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【人】 舞戸 黎哉── 百日紅 ── [月子の提案に頷いてその身を離す。 腰を落ち着ければお茶が出てくるのを待った。] ………… [艶というのだろうか、色気ともまた違う月子の立ち居振る舞いを眺めながら、いい女だなと心の中で呟く。 美人というなら、もっと美人はいるだろう。 いい身体というなら、もっとナイスボディはいるだろう。 床上手というなら、もっと上手い女はいるだろう。 でも、今一番抱きたいと思うのはこの女。] (26) 2020/08/17(Mon) 20:16:56 |
【人】 舞戸 黎哉[色んな女と寝てきた。 恋もした、遊びもした、そういう催しにも参加した。 女は抱いてみてからと冗談で口にすることはあっても、それを実感することはなかったが。] 月子は、旅館の娘だったよな。 [京都の老舗、美雲居。 跡取り娘というわけではなさそうだけど。] 俺の家も事業をやってて。 跡取りなんだ、気楽なボンボン。 [気がつけば自語り。 というわけではないが、語り出したのはきっと、知って欲しかったからか、それとも。] (27) 2020/08/17(Mon) 20:17:35 |
【人】 舞戸 黎哉でも、こういう遊びはもう終わりだ。 来年の今頃には結婚してるだろうし。 [だからと言って、遊びを咎めるような舞戸の家ではないけれど。それはそれとして、嫁を迎えても今まで通り遊び歩くという気にはなれない。] ……月子は? [そう、聞きたかった。 語りたかったわけではなくて、本当は聞きたかった。 もう結婚してる?それともこれから? 「───子供ができたら、困るから」 それは確かに普通は困ることなのだけど、でもそこにはそれとは違う響きがあったから、気になっていた。] (28) 2020/08/17(Mon) 20:18:25 |
【人】 舞戸 黎哉[───違う。 いつからそんな言い訳をするようになっていたのか。] もし旦那とか婚約者が居たら…… [だけど。 居たら何だというのか。 居なかったらなんだというのか。 未来とはいえ、自分にあるのは先の決まった未来。] そいつは幸せ者だな。 [作った笑みが、燻る想いに蓋をする。]* (29) 2020/08/17(Mon) 20:20:02 |
【人】 和宮 玲──桜の間── [針が、刺さっていくのを見る。 彼女の指で使用される器具によって 身体に穴が開けられていく。 だと言うのに、その痛みは訪れない。 きっと突き刺さった針を無理やり引きちぎっても 痛みはないだろう。 眉を下げる。 分かっていた。 それでも、彼女がしてくれたこと。 この光景を私は覚えておく。 これから胸に通すであろうピアスを触る度に 思い出そう。片方だけついたアシンメトリーのピアス。] (30) 2020/08/17(Mon) 20:31:39 |
【人】 和宮 玲 分かったわ。 ……ふぅ、ちょっと緊張するわね。 [けれど私には良くても 痛感のある彼女にやるとなると、途端に胸がドキドキとする。 興奮ではなく、緊張で。 先ほど見た行為は、そう難しいものではない。 マーキングをして、ニードルを出来る限り清潔にし 軟膏を塗り、反対側に消しゴムを置く。 それをすれば良い。 私は始め、彼女の左胸につけようとして けれど、右胸にすることにした。 おしぼりを手に持って 歯を食いしばる為に噛む?と聞いてみる。 そうして準備が整えば針を当てる。] いい? いくよ……。深呼吸して…… 3……2……1……。 [そうして一気に針を押し進め貫通させる。 肉の感触というのはわからない。 けれど、針の先端が反対側に出て ゴムに突き刺さるのが見えると、ほぅ……と息をついた。]* (31) 2020/08/17(Mon) 20:31:58 |
【人】 和宮 玲──明け方・ラウンジ── そうかしら? むしろ、暎史君はあと1.2歳若そうに見えてたわ。 [>>23お互いに見えているものが違うらしい。 共通してるのは互いに相手を若く見てることか。] ふふ、そうよ。 お仕事、だから。 [そう、仕事。 ……なんて、勿論それは屁理屈。 私の為に、頼んでる。 そんな我儘を聞いてもらってる。] さっぱりしてそうね。 しゅわしゅわして……目が覚めそう。 うん、飲んでみるわね。 ……いつもありがとう。 [いつも、なんて会ってるわけではないけれど。 あの日、赤い風車の味を教えてくれたことを感謝して。 こくり、と飲む。] (32) 2020/08/17(Mon) 20:46:07 |
【人】 卯月 侑紗 ー 数ヶ月後 ー [あの時と変わらない様子のラウンジには 朝酒の一杯を求めた宿泊客らで 賑わっていたことでしょうか。 出発の準備を整えた旅装の群れの中、 白いシャツとニットの彼を見つけたなら>>13] あーきふーみさーん! [私は足早にそちらへ向かいました。 手を振った時、ニットの下、黄色と紫に 歪に色付く肌が覗いたかもしれませんし 近くに寄れば、笑みを浮かべた左頬に大きく 絆創膏が貼っているのが見えるでしょうか。 でも、そんな痛々しげな風体とは裏腹に あはは!と歯を見せて笑いましょう。 何せ、全部やっと吹っ切れましたので。] (35) 2020/08/17(Mon) 20:53:50 |
【人】 卯月 侑紗あんなこと言っといて来るとか、 ほんと、なんか、みっともないですが…… 結局、私、フラれちゃいましたっ! [とりあえず、カウンターに一席頂戴しましたら あの日の白ワインよりほんのり渋い キールをお願いしようかしら。] (36) 2020/08/17(Mon) 20:55:29 |
【人】 空閑 千秋─不思議な晩から、─ [あの、不思議な出会いの晩から日常に帰り 二ヶ月程が経過しようとしていた。 私は普段の多忙極まる生活に戻っていて、 それでも私はほんの少しだけ 自分が自分であることに自信を持てるようになっていた。 男扱いされても、以前より塞ぎ込む事はなく 穏やかな心持ちで仕事に臨むようになっていた。 そんなある日のこと。 当直上がりの定時帰りの日。 最近調子が悪いな、と病院を目指して 欠伸を噛み殺しながら急ぎ足。 先ず目にしたのは道路に飛び跳ねてくるボール。 それを追いかけてくる小さな子。 はしゃぐ声、誰かの悲鳴、そして。] (38) 2020/08/17(Mon) 20:59:27 |
【人】 空閑 千秋危ないッ!!! [反射的に叫びながら飛び出していた。 車のクラクションにブレーキ音。 子供を抱えて転がって、 幸い車にはねられることなく済んだ。 泣き叫ぶ子供。 駆けつけてくる大人達。 ほっとするとともに私は顔を顰めて お腹を抱え込んでその場に蹲っていた。] (39) 2020/08/17(Mon) 21:00:21 |
【人】 卯月 侑紗 ー わたしと、先輩・結 ー [あの後宿を後にした私は すぐさま先輩に告白しました。 ……この宿でのことは 何一つ口にはしませんでしたが。 そしたら!なんと! OKがいただけたんです! たった5人のスタッフしかいないバイト先には 絶対内密に、というお約束付きで。 憧れの先輩とお付き合いできるなら なんのその、とその条件を飲んで 晴れて私は先輩の「特別」の座を 手に入れたのでした。 いつものバイトの間、人目を忍んで口付けしたり お店を閉めたら二人で手を繋いで帰ったり。 そんな密やかな日々を手に入れることが出来て ─────私、心底嬉しかった。 努力が全部報われて、 やっと幸せになれたんだって。] (41) 2020/08/17(Mon) 21:07:29 |
【人】 卯月 侑紗[そうして、ある日。 先輩のアパートにお邪魔することになって…… たった二人の空間で、抱き合った。 それだけじゃ足りなくて、 舌を絡めて口付けて、 身体を隔てる服も全部脱ぎ去って。 そして 見てしまったんです。 先輩のパンツの中から ぴょこん と現れたワインコルクほどの大きさの、何かを。] (42) 2020/08/17(Mon) 21:08:39 |
【人】 卯月 侑紗[人の身体は人それぞれ、とは言いますが あの夜見たものとは一線を画した その斬新なコンパクトさと、 張り出した傘もなく、 噛んだガムをくっ付けたような 伸びた皮に包まれたビジュアル。 ……いや、それでも愛しい先輩だったので その全てを受け入れようと思って 私は、最大限、知恵を振り絞りまして] ……先輩、もしかして、 事故か、何かで……? [にょん、と上を向いたそれを直視したまま 真剣な顔で、聞いてしまったのです。 結果、この一言の方が大事故だったわけで。] (43) 2020/08/17(Mon) 21:09:43 |
【人】 卯月 侑紗[思い返せば私が100%悪かったのですが。 でもあの時はすごく必死で 怒り狂う先輩に追いすがって謝りました。 なのに、結局、口論になってしまって。 そして、先輩に思い切り頬を張られ ── ぷっつん ── 気が付けば、手元にあるものを投げ合う 大喧嘩になってしまって。 先輩のワインコルクに六法全書が直撃した隙に 家を出て……私たちの関係は、それっきり。 頑張って、何もかも捧げて手に入れた恋は そんなくだらない終わり方をしました。 処女も非処女も、セックスの手管も関係ない、 ただただお互いに張った見栄の下から しょうもない本性が現れてしまったような。] (44) 2020/08/17(Mon) 21:10:33 |
【人】 空閑 千秋……使用済みだから、捨てる? とか? [人肌に触れるものだし、 衛生面がどうかは分からないが そう言われれば仕方がないかもしれないと。 とにかく、わたしは首輪の金具に手をかけて その留め具を外そうとしていた。]* (47) 2020/08/17(Mon) 21:34:28 |
【人】 空閑 千秋─桜の間─ ……ん、みぎにするの? [自分の中に消えない傷を穿つ。 そのことに緊張しながら、用意された手順に パチパチと目を瞬かせていた。 どうしてだろう。 どちらが良いなどはなかったが、 もし理由があるなら何となく知りたくて。 でもそれよりも針があてがわれれば緊張する。 お絞りはありがたく受け取って噛み締めた。 必然的に鼻呼吸になって、 ふ、ふ、と少しばかり煩く感じたかも。 深呼吸して、彼女のカウントダウンを聞く。 つぷ、と皮膚を破る感覚にぎり、とお絞りを噛み締めた。] (48) 2020/08/17(Mon) 21:47:34 |
【人】 空閑 千秋ッ、…………つ、ぅ…………! [耳よりも厚く、硬い皮膚。 貫通する距離も長いからなかなかに痛いし その痛みも引かない。 ジンジンよりもズキズキ、と 心臓の動きに合わせて痛みが響く。 じわ、と涙が滲んできたのを感じては 矢張り彼女はそれも感じなかったのか、と。] ふ……、これで、お揃いですね。 落ち着いてきたら、可愛いのつけましょうね。 [誰かとお揃いなんて、なんだか擽ったい。 だからふふ、と笑いながら彼女にピアスを渡す。 ストレートバールのそれがファーストピアス。 もし頼まれればつけてあげるし、 それで飾られた彼女は今までよりもほんの少し、] (49) 2020/08/17(Mon) 21:47:52 |
【人】 空閑 千秋……エッチに見えますね。 [豊かな胸の先を彩る金属。 陽の光にきらりと煌めいて、 なんだか非日常が続いているようだった。]* (50) 2020/08/17(Mon) 21:48:13 |
【人】 美雲居 月子 ───百日紅 [ 広縁に置かれた柔らかな木の椅子。 月明かりに照らされた、暗い部屋。 ミネラルウォーターを入れて、 電気ポットの電源を入れる。 かすかに水が音を立てて熱を溜める。 茶葉の筒を開けると、緑茶の いいかおりがした。 ぼんやり、昇り立つ湯気を眺めていた。 頭の中にはなにが浮かぶのか、 それはよくわからなかった。 カチッと音がして、電気ポットが止まる。 持ち上げて、急須に入れた茶葉に コポポ、と音を立てて湯を注ぐ。 蓋をして、静かに待った。] (53) 2020/08/17(Mon) 23:00:10 |
【人】 美雲居 月子[ 湯呑みに余った湯を入れて温める。 ゆっくり数を数えて、中の湯を捨ててから そうっと緑茶をふたりぶん、注いだ。 盆に置いて広縁の方へ向かい、 二脚の椅子の間にある、小さな机の横に 跪いて、茶托に乗せた湯飲みを置く。 それからやっと、彼の前にある 椅子に腰掛けた。 短く息を吐く。 彼が口を開くまで、ぼんやり窓の外を見ていた。 声が聞こえて、ゆっくりと視線を戻す。 問いかけに頷いて「ええ」と返した。 続く彼のことについても、ただ黙って聞いて。 ゆっくりと視線を落とした。] (54) 2020/08/17(Mon) 23:00:29 |
【人】 美雲居 月子───どうやろか。 20も下の小娘やし…… 会うたこともないのよ? 話も合わへんやろし、 なんや面白ない結婚とちがうかしら。 [ そういって、湯飲みを取り、 吐息で冷まして、ゆっくり啜った。] 黎哉さんは? お相手はもう決まってはるん? [ そう微笑みながら問いかけ。 そっと湯飲みを茶托に置いた。]* (55) 2020/08/17(Mon) 23:00:43 |
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