161 完全RP村【こちらアンテナ、異常アリ】
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────でも、今日、バーナードが残っていてくれたのは、良かったのかもな。
["最後に眠る人"として優しいバーナードが残されたのは、理由あっての事だと思う。
俺なら、今日のスピカを見たら、バーナードほどには優しく接することは出来なかっただろうから。
バーナードと同じようにスリープルームに彼女を連れてくる選択肢を思い浮かべたとしても、現実を見ろと詰り首根っこ引っ掴んで引きずるように連れてきていた可能性も高く、チャンドラの詰りに同調していたかもしれない。
"眠った者"がこうして不思議な世界で現実を見ることができていると知った今、そんなことをした日には、気不味いどころの騒ぎじゃないし。
バーナードには、感謝とか謝罪とか。
伝えたいことが沢山あるよ。**]
そうだね。
今の君の状態を目が覚めている≠ニ
カウントするか次第かな。
[ 口にした言葉くらいは覚えていた。
更にマシュマロの賞味期限も覚えていたから。 ]
うーん、そう考えると。
ダイス勝負で勝たなかった方が
ルヴァにとっては正解だったのかもね。
[ そんな彼との気安いやり取りは。
もしかしたらね。
傍目には友人同士に見えたかもしれない。
君の周囲に構築された、不確定な人間関係の話。
恋人未満≠ノ友達未満
知れば、何とも可能性にあふれる関係性だねと。
僕はしれっと笑うんだろうけど。 ]
あれ。ゾズマだ?
[ ノックの音は聞こえないまま。
訪問者の姿に、首を傾げる。
彼女もカウンセリング室を訪ねないタイプの人間
─── だったのもそうだし。
精神が安定しているように見えた彼女の頬に
伝う涙の跡があったから。 ]
……… 僕?
[ 先生、と敬称をつけるからに。
これは雑談ではなく仕事なのだろう。
そして例えの話は大抵自分の話だ。
しかし、その例えにサダル君を当て嵌めるのは、
あまり有用ではないとは思っている。 ]
サダル先生の話でいいんだよね
。
[ 一応念を押してから。
僕は君の質問に向き合う。
その後ろの本当の相談相手を見つめながら。 ]
僕は悩んだことはないよ。
仮に僕に恋愛感情が欠けていても、
それで不都合を感じたことはないから。
性欲も子孫を残す本能にも
恋愛感情は必須ではないうえ、
その辺も僕は殆ど感じないからね。
知らない感情を欲しいとは思わない。
なので話はそこで終わるかな。
[ 何処かの医師と猫を彷彿させる会話。
しかしここだけの話、
医務室にはメアリーもミミアリーもいないので。
僕がそれを知ることはなく。 ]
…… アセクシュアル。
って聞いたことはあるかな?
[ そこで本当に、話を終わらせても良かったけど。
サダル君の話は少々特殊なので。
カウンセラーの務めを果たすべく、
目の前の相談相手に当てはまりそうな事例へ
少しずつ寄せようと試みる。 ]
恋愛感情を持たないと呼ばれている人達だ。
ここで大事なのは、
恋愛感情を持たないイコール、
情が希薄というわけではない。
家族愛や友人への愛情は別物だし
人間として魅力的な要素をきちんと持っている。
だから恋する感情”が欠けてること自体を、
僕は悪いことだとは思っていない。
[ 単に想いの向け方が違っているからと。
割り切れるなら特に問題はない。 ]
けれど、そうだね。
恋人関係を望むなら。
…… 考えてみた方が良いのかな。
その恋人に、何を望むのかを。
[ 心身のふれあい。性欲解消。自身の絶対的な味方。
世間体。アクセサリー的な価値。執着心。
顔が好みなら観賞用素材などと指折り数えて。 ]
恋人に求めるもの。
恋人に求められても絶対に応えられないもの。
相手とすり合わせて、相反さないようなら
そうだね。
お試し交際するのもありだと思うよ。
[ 駄目なら別れればいいんだし、と。
ひどく気軽に言った後。
実は誰かが付き合ったり別れたりすることで
世界が滅亡することはないんだよと。
当たり前のことを、さも重要なことのように。 ]
本当に恋愛感情が欠けているのか。
単にまだ出会えていないだけなのか。
それも経験してみないと分からないからね。
それに、お試しのつもりが、
いつの間にかおじいさんおばあさんになるまで
一緒にいて。
それで来世も一緒にいたいって思えたら。
…… それって、恋愛感情に負けないくらい
素晴らしいことだと思わないかな?
[ そんな話がゾズマにどう届いたか。
それは彼女の表情を見てみない限り
何とも言えないけれど。
それから、ここだけの話ねと笑った後、
当初の予定だったサダル君の話を1つ。 ]
実はサダル先生は、恋愛だけでなく
友達だと思う感情も欠けてるんだけど。
そんな僕を友人だといってくれる
底抜けに性格のいい男に向けて、
面と向かって口にしたら、
あまりいい反応が返ってこなかったら ……
[ ─── 友達の振りをね、しようと思うんだよ。
そんなとある内緒話。
僕とゾズマが同じ相手の話をしていること
おそらく互いに気付かないままに。 ]
…… そうしたら。
いつの間にか嘘が本当になるかも
しれないだろう?
[ 偽りを、貫き続けた未来の話。
なれるとは思っていないけど。
なったらいいな程度の気持ちはある。
もちろんゾズマに共犯者になれとは言わない。
嘘はつかないに越したことはないのだから。
彼女が望むもの見つけて手に入れらればいい。
単なるそんな話だ。 ]**
………
[ルヴァと、ルヴァが声をかけたゾズマの顔を交互に見比べて。ルヴァが飲料の類を調達している間、展望デッキの様子を何とはなしに眺めていた。
いくつも飲料を抱えて戻ってくれば、オレンジジュースの入ったパウチ型の包みを手に取り、蓋を開けて前に差し出して乾杯し、口をつける。]
乾杯。ままならないか。…何かあった…いや、ありすぎたか。
[自分もままならなさは嫌というほど肌で感じている。
だからこそこんな風に付き合っているわけだが]
ゾズマのことが気になるか。
[ふとそんな事を尋ねてもみたが、やはり似たようなことは気になるらしかった]
そう願いたいな。エネルギーがどのくらいもつのかは知らないが、数十年くらいこのまま過ごす事は普通にあり得る。
眠らないなら、ある意味では外に残る以上にきついだろう。
[もっとも、自分は可能な限り起きているつもりではいたのだが*]
…………またバーナードがクソくだらない事を企んでいるようだな……。
[絶賛ストーカー継続中]
【カウンセリングルーム】
[サダルに首を傾げられたのは、自分という“患者”が普段ろくに訪問しに来ないクルーだから――とだけゾズマは考えた。ルヴァに拭って貰った涙が未だに痕を残していることに、ゾズマは無自覚なままだった。
それでも、ここでうっかり事実上の“例え話”を切り出してしまったことまでは自覚していた。
流石に“それは自分の話だ”という旨のことを見抜かれてツッコまれても仕方ない、と過りもした、が]
あ。
……うん。先生の、話。
[まさか本当に「サダル先生の話」をしてくれると思っておらず、一瞬ぽかんとしたものの、それでも念押しに対してうんと頷きを返した。
他者についてそこまで興味を抱く方ではないけれども、折角聞けるならとりあえず聞いておく――という姿勢もあってのことではあったけれども。
この時はそれ以上に、他者のケースを参考にしようという意識がはたらいていた(サダルのことを自分に当て嵌めるのは有用ではない、と思わぬまま)]
[さて、そうして耳を傾けた、彼自身の“こころ”の話。]
……そうだったんだ、サダル。
じゃなかった、サダル先生。
[恋ができないことで悩まない。恋愛感情の欠如に不都合を感じない。――「知らない感情を欲しいとは思わない」。
ゾズマ自身に何の悩みもない状態でこうした答えを聞いていたならば、“アナタはそうなんだ”と、特に肯定も否定もなくすとんと受け入れて終わるだけの話になっていただろう。
けれどこの時の悩める患者には、“自分とは違う”という、参考にならない事例へのやんわりとした落胆と。
同時に“そう在ったほうがいいのかな”という、ある種の理想を目の当たりにした時の眩しさがじわりと湧く。]
[尤も、サダルを自分のロールモデルにしてしまう(!)という選択肢は、彼が続けた話を聞いた時には立ち消えていた。]
あ…せくしゅ、ある?
……むぅ。聞いたような聞いたことないよう、な。
[よくよく記憶を引っ張り起こせば、初等教育時の終わりくらいに授業で教わった話にもあった語だと思い出せたかもしれない。だがそれがここで叶わなかった程度には、ゾズマは当時から「メカ以外興味ない」な子供だった。それはともかくとして。
改めて、ここできちんと話に耳を傾けて]
そう、なんだ。
悪いことなんかじゃ、ない。
[「僕は悪いことだとは思っていない」という形ではあったが、それでもその一言は間違いなく、いま“恋が欠けている”という自覚のあるゾズマを救い上げていた。
たとえその先の、“それでも恋人になりたい”への答えをこの時未だ聞いておらずとも、だ。]
―――…何を望むか、か。
アタシ、そういえば、アイツと、
どんな“コイビト”でいたいんだろ。
[ルヴァの名前を出さないまま、返答のようなひとりごとのような呟きを零す。
挫けた時の支え。側にいる時の心地よさ。
彼の為にも元気でいたい。隣にいたい、という願い。
“トモダチ”として想うこと――恋ならぬ情として自覚していたことを脳裏に重ねながら、「お試し交際」の話に頷いて――]
[――唖然とした。]
え??
そういうのってアリなの!?
[しかも駄目なら別れればいいとかなんとか。
“取られた手を握り返すか否か”という0と1の選択で本気で悩んでいた程度には、この発想は全くゾズマの頭の中にはなかったらしい。
世間一般的には当然だったかもしれないこの話を、とんでもない重大な新事実として捉えた。]
[暫く、文字通り開いた口がふさがらないの態のまま、さらに続けられた話を聞く。
本当に、本当に暫くの間は、呆然としていたけれども――。
少しづつサダルの話を飲み込んで、噛み砕いて、自分の中に落とし込んで。]
……うん。わかった。試してみる。
何でもテストしてみなきゃ、だ。
先のことなんて、まだ何にも判らない、けど。
[“実はまだ恋に出会えていない”かもしれない。本当に“恋をしない”ならそれでもいい。
そして最後に聞かされた「素晴らしいこと」は、自分の中の想いがどんな形のものであったって理想のことで――。
この時サダルに向けていた顔は、自信に満ちてこそなかったものの、涙痕残した顔なりに笑みを零していた。]
ありがと、先生。
うん。先生に話してみて、良かった。
[……と、ここでカウンセリングは終わりではなかった。
正確に言えば仕事外の余談だったかもしれないその内緒話に、ゾズマはきょとりと眉を挙げた。]
え? そうだったんだ。
ってかそういう人、いたんだ。
[この“友人”についての話についても恋愛感情の件と同様、ゾズマはただの事実として受け止めるのみとなる。
まさかこの話に出てくる「底抜けに性格のいい男」が、今自分が“お試し交際”しようと決心した相手だとは思わぬまま――]
嘘がホントになる、のかな――…
でも。そっか。そういうこともあるかも、だよね。
それこそ試してみないと判んないし。
[うんうん、そういう手もある、なんて納得をする。
嘘を突き通す難しさは嫌でも自覚することではあったけれど、“これからも側にいる”ための選択肢として頭に入れて]
じゃ、先生も――サダルも頑張って?
……ううん、「頑張って」じゃ無責任だし。
幸あれ、かな。
[「知らない感情を欲しいとは思わない」ながらも、“友達のふり”という偽りが本当になる未来の可能性を口にしたそのひとに、今度は意識して笑顔を作ってみせて]
じゃ、アタシ行ってくる。
頑張ってくるよ!
[こうして、元々抱えていた言葉にならない悩みは、別の悩みに対して齎された光で一度和らいで。故に、ここで元々の悩みによって“心を殺してしまう”という選択を採ることもなくなって――。
ひとまず取り戻せた気丈さと共に、ゾズマはカウンセリングルームを後にする。**]
チャンドラもっと言ってやれ"馬鹿"5万回くらい言って鉄拳の3つ4つ足しておけほんっっっっっっとにあのくそ馬鹿、こっち来たらいっぺん殺すまじ殺す[ぶつぶつぶつ]
【ヒロミの部屋】
[ぼんやり、目を開ける。
むしろ、まだ開けられた。よかった、と思った。
前回もこんな感じで、あの時はスリーブかけられたのは自分だけだったから、少し混乱して、宇宙に飛び出そうとして、気を失った。
気がつけば地上だった]
ドクトルチャンドラ・・・・
[そして、最後に選ばれてしまった彼女を思い、
深くため息が出た。
きっと、ヒロミの次に長い付き合いがある。
アンテナの選択はわかるけれど、
それでも、なぜ彼女なのかと]**
特大のばかどころかナイフと剣と槍と注射器と包丁とミキサーくらい覚悟しとけこのくそ馬鹿……ッ!
[いらいらいらいらいら]
― ダビーと ―
んだね。
[彼の言う通りここ数日でいろいろありすぎた。
目の前の現実もそうだし、個人的なあれこれに関しても。
いろんな感情を内包した言葉は人気のないデッキに消えていく。]
ん゛ん゛っ、
[ふと何気なく零された言葉に咳払いをする。
いや、まあ、さっきダビーの目の前でやり取りしてたし
何かしらを察されてもおかしくはない。
特に隠すようなことでもないしな。]
……まーね。
キミがスピカを気にするのと似たよなもんさ。
さっきショック受けてたみたいだし、
何かしてあげたい気持ちだけはあるけど、
僕って無力だよねえ………
[自慢の頑丈さも、欠かさなかったトレーニングも
こういう場面ではてんで役にたたない。
しみじみと零しながら展望の外の景色を眺める。
広大な宇宙。この景色をあとどれだけ眺めることになるのだろうか。]
えっ
[ 思わず声が出た。
きっとその時の僕は不意を突かれたみたいな
顔をしていたと思う。
─── 幸あれ。
僕はたくさんの人の幸せを願いって
送り出してきたけど。
願われた経験は、きっと。 ]
…… うん。行ってらっしゃい。
暇な時はまた遊びにおいでよ。
お試しで付き合った彼氏と
後腐れ無く別れる方法も伝授できるし。
彼氏の愚痴を聞くことも出来るからね。
[ そのどちらになるか。
なるかならないかもわからないけど。
叶うことなら、
その時は珈琲か紅茶の香りがしているといい。 ]
─── 未来を、希望を捨てないで。
[ どうかどうかと。
ゾズマが去った後。
誰もいない部屋で願う。 ]
[ 僕が君達を殺すとしたら。
停滞と退屈に閉じ込められて、
精神を擦り減らし、
希望を抱くことすら絶望と変わった時。
死ぬことすらできない行き止まり。
いなくなりたいと願った時。
精神体のまま肉体を殺せるか。
いずれ何処かで試してみようと思う。
この状態が長く続くようなら。
それは君達の人生に勝手に口出した
僕なりの責任だから。 ]
[ 迷ったらいつでもカウンセリングルームへ。
僕はいつでもそこにいて。
君達を導こうとするだろう。
そしていつか選ぶ日が来るのだろうか。
君達にとっての生が、希望なのか。
絶望なのかを。
大丈夫。それが仕事ならば、
僕はきちんと選んで与えられる。 ]
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