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【人】 魔族 ラク・シャサ─── だから謝ってるじゃないですか。 だいたい嫁取りなんて俺は興味な、 おわぁ! [ 母親の特技である火焔魔法が大蛇の舌のように こちらに向かってぎゅるんと伸びてきたものだから、 とっさに上体を後ろに90度曲げて 紙一重で交わした。 ] あっぶな……実の息子殺す気ですか、 …… ちょっと縁談断ったくらいで。 たった19回連続で断っただけなのに そんな目くじら立てて…… (5) 2021/10/19(Tue) 0:21:29 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ 200歳を待たずに皺が増えますよ、と付け足したら とうとう堪えきれずにぶふぅ、と 吹き出してしまって。 烈火の如く完全に怒り狂った母親の、 高尚なお説教と共に口から飛び出す火柱を ひょいひょいと背を翻して避けた。 おろおろと母を止めようとする父親に こちらはにっこり丁寧にお辞儀をして。 ゲラゲラに変わった笑いを携えて 足早に居を後にする。 向かうは広場の創世祭。 今日だけはにぎやかなそこへ、 愉しげに弾む足取りで向かった。 ] (6) 2021/10/19(Tue) 0:22:40 |
【人】 魔族 ラク・シャサ馬鹿馬鹿しい。 100を待たずに嫁を取れ そして子孫を残し我が一族の繁栄をと 由緒正しき魔族の悪夢狩りが聞いて呆れる 創造主サンに顔向けも出来やしねぇ 凝り固まった仕来りに縛られて 自分らの血筋だけを誇り 世を護ろうともせず己ばかり大事にしようなんざ そこいらの獣よりタチが悪りぃ せめて創世祭くらい純粋に楽しませてくれや 見掛けりゃあ主に礼のひとつも言いたいし (7) 2021/10/19(Tue) 0:24:43 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ 眇めた目で見やった顔は、おそらく同族の。 面識はあったかなかったか、 距離があるのでうまく見えない。 ともかくどこか眠そうな、それでもにこやかな ステーキ店の店主に手を上げて、 もうかりまっか、なんてふざけて声を かけてみようか。 ]* (10) 2021/10/19(Tue) 0:28:00 |
魔族 ラク・シャサは、メモを貼った。 (a1) 2021/10/19(Tue) 0:31:20 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ ザッと靴底が地面を噛む。 相手の顔を見ようと動かした瞳が 光を捉えてしまえば、突き刺すように網膜が焼かれ 痛いほどの眩しさに、ちっ、と舌打ちひとつ。 弱体化する己に苛立ちが増して 自身の存在意義にさえ思考が伸びて、 まあ兎角昼は癪に触る。 とは言え、せっかくの創世祭。 広場に吹く風さえ、愉しげで跳ねるようで。 それに運ばれて鼻腔をびたびたと遠慮なく 撫でていく香ばしくいい匂い。 騒めき。歌声。 そんなものに囲まれてしまえば 口元は意識をしないでもじんわりと弧を描く。 ] (19) 2021/10/20(Wed) 1:01:47 |
【人】 魔族 ラク・シャサステーキの代金銅貨3枚と…… あとの1枚は西の山でまた、 助けてもらうかも知れへん日のための。 [ 要望は叶えられたか、焼き立てのステーキを 手に出来たなら振り返る。 あーん、と口を開けて焼き立ての肉を 放り込めばじゅわ、と肉汁があふれて 口内を満たす。 適度な弾力で歯を押し返す肉質は、狩人としての 彼の腕が確かなことを雄弁に語っているようだった。 ] (23) 2021/10/20(Wed) 1:08:36 |
【人】 魔族 ラク・シャサ[ 祭りで華やぐ広場は多くの生命が行き交っている。 活力に満ちた逢瀬の波の中、 じっと立ち尽くしている姿は、容易く他人の目に とまるだろう。 己のような神経を張り詰めた魔族でなくとも おまけにそれが女の匂いと気配を纏っているなら尚更。 役に立たない光の下で盲いた赤の瞳は、 その人が誰であるか認識していたわけではないのだから だから、声をかけたのは、ほんの気まぐれさ。 ] (32) 2021/10/20(Wed) 18:27:45 |
【人】 魔族 ラク・シャサ** お兄さぁーん、彼女嫌がってるやーん? [ あの日。 たまたま立ち寄った道中で、小さな出来事を 目にしたのは日も暮れて、ようやく周りの世界が 目に馴染んできた時のこと。 自分より弱いものを執拗に、調子に乗って構い 弄ぼうとする屑の肩にどすんと腕を乗せて けらりと嗤った。 ] (36) 2021/10/20(Wed) 18:32:44 |
【人】 魔族 ラク・シャサ無理強いは、モテへんでぇ。 [ ギラリと光る赤の双眸でひと睨みすれば、 バチンと火花のひとつでも散らせて見せようか。 ともかく親しげな男女にも見えないその二人の間に ぐいと割って入れば、綺麗な花にたかる蠅を 追い払うことが出来ただろうか。 蛇の眼前で怯えている子栗鼠のようなその瞳は、 透けるように美しい 葡萄色 をしていた。 ] (37) 2021/10/20(Wed) 18:34:15 |
【人】 魔族 ラク・シャサ…… あのなぁ、ああいうカス相手には はっきり断らな。 迷惑です!言うて、それでもしつこかったら 大事なとこ、蹴ったり。 [ ケラケラ嗤って揶揄って。 それから、怪我はないか、と問うて。 大丈夫そうなら、ひらりと手をあげて、 ほなね、と立ち去ろうとした、あの日は、 本当にただの、気まぐれだったんだ。 (38) 2021/10/20(Wed) 18:35:56 |
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