情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【見】 3-A 矢川 誠壱[ なにやってんだろ、ほんと。 歪んでるなと自分でも思う。 止められなかった。 こんな感情が己の中に流れていると 今初めて知った。 サイアクだ、という言葉がひどく>>86 頭の中に反響して、ぐらぐらした。 今、数分前に戻れるのなら、と 考えてしまうけれど、そんなことできない。 今更謝ったって、だめだとわかるのに 自分が楽になりたいだけだとわかるのに 謝罪が口をついて出た。 ああ、ほんと最悪。最低だ。 何やってんだろ、雨宮のこと何にも言えない。 むしろ咎めるような言葉を吐きながら あんなことをした己の方が、 よほど最低だと思う。 触れられるのも嫌だろうと思った。 あんな口づけをして、勝手なことばかり 捲し立てた己の肩など借りたくないだろうと。 それでも、ゆっくり歩いていく。 置いていくことなどできるわけがない。] (@42) 2020/11/30(Mon) 12:40:29 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ ただのわがままだった。 自分の中における彼の位置に、 彼の中で自分が立ちたかった。 特別な人の、特別になりたかった。 わかってる。人肌が恋しい日があったとして そこを埋めることなんて、 自分ではできなくて。 その場所は、自分じゃないって。 わかってる、わかってるのに。 後ろから呼ばれた名前に足を止める。 先ほどまでの掠れた声じゃなくて、 なんだか、落ち着いた声。 泣きそうに、なってしまう。 あのさ、と続けられた言葉に ゆっくりと振り返る。瞬間、] (@43) 2020/11/30(Mon) 12:40:52 |
【見】 3-A 矢川 誠壱 雨宮!!!!! [ 血の気が引いた。 ぐらりと傾いた体がスローモーションに見えて。 それなのに、手を伸ばしても、届かなくて。 彼の体が落ちていく。 落ち葉が受け止めた。 俺の手じゃ、なくて、 ああ、───ほんと、もう。] ごめ、 …っごめん、 [ 何か言いかけたのはわかった。 だけど、それを聞くことよりも 手を伸ばすことを優先してしまったから。] (@44) 2020/11/30(Mon) 12:41:50 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ そっと、地面に落ちた体を起こす。 息はあったから、少し胸を撫で下ろした。 そのままゆっくりとその体を 覆うように抱きしめる。] ごめん、 [ ほんと俺、なにやってんだろ。]* (@45) 2020/11/30(Mon) 12:42:17 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 雨宮を抱えて、宿に戻った。 倒れたというと、先生の血の気も引いていて。 そのまま、一室へと運ばれた。 そばについていることは躊躇われた。 なにを言おうとしたのか、 それを聞くのが怖かったからかもしれない。 先生に任せて部屋をあとにする。 その後のことはあまり覚えてない。] (@46) 2020/11/30(Mon) 12:42:34 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ ───夜。 自販機の隣のベンチには誰もいなかった。 そもそも、多分ほとんどの人が外にいる。 「早く行かないと肉なくなる!」なんて ぱたぱた走りながら会話を交わし、 目の前を通過していく人もいた。 少し前まで。 缶のプルタブをかつん、こつん、と また鳴らす。息を吐いた。 見上げてもあるのはぼんやり灯った 宿の電灯だけ。 昼間のことを思い出して、 プルタブから手を離し、唇に触れる。 指先は、唇と同じくらいかさついていた。] (@47) 2020/11/30(Mon) 12:42:57 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ なにしてんだよ、の答えを探していた。 モヤがかかっていて、はっきりしないけど わかっているような気がしていた。 ただ、己の想像と違いすぎるだけだ。 こんなに苦いと思っていなかったんだ。] はーー…… [ 雨宮が言いかけたことはなんだったんだろう? だけど、どうしたって「俺、」と 途切れた後を思い出せることはなかった。] (@48) 2020/11/30(Mon) 12:43:14 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 逃げたって夜には同じ部屋なのに。 ───いや、あんなことをした後だ。 もう、帰ってこないかもな、と 自嘲するように笑った。 様子を見にいくべきだと思う。 純粋に心配だし、己のせいでもある。 めちゃくちゃをした自覚はある。 だけど、動けなかった。 自分勝手だな、また。 「サイアクだ」という言葉だけが また頭の中に響いた。 唇に置いていた手をすとん、と落とす。 深く息を吐いて、またプルタブを かつん、かつん、と引っ掛けた。 外に出る気には到底なれなくて。 誰か、あるいは先生に見つかって、 参加を促されるまでは、そこで ぼんやりしていたかった。]* (@49) 2020/11/30(Mon) 12:43:32 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 「矢川先輩!」と呼びかけられるまで ぼんやり、考えていた。 ふ、と下がっていた視線を上げると、 そこにいたのは、おそらく後輩なのであろう 小柄なおんなのこだった。 その顔になんとなく見覚えがある。 「えと、ごめんなさい、今すこし、 お時間ってありますか」と胸の前で 握った両手を震わせる彼女を見つめて、 頭の中をくるっと巡らせていれば、] ───あ、ライブ、いつも 来てくれてる子、だよね。 [ と合点したことを口にした。 かかか、とあからさまに染まる頬。 「覚えてくださってるんですか」と 言われたから、「うん」と頷いた。] (@50) 2020/11/30(Mon) 20:24:53 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ いつもだいたい自分のポジションの前。 最前列で跳ねる彼女のことを覚えてないのは さすがにバンドマンとしてまずい気がする。] どうしたの? [ そう問いかけつつ、眉尻を下げたのは、 彼女の用になんとなく察しがついたから。 かつん、と爪で引っ掛けたプルタブが またひとつ音を立てた。 ちら、と視線を動かした先。 廊下の奥には彼女の友人らしき2人が こっそりちらちらこちらを確認している。 「あの、その、」と前置きを長めに置く 彼女を見つめていた。 ───答えは、決まっているのに。 染めた頬。震える手。 小さくて、可愛らしいと思う。 だけど、俺は───] (@51) 2020/11/30(Mon) 20:25:24 |
【見】 3-A 矢川 誠壱───ごめん [ 静かな廊下に落ちた言葉を拾った 彼女の震えがその瞳が泣きそうに揺れる。 耐えようとしているのがわかった。 「イチさんには、好きな人、いるんですか」 途切れ途切れに尋ねられた言葉。 今日の昼、己が彼に問いかけたのと同じ。 好きな人、か。───うん。 答えは] わからない、 [ わからない、のだ。 誰かの特別になりたいと思った。 誰かを特別に思いたいと思った。 それが、誰なのか、見つかってないと、 ずっとそう思っていたけれど、 それは、───友人である彼だと、 雨宮健斗だと、気づいてしまった。 彼は特別だけれど、それよりも、一層。] (@52) 2020/11/30(Mon) 20:25:49 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ だがそれがどういう感情なのかわからない。 好きな人、とくくってしまっていいのか。 己にとってW好きな人Wとはいつも 通過して、いなくなるものだったから。] だけど、 [だけど。 浮かぶ、顔はある。] 大切な人は、いる。 [ それが恋なのかはわからないけれど。 もしもこれが恋ならば。 目の前の彼女もまた同じような 苦味を、痛みを、持っているのなら。] (@53) 2020/11/30(Mon) 20:26:14 |
【見】 3-A 矢川 誠壱…ごめんね、ありがとう。 [ そんな思いをしてまで、 思ってくれたことに、感謝したかった。 目の前の女の子はぶんぶん首を横に振って、 耐えられなくなって溢れた涙を 拭うこともしないまま、笑って。 「こちらこそ、ありがとうございました! また、ライブ、いっていいですか」と 言ってくれるから。 もちろん、と頷いてこちらも笑った。] (@54) 2020/11/30(Mon) 20:26:31 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ ───彼女を見送って、しばらく。 立ち尽くしていた足を動かし、 窓へ一歩近づく。 高く昇った月が煌々と照らす。 昨晩、風呂で言われたことを思い出した。] ───月が、綺麗だな。 [ まだ整理はついていないし、 名前はうまくつけられそうにない。 だけど、話さなきゃいけないと思った。 話したくないと言われたらそれまでだけれど。 あの時言いかけた言葉を、ちゃんと 受け止めなければいけないと思った。 まだ間に合うのなら、 それ以上に届かなくても。 友人で、あるためにも。]* (@55) 2020/11/30(Mon) 20:26:46 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 雨宮を運んだ部屋へと足を向けた。 お見舞いと謝罪の意を込めて、 コーヒーを一本買い足した。 自分のはすっかり冷めきっていたけれど。 部屋のチャイムを鳴らすか迷って、 ノックを3回、した。 眠っているかもしれないし、と 思ってのことだったのだけれど、 出てきたのは教諭だけだった。 もう大丈夫だと言って戻った、と 言われれば「そうですか…」と落とす。 まさかバーベキューに参加しているのだろうか。 頭を下げてそこをあとにした。] (@56) 2020/11/30(Mon) 21:15:38 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 小さく呟くように呼びかけた。 振り返ってくれるだろうか。 わからない。あんなことをしたあとだ。 だが、立ち去るつもりはなかった。 振り返ってくれないのならば、 その背中に語りかけるまで。] こっち向かなくてもいいから、聞いて [ 心臓がうるさい。 ああ、自分のせいなのに。 話すって、こんなに怖かったっけ。] …さっき、ごめん、 [ 声が少し、震えたから、唾を飲んだ。]* (@58) 2020/11/30(Mon) 21:16:37 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 後ろからでもわかる。 呼びかけたら跳ねた肩に、ずき、と痛んだ。 近づきかけた足を止めた。 これ以上距離を詰めるのは、躊躇われたから。 震えた声で返事がかえってくる。 怖い、だろうな、と思った。 体調が悪い時にあんなふうに、 詰め寄って、捲し立てて、呼吸すら奪って 友達だと思ってくれていたと思うのに、 あんな、酷いことをした。 だから、謝った。 声が震えたのは、気のせいじゃない。 止めようと、唾を飲んで、一度下を向いて、 それからまた、窓から差す月の光が 半分だけ照らすその背中を見つめた。] (@59) 2020/11/30(Mon) 22:22:52 |
【見】 3-A 矢川 誠壱──悔しかった [ 「なんで」に続く言葉はなかったけれど きっと「なんであんなことをしたのか」と 問われたのだと思ったから。] 雨宮が悩んでんのに、 苦しんでんのに、それを吐き出したり 誤魔化すために選んだのが、 俺じゃなかったのが。 [ かっこ悪い。ほんとに。] 雨宮は俺にとって─── 特別で、大事な人だったから。 同じ位置に、立てなかったことが、 悔しいって、俺のエゴだった。 [ それからゆっくり息を吸う。 思ったよりも落ち着いていた。 さっき、あんな短い謝罪でさえ 震えていたのが、嘘みたいに。] (@60) 2020/11/30(Mon) 22:23:42 |
【見】 3-A 矢川 誠壱───さっき、倒れる前、 言いかけたこと、さ、聞いていい? なんでもいい。 俺のこと、軽蔑してるなら、 それも、受け止めるから、教えてよ。 * (@61) 2020/11/30(Mon) 22:23:58 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 詰まった声。 ふたりだけの廊下では、そんな小さな 呟きでさえちゃんと耳に届いた。 ほんと、まったく、その通りだなと。 眉尻を下げて、また小さく「ごめん」と 謝った声は届かなかったのだろうか。 特別で、大切な、友人。 間違いない。それは間違いないのに。 どうしてこんなにも、突き放されたような 心地がしてしまうのだろう。 ずき、と胸が刺されたように痛む。 ゆっくり、ゆっくりと少しずつ。 月が太陽に照らされてその姿を 現していくように。 振り返った雨宮の顔は、苦しげに、 泣きそうに歪んで、それでも、笑って。 聞こえた言葉に、眉根が寄る。] (@66) 2020/12/01(Tue) 9:37:32 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ ずっとわかんないままだったら? それは、バレなければよかったと。 人肌の温もりに溺れて、 誤魔化していたことを、 悟られたくなかったと? そう、頭をよぎるけれど。] なあ、雨宮 ほんとにそれが、あのとき 俺に言いたかったことなの。 [ 動かしかけた足を止める。 距離は詰めない。 こちらから動くのは、違う気がした。] (@67) 2020/12/01(Tue) 9:37:49 |
【見】 3-A 矢川 誠壱あのとき、キスしたのは、エゴだった。 なんで俺じゃないんだよって、 雨宮の隣にいるのは俺がいいのにって 誰でもいいなら俺でもいいじゃんって そういうことじゃないって 頭ではわかってても、止められなくて。 ───俺さ、今まで誰かと付き合っても 好きになったこと、ないんだよ。 だからわかんなくて。 わかんないんだけど、さ、 っ今まで、付き合ってきた 誰よりも、なによりも、俺は、 お前の「特別な人」になりたかった。 [ それが、友達の域をでなかったとしても。]* (@68) 2020/12/01(Tue) 9:38:04 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 止められないまま、ただ、 溢れて、こぼれて、また、 捲し立てるようにして伝えた言葉。 冷静になってあとから思い返せばきっと なんて重いこと言ってんだ、とか めんどくさいやつだな、とか 俺ほんとカッコ悪いな、とか いろいろ思うことはあるんだろうけれど 今はただ、伝えることが大事で いままであんまり言葉にせず、 ずっと逃げて、生きてきた分が まとまって押し寄せたみたいに口から出た。 光に照らされて見えた雨宮の顔が、 また、少し歪んだのが見えた。] (@69) 2020/12/01(Tue) 12:50:04 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ 小さく聞こえた言葉には、 否定も、肯定もしない。 泣いてる?笑おうとしてる? それは、なんで? とかまた湧き上がる感情を抑えて、 唇を結んで、もう一度、開いて。 ゆっくり告げられたW言いたかったことWに 喉奥から迫り上がるなにかをまた、抑えた。 一歩、近づいた距離。 なのに、どうしてこんなに遠いんだろう。 聞くべきだと思った。 聞かなければいけないと思った。 それがなんだったとしても、受け止めなければ いけないと覚悟していた。 鼻からゆっくりと空気を吸い込む。] (@70) 2020/12/01(Tue) 12:50:20 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ うん、うん、と2度頷いた。 きっと喜ぶべきことだ。 そこに立つのは自分ではないと思う。 特別になりたいと願ったところで 自分では、そこには─── 一度下を見て、また顔をあげる。] 教えてくれてありがとう。 それと、ほんと、ごめん。 [ 下手くそな笑みを向けて、 それから、ふうーーと息を吐いた。] なんかいろいろいったけど、 ちゃんと、応援するし、 遊びはやめてさ。 俺のこと、気持ち悪くないなら、 これからも友達でいてよ。 [ そういって手を差し出す。 これ以上、聞きたくはなかったから線を引いた。 彼が手をとってくれるのなら、握手をしよう。] (@72) 2020/12/01(Tue) 12:51:35 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ へら、と笑いかけて、それからやっと、 「体調は?もう大丈夫?」と尋ねるのだ。 恋と呼ぶのだろうか、この気持ちを。 こんなどす黒くて、苦くて、痛い気持ちを。 犬に噛まれたと思って、とか あのキスを忘れてもらうために 誤魔化す言葉も考えたけれど、 口にするのはやめた。 あれがきっかけで嫌悪感を感じて、 彼が自分の思いに気づいたのだとしても、 最悪だと、思われていたとしても。 後悔、していたけれど、それでも、 あのキスを、なかったことには したくないと思ったから。] (@73) 2020/12/01(Tue) 12:52:12 |
【見】 3-A 矢川 誠壱 ───林間学校の帰り なんか……ごめん……近藤さん…… [ それは色々あった林間学校も なんだかんだで無事終わりを迎え、 帰りのバスへ乗り込もうというときだったか。 声をかけてくれた後輩と、 しばし話したあと、差し出された紙袋。 「なにこれ?」と尋ねると中身は リップクリームだという。 なんでまた、とぱちくり目を瞬かせれば 「かさついていたので」 とはっきり言われれば固まりもするものだ。 言葉に詰まって、視線が下がって、 冒頭のセリフが落とされたのである。 なんだか居た堪れない気持ちもありつつ いろいろやってしまったことも 思い起こされつつ、顔を両手で覆えば、 短く「うぅ、」と唸った。] (@74) 2020/12/01(Tue) 15:12:44 |
【見】 3-A 矢川 誠壱[ いや、うん、あっけらかんとしてて とてもいいと思う。 あんなこと、頼まれたからとはいえ してしまったあとだったから、 むしろ気遣いさえ示してくれる彼女に 悪気は全くないのはわかっているし 感謝して受け取るべきなのだけれど。 居た堪れない気持ちは察して欲しい。 傷ついてはいない。 断じて傷ついてはいない。 技能に自信はなかったとは言え、 なけなしのプライドがべきべきに へし折れたとかそんなこと思ってない。] あ りがとう…もらっとくよ… [ どうにか顔を上げて受け取れば、 ぺこりと頭を下げた。 それからしばらくの間、リップクリームを きちんと塗るようになる。 バンドメンバーに「なんで急に美に目覚めた?」 と聞かれたけれど答えることはなかった。 絶対に。]** (@75) 2020/12/01(Tue) 15:13:19 |