【人】 渡りに船 ロメオ>>69 ダニエラ 「あ?」 「ん? ……あ。あー。朝客の」 足元の猫にやっていた視線は、 聞き慣れた声を聞いて上を向く。 その先にあったのは貴女の顔だった。 見慣れたはずの顔と記憶を一致させるのにやや時間がかかったのは、いつも見ない場所に居るからだろう。 「こんちは。今日もお日柄よく」 「オレねー……困ってんの」 なー、と足元に。ナア、と返ってくる。 「野良猫に懐かれて動けなくなっちまった。 コイツずっとオレの足元に居るんすもん。 動いても纏わりついて蹴りそうになるし」 「持って帰るわけにも行かねーし……」 「あんたは何してたんすか」 (89) susuya 2023/09/17(Sun) 18:18:42 |