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人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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 “柚樹"にオレが必要ないわけないだろ。

[口からついて出た言葉に、ああ、と今まで感じていた違和感が消えていくのを感じる。


 ──要らないって言ったでしょう。
 ──余計なお世話。

 ──武藤が好きになってくれたのは、私であって、
 ── あんたにせものじゃない。


頭の中に響いた声と、見たことのないはずの風景が広がっても、もう頭は痛くならなかった。]


 オレは柚樹に変わって欲しいとは一言も言ったことはないんだが……?

[柚樹がオレのためにいろいろ努力してくれてることは知ってる。

そういうところがかわいいし、嬉しいと思う。

心配なとこはいっぱいあるけど、それはオレがどうにかしたらいいだけの話で。]

 オレが好きなのは、“柚樹“一人なので。

[“理想の恋人“はもういるから、とは、狂ったように笑い続けている“それ“に届くかはわからないが。

それより何より]

 柚樹に会いに行かないとだから、
 そこ、退いてくんねえ?

[顔は歪んでいても仮にも柚樹と同じ顔な分、いくらか抵抗はあったけれど、よく知る身体とは異なるそれを思い切り突き飛ばせば、入り口の扉を開けた。]

【人】 武藤景虎


 
柚樹!!

 
[コテージから外へと駆け出すと、大声で名前を呼びながらその姿を探した。

何処にいるかもわからない以上、見つけるにはこれが一番早いはずなので。]*
(32) 2023/03/05(Sun) 10:00:29
[オレはオレの偽物に会ったことがないから“完璧なあの人“がどんなものなのか知らないし、柚樹が其方を選ぶとは欠片も思ってないが。

触れたりなんだりしていたら、と思うと気が気ではなかった、のと、あと何か腹立つので。]*


あ、ハ。

ムだヨ?
むダ。
イッてモ、ムだ。


["そこ、退いて"の声 に、縋るように"それ"の手が伸びる。

細く白い指。指先には甘く淡い春色のネイル。

伸ばされた手が当人のものだったなら、当人の力だったなら、武藤を止めることも叶ったのかもしれない。
けれど、"それ"の力は、平均的な女性と大差ないものでしかなかった。

あっさりと突き飛ばされるままよろけた"この世ならざるもの"と現実世界とを隔てるように、コテージ入口ドアが、開いて閉じる。

カチャリ。

硬質な音は、オートロックの施錠が常通りにかかったことを意味していた。]
 


フ、ふフ。

むダ、ナのに?
ムーだ、なノに?


[甘ったるい腐臭をまき散らしながら歌うような声を垂れ流し、"それ"はダイニングテーブルの椅子に腰掛け、ゆらゆらと身体を揺らし続けている。*]
 


  ……ありがとうございます。
  あの人も、同じことを言いました。

[一人になったことのない自分に一人で生きろなどと
 随分無理を言うものだ、と今更になって思いながら。

 月はもう昇っているだろうか。
 太陽に少し遅れてついていく、
 糸のように細い月は。]

[記憶戻った?と聞いてくる彼女に緩く首肯する。

戻ったも何も最初から知ってるよ。
“あれ“は絶対忘れないとか言ってたのに忘れてたけどね。]

 
うん、オレも会いたかったよ。


[ずっと会いたかった。

シャツを掴んで俯いた頭をそっと撫でて囁くように答える。

言葉を連ねて抱き締めようとした後、離れていく体に小さく嘆息した。

あーあ。思ってたより気付かれるのが早かったな。
しかもアイツの何の美徳とも思えないところで。]

 
 
でもオレは言ってあげられるよ。
 柚樹は言われたくないの?


 
そんなこと言っても実際にアイツは忘れてるし、
 柚樹も忘れていいんじゃない?


[投げかけられたこと、ひとつひとつに穏やかな声音のまま答える。

何か間違ったこと言ってるかな?
言ってないと思うけど。]


 
オレは“武藤“だよ。“武藤景虎“。

 
柚樹のことをすっかり忘れてる誰かとは違うし。

 
今頃何してるんだろうね?


[柚樹のことを忘れて他の女に気を取られてるかも、童貞だし。

あんな薄情者よりオレの方が柚樹を幸せにしてあげられるよ。
身体を傷つけたりもしないし、ひどいこともしない。
醜い嫉妬もしないし、束縛もしない。
あれより余程中身だってあるし、毎日だって愛を囁ける。

だから、オレのことを選んで?と、歩み寄ると背中に腕を回して抱き寄せた。]*

【人】 片連理 “椿”

 
  召し上がったら、お皿を持ってきてくださいね


[半分以上残ったままの皿を取り上げて、椿はキッチンへと向かう。片付けたら、何をしようか。とりあえず、着替えてしまおう。

 改めて自分の姿を見下ろして、そういえばこんなものを着るのは初めてだったなと思い出す。同時に、普段着ているものなんて記憶にもないことも知る。

 自分は本当に生きているのだろうか?
 もしかしたら、もう死んでいるのではないか。
 あるいはこれは死の間際に見る夢なのかもしれない。

 冗談まじりにそんなこと思い、しかしあながち冗談でもないような気もして。]**
(33) 2023/03/05(Sun) 10:59:55
[彼女の生を望むことは、彼女にとってはどのような意味を持つのだろう。
 昨日の彼には思い至らなかったことだ。
 人間でないかもしれないと思っても、その確証までは無かったから。

 けれど、彼女もまた“狼”であると知った今は……

 生きていてほしいと望むことはすなわち、“喰い続けろ”という願いになる。
 あるいは“喰いたいのを耐えろ”になるだろうか?

 どちらにせよ過酷な道だ。
 それはわかる。わかるのに。

 それでも彼女には死んでほしくないと思う。

 なんと身勝手なのだろう、と彼女の礼を聞いてからやっと思い至ったのだった。無責任に彼女一人ででも生きてほしいと願ったその人と、やっていることは変わらない]

[いつまでもこの現状を維持し続けられるなんて、本当は楓も思っていないのだ。

 いつか罪が露見し自分は死ぬ。
 殺されるのだ、人間たちに。
 それがいつなのかはわからずとも、遠からぬ未来だとは予想できている。

 いつか訪れる確かな未来、そのひとつがそれ。
 生きるために人間を喰い殺し始めたときから、当然の理として理解できているはずのこと。

 けれどずっと、目を背け続けている。
 『今』が続けられると信じて、実際に、続けてきている。
 少しでもその未来の到来を遅くしようと努力しながら]

【人】 一匹狼 “楓”

 
  ん……わかった。洗っとくよ。


[一足先にキッチンに向かう彼女を見送り、少しばかり残った皿の中身を食べ終える。>>33
 皿を下げた後、彼女の分もまだそこにあったなら洗うだろうし、そうでなければ自分の分だけを洗って拭き終える。

 その後には一度、寝室へ向かうだろう。
 着替えついでに、銃を確かめに。>>0:443
 その中にあるのが確かに銀の弾丸かどうか、確認はしていなかったことを思い出したのだ]**
(34) 2023/03/05(Sun) 11:31:42

 武藤が忘れてるなら、尚更、私は絶対に忘れないよ。

[何言ってるのかな、と、穏やかに話しかけてくる武藤の態をした"何か" に答える。

私まで忘れてしまったら、積み重ねてきた大事な日は本当に消えてしまう。

────たとえ武藤が今のままの状態で現実へ戻ることになっても構わない。

私は、そんな覚悟を固めつつあった。

"愛してる"なんて言葉、言ってくれなくたって、武藤はそれ以外の形でずっとずっと、私にたくさん伝え続けてくれるもの。

だから、そんなものも要らないよ。]


[武藤の記憶が仮に戻らないとしても、あんな女にせものに武藤がうつつを抜かすとかは考えられない。

傷つけるって?……ああ、噛みつかれたりとか?それも私、嫌ではないし。時々は噛みつき返してるから、あんまり人のことも言えない気がするし。

嫉妬や束縛だって、別に直して欲しいとは思わない。
武藤が抱える不安はいずれ解消できれば良いとは思ってるけれど、それ含めての武藤だもの。

中身?あんたの方がよっぽど無い風に見えるけどね?]

 ………………。

[饒舌につらつら語る武藤のような何かは、口を開けば開くほど、"武藤とは違うもの"だと思い知らされる。

武藤の笑顔は、堂々としてる風ではあるけど、あんたと違ってちょっとだけ臆病さが滲んでて。

私には、はにかむみたいな、照れくさそうな瞳を向けてくるんだよ。

それは私だけが知ってる、武藤の顔。]


[数歩離れたところに居た"それ"が、その距離を詰めてきて。

背に腕が回ろうとした瞬間、私は大きく身をかがめ、その腕をすり抜けていた。

あんたなんかに抱き寄せられてたら、武藤をまた心配させてしまうもの。]

 ────私を幸せにできるのは、武藤ほんものだけだ。

[川辺の砂利に片手をつき、腹を丸めて力を込めながら、唸るみたいな低い声でそう告げて。

私は容赦なく全力の蹴りを繰り出していた。

場所?そんなの股間一択に決まってる。]

【人】 黒崎柚樹


 …………っ!?

[川のせせらぎを打ち消す……どころか、ちょっとしたサイレンくらいの音量で聞こえた、「柚樹!!」の声。>>32

ああ武藤だ……と、理由も解らず、でも確信した。

私の武藤だ、と。]

 武藤!川のとこ居る!


[私は別に大声を出すことがストレス発散だったりはしないけれど、声量にはそれなり自信がある。

大声の源は腹筋背筋肺活量。私は全部備えてる。

だからきっと、労せず合流できたんじゃないかな。

武藤の姿を認めた私は、近づこうとする武藤を手で制し、まずこれだけ聞かせてと口を開いた。]
(35) 2023/03/05(Sun) 11:56:46

【人】 黒崎柚樹


 ────武藤。

 この間のバレンタインデーって、どうしてた?*
 
(36) 2023/03/05(Sun) 11:57:09

【人】 片連理 “椿”

[屋根裏のクローゼットには、様々な衣服が掛けられている。扉の裏の姿見に映しながら灰色のロングシャツと黒のワイドパンツを選んで、手早く着替えた。
ついでに、薄紫のショールを羽織る。鏡の中の自分は、昨日よりも幾分か顔色がよくない。

 階下で何か物音がした。椿は梯子の降り口のそばに猫のように丸くなって、荷物を開けて何かしている楓の様子を窺う。声のひとつもかければ良いのに、なんとなくただ黙って見ているだけで。楓がこちらに気づけばにこりとするし、気づかなければそのまま様子を見ているつもりだ。

 外に垂れ下がった髪は不気味に映るだろうか。椿はそんなことは気にしていないのだが。]**
(37) 2023/03/05(Sun) 12:56:13

【人】 一匹狼 “楓”

[寝室に入り、昨夜眠ったときに選んだベッド──屋根裏行きの梯子に一番近い──に歩み寄り、荷物のそばに立つ。>>34
 元通り着替えた後、荷物の中からホルスターごと拳銃を取り出した。>>0:443
 ホルスターはいつも通り右腰につけた後、銃を手にする。

 ベッドに腰を下ろして弾倉を開き、装填された弾丸に素手のまま指を伸ばして──]
(38) 2023/03/05(Sun) 13:41:04

【人】 一匹狼 “楓”

[僅かな躊躇いの後、恐る恐る弾丸に触れた瞬間、彼の手は痺れたように強張った。
 数秒の後、手をゆっくりと握って、開く。

 疑いの余地はない。
 指が触れたものが銀製であることに。

 忌々しい銀の弾丸。
 実弾が効く種々の存在のほか、亡霊のような実態の無い存在にまで撃ち込める。ゆえに護身用ならまさしく最適であると同時、自分に撃てば確実に死ねると信じられる弾でもあった。
 もっとも、そんなことをする気は彼には無いのだが]
(39) 2023/03/05(Sun) 13:41:29

【人】 一匹狼 “楓”

[気を取り直してベッドに落としてみれば、弾の見た目は6発全て同じ。
 今度は布越しに弾を掴んで、装填し直し、弾倉を元通り閉じる。

 ここは夢の中のように思われる場所だけれど、現実そのままのこともいくつもある。
 銃に銀の弾丸を装填しているのも、そのひとつだ。

 この場所に危険は感じない。
 銃を持ち歩くかどうか、彼は少し悩んだが──誰かに奪われて自分に向けられる可能性を考えたら、持ち歩く以外の選択は無かった]
(40) 2023/03/05(Sun) 13:41:52

【人】 一匹狼 “楓”

[銃を右腰のホルスターに納め、伸びをしながら天井方向に視線を向けたところで、屋根裏から垂れ下がる髪に気付く>>37


  おわっ……、なんだよ椿。見てたのか……


[さすがに楓には絵面が不気味に感じられ、戸惑いの表情を浮かべている。しかし、いつからそうしていたのか、彼が気付くことはなかった。
 居心地の悪さは感じつつも彼女を咎めることもなかった。見られて困るようなことはしていないから]**
(41) 2023/03/05(Sun) 13:42:31
一匹狼 “楓”は、メモを貼った。
(a7) 2023/03/05(Sun) 14:09:05

それって、足りなかったということですか?
 でも、あんまりすると動けなくなっちゃうでしょう?


[彼にからかわれているというのはわかりつつ、苦笑しながら彼の隣に座る。
放置されていたスマートフォンを見れば、メールが届いていた。

相手は自分になついてくれている部活の後輩だ。つまり要の後輩でもあって。
彼からの好意は感じるけれどそれが同性の先輩としての単なる憧れか、はたまたそれが恋愛感情かは計りにくい。
しかし好きなものは好きと、それを態度に出せる後輩は偉いと思う。
自分なんて気になって仕方なかった先輩の要に素直になることができなかった。
もっとも、それは所かまわず裸になる彼のせいでもあったけれど。
彼を意識しすぎて……ありていに言えばいやらしいことがしたすぎて、どこかぶっきらぼうで可愛げがない態度をとっていたと思う。そんな自分だったのに彼はよく面倒を見て構っていてくれていた。
自分も要を見習って後輩の面倒をみてやろうと何くれとなく相談にのったりしていたりもするのだが]

 あ、ちょっと待ってくださいね。
 メール来てたから返事しますね……。


[もう一つ、自分が後輩の面倒を見るのは、要にちょっかいを出されてはかなわないという防波堤の意味もある。
自分と付き合うようになってから要は人前で脱いだりしなくなったのだけれど、どこか服を透かして見えるような色っぽさは増したような気がする。
そんな要に悪い虫がついてたまるものか。
自分は悪い虫ではないのかということをさくっと無視した。
後輩のことを意識してないからこそ、要の目の前でも堂々とメールをチェックをして返信を済ませてしまうのだけれど。
膝の上に要の頭をのせて、片手でスマホをいじるのはだいぶ慣れたものだ。
愛し気に彼の髪を指で撫で。
そして、十秒もかからず用事を済ませると、視線を彼に落としてもう離れない]

 そろそろお湯が溜まったみたいですね。
 行きますか。


[お姫様のご要望通りに要を浴室まで運んで案内すると、全裸な彼はすぐに入れるけれど、自分は洋服を脱ぐ手間がある。
彼と付き合うようになってから、こっそりと筋トレを始めたのが懐かしい。
彼の騎士として自分があるべき姿で釣り合いたいと思ったからだ。もっとも見た目ではなく本質として筋力を鍛えたいだけなので、ボディービルダーのようにマッチョを目指しているわけではなく。自分の裸を見ている要でも「なんか引き締まった?」くらいの違いでしか分からないとは思うが。
軽く汚れを落として浴槽に入れば、彼が自分の上に乗り上げてくる。
そんな要を当たり前のように迎え入れて抱きしめた]

 ここも風情ありますよね。
 ちょっと光量が足りないけど、露出長めにしたらいい感じの写真が撮れそう。
 それこそ、温泉旅館の宣伝みたいな。


[そう言って写真に紛らわせているけれど、赤味が強い光のせいで、目の前の要はいつもよりムードたっぷりに見える。
人間は視覚に相当左右されるし、そして赤い色は相手を“色っぽく”“美味しそう”に魅せる色だ]


 いい子していて、洗われてくださいね。


[囁きながらつん、と彼の淫花をつつく。
今日は自分の熱で彼の中を汚しきっていないのだから処理は不要なはずなのだけれど。ムードに流されているのは自分の方だろうか*]

[なんでそんな不可思議そうな顔をしてるんだろう。

忘れたままだったら“あれ“は、柚樹が悲しんでる理由も聞けないんだから、想いを伝えることも出来ないだろうし、恋人に戻るのには相当に時間がかかるんじゃないかな。

それこそあの事件みたいなきっかけでもなければ、こうして抱き締めることは叶わないよ。]

 




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