【赤】 店員 ランふふ。いってらっしゃい。 [目を細めて笑い、 入れ違いに浴室へ向かう背中を見送って。 噛み殺せない欠伸に、寝室に入りこめば 広いベッドにぼすんと突っ伏すように倒れ込んだ。 うとうととしながら、ふと鼻をかすめた匂いに顔が緩む。 いつものように、シャンプーやリンスも借りてしまったから 蓮司さんと同じ匂いがして。 まだ慣れないけど、傍にいるみたいで嬉しくなる。 先に寝てていいとは言ってたけど、 くるまで起きてようと重い瞼と格闘すること数分。 心地いい匂いと肌触りのいいシーツに 気づけばふわふわと幸せな微睡に落ちていた。*] (*167) SUZU 2021/05/20(Thu) 20:59:00 |