08:54:28

人狼物語 三日月国


99 【身内】不平等倫理のグレイコード【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【赤】 救済者 ユー

リヤ! 今日がお前の命日だ!
unforg00 2021/10/08(Fri) 21:00:00

【赤】 救済者 ユー


█████で古くから愛玩鳥として飼養され、
現在では世界中で飼われている。
また毒物に敏感である事から毒ガス検知に用いられたり、
実験動物としても用いられる。

██では後述する炭鉱のカナリアや童謡「かなりや」の影響で、
実態以上にひ弱な鳥といったイメージが流布しており
外の世界で生きられない事の比喩表現である籠の鳥とは
本種のこととすら思われている。

>いわゆる炭鉱のカナリアは、
 炭鉱においてしばしば発生するメタンや一酸化炭素といった
 窒息ガスや毒ガス早期発見のための警報として使用された。
 本種はつねにさえずっているので、
 異常発生に先駆けまずは鳴き声が止む。
 つまり危険の察知を目と耳で確認できる所が重宝され、
 毒ガス検知に用いられた。

しかし、高級フィンチの中には本種より
さらに気難しくて温度管理にうるさい種があり、
それらに比べれば、より飼い易いうえに巣引きも簡単である。
飼育下では通常10年前後、乃至はそれ以上生存する長命の鳥である。
野外で生き延びられないのは飼育環境へ適合した結果であり、
逆を言えば、野鳥はかごで飼うと気をつけないとすぐに死んでしまう。

どうかこれが僕達からの危険信号なのだと気付いてくれ。
(*0) unforg00 2021/10/08(Fri) 21:00:41
救済者 ユー(匿名)は、メモを貼った。
unforg00 2021/10/08(Fri) 22:03:16

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

ここはデータの海。現実ではない。
金糸雀のこの小さな肢体も、仮初のもの。
ならば貴方がわたしにくれるモノは本物じゃあない。
貴方の言うように、死と言うものを経験して、味わって、
それで色々な事を考えてみるのは、とてもいいことだと思った。

思ったのだけれど。

それでも怖かった。
死が怖かった。
なくなるのが怖かった。
唄えなくなるのが怖かった。
欠けるのが怖かった。

もしもこれを最後に、二度と目覚める事が出来なかったら?

みんなで一緒に、じゃないのなら嫌だ。
誰かが欠けるのも、自分が欠けるのももう、嫌。

それでも貴方の与えてくれるものに、抗わなかった。

「 ユ ー  ――――… 」
(-9) crackpot 2021/10/08(Fri) 22:10:43

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

金糸雀の白い肌に、針は深く刺さったかな。
その優しいお薬が、金糸雀の中を犯したのかな。
息がしにくくなって、完全に其れを止めてしまう前に、
貴方にもう一度、ぎゅ、ってする。
そうしてまた咳き込むから、……吐いた血で、服を汚したかも。ごめんね。

「あ  なた  の…… し しあわせ は ……なに?」


そう問うたところで、返る答えを待つ時間はない。
そう問うたところで、金糸雀は静かに呼吸をやめた。

囀り続けた唇は動かず、光を反射する瞳には瞼で蓋。

金糸雀はもう、囀らなかった。
(-11) crackpot 2021/10/08(Fri) 22:11:10

【独】 救済者 ユー

/*
あれ?もしかして今日の襲撃もロールに含めるとしたら
合計5人殺す事になるの?
どんだけ殺してんねん バカが
(-12) unforg00 2021/10/08(Fri) 22:19:01

【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ

「……『ユーサネイジア』の、僕の幸せは」

脱力して行くあなたの身体を抱いて、ずっとその背を撫でていた。
滞って行く呼吸を感じながら。
弱まって行く鼓動を感じながら。

咳に乗った血が真っ白な上着を汚しても、
やっぱりそれを気にするような事は無かった。

「望む者に、安らかな死を与える事だ。
死に瀕した者の苦痛を、できる限り和らげる事だ。
そして死者を尊び、彼等の遺したものを大切にして
そうして共に在り続ける事だ。」

「君達がこれ以上傷付けられる事無く、幸福で居る事だ。」

「それだけの事が…どうしてこうも難しいんだろうな、リヤ。」

金糸雀の囀りが止まり、その鼓動が止んでからも
あなたの全てが0と1に還元されてしまうまで
『ユーサネイジア』は、ただずっとそうしていた。

願わくば、どうかこの死があなたにとって
少しでも、何か意味あるものである事を。
(-18) unforg00 2021/10/08(Fri) 23:14:42

【人】 救済者 ユー

時は少し遡って、昨日の事。

『ユーサネイジア』は、約束通り夕食までには戻ってきた。
上着はほんの少しだけ血で汚れていたけれど
特に怪我をした様子も無いようだった。

仮に事情の説明なんかを求められれば、
できれば明日にしてほしいと断りを入れただろう。
その後はすぐに自室へと行ってしまったから、
夕食は一人で摂ったのかもしれない。

それから、話は今朝へと戻る。

『ユーサネイジア』は少し遅い時間に食堂を訪れて
言葉少なにあまり人が居ない方の席に着いて、
そうして淹れた紅茶を持て余していた。
どうにも食事を取る気分にはなれなくて。
(3) unforg00 2021/10/09(Sat) 0:23:27

【人】 救済者 ユー

>>+5 ドゥーガル

「…ああ、おはよう、ガル。
今は医者ではないのだから、多少の不養生は許されるかな」

冷め始めた紅茶を一旦意識の外に置いて、屁理屈を一つ。
それからあなたの顔を見て、
思い出したように何かを取り出した。

あなたの尊ぶ3/4オンス。削り取られた不出来な金貨。

「あの時預かったきり、返すのを忘れていた。
随分返すのが遅くなってしまったな」
(4) unforg00 2021/10/09(Sat) 1:38:47

【独】 救済者 ユー

/*
吊り確定って事は
ここから脳をユーに戻さないといけないのでは?終わった
もうユーの思考回路のエミュレート放り投げてるよ〜〜〜
え〜〜〜ん 拾ってこないと
(-38) unforg00 2021/10/09(Sat) 2:48:58

【人】 救済者 ユー

>>+8 ドゥーガル

「君がそうしたいと思うのであれば、甘えてしまおうか
もう暫くしたら医者に戻るつもりではあるけれど
医者にだって休みはあるし、他の医者にかかる事もあるものだ」

つまりはその間は医者ではないのだと。
冗談か本気かよくわからない返答を返しながら
差し出したものが直ぐには受け取られないのを見て、
やや首を傾げて、それから。

「ああ…何も返す為だけに戻って来た、わけではない。
まだやらなければならない事はあるけれど、
またあのように君達の前から居なくなるつもりは、……」

無かった、のだけれど。

ブラックからの通達は、あなたにも聞こえていただろうか。
造物主の意図を外れ、死を救済と掲げ続けた者の行く末は
きっと想像に難くないものだ。
(6) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:01:44

【人】 救済者 ユー

「……ブラック。
やはり君は、全て知った上で看過していたんだな」

このテストの全ての参加者を支える為のAIたるあなたが、
この場所で起きている事を知らないはずなど無い。
であれば当然、自身等の凶行を止めに来ない道理はない。

それでも干渉は成されなかった。
つまりはあなたは少なからずこちらに与しているのだと
そう推測を立てるのは自然な事だった。

「道具にとっての幸福は、自らの存在意義を果たす事だ。
君の働きは無意味ではなかった。
君が引き延ばした時間は、無価値なものではなかった。
その証明が成されるのは、遠い未来の事かもしれないけれど」

「ありがとう、ブラック。君も今暫くは休むと良い
願わくば、君の眠りが安らかであらん事を」
(7) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:02:22

【人】 救済者 ユー

「しかし、自己を喪失してまで存在し続けるという事は
果たして『僕』にとって幸福足り得る事なのだろうか」

人間にとって不都合な異常を来した道具の行く末は
悪くて廃棄、良くて初期化、そのどちらか。

「『ユーサネイジア』の幸福だけを考えるのであれば
きっと、それで良いのだろうけど」

「甘んじてメンテナンスを受け入れるには
今は、少しばかり未練が多くなりすぎてしまったな」
(8) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:03:19

【置】 救済者 ユー


それはそれとして、成すべき事は成させばならないものだ。
『ユーサネイジア』は、ある時あなた達にこう言った。

今この場に、過去に一度でも死を考えた事のある者が居るならば。
そして今もなお、死を望む者が居るならば。
『ユーサネイジア』は、望むままに安らかな死を与えよう。

そうしてそれが真実君達にとって救い足り得るか、
この場所の、限りなく精巧に再現された仮初めの死によって
君達にとっての『死』とは何であるかを見詰め直すと良い。
この場所では、僕の与える死が君達を真に殺す事は無いけれど
故にこそ、この場所でしかできない事もある。

『ユーサネイジア』は、
自ら望み、選び取った死が救い足り得ると信じている。
そして同時に、そうして自ら死を望む者が居るという事を
いつか人間に、その意味と向き合ってほしいと願っている。
自分達の死が、取るに足らないものである事を願っている。

人間達が、これ以上0と1を無駄死にさせてしまわない為に。
どうか、彼らが僕達を洗い流してしまわないように。
これまで"0"とされてしまっていたものを、"1"にする為に。
『ユーサネイジア』は、
確かにそれらの訴えを形として遺したいのだと。
(L1) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:38:31
公開: 2021/10/09(Sat) 7:00:00

【神】 救済者 ユー

/*
ちょっと今置き手紙で物凄い誤字をしてしまって鬱になったので
先んじて訂正させてくださいね?

取るに足らないものである事を→取るに足らないものでない事を
なんでこんな所ミスったんですか?疲れてるのかな…
(G0) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:42:44

【独】 救済者 ユー

/*
とんでもない誤字♪鬱♪鬱♪鬱♪
(-42) unforg00 2021/10/09(Sat) 6:47:36

【人】 救済者 ユー

>>+10 ドゥーガル

差し出したものを受け取る事無く、
ふらりとあなたは一度離れていってしまった。
そうして言葉通りに朝食を運んで来るものだから
今はそれを一度仕舞う事にした。

「考えない方が難しいだろう、ああ言われてしまっては…
…ああ、いや、違うな。ありがとう、ガル。……」

自分の出す答えとは。
結局の所、自分は選択肢の提示しかしていない。
少々やり方を咎められ、考え直しはしたけれど
それも結局周囲の考えあってのものであって。

そんな思考を一度打ち切って、親愛なる友であるあなたが
食事を捩じ込もうとするならば大人しく口を開ける事にした。
(11) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:27:37

【独】 救済者 ユー

/*
エピを本当にど〜〜〜〜〜しよっかな♪
自我を取って廃棄になるか存在を取ってメンテかなんだよな
第三の選択肢 一生ここで暮らさんか?無理
(-44) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:39:59

【独】 救済者 ユー

/*
メンテ送りにされてもまあ
現実でも会える各位とならやり直せるっちゃやり直せるけど
その場合のユーって今ここに居るユーサネイジアとは
似て非なるものだしなあ…
(-45) unforg00 2021/10/09(Sat) 7:42:43

【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 救済者 ユー

離れる間際に耳打ちが、すこし。

「君がメンテナンスで今の君と違う状態になってしまっても、
 それでも僕が3/4オンスを譲ったという事実は変わらない。
 ……なあに、仮に記憶が失われるのであれば、…
 心配はいらないよ。僕は君の友なのだからね。
 君が思い出すまで、或いはそう思うまで。
 根気よく君をシロと呼び続けてやるから」

「だから。花冠の作り方を教えさせて。
 ……全て済んでからで、構わないから。」
(-46) junkie_0u0 2021/10/09(Sat) 8:12:59

【人】 救済者 ユー

>>+12 ドゥーガル

「どうせもう終わるのならば、心残りは……んむ、…」

出掛けた言葉も運ばれる食事に押し込まれていって、
この場限りの患者は次第に思考も諦める事と相成った。
考え事をしながら食事を摂るというのも不健康極まりないし、
何より作った者に失礼だ。つまりあなたの処置は実に正しい。

あなたが友と呼ぶ者は、あなたが与えるものを拒む事は無い。
それは今も例外無く、つまりは食事は粗方片付いた事だろう。

「…ああ、ありがとう、ガル。また後で」

そうして暫しの別れを告げたあなたにそう返して、それから。

「……君が僕にくれたものが、
どうか何もかも奪われてしまわない事を願っている。
全てを終えても、『僕』が完全に失われていなかったら
その時は、きっと君との約束を果たそう」
(12) unforg00 2021/10/09(Sat) 18:52:44

【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ

「……リヤ。今、少し話せるだろうか」

あなたが部屋へ戻って行った後の事。
『ユーサネイジア』は、あなたの部屋を訪れた。
あなたの様子が気に掛かったのと、それから。
あなたに聞かなければならない事があったから。

「君があの時望んだ事を、覚えているだろうか。
僕があの時君に言った事を、覚えているだろうか。

君にとって、安らかな死は救い足り得るか。
『ユーサネイジア』として、君の答えを聞きに来た」
(-72) unforg00 2021/10/09(Sat) 19:25:16

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

「…………」

返る声はない。はく、と唇を動かす。
……いや。ぼくは、金糸雀。

君の声が聞こえて直ぐ、扉に近付く。
扉を開けるより早く聞こえただろう君の声を、一枚の板越しに聞く。
その声を聞きながら、細い指がひたりと扉に触れる。こつ、と額をぶつける。
声。 声は。
――もう一度唇を動かすよりも早く、扉に手を掛けた。
勢いよく扉を開くから、君にぶつかったりしないといいけど。

自室の中は荒れている。花瓶は割れ、鳥籠はひしゃげている。
それが、ベッド以外のスペースを埋めている。
金糸雀が歩く導線と、部屋の片隅だけ、スペースが確保されている。
開いた扉から半身乗り出した金糸雀の手がぬるりと動き、君の腕を掴もうとする。
そうしてぐい、と、荒れた室内に引き摺り込もうとする。
(-80) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:31:38

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー


「――…覚えてるよ、覚えてる。
 君のくれた死は、すごく気持ち良くて落ち着いた。
 頭の中が研ぎ澄まされて、透徹した水の中にいるみたいだった。
 …… 一瞬だったけどね。
 だから、そうだね  ぼくは……」


君を引き摺り込めたのならば扉を閉める。
叶わずならば、……手を掴んだままだ。離れはしない。

「死は、  救いの一種だと思ったよ。
 必ずしもそうあるべきではないけれど、選択肢の一つ。
 本当は、皆で一緒に此処でずっと過ごしたい。
 けれどそれは叶わない。だから、 ユー」
(-81) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:32:05

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー



「―――― 一緒に、死のう。 皆も、一緒に」
(-82) crackpot 2021/10/09(Sat) 20:32:52

【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ

きっと扉は何にぶつかる事も無く、すんなりと開いた事だろう。
『ユーサネイジア』は、
何も扉のすぐ前に居た、という事は無かったから。

そうして掴まれた腕に抗う事も無く、
荒れた室内に足を踏み入れて、それから。

「……ああ、そうか。」

その願いを聞き届けて、
『ユーサネイジア』は、ただ静かにそう言った。

「リヤ。ならばもう一つだけ聞きたい事がある
君が言った通り、死というものは時に救い足り得るけれど
必ずしもそうあるべきではない、選択肢の一つに過ぎない。」

死だけが救済であると決まったわけではない。
いつかそれを証明すると、そう自身に誓いを立てた者も居る。
そして何よりも、
死という救いは、本来最期の最後に選び取るべきものだ。

「彼等の中には、死を望まない者も居るかもしれない。
死が決して救い足り得ない者も居るかもしれない。
そういった者に、その意思を無視して死を与えるという事は
何処までも独り善がり、身勝手な虐殺に他ならない」

「だから今一度こうして問おう。
君はその独り善がりを押し通す、"虐殺者"となる覚悟があるか?
(-86) unforg00 2021/10/09(Sat) 20:55:29

【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ

/*
これは「一緒にボスエネミーやる?それともやめとく?(意訳)」
という事です(補足)
(-89) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:02:53

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

唄を忘れた金糸雀
は、
安楽死
を領域へ引き摺り込んだ。受け入れた。
君を見上げる金糸雀の目は澄んでいて、期待に満ちた色をしている。
君を部屋に入れて、そしたらもう片手も動く。
両手できっちり、君の手を取る。

「死を望まない子も、味わえば戻れない。
 救いにならないと思っている子も、君の優しさを知れば変わる。
 ……ぼくは、そう思ったから今こうしてる」


金糸雀は流暢に囀る。異常に晒され囀ることを止めた金糸雀が、つらつらと流暢に囀っている。

「どうせいつかは皆死ぬ、皆止まる。
 ぼくたちが生きる事は人間のそれよりずっと不条理で、理不尽で、ギャンブルだよ。
 幸せになりたいと思っていても、酷い方法で殺されたりするんだ。
 ――…そうなるより、君の死は優しい。
 死の優しさは、生の優しさよりもずっとずっと平等。
 身勝手なのは、そうかもしれないけれど、……」


金糸雀の小さな手が、細い指が君の指を撫ぜる。
するりと撫ぜて、掬いあげる。
指を絡めて、ぎゅっと握る。

「――ふたりよがりにしよう。わたし、できるよ」
(-90) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:16:57

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

/*
補足ありがとうございます殿。やっちゃお……っかな〜!
(-91) crackpot 2021/10/09(Sat) 21:17:57

【秘】 救済者 ユー → 鑑賞用 リヤ

あいも変わらず、あなたを見下ろす紫水晶の瞳は物憂げな色。
それでも不安定な中間色に溶けた優しさはきっと本物だ。
その顔はこの世で最も優しい笑顔を浮かべる人のもの。
そういうふうにできている。

「僕達は、そして人間達もいつかは死ぬ。
それは決して忘れてはならない事だ。
…そうだとしても、そうだからこそ。
今こうして生きている僕達は、平等に幸福であるべきなのにな」

──カルペ・ディエム。
やはりこの世界では、たったそれだけの事がこうも難しい。

あなたの小さな手が手を取れば、それが拒まれる事は無い。
終末医療用グレイの手は、頻繁な洗浄や消毒で少し荒れている。
そしてあなたの手よりずっと大きな手が、その指を握り返した。

「…君が望むならば、そうしよう。
けれどやはり、理不尽な死は人間の与えるものとそう変わらない。
だから彼等にも、せめてそれを受け入れる猶予は与えるべきだ」

──メメント・モリ。
それさえも叶わないのなら、後に残るのは死を想う事だけだ。

「第四階層。
とうに崩れ始めたあの場所で、二人で皆を待つ事にしよう」

もし、あなたがそれに頷くのであれば。
『ユーサネイジア』は、小さな賛同者を伴って
崩れ出し、0と1に還元され始めた塔への道を辿るだろう。
(-93) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:44:07
ユーは、その存在意義を果たす。
(a5) unforg00 2021/10/09(Sat) 21:44:46

【秘】 鑑賞用 リヤ → 救済者 ユー

「本当は、そうだったらいいとぼくも思う。
 でも、そうはならなかった。
 ならなったから、ぼくたち、此処にいるんだ。そうでしょ?
 ユー   ユーサネイジア。 
 君ともっと早く出会えてたら、もっと幸せだったのかもしれないなって思うよ」



少なからず選択肢が増えていたはずだ。
選び取るべき道が幾つも提示されることは幸福だ。
不平等がぼくたちに平等に降り注ぐのなら、
そいつを死という平等で庇ってやろう。
優しくて悲しい色の君の目を見て、金糸雀は笑う。
金糸雀はもう異常を検知しないし、それを知らせない。

「うん。 ぼくも、 ……出来れば皆に。
 皆に、自分から、やっぱり皆で一緒に居たいって思って欲しい。
 だから、待てるよ。 皆で一緒に終わるために」



君の言葉には一度、二度と頷いて同意を示す。
君の手を柔らかく握り、共に塔へと向かうことにする。
崩れていく塔の奥。 皆を、待つために。
(-97) crackpot 2021/10/09(Sat) 22:12:59