【神】 Il Ritorno di Ulisse ペネロペ>>G11 ルチアーノ 「しょうがねえな。全部投げ出したくなった時は 手の掛かるamoreを連れ去ってやるとするか。 何ならロメオの奴も巻き添えにしてやろう 道連れは多いほど良いからな、抜け出して酒でも飲むか」 どうせ怠惰を望むだけで怠惰に過ごしたいわけではないくせに。 そんなふうに内心勝手な事を思いながら、 シレッと本人の居ない所で勝手に巻き添えを増やした。 「うへえ、まーだやってたのかよあいつ。しかも死んだのか。 要らん要らん、どうせろくでもない事しかやってないだろ もう死んだ奴のやった事なんざ知っても何にもならん」 「あいつもなんであんなになっちまったかね」 イレネオという男とは墓地で出会してからそれっきり。 以降会う事も無かったのは幸運なのか、 或いは聞かずじまいに終わるという不運なのか。 今となっては答えのないことだ。 「ま、荒療治だが結果的には良かったんじゃねえの。 これでお前も漸く前だけ見て生きられるってわけだ」 前だけを見るしかないとも言うが。 あなたにファヴィオ・ビアンコという上司が居た事を知っている。 それを撃ったという事は、 そこに何某かの過去の決別があったのも確かだろうから。 (G12) 2023/10/01(Sun) 5:13:13 |