【秘】 夢の続きを イクリール → 受容者 ルヘナ>>-54 「ごきげんよう、ルヘナ。」 やって来たルヘナを見上げて、まずは挨拶を一つ。 それから、ごめんとありがとうを言いたくてという言葉に ほんの少し、首を傾げて見せた。 「……そう。ううん、いいのよルヘナ。 あの時も言ったけれど、あれはわたしがそうしたくて ただそれだけでしていたことだから。 だから、二人の間になにか後悔をしてしまうような そんなことが無かったなら、わたしはそれでいいの」 あの手紙、という言葉に合点が行ったという顔をして、 そしてやっぱり、いつも通りに笑って見せた。 あの時のルヘナの様子を、心配していなかったと言えば それはきっと、嘘になるだろう。 けれど今こうしてありがとうを言う事ができるのだから ならばきっと、それで良かったのだ。 少なくとも、イクリールはそう思う事にした。 (-56) 2021/06/03(Thu) 23:02:27 |