【秘】 軍医 ルーク → 部隊長 シュゼット[ こくりと頷き、身を屈める。 襲撃の折にぼろぼろになった黒衣は捨ててしまったから、 今は白い耳は隠さず露になっていた。 触れられる感触にぴくりと震えるが、 直ぐに心地よさそうにふにゃりと落ち着いて、 語られる言葉を、大人しく待つ。 そうして、その言葉を最後まで聞き終えたなら、 また顔を上げ、じいっと目を合わせた。 うん、とひとつ頷き、言葉を継ぐ前に、 寝台の上に身を乗り出し、両腕を伸ばし、 ―― 思い切り、抱き着いた。 決して言葉少ないたちではないのだけれど、 どうしても、身体の方が先に動いてしまって。 溢れる嬉しさをそのまま腕に込めて、ぎゅうっと、強く。] ちょっとだけ、待って。 こうさせてて。 [ 耳元で囁く。 こうして言葉を交わせること、温度を感じられること、 その全部が嬉しくてたまらなくて、言葉にならない。 目を覚まさずにいた、この数日間だけではない。 もう大丈夫、これからもずっと一緒にいられるのだという そのことが、実感として段々と湧き上がってきて。 やがて、顔を上げて笑う。] (-241) 2020/05/31(Sun) 14:24:28 |