【秘】 受容者 ルヘナ → 徒然 シトゥラ>>-120 「……ん、それじゃあぜひお邪魔させてもらうよ。 お前の部屋、正直あまり想像つかないから楽しみだ」 そうやって純粋に、静かに喜ぶ声はひどく優しい。 情を捨てられなくなった人間である自分が抱える感情のうち、 最も大きく最も歪で、時折痛みが生じるこれが あなたへの声に滲んだ最たるもの、『愛』だった。 「ありがとう、シトゥラ」 告げられた礼は何に対してのものなのか。 知識の海たる図書室はここにある違和にもただ沈黙を保つ。 反響するまでもなくかき消えてしまいそうな声の代わりに、 あなたの手をそっと握ることで意思表明とした。 (-122) 2021/06/05(Sat) 18:47:51 |