと修行を積んで強くなったら
 東の方へも、戻ってみるかもしれないよ。

[そう独り言ちる。
例えギョクトが死んでいても、向き合うつもりだ。

はずっと隣り合わせだった。
“仕事”だと割り切っていたはずの時も、
三年間、逃げていた時も]
(324) 2022/05/30(Mon) 23:51:24


   「セシリー……ごめんなさい。
    私にとっての正解は、選べなかった。

    
世界にとっての正解を、選んでしまった。」



  ずっと、後悔していた。
  それでも、
  そんな私が祈っていいのなら、届くのなら…。

 



   「貴女にとって、どうだったのかは…
    今度会えた時に、教えてよ。

    恨んでくれていて構わないから…。
    貴女が……セシリーが、何処かで
    笑っていてくれますように。」


  何処にいるか分からないセシリーに届いてほしいと。
  彼女のお墓の前で、小さく呟いて。
 

【人】 冒険者 キンウ


[──だけど、自分が死ぬのってやっぱり怖かった。

でも、不思議だね、今は前より怖くないんだ。
その時はその時って思える]

 だっていいゴーストさん達いい男
 また、いつかどこかで巡り会えるかもしれないもんね!

[生きているうちに巡りあえなくても、
他の誰かを好きになって結婚したとしても。

──貴方は私の初恋の人

ギョクトは兄だから数から除いたよ
]**
(328) 2022/05/30(Mon) 23:54:43