【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ >>107 それからというものすっかり家族みたいになって、 望めば何でも叶えられました。 遅れを取り戻すような手当たり次第の教育も、 形ある物もないものだって。 良家の子息に相応しいものに囲まれて、 蝶よ花よといった風情で育てられたのです。 ただひとつ愛以外、何でも与えてくれる家庭でした。 わたしたち で在れれば他はどうでもいいと言っても、 漸く少年/少女に届くといった齢の子供です。 近くの誰か、例えば血の繋がりに 温かな何かを期待するのは無理からぬことです。 けれど返ってくるのは怯えを孕んだ眼差しだけ。 だから諦めることから練習することにしたのでした。 きっとそれはどんな習い事よりも上手く出来るのです。 ] (226) 2022/12/12(Mon) 0:36:35 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 深窓の花は穏やかに健やかに育ちます。 わたしたち は人が好きであると知ります。 わたしたち は人との関わりを好みます。 けれど人は わたしたち を受け入れることはありません。 侮蔑憐憫好奇忌避恐怖。 表層に示す人、深層に沈める人、沢山見てきました。 健全な交流でないとしても、それら全てを気にしないこと にしてしまえば、人との交流は面白いものでした。 そうして巡る安寧のいつどきかに、洋館への誘いがあった としても、きっと首を縦には振らなかったでしょう。 外でも奇異の目を向けられるのは疲れるからね、と。 どのみち外に出ることは世間体とやらが許さなかったでしょう。 (227) 2022/12/12(Mon) 0:37:40 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 宿命が誕生の日を指すなら、 運命はおそらくその日だったのでしょう。 それは14歳のある日、 夜色をした迷い猫に名前を付けた日のことでした。 * ] (228) 2022/12/12(Mon) 0:38:51 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:洋館/薬師の君 ── きみが薬を調合してくれると聞いたんだけれど、 それはわたしたちにもお願い出来るかな? [ 薬師の私室を訪い、 誰何の後に拒まれなければそう切り出しただろうか。 報酬は当然用意するよ、なんて添えながら。 幼少期で考え事に飽いた頭が、多少の労働で頭痛を訴える ものだから鎮痛剤が手放せない。 これまでは家に任せきりだったが、自分で都合出来るなら 幸いとばかりに、洋館に来て間もなくの今に至る。 交流の一貫、というのもある。 凪いだ水面のような人だと思った。 わたしたち がこうであることを、彼女は認めるでも許す でもなく、ただそういうものなのだと瞳に映すような。 ────そんな予感を抱いて。* ] (229) 2022/12/12(Mon) 0:40:55 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル──回想:洋館/聖職の君── [ 聖職者というものにとんと縁がない。 慣れない環境への不安を拭う気遣い>>119があれば、 個を指して わたしたち は双子の兄妹と名乗るだろう。 その時年若い聖職の君はどんな顔をするだろうか? と答え合わせに僅かばかりの興味を抱いたのは秘密。 神は全てを許すと説く、と聞き齧りの知識で、 ならばきみもこれを許すのだろうか、なんて謎かけ * ] (230) 2022/12/12(Mon) 0:42:29 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――回想:薬に見る夢の欠片 [ 彼女は思慮深い人間だ。 いつかの日、薬をねだった己に対して 仔細を話さずとも己の"環境"を察しただろう事 ならば同じ証持ちであるが故に 思う事はそれぞれ、大なり小なりある筈だとも それを表に出す事をしなかったように>>180 たとえば今日、誰のどんな秘密を吐露してみた所で 軽率に喧伝するような事はしないように思うし たとえば自分がどんな境遇にあっても 他を慮るだけの、聡明と、強さとを抱く人間なのだろうと 少なくとも俺は当時から、 アリアをそういう存在だと思っている ] (231) 2022/12/12(Mon) 0:45:47 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ だから、かはわからない けれど彼女に滲んだ表情に>>181 己もまた滲むものを引き出された気がした 「 必ず伝えるよ 」と 大した理由も無く責任の伴う言葉を持ち出し あまつさえ 聞く者によっては荒唐無稽な戯言を 切り捨てるでなく 頭ごなしに否定するでなく 避けては通れない問題をまっすぐに示し その上で代替案を提示するような言葉に>>182 とうに諦め、 捨てたはずの其れに 少しばかりの執着を見せたのかもしれない ] (232) 2022/12/12(Mon) 0:46:40 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a39) 2022/12/12(Mon) 0:47:06 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a40) 2022/12/12(Mon) 0:47:38 |
【人】 [『 力 』 フォルスアリアの言う通り、問題は無いわけじゃないし―― 証持ちの名がちらつくだけで どんなに価値があろうと屑扱いされるのも そう。 [ かつて通った道故に実感は根が深く。 笑みも居住まいもいつも通りに彼女を見た ] 俺の両親、商人でさ。 世界中を巡って、良い商品を仕入れながら 移動中に商いをしたりなんかもしてるんだけど ……、 証持ちが作った事は当面伏せる事になるし ご友人に渡す時も、出所は伏せてもらった。 ――それでも、アリアの薬には価値があると思う アリアの薬のおかげで笑顔になれた人も居た (233) 2022/12/12(Mon) 0:49:38 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 視線を落とせば、烙印。 右の手の甲に刻まれる世界の瑕疵 ] 証持ちだから、そうではないから。 そういうのをどうにかしたいって 思ってた事があるんだよね 簡単に変わる筈も無いけど 一つずつ積み重ねる事で、いつか 全てを受け入れ合う事はなくても "アリアのおかげで楽になった ありがとう" そういう事の言える環境になれば 少しは何かが変わるんじゃないかって 今もたまに思う事がある。 [ 彼女と初めて会った時 俺はとうにへらへら笑って適当ぶっこく阿呆だった。 この部屋に入るまでも崩した事は無い だから、らしくなく真面目な音で紡ぐ声は―― どんな反応をされても仕方ない今だろう ] (234) 2022/12/12(Mon) 0:50:26 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ ロマンチストの夢物語と蔑むか 現実の見えない愚物の蛮勇と嗤うか それはそれで当然の範囲だろう だが、 数十年、数百年、或いは数千年 俺も 彼女も、アリアも、今館に居る誰もが死んで それでも脈々と受け継がれていく思想 今に至るまで止まる事の無かっただろう時間 これから生まれて来るであろう痣ありの いつかの証持ち達の時代 たとえば、二十二人が集まっても世界が続くような 教典が、思想が、王道とされるようになるかもしれない そんな途方もない戯言を願う人間が居たのも事実で 彼女の薬に一欠片の可能性を感じた事も、また。 ] (235) 2022/12/12(Mon) 0:52:20 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 彼女の部屋を後にする時に告げたのは 売店での提案を話す傍ら、考えていた事 ] たとえば――こういうのはどうかな アリアの気が向いた時に薬を作る。 俺が帰省する時、出来た分だけ薬をもらっていく。 で、俺の親が薬を売る。 気の向いた時に、小遣い稼ぎみたいな それくらいの気軽さでさ やってもいいかなって気になったら 声かけて。 [ そう言って笑えば 「 それじゃまたね♡ 」と扉をしめた ] (236) 2022/12/12(Mon) 0:53:29 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ いつの頃からか 売店の会計台の引き出しには、 アリアお手製の薬が納められている 売店に置いてあるほとんどの商品が 計算の練習がてらの値段設定だとしても 本人から(多分)無償で渡される薬を 「 4メルです♡ 」などと宣う悪徳商人になるのは いくら阿呆でも流石に気が引けるため。 アリアの気分が乗らない時(?)などに使える フリードラッグコーナー(引き出し)の設置で 売店はめでたくアリアと薬剤提携を行う事になった ] (237) 2022/12/12(Mon) 0:56:06 |
【人】 [『 力 』 フォルス[ 余談ではあるが、俺は 裏手の花畑で惰眠を貪るのが好きだ。 昼となく夜となくそこで惰眠を貪れる程度には。 故にお手伝いはいつでも大歓迎である。 いっそみんなで運営検討を過ぎらせたまではある。 アリアが初めて手伝いに来てくれた時は ホリックゼリーで嬉しさと感謝を表したんだっけか ] * (238) 2022/12/12(Mon) 1:00:25 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a41) 2022/12/12(Mon) 1:11:37 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――カルクドラは、アリスの誕生日には何をなさるご予定ですか? はじめてですから、楽しんでもらいたいですよね。 ……変な邪魔が入らないのが、一番なんですけれど。 [変な邪魔、の言葉に思うのは『悪魔』の顔だ。 直接出会わなくとも、やはりこうして思ってしまう。加えて相手が『愚者』だから、余計に。] (239) 2022/12/12(Mon) 1:19:07 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[洋館に来てすぐのことだ>>193。 夢にも見なかったような穏やかな暮らしの気配を瞳いっぱいに映していたはずが、彼の顔を見た瞬間に心の奥が昏く淀んだ。 ぞくりと不安や怯えに似た感情が身体を蝕んだが、その理屈が理解できずに、振りかぶられる拳を避けも出来ず。 あれは誰が止めてくれたのだったか、それ自体は遠い記憶。 あの瞬間に思ったのは。] (240) 2022/12/12(Mon) 1:19:33 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[その記憶があるからか、壊れた箱庭のはじまりの事件のせいか。 ゼロとアリスのやり取りには気を配っていたし、此度の誕生会では構ってくれるなという彼の期待>>194にはまったく応える予定がない。 それでも、極力自制しているのだろうというのは感じているので、そうしていてくれる限りには行動に目を光らせている程度で、特別何をしようというつもりもないのだが。 皆が自制さえすればなべて事もなし、と語りながら注視してしまうこれが、魂の記憶というものなのだろう**] (242) 2022/12/12(Mon) 1:21:16 |
【人】 XIII『死神』 タナトスよく生きたね 偉い偉い。 [ 四年前のあの日。 ――そうだね、思い返すのならば。 俺は酷く安堵を覚えたんだ。 ] (244) 2022/12/12(Mon) 1:25:36 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 君が生きている今に。 生きる事を決して忘れようとしない君に。 確かな温もりを持つ君に。 自ら命を絶たなかった 君に。 魂が、きっと。 ] (245) 2022/12/12(Mon) 1:26:52 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 君の目線に合わせるように膝を折って 俺が纏っていた白のローブを君に降らせよう。 北に近いこの土地は、少し冷えるからね。 それからすっかり絡まった髪に触れ その頭をそっと撫でたんだ。 怖がらせないように。 俺の表情には憐憫なんてない。 心から、君の再生を祝福していた。 その笑みに君が覚えるものを、 俺は知りはしないけれど。 ] (246) 2022/12/12(Mon) 1:27:58 |
【人】 XIII『死神』 タナトスやあ、『吊られた男』 俺は『死神』。 この地の君の生に、終焉を告げにきた。 どうか手を取ってくれるかな。 俺は君の望む『神』ではないけれど。 (247) 2022/12/12(Mon) 1:29:06 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a42) 2022/12/12(Mon) 1:30:12 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 洋館へ、ではなく。 敢えてその言葉を用いた。 ここよりは良いだろうしね。 君がその気になるならなんだってよかった。 君が生を全うできるのならば、なんだって。 ――俺が思っていたよりも 君はもっと、神に魅入られた人だったから 必要のない配慮であったかもしれないね。 ] (249) 2022/12/12(Mon) 1:31:03 |
X『教皇』 カルクドラは、メモを貼った。 (a43) 2022/12/12(Mon) 1:40:48 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 彼の名はユグと言った。 加護を受けたその名を、俺は好んで呼んでいる。 吊られた男は長いしね。うん。 とりあえず人前に出せるように洗うのを手伝った。 ローブは君にあげるよ。 どうせ彼らに貰ったやつだ。 着る物もまともに無いなら――無いよりマシだ。 身体は弱ってはいるかもしれない。 せめてふらつかない程度になるまでは 歩く事も手伝うこともあったかもしれないね。 そんな時かな、 君達が遭遇し合ったのは。>>193>>240 ] (250) 2022/12/12(Mon) 1:41:09 |
X『教皇』 カルクドラは、メモを貼った。 (a44) 2022/12/12(Mon) 1:45:31 |
【人】 XIII『死神』 タナトス[ 彼の拳がユグを狙うものだから 条件反射。 利き手で庇う事が出来たなら 運が良かったかもしれない。 悪ければそのまま彼の拳は俺の顔に突っ込んでく。 ] (251) 2022/12/12(Mon) 1:56:07 |
【人】 XIII『死神』 タナトス挨拶の仕方を忘れてしまったのかい? ゼロ。 小さい子も見てるよ。 元気なのは程々で。 [ 怒るでもなく、微笑んで。 血気盛んとも言える年頃のそう変わらない 青年の頭を撫でた。 落ち着くんだよ、よしよし。 俺の名前は洋館へ来てからは空白になった。 だから、 ゼロが何と呼んでたって気にはしない。 ] (252) 2022/12/12(Mon) 1:57:34 |
【人】 IX『隠者』 アリア―― 回想:初対面、あるいは再会 [ 私が『魔術師』ことシンに迎えられたように、 未だ洋館に保護されていない証持ちを、 同じ証持ちが迎えに行くということは度々ある。 とはいえ原典からしてあの有様。 私にはまず縁がないことだろう… と、どこか他人事に思っていたのだけれど。 ] …… 『節制』の子、が [ わざわざ私へ指令が下った時、 その名に触れた、それだけで それは私でなければならないと燃える何かがあった。 ] (253) 2022/12/12(Mon) 1:57:36 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 怖かった。 (あの子は僕よりも死を選んだ) 会いたかった。 (それでも僕はあの子が大切だった) もしかしたら、幸せに暮らしているかもしれない。 迎えなど余計なお世話だと拒まれるかもしれない。 (また選ばれなかったらと思うと、耐えられない) …… それでも結局はただ肯いていた。 何が待っていたとしても。 それは自分がやるのだ、他の何かになどあげないのだと、 きっと魂が叫んでいるって、ああいう状態のことだった ] (254) 2022/12/12(Mon) 1:57:47 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ どこから情報が伝わったのかは私には知れない。 ただ、あの子が――『節制』の子がいるという その村は南西地域の高山地帯にあるのだという。 もしそう遠くない地域の出だと私が知っていれば、 高山地帯を往く上での心構えみたいなものについて シャル――『女帝』の彼女に教えを請うたかもしれない。 その時季節が何色をしていたとしても、 右上腕の痣は衣服か外套で隠して。 貸し出してもらった政府職員然とした服に身を包んで。 ] ―― 失礼。 私は「洋館」…… 政府より参りました。 こちらの村に『証持ち』がいると伺ったのですが、 間違いありませんか? [ 目についた村人に声を掛ける。 たった一言、それだけで、瞬く間に大事になっていって ―― 少なくとも余計なお世話と恐れるのは杞憂だった それをすぐに理解することになる。たぶん、悪い意味で。 ] (255) 2022/12/12(Mon) 1:58:18 |
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