147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】
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なぁ、娘よ。
[娘の杏子茶色の髪に触れる。
―――…お前が望むなら、命尽きるそのときまで傍にいよう。
人の子の寿命は我や我らより遥かに短く、それまで共にあることなど造作もない。
そう、口にするのは容易いはずなのに。]
…。
(42) 2022/05/28(Sat) 5:30:38 |
| [それが憚られたのは。 人ならざる自分と共に在ることが「愛されることで温もりを知りたかった」という >>35娘の願いを叶えることから遠ざけてしまうような、そんな気がしてしまったから。 傍にいることを願われて、嬉しいと。 自分の中にある感情を知って、驚きはすれど嫌な思いはない。 だが同時に、命尽きるそのときまで己と共にあるということは。 良い意味でも悪い意味でも純朴で人の好いこの娘から「愛し、愛される」という人並みの幸せを奪うことになるのではないか。 そんなふうに思えてならなかった。] (43) 2022/05/28(Sat) 5:32:54 |
| [白い手袋越しに、彼女の髪に触れていた手を頬へと滑らせる。 擽ったさに小さく身を震わせるのが、面白い反面もどかしくもあった。
我は、この娘に触れられない。 直に触れれば彼女を凍えさせ、我自身は娘の光に灼かれてしまう。
それでも、娘に触れていたくなる。 この感情を、なんといえばいいのだろうか。 この娘と出逢ってから、名前の知らない感情が己の中に増えていく] (44) 2022/05/28(Sat) 5:35:24 |
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…。
[娘の口許に掌を添えると、 白い手袋に覆われたその掌越しに娘に口づけた]
(45) 2022/05/28(Sat) 5:35:35 |
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おやすみ、娘よ。
[ちゃんと、あたたかくして寝ろよ、と。 その身体に毛布を掛け直すと、娘の部屋から朧気に姿を消した]**
(46) 2022/05/28(Sat) 5:35:55 |
嗚呼、インタリオ様……嬉しい
貴方だけが、僕の生きた意味だ
[悪魔と魔術師とを繋ぐのは隷属じみた契約関係で、
向いた感情の種や、ズレた互いの愛の概念について語らうことは無い。
それは恐らく必要も無いことだった。
主は育て上げた仔の捕食を、下僕は終焉を望んでいるのだから。
故に私は、最期の願いが容易に受け入れられたことに悦びを感じた。
これで、何一つ成し得なかったと思いながら死ぬことは無いと。
恍惚と彼を呼び、
触れた身体が離れていくことに惜しさすらも覚えて────]
……え?
[一瞬でその熱が冷めてしまった。
聴覚に置き去りにされた思考は、一つ一つを掬い取り追いついていく。
主がこの身に飾った、ブローチとネックレス
人間の魂を加工し作品とする、芸術の悪魔
じわじわと湧き上がる悦びではない何かに名前を付ける前に、
悪魔の昔話が、逃避出来ない真実を告げた。]
は、……嘘
なんで、どうしてそんなこと……
[信じられないものを見る目で、誇らしげな笑顔を見つめた。
悪魔に学びを授かる自分を見守っていたものは、
その下僕となり、邪悪な行いを繰り返した魔術師の胸元にあったのは
惑う声は体現した影の花により長くは保たなかった。
突然の出来事への悲鳴すらも、黒に呑み込まれて消える。*]
何で?
[ 気づけば仔は静寂に包まれる黒一色の世界にいる。
濃すぎる闇の中、己の身体すら視認は出来ない。
そして指先一つ動かせはしない。
まるで黒い袋の中にでも囚われたようだ。
布の感触もまた、当然感じるわけもないのだけど。
そんな彼の耳に聞き慣れた主の声が届く。
目前に黄黒の瞳だけが二つ浮かんだ。
この黒い世界そのものが悪魔の身体であるかのように、
他の部分はどれ程目を凝らしても見えず、闇に溶けている。]
むしろしない選択があるの?
家族全員を別の形でオレの物にして揃えるなんて
今までしたことも無かったんだよ。いい機会だったろう?
でも、こんなに永く大切に使うことになるとは思わなかった
だから、お前は本当に特別だよ。ゾラ
[ こうしてかつて忌んだ名前を、何度も呼んでやる程に。
ゲヘナから隔絶される前の言葉を拾い
悪魔の語る全てに、悪びれた様子や悪意は乗らない。
細めた両目はじっと愛し仔を見つめる。
これで最期だから、忘れないことを願われたから。
どうしようもなく、両者は重ならない。 ]
愛しているよ、オレの大切な仔
特別なお前の願いを叶えてあげる
終わっていく姿を、最期まで見ているからね
[ 笑みの気配が声に乗る。
どこまでも穏やかに、
拾い仔への愛を人ならざる者の価値観で、示す。 ]
[ 倒れた瓶からワインが滴り、机を汚している。
その傍ら、大きな黒い花は今は蕾のように閉じて
消えた二人の声など書斎には届かないが
何かを砕き、へし折るような音だけが断続的に響いている。
床まで流れた真紅はまるで、血の代役をしているかのようだった。 ]*
[私には最早怒る権利も、そうする気力もありませんでした。
思い出の殆どを失い、
母親を無残な姿に変えられ、父親に裏切られた記憶だけが鮮明な今や
蘇らせる愛情も無いのです。
私に残されたものは彼らではなく、
彼らを天に還さず我が子の側に留めていた悪魔であることに
今尚、変わりはありませんでした。
湧き上がったものはきっと、ただただ純粋な絶望なのでしょう。]
[母親と二人、見渡す限りの緑の中で
それは、生きたまま身を砕かれ喰われていく痛みに襲われる前
最期の正気が思い出させた記憶。
最早音でしかない叫びが口から漏れ続けるのと裏腹、
どこまでも穏やかな光景。
やはり、悪魔の仔と化した私は彼女の声を忘れたままで────*]
|
[ 館中の翠の光が、外のものも含め一斉に消えた。
ゲヘナは闇に包まれる。 再び、その必要が来る時まで──── ]**
(47) 2022/05/28(Sat) 6:21:54 |
―― 翌日/学園にて ――
[ それは、いつものように授業を終えて
図書館へ立ち寄ろうと考えていたときのこと。 ]
『アウローラさん』
『……ちょっと、いいかしら?』
あ……。
[ 突然話しかけられて、言葉に詰まった。 ]
……マティルダ様。
『話があるの。
貴方たちに関する、大事なことよ。
一先ず、わたくしと一緒に来て下さらないかしら?
人払いはすませてあるから、安心して』
えっと……、…はい。わかりました。
[ ……いろいろ、思うところはある。
さっき、彼女は『貴方たち』と言っていた。
それはつまり…わたしだけではなく、
彼のことも既に把握しているということだろう。
嫌な予感はする。
けれど…とりあえずわたしのほうに選択権はない。
いつのまにか強く握りしめていた掌を
緩く開いて息を吐く。
そうして、彼女に促されるまま、踏み入れたのは。
学園内にある小さな礼拝堂。 ]
[ 人気のない、だけど手入れの行き届いた礼拝堂の中を
ステンドグラスから差し込む淡く色づいた光が照らしている。
その中の一席に優雅に腰掛けると、
こちらにも座るようにと、傍らの席を手で指し示す。 ]
『単刀直入にいうわ。
…貴女、転生者なのでしょう?』
…っ。
[ 席に座るのとほぼ同時に言われた言葉。
覚悟はしていたはずなのに、
反射的に身構えてしまった。
それが表情にも出ていたのだろう。
こちらを安心させるようにと
彼女の表情を柔らかくなるのがわかった。 ]
『そんなに緊張しないでほしいわ。
何もとって食べようというわけではないもの。
……ただ。
いいえ、寧ろといったほうがいいかもしれないわ』
[ そういうのと同時に、彼女が深々と頭を下げる。
戸惑うわたしの言葉を遮るようにして、彼女は言葉を続けた。]
えっと…。
『ごめんなさい』
[ 彼女の艶やかに色づいた唇から発されたのは
わたしとしては意外な言葉だった。]
『わたくし、貴女も転生者だと思わなかったの』
『だから』
『貴女に、わたくしの代わりになってもらおうと思っていた』
……!
[ ――…そうして、彼女は言葉を続ける。
自分もわたしと同じ転生者であること。
何れ、自分が闇の精霊に取り憑かれ
破滅の道を歩むであろうことを悟った彼女は
そうならないために攻略対象の不幸な過去を変え、
彼らの愛と信頼を得た。
だけど、それだけでは本当に
運命を書き替えられたかはわからない。
何れ、わたし…『本来の物語の主人公』が出てくれば
書き換えた物語は修正されてしまうかもしれない。
そしてそうなったとき、自身の破滅は
避けられない運命になってしまうかもしれない。 ]
[ マティルダの…彼女の前世は、
嘗ての「私」以上にこのゲームに詳しかった。
『夜明け告げるは星の唄』の、少なくとも本編には
登場人物全員が救済されるルートは存在しない。
本来の物語上で、悪役であるマティルダが、救われることはない。
いつだって、彼女は孤立し自身の心の中に闇を育て、
そしてラスボスである闇の精霊を此の地に召喚し、
愛する王子や世界を危機に陥れる。
……だから、彼女は。
主人公と物語の悪役の
『物語の役割』そのものを入れ替えようとした。
『攻略対象の彼らを癒し愛される公爵令嬢』と
『嫉妬心から嫌がらせをし、
やがて孤立して破滅の道を辿る
平民出身だけど特別な女の子』へ。
そう、シナリオを書き換えた。
最初から全てを作り直すのではなく、
予め存在した運命の通りに、物語を紡ぎ直す。
そのほうが万が一があったときに、
予測と修正がしやすいから。
……そんな、理由で。
彼女はわたしに
『悪役としての役割』を押しつけたのだという。]
[ わたしから嫌がらせを受けているように
攻略対象や周囲の人間たちに見せかけて。
わたしに関して良くない噂を広めて。
教師たちにも同じように手を回して、
そうして、わたしの周囲から人がいなくなるよう仕向けた。
わたしが、光の魔力を持っていることで
他の人たちが迂闊に手を出せなくなることも見越したうえで。
そうして、わたしが本来の彼女と同じように
孤独と絶望から世界の破滅を願うよう仕向けたのだと
そうして、闇の精霊ごとわたしを倒して、
ゲームの結末通りの大団円…犠牲を極力少なくした、
最大多数の幸福を、描こうとした。 ]
…。
[ 言葉に詰まる。
それはつまり、この学園でのわたしが経験した全ては
彼女によって仕組まれていたということで。 ]
…どうして、
[ ―――…今、そんなことをわたしに教えるのか?
此方の呟きに、彼女は続けた。
…最初に感じた違和感は、
星燈祭の後にわたしを見かけたときのこと。
本来のゲームならあの時点でマティルダは
闇に取り憑かれて、半ば自我を失い
ただただ、周囲の人間たちへの嫌悪を深める
そういう 生き物 になっているはずで。
わたしもきっと同じようになっているはずだと
彼女は考えていたらしい。
……でも、あの夜の後に廊下ですれ違ったわたしは
それまでと何も変わらないように見えたのだと。
そうして、彼女は考えた。
アウローラもまた、自分と同じ転生者なのではないか、
特別な存在なのではないか、と。
だから、闇に取り憑かれることもなく、
正気を保てているのではないか、と。 ]
[ 彼女は……悪役令嬢はわたしにいう。
主人公を物語の犠牲にしようとしたのは
自分と同じ転生者だと知らなかったから。
知っていたら、わたしを
自身の物語の生贄にしようとはしなかった、と。
だから……『ごめんなさい』と。 ]
…。
[ そう言って涙を零しながら頭を下げる彼女に、
なんていったら、わからなかったけれど。
それ以上に、彼女が続けた話には
更に言葉を失うことになった。 ]
[ 物語の進行は止められない。
最初にこの物語を書き換えたマティルダにさえも。
近く、攻略対象たちによる断罪イベントが発生する。
それによって物語の悪役は裁かれる。
大切なことは真実ではなく、誰かが悪役として裁かれ、
そして悪役を皆で滅ぼして大団円。
そこまでの、道筋なのだと。
―――…よって、生贄が出ることは避けられない。
大団円は皆が望むものだから。
誰にも、止めることはできない。 ]
『だから、ね。貴女をその生贄から外すことにしたの』
『筋書きはこう』
『闇の精霊に取り憑かれた平民の女の子を助けるために、
王子や公爵令嬢たちは皆で協力して闇の精霊を倒しました。
そして、闇の精霊に囚われていた女の子を助け出し、
みんなでハッピーエンドをむかえました。
めでたし、めでたし…ね』
[ 切れ長の瞳に真珠のような涙を煌めかせながら、
華やかな笑顔で、艶やかな唇で
彼女が口にした物語は、
わたしにはとても堪え難いものだった。 ]
…アルカード……!!
[ 反射的に礼拝堂を飛び出そうとした
その手を白い繊手が掴む。
見た目に反したその力の強さに、
反射的に其方を振り向けば。 ]
[ ―――…彼女は、微笑っていた。
悪意なんて欠片もない、純粋に善意に満ちた
きっと誰もが美しいと形容するだろう笑顔。
だけど、その笑顔は
『わたし』を必要としていない笑顔だった。
わたしの意志も、願いも、選択も、
なにひとつ、尊重するつもりのない笑顔だった。
……それが当たり前であるかのように。 ]
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