試すっつか……知りてぇ、かな。

[余裕はまあそんなにないんだが。
見上げる瞳に唇を寄せれば、伝わるだろうか]*

　はい、試しだと、
　ちょと悲しいです。

　知りたいってのはまぁ、ぎりぎりかなぁ。

[そうして、マスクを外す。
　そっと唇寄ってくるなら、目を閉じて、
　両腕をチカさんの首に回した]

　まだ、離すのは早いです。

[合計何度目かな、
　とりあえず、今までと同じようなキスで終わろうとするなら、また首を引き寄せて続きをせがむ]*

　
　ん、あ、そうね。
　確かに、言い方悪かったか。

[試し、も　知りたい、も。
興味本位みたいに取られちゃうかと考え直した後
自分から外されたマスク、隠されていた唇に唇を重ねて。
小さくちゅっと音を響かせたらそのまま]

　愛してぇの、津崎くんを。

[少しだけ照れくさそうに囁いて。
離そうとしてせがまれれば、薄い唇の隙間から熱い舌を差し込んだ]*

　はい、愛してほしい。
　チカさんの方法で、

[そういいながら、チカさんの上着のボタンを外しはじめた。
　ほっぺにキスをして、耳に囁く。
　そして、上着から、手を刷り込ませれば、
　自身とは違う胸の厚みに、
　少し、熱い息を吐く。

　うん、やっぱり熱はあるかもしれない。
　でも、のぼせてるほうが、今は自分を手放しやすいって思ったから]*

　
　おう。
　…その…初めてだから、なんかやばかったら伝えてくれ。

[知識だけはある、もとい知識だけで実績がない。
服のボタンに手がかけられればそりゃあ心臓は跳ねるし
囁く声は甘くも感じるし、熱い息が心臓を掴むみたいで。

同じように倣うように服のボタンを外し。
頬に、耳にと柔らかな口付けを落としていく。
足や体に負担を掛けないように気にしながら
白い首筋に音を立てて吸い付いた。

衝動はなるべく抑え、たい。
昔の記憶、夜の街で受けた心の傷を掘り返してしまわないように]

　やばかったらいうんで、
　好きにしてほしいです。

[お返しのようにシャツの前、チカさんの手のひらを心臓に押し当てて、自分も動悸が激しいことを確かめさせる。
　そして、その頭を抱きしめて、自身の首筋に押し当てた。
　びり、と触れられたところ、震えて、小さな呻きが漏れる]

　チカさん、少し、強くしてもいいん、で。

[気遣われていることとは思ってなかったけれど、
　素直に要望を伝え、
　そして、煽るように、チカさんの髪をぐしゃぐしゃと掻いて]*

　好きに…、…なら。
　どうされてぇか、もっと教えて。

[手のひらが津崎くんの胸元に導かれる。
薄い布越しに感じる鼓動は愛おしくて。
更に先にと服をはだけさせると素肌に触れる。
飾りの様な突起に指が揺れると、優しく撫で上げて]

　強い方が、いい？

[確認するように囁く。
くしゃくしゃにされる髪は津崎くんほどサラサラなんかじゃないけども。
首筋から反応を確かめるために上目に見上げ、くにっと先を摘む]*

[胸を弄られて、緩く首を振る。
　強く、に従って、抓られれば、小さく、ひ、と声をあげて、
　自身で恥ずかしくなって、自分の口を押さえた]

　ちょっと、ひさしぶ、り、なんで

[その言葉を、彼はどう受け取るだろう。
　あまり深く考えずに言ってしまった。
　それから、上半身脱がされて、肌は汗ばんで、
　滑る指が汗のあとを引くようになってくるころ、

　少し、チカさんを制して、
　ゆっくり洗面所まで行き、スキンとローションを持ってきて、傍に置いた]

　どうされたいか。
　なら……

　俺が嫌がってもやめないで……。**

[胸元に触れるその強弱で零れる声は聞いたことのないもので
その微かな音だけで、まあ情けなくも身体の中心が熱を持つ。

「久しぶり」とか制されて運ばれてくるものは
そういう時にしか使わないものたち。
少し視線を彷徨わせた後、肌も露わになった身体をもう一度抱き寄せる。
耳元に唇を寄せて]

　今、すげぇ、嫉妬してるから
　多分嫌がっても、止めらんねぇ、と思う。

[布団に身体をそっと押しやると覆い被さるようにして
明かりの元に下肢も露わにさせようと指先がズボンに手を掛ける。
その間視線は熱を燻らせ、まっすぐに空色を見つめて]*

>>-1040
[この行為は何枚もレイヤーを重ねているものだといつも思う。
　隠したい過去の上からまた白い紙をしいて、
　匂いとか感触とか、
　癖とかかけられる言葉だとかも、
　新しく描こうとしても、気が付けば前と同じこともある。

　なので、今一度抱きしめられて、耳元に余裕のない口づけをされると、ほんのり口端があがり、また下がる]

　嫉妬ですか。
　してほしいです。
　
[乱暴されたことがあるので、
　途中、おそらくは拒絶の言葉を吐くだろうと思う。
　慣れた風にきどってみても、
　すぐに仮面ははがれるだろう。
　でも、それだからといって、止めてほしくない]

　――……ッ

[ボトムに手をかけられると、素直に腰を浮かして、
　こちらをみつめながらも性急な手の動きに、
　またチカさんの首に手を回して口づけた。
　肌を覆うものが取り去られてたら、熱かった部分、すこしひやりとしたので、まだ脱ぎ切れてないチカさんのシャツの間から、背中に手を伸ばした。
　もし、離れて服を脱ごうとしたならば、制して、そのままでいいですと、少しの間も離れてほしくないと]**

　

[余裕にさえ思える反応に、それだけの経験があるのかと嫉妬が募る。
けど、頭のどこかで思うのはそれさえも強がりかもしれないという事。
古傷になっているとはいえ、触れた過去の傷。
言葉が足りないくらいの津崎くんが話してくれた過去の事。]

　いっぱいしてる。
　武藤くんたちと楽しそうなのも。

[友情の合間に割り込む気なんてさらさらないけど、羨ましく思うのは嘘じゃない。
青い瞳を見つめたまま浮かされる腰に鼓動は早くなる。
友達の前には晒さないであろうその白い肌に息を飲んだ。
首に感じる唇が熱いのか、俺の首が熱いのかもよくわからない。
背中に伸ばされた手、触れた部分から体温が混ざるみたいな感覚に陥って。
脱ごうと離れようとしたことも制されてしまえば、余裕なんてない。]

　津崎、くん。

[お誂え向きに運ばれてきたローションをまずは手に流し
下肢の間にとろりと流す。
そこが興奮を示してくれるようにと動かす指で
いつも自分で処理する時なんかよりも、丁寧に優しく撫でまわした]*