【見】 流転 タマオ「あ」 間の抜けた声がこぼれた。手術台の上のもの、置いたままでいいのかなこれ。 「本人は忙しいだろうしな」 先に見た彼らは、ずいぶんと話に花が咲いていたように思う。水を差す程の用でもないが……。 「とは言え、流石に把握しているか」 危惧をしているのは事情を知らない者に見つかることだが、その可能性を考慮していないわけがない。セナハラは抜かりない方の部類だ。当然、教えているはずだ。 その上でこの状態で置かれているのだから、彼をこの状態にした者には問題ないと判断されたのだろう。 (@2) 2021/07/10(Sat) 16:08:39 |
タマオは、手術室を去った。杞憂だったなー。 (t10) 2021/07/10(Sat) 16:09:11 |
【人】 遊惰 ロク>>17 >>18 >>19 【調理室】 少年の言葉に、僅かに笑みを濁らせる。 この状況だ。言っている意味は直ぐに分かった。 「そうかい。せっかく焼いてくれたんだ、 “会いに”いくのはこれ食ってからにしようかねェ」 イタダキマス、と皿の上に手を合わせてから。 薄い肉を一切れ、口に放り込んで咀嚼する。 ――嚥下しづらいのは、込み上げる嘔吐感は。 久しぶりの食事に体が驚いたからかもしれないし、 肉の正体を思って心が拒絶していたからかもしれない。 ……どちらでも良いと思った。 この場で男が口にしたのはきっと、その一切れだけだ。 空腹を満たすための食事では無いから。 (20) 2021/07/10(Sat) 19:38:48 |
被虐 メイジは、メモを貼った。 (a4) 2021/07/10(Sat) 21:40:37 |
【墓】 諦念 セナハラこれはどこかの時間。 死んだ男は、手術室で自分の死体と少年を見つめていた。 聞こえないと知りながら、返事をし続ける。 「きみは何も悪くないんですよ」 以前のように頭を撫でようとして、 己がさせたことを思い出せば、手を下ろした。 「いつか、助けがきますから」 どうせわからないのだから、撫でてもいいとわかっている。 しかし、そんな資格は無い。 「……」 いや、自らそれを捨てたのだ。 ──貴方は良い子だから。 ──自分の我儘に付き合ってくれると、信じていた。 「ありがとう、」 「ごめんなさい」 あのとき伝えたかった二つの言葉を、小さく呟いた。 (+21) 2021/07/11(Sun) 1:10:45 |
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