情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新
[|<] [<<] [<] [1] [2] [3] [>] [>>] [>|]
トラヴィスは、ルヴァの味は74くらいだったんだなあと振り返った。 (a128) tasukete 2021/10/14(Thu) 17:20:17 |
![]() | 【赤】 墓守 トラヴィス「端的に言えば、影武者みたいなものだね。 外から有能な人物を当主に迎えるために、『最初から血族でしたよ』ってアリバイを作るための直系の長男が私。私の価値は姿で、顔。だからルヴァを受け入れた。私の顔を用いた天才、という存在を作るための私だから」 10秒足らずの過去だ。 遂げてしまえば、どうでもいい話。自分の拘りも何も。 「天才を迎えたからね、当然反撃されて生家は滅んで、私の役目は宙に浮いた。だからまあ、今回は、心残りを遂げることができて。久々にすっきりしてるかな」 貴族にはそれなりに良くある秘密。 口止めは他の貴族に口酸っぱく言われていたけれど、位を返上した今となっては矜持を守る必要性は自分の心理にしかなかった。 「野暮というよりは、これは舞台のパンフレットかな」 (*11) tasukete 2021/10/14(Thu) 17:50:52 |
![]() | 【秘】 墓守 トラヴィス → 不覊奔放 ナフ「……私だって、私欲をもってあの場に立っていた。叱る立場では全然、なかったね。腹が立つとは思ったけど、私も結構な愚かさをもってそこにあった。 聞こえただろう?……150年の悲願がそこにあって、手を出せない私じゃなかった……おそらく、救いだったよ、私にとっては」 狼の囁きを指して首を傾ける。 大勢の者に聞こえたことだろう。自らの生き恥を晒すことをあれほど恐れていたのに、今となっては、チラシで撒いてもそれほど動揺しないのではないかと思う。満足とは違うけれど、為したことには違いなかった。 何も為せないと思っていた。 だが少なくとも、一人の天才の味方に立つことを選んだのは、彼にとっては自らを評価できる行いであった。それがいかに愚かであっても。自らを祝福したいと望んだ。 「だから…………ああ。バカだね、お前は。先生の選び方も知らない生徒を持つのは、随分と、苦労しそうだ」 教師にも恵まれない選択をすることもないのに、と思ったが。 「まあ、自分で選択をする経験も、必要なのだろうね」 (-320) tasukete 2021/10/14(Thu) 18:04:21 |
![]() | 【秘】 墓守 トラヴィス → 知情意 アマノ言った通りさ、と。彼は呟いた。 「……君、に。あえて、付け加えるなら。 私は、見ての通り殺されなかった。『天才』を脅かす血族ではあったが、私にそれを知らされることは……事件が起きるまでは、無かったし。それにとっては、私は無力な、そのあたりに転がっている仮面に過ぎなかったろうから。だから私は……誰かに憎まれて殺されて初めて、一人前になれるような気がしているのだよ」 自分は、足りないのだと、自らの命がそれを証明しているように思った。思っている。 「でも人に憎まれるのって難しいし、殺されるのも難しいのだよね。世の中って」 肩をすくめた。 頼んだ以外に殺されていないので、トラヴィスにとってはやはりそういった憎しみを煽るような真似は難しいらしかった。いかにもというところ……基本的に、凡人なのだ。 (-321) tasukete 2021/10/14(Thu) 18:12:26 |
![]() | 【赤】 墓守 トラヴィス「そりゃそうさ。知らないのかい?貴族ってのはそういうものだ。あと私のは故意……ああでも、今思えば、遠回りだったかな。目的を達成するなら、誰かと情を交わして裏切ればよかった」 それはそれで目的を達成する物扱いのような気はするが。 でも情を交わす自分というのも、あんまり想像がつかない────主に向けられているものに関して。 「生き恥を教えろとは、酷いことを言うものだね。少し前なら縊り殺していたところだ。……早く燃やしてしまえ。聞いた者たちは全て。その領域には、無様な舞台の冊子などではなく、お前たちの幸福が入るべきなのだからね」 (*13) tasukete 2021/10/14(Thu) 18:28:36 |
![]() |
![]() |
![]() | 【秘】 墓守 トラヴィス → 不覊奔放 ナフ「悪魔と人を呼ぶ利点は、自分は悪魔ではないと主張できることだ。自分はその影響を受けない指摘者であると主張できるからこそ、悪魔という言葉がある。……だから実際、自分を悪魔と呼ぶのは本末転倒ではあるし、……そういう言葉の使い方を生み出せる時点で、人間は元から邪悪なものだ」 誰が悪いというのなら。誰しも悪いのだ。 少なくともトラヴィスはそう信じている。善性と悪性を分かつことは、おそらくは悪性に属するのだとも思う。 「……私を教師に選ぶのは間違いだ、と今の私は教えるよ。だが、多くの教師はやがて生徒に自ら答えを導き出す方法を教えるものだ。……それが否定されるか肯定されるかは、卒業する時の君に問うことにしよう」 (-338) tasukete 2021/10/14(Thu) 20:50:54 |
[|<] [<<] [<] [1] [2] [3] [>] [>>] [>|]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新