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人狼物語 三日月国

184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨


【人】 娼婦 セツナ

 
>>3その機会の訪れを知ったのは、以前から持つ魔具の報せだった。

 
 
彼らから知らされたわけではない。
けど、その時が来た時に判るようにと事前に準備していた、所謂借り物の魔具。
それが、ピリリと自分の身体にその訪れを知らせるように痺れを齎した。
ぴくり。
体を反応させ、仕事の準備をしていた私は急いで>>3口に布を巻く。
狂うことの無いように。
目的の物を得る為に準備していた、理性を保つ為の品。
風邪を引かないように。
埃で喉を痛めないように。
そんな風に、仕事のない時は普段からも使っていた物だ。
だからきっと、今着けていてもそんなに怪しまれない。
そう願う。
しかし、欲に塗れたこの店では。
その腐臭に、欲の内側のさらに闇に潜んだ欲を燃え上がらせる。
身を潜めながら店を抜けるが、聞こえてくる音はそれはひどい物だった。
 
(11) 2022/11/07(Mon) 5:41:43