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【人】 矢川 蛍[だから、私は気づかない。 ホッと肩の力を抜いて上原さんに向き直る。] 多分、大丈夫です。 直ぐに飛び出してきたし。 体力的には平気! ……て言うかほんと、すいません。 [昨日の今日でお世話になりすぎの自覚はある。 けれど大事にしたくない自分としては やっぱり学校の外の人は有り難かった。 親をあまり頼りにしないからもある。 もう一度だけ辺りを見渡してから 私は荷物をよいしょと持ち直した。] えっと、商店街のお店で良いと思うんですけど……。 [行きましょうか、と。 何もなければ自転車屋に向かうつもり。**] (2) 2021/03/01(Mon) 7:39:15 |
【人】 上原 隆司 勢いで行動するより、先に対策考えないか。 場所は任せるが、矢川さんが嫌でなけりゃ 個室のあるところがいいな。 [個室に難色を示されたなら、矢川の行きやすい店に向かうことになるだろう。 と言っても高校生の思いつく「個室のある場所」というとカラオケなのだろうか。 個室のある喫茶店や飲食店も近隣にはあるはずだが、上原は相談にあまり時間はかけたくなかった。 もし矢川に行きたい場所があればそこに。矢川が思いつかなければ、取材でときどき使う個室のあるカフェバーに向かうだろう]** (4) 2021/03/01(Mon) 8:31:48 |
【人】 矢川 蛍 ……うーん。 [いやと言うわけじゃない。 だけど無警戒な訳でもなかった。 多分上原さんは信用できる人。信頼できる人。 自転車に関しての懸念も教えてくれたし>>3 これからどうすればよさそうか、道を提示してくれる。 それに思い付いたのはカラオケ。 個室ではあるけれど、ちょっと怖いのは本音だった。 あそこでは万が一があった場合。 上原さんではなくて、あいつがきてしまった場合。 トイレとか、そう言う一人になった時に 周りの音でかき消されて気づかれない危険がある。 だから私は少し考えた後、頷いた。] カラオケ……じゃなくて、 上原さんがよさそうと思う所なら。 [だからきっと辿り着いたのはカフェバーだろうし 見慣れぬそこに少し緊張した面持ちは隠せない。] (5) 2021/03/01(Mon) 14:42:58 |
【人】 矢川 蛍 ……未成年、入って良いの? [コソッと小声でそんなことを質問する。 聞かれたら退店をお願いされたりするんだろうか。 なんとなくパーカーのフードをかぶってしまったのは こう言う場所に入る後ろめたさから。 お酒もタバコも、まだ知らない世界だからだ。**] (6) 2021/03/01(Mon) 14:43:19 |
【人】 矢川 蛍[個室で席に着くと渡された冊子>>9に軽く目を通す。 ストーカーに関する冊子で、確かに今の私には 必要なものだろう。 "警察に気軽に相談を。" そんな一文も、大事にしたくないとはいえ しっかりと胸に刻みながら。] こうして見ると、本当にあいつは ストーカーなんですね……。 つきまとい、交際の要求、乱暴な言動、 名誉を傷つける、性的羞恥心の侵害、 及び痴漢……ってとこですね。 現行犯で突き出した方が良いんでしょうか? [相談する際には証拠、みたいな一文もある。 それに私は眉を寄せつつため息をついた。 現行犯は、ちょっと怖い。 どちらにしても事前に相談しておいた方が 良いとは思うけれど。ただ。] 同じ高校、なのがネックなんですよね……。 [相手に転校を求めるのはやりすぎだと思うし 逮捕などになればそうなってしまうだろう。 そうすると逆恨みされてしまいそうな相手であるし 自分の所在はばれやすくなっている。] (10) 2021/03/01(Mon) 16:57:33 |
【人】 矢川 蛍 相談しにいく時、一緒に来てもらえますか? 男性が一緒だとちゃんと話を聞いてくれるって。 女子だけだと、ちゃんと聞いてくれない人もいるって 聞いたことあるので……。 [しかし相談は確かにした方が良い。 だから、そんなふうに尋ねてみた。 一人で行動したくなかったのもある。 巻き込んでしまって申し訳ないとは思うけれど 他の誰かにバレて欲しくはなかった。 今以上に心配かけたくない気持ちがあった。**] (11) 2021/03/01(Mon) 16:57:49 |
【人】 上原 隆司 同じ高校だから厄介だよな。 卒業までは間があるしなぁ……。 [自分の分の冊子を眺めながら、上原の頭にどうしても浮かぶのは、すぐそばで彼女の身を守れる人がいたほうがいいだろうということだった。 できれば校内に、それが無理でも近所に。 相手もそうだが、矢川も簡単に転校とはいかないのだろうから] 一緒に行くのは構わないが……、 俺は何者としてついていけばいいんだ? それは。 [>>11同行をリクエストされて、上原が一番困るのがそこだった。 現状、「矢川が加害者に暴力を振るわれたかもしれない場所に偶然居合わせた一般人」ぐらいの立ち位置である。 それ以前から顔見知りだったから、あまり抵抗なく行動を共にしてはいるが、人に説明するには微妙な関係だろう]** (13) 2021/03/01(Mon) 17:22:19 |
【人】 矢川 蛍 ……正直参ってはきてます。 でも、あんまり騒ぎ立てても……。 [私だって。いつも誰かにそばにいてほしい。 安心して学校に通いたい。 守ってくれる誰かに横にいてほしかった。 でも、そんな時に頭に思い浮かぶのは幼馴染。 けど今度こそ迷惑かけたくなかった。 振られたからってそんな演技と恭介は思わなくても 他の誰かにそう思われて恭介まで貶められたくない。 自分の安全と彼の幸せと。 やはり天秤にかけて、彼の幸せを邪魔したくない。 そう思ってしまうから、ダメだった。 無性に人肌恋しくなる。 すり、と自分の腕を軽く指で擦った。] 確かに。……お店の常連さん、くらいですもんね。 たまたま助けてくれた人、くらい? ……一人で頑張ります。 [確かに説明に困る。 だから諦めて肩をすくめた。 こんなふうに甘えて相談させてもらっているのが 不思議なくらいの関係。 警察でもその方が不審に思われるかもしれない。 ミルクココアを頼んでそっとため息ひとつ。] (14) 2021/03/01(Mon) 17:45:18 |
【人】 矢川 蛍 がん、ばる、から。 ……また。こうして話……、 [聞いてくれますか。そう言おうとしてやめる。 きっと聞いてくれるとは思うけど。 それだけじゃやだな、なんて我儘な気持ちが少し出てきて 私はそっと視線を伏せた。 つんと鼻の奥が痛んで、 どうしようもなく指先が痺れるのを感じた。**] (15) 2021/03/01(Mon) 17:45:49 |
【人】 上原 隆司[>>14注文を聞いた店員は、すぐに去っていった。 >>15一人で頑張ると言いながら、途中で言葉を切ってしまう矢川。彼女が泣き出しそうに思えてもどう声をかけていいか、上原は掴めずにいた] ……いっそ本当に付き合っちまうかぁ? 「フリ」じゃなくて。 [手詰まりの中で安易に選んだような選択肢。それが答えとして正しいと言えるのか。 彼女の身を守れる保証もない。 けれど、少なくとも、彼女の痛ましい姿を見ながら無力感に苛まれることはなくなる気がした。 彼女を一人の女性として愛せるかどうか、見当はつかないままだ。 それでも彼女の苦しむ姿を見たくないという思いは、上原の中に確かに存在していた]** (16) 2021/03/01(Mon) 18:00:58 |
【人】 矢川 蛍 ………………………ふぇ? [突飛な提案に涙が引っ込んだのは初めてだった。 ぱち、と目を瞬かせて彼を見る。 上原さんはどんな顔をしていただろう。 私も突飛な提案をしていた。 けれど、それはフリ、演技の上での話。 でもそうじゃない提案の仕方。 でもきっと、同情や憐憫からなんだろうなあ。 そう思う。 それだって、私にとっては有り難かったし 私だって打算で昨日の提案をしていた。 それとも、……、なんて。 そんな都合の良いことは考えられない。] (17) 2021/03/01(Mon) 18:54:42 |
【人】 矢川 蛍 それは、……本当に良いんですか? 確かに、あいつの前歴から考えて 恋人がいれば諦めて離れていくだろうし 警察への相談もしやすい、ですけど。 その、…………。 [嫌じゃない。有難い。 でも自分が返せるものが何もない。 それはこうして相談している最中もそうだけれども 恋人、として好きを返せるか、分からなかった。 恋人、は、どんなことをすれば良いのかも。 いろいろ悩んで、考えて。 両手で頬を押さえる。顔が赤くなっているのがわかる。 店員が注文の品を持ってやってきただけで ビクッ、と驚いて身をすくめた。 そうして、店員が立ち去った後。 私はか細い声で、応える。] (18) 2021/03/01(Mon) 18:55:00 |
【人】 上原 隆司[彼女の身を守れるかもしれなくて、その上、嘘の関係を取り繕おうとしなくてもいい。 見抜かれないか不安になりながら「恋人のフリ」を頑張るよりは、いっそ楽なのではないか。 上原はそんな思考だった。 向こうにだって、昨日の今日で恋心が芽生えているとはとても思えなかった。 それでも、好きかどうか定かでないうちから付き合ってみるというのも、決して珍しい話じゃないはず。 そんな深く考えない言葉を受けて、矢川は戸惑ったような言葉を重ねながら顔を赤くする。>>18 それを見て今度は上原が戸惑うことになった。 半ば勢い任せの言葉であった。 けれど、それで赤くなられてしまっては] (19) 2021/03/01(Mon) 20:17:23 |
【人】 矢川 蛍 え、えっと、お付き合いの関係にするなら。 ハーモニーで出会って? に、しますか? 色々あって助けて貰って? バレンタインの後から……ということに? [その辺、口裏を合わせた方が良いと思う。 けどなんだか照れ臭くて、 みじろぎして姿勢を正しながら ちょっと早口になってしまった。**] (20) 2021/03/01(Mon) 20:43:52 |
【人】 矢川 蛍 独り身なのに気づいて、それなら、 お付き合いして見ませんか。 コレですかね? [それならだいたい辻褄も合うしほぼ史実。 ココアに手を伸ばしてふう、と息を吹きかけた。 一口飲むと、ここのココアは濃くて美味しい。 生クリームも使ってるのだろう。 ホッとする味だった。] この間が初めてのデートで。 今回が2回目? かな。 ……ああでもそうなると、 デートらしいデート、したいですね。 [このまま本当にお付き合いが長引けば 自然とするものなのかもしれないけれど。 学生と社会人。人生経験も何もかも違うから。 そんな提案も一つしてみるのだ。 恋人らしい提案の仕方かは、さておき。**] (22) 2021/03/01(Mon) 21:25:37 |
【人】 上原 隆司 だな、それなら食い違いもないだろう。 [話が落ち着き始めたところで、上原はコーヒーをゆっくりと飲んだ。 ここのブレンドコーヒーは高級豆の風味を目指して作られたものだった。それが見事に成功している上、ブレンドらしい味わい深さもあり、この豆でないと飲めないという人までいるという] デートらしいデートなあ……。 一緒に食事するのもデートの定番だが……、 俺たちの場合は打ち合わせみたいなもんだしな。 ……例のストーカーの目にはついたほうが いいわけだよな? [諦めてくれる可能性を考えるなら、後をつけやすい場所を選んで見てもらったほうがいいのか……と作戦会議じみてしまう。 もちろん、純粋に行きたいところでもいいのだろうけれど]** (23) 2021/03/01(Mon) 21:55:06 |
【人】 矢川 蛍 うう……、慣れます。 だから呼び捨てで良いです、隆司さん。 [思えば確かに随分年下になってしまうのだから 呼び捨ての方が妥当なのかもしれない。 そう思うと渋々ながらもそれを受け入れて、 頭を撫でられる甘さに心が緩んだ。 これも、年下だから、なんだろうか。 だから普通に撫でられたんだろうか。] ……頭は、たくさん撫でて欲しいです。 [元クラスメイトに何もないのに頭を撫でられそうだった時は 自然と避けてしまったのに今は全く忌避感がなかった。 むしろ心地よかったから、そんなお願い事を、ぽつり。 少し緊張が緩んだからか。 恋人、が前提になったからか。 このくらい、よい……だろうか。] (24) 2021/03/02(Tue) 6:03:39 |
【人】 矢川 蛍 デートらしいデート……。 [いいながらスマホで検索する。 あんまりいい答えが出てこなかった。 確かに今のままでは打ち合わせに等しい。 でもこれも、デートに入るような気もするし。] ……ですね。 それで諦めてくれたら、野放しにはしてしまいますけど 一番穏便に済みそうですし。 だとしたらお外デート。 ……どこか良さそうな場所、あります? [こちらは特に思い浮かんでない。 ネモフィラ畑は気になるけれど少し遠かった。 元々文化部インドア派。 家でまったり過ごす方が得意なのだ。 でも。] 流石に自宅に入ってしばらく出てこない、とかは まだ早いですよね? [想像させて、勝手に終わらせる。 そんな手段がふと、頭をよぎった。**] (25) 2021/03/02(Tue) 6:04:04 |
【人】 上原 隆司 ん。蛍で決まり、な。 じゃあもう少し撫でてるか……。 [呼び捨てを受け入れるのを聞いて、上原はそのまま矢川の頭を撫で続けた。 優しく髪を撫でて、指で梳く、ゆっくりとした仕草の繰り返し] 個室のある店で2人きりで過ごしてるって 客観的にはデートだと思うぞ……。 他は……美術館、水族館、テーマパーク、 映画や観劇、カフェじゃなくしっかりした食事とかか……? 一緒にやりたいことがあれば、何でもデートだろう。 [本来行きたくないところでも、好きな相手となら行ってみたい。 好きな相手と一緒に時間を過ごせるなら、場所はどこでもいい。 そういうものがデートだとするなら、今の2人がデートらしいデートをするのは難しいことなのかもしれない] (26) 2021/03/02(Tue) 8:16:57 |
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