【妖】 武藤景虎[ベッドへと下ろせばそのまま布団を頭まで被せて寝かせてしまおうと思ってはいたのだけど。 不思議そうに呼びかけてくる声>>$3に引き寄せられるように唇を重ねた後、自然と肌へと指を滑らせていた。 柚樹は何とも思ってないかもしれないが、好きな女の裸を目にして直に触れて何とも思わない程朴念仁でもないし、何もせずに寝かしつけられる程紳士的じゃない。 このまま寝落ちてしまったらやめようと思っていたのは、紳士的だからというわけではなく、何の反応もないのに触れても虚しくはある、ので。 縋るように回される腕や、熱っぽく見つめてくる瞳、大事なもののように呼ぶ声が欲しいというのが最もな理由だったけれど。 少し冷えていたように感じる肌は、指先や唇で辿ればいくらか熱を持つ感覚がして、触れた先からじわりと此方にも熱が移ってくる気がする。] ん……、オレも好き。 [半分寝ぼけてはいるんだろうなと思いながらも、抱きついてくる腕に目を細めて唇で挟んだ耳の内側を緩く舌で撫ぜると熱い吐息混じりの囁きを注いだ。] ($7) 2023/03/07(Tue) 10:23:55 |