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【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[―――かたり、と椅子を鳴らして席を立つ。] 腹が空いていないなら、……あと少し。 あんたをベッドの中で甘やかす事を許してくれるか。 [傍らへ寄って片手を取り、強請るように目を細めた。*] (-32) toi3 2024/05/07(Tue) 21:43:47 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春[可愛すぎる。返された言葉に思わず 思いの丈を露に述べようとしてしまうのを理性が押しとどめた。そして、彼の表情の機微を表す色味をまた一つ、理解していく。もしかしたら、彼は気付いていないやもしれない。僅かながらの変化なれど、その微差が 彼自身を雄弁に語っていることを。俺も好きだから、だろうな∞ 彼の文まで、お替りを注いでいく。恋人のことならば 、何でも知りたいと思うからこそ。———叶うなら、その機微の色もを理解できるようになれたら、いい。] それなら尚更、料理の練習をしないと。 お前さんの口には、旨いもんしか入れたくないしな。 [目を眇める彼の愛らしさに、口元を緩ませながら 応える。] 俺だけで無しに……… 幸春も長生きして貰わないと、困る。 [本意をも混ぜ合わせながら、グラスに手をつけつつ。幾ら自身ばかりが健康であっても、隣に居るからこその長寿。その隣に、彼以外が映し出される未来など頭の中では浮かばない。俺も、今の気分では肉かもな。≠ニ彼の返答に相槌を打ちながら。] (-33) teco 2024/05/08(Wed) 6:21:41 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春その気にさせてるのは紛れもなくお前さんだよ、幸春。 [凄い、と称する言葉に短髪へと指先を入れ込み、柔く梳いていった。昨夜確かに満たされていたのに、更に欲してしまう。目の前の愛しい人を想えば、情感は尽きることなく。その、穏やかな眼差しに映り込んだ色合いは 自身のに等しいもので、———互いに交じり合わせられる幸福を覚えながら、向けられた指先が布地を越して 与える感覚に胸の奥底の欲を燻られていく。] 勿論。………少しだけでなしに。時間が許すまで。 [情欲のままに 繋がれた指先をきゅうと握り、眼鏡越しに目元を撓らせる。足先は先程の寝室へと向けられ 、寝台へと辿り着けば 何方が先か 口付けを交わし、————やがて 渇きを潤すように口唇を求め合っていく。*] (-34) teco 2024/05/08(Wed) 6:22:28 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[彼の心中全てを知る事は出来ない。しかし惜しむ事無く尽くされる言葉は、深い情を感じ得るのに充分で―――己もまた 日々の愛惜を伝えて行きたいと。そう思わせてくれる恋人こそが、或いはその変化を生むのかも知れなかった。] あんたは直ぐに上達しそうだ。 そうでなくとも、楽しみにしている。 長生き……健康管理は、お互い相手に任せた方が上手くいくかも知れないな。あんたの胃にも後悔させないよう努めよう。 [交わす視線が心做しか擽ったく、自然零れる笑みに喉を揺する。 まるで砂糖漬けの気分だ。 心中に呟く。恋人と違って糖分は燃料と同程度に捕えていた筈が、今ではこの甘さが無い日々を思い描けないのだから相当に参っている。相手も同じ気持ちで在れば、それは何よりの幸いに違いなかった。] (-35) toi3 2024/05/08(Wed) 21:40:41 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[髪を梳かれる快さを離すのは惜しくも、その指に指を絡めて再び舞い戻ったベッドの上。重ねる口唇のその奥に忍び、舌腹を喰んで、甘露の如く滲む唾液を嚥下する。] ……なら今日は一日中、あんたと一緒にこうして居られるな。 [彼の許しは余りに甘い。 やがて相手の部屋着に手を掛けて、己が借りたばかりの衣服も脱ぎ捨てる事となっただろう。黒と灰色が折り重なるように、遠からず寝台の下へ落ちる筈。 カーテンの向こうでは日の始まりさえ感じる健やかな時間帯。宵の陰に満ちた昨夜と異なり、差し込む光が室内に浮かす肌の色を眼に教える。昨日の今日で、再度負担を掛けるような真似こそしなくとも―――彼の肌へ残した幾つかの鬱血痕を数えるように、唇と視線で昨夜の形跡を辿った。] (-36) toi3 2024/05/08(Wed) 21:41:43 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[そうして意識を僅かに他へ逃した折。 ―――がり、と。 甘噛みを越えた強さで、首筋へ歯牙を立てた事を知る。 丁度襟で見えない位置ではあるだろうが、他より明瞭に残った痛々しい傷痕に一瞬で我に返り、すまない、と詫びる時間も在ったかも知れない。*] (-38) toi3 2024/05/08(Wed) 21:44:45 |