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人狼物語 三日月国

100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】


【人】 探偵 キエ

「……………
物は言い様だねェ


キエはソファで仰向けに寝転がりながら林檎を齧っていた。即興劇に一度意識が向いたが直ぐに興味を無くした。
誰かにとっての喜劇とは誰かにとっての悲劇で――逆もまた然り。事実も空想も視点を変えれば善悪などひっくり返ってしまう。

同一人物二重人格でも判り合えないんだもの。そりゃあ争いが無くならない筈さァ。
 誰かが笑う時必ず誰かが泣くというのに、人とは何時何処まで行っても身勝手なものだね。有り難い事だけれど」

林檎をまた一口齧れば劇の内容はもう忘れてしまった。
咀嚼音の中で、キエは玩具箱の奥底に押し込まれ忘れ去られた透明な子供の叫びを聞く。只聞くだけで何も思う事など無かった。
(26) 2021/10/23(Sat) 0:58:54