【秘】 古書店店主 薄氷 智詞 → 灰原 詩桜[ 長い閉ざされた氷の季節は終わり、 桜が咲く、暖かな時が訪れた。 東雲色と天色から墜ちる雫は、煌めき、優しい色をしている。 人は嬉しいときにも泣くの。と 物語の登場情人物が言っていたのは、本当だったんだね。] ん、……ふふ、そうだね [ 目尻に落とされるキス。 くすぐったくて、幸せて。 同じように、零れる滴を吸い取れば、 しょっぱくて―― 唇を合わせながら、クスクスと笑った。] うん、ずっと――… お互いに、髪が白くなって、 同じ色だねって笑いあえるまで、ずっと未来まで 傍にいて、見つめていて欲しい 僕も、君を……詩桜をずっと、見ていたいから [ 二人で歩む物語を、一緒綴っていきたいな。 へにゃりと甘く蕩けた笑みを浮かべて、] (-172) 2020/08/01(Sat) 19:30:05 |