132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】
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| (t23) 2022/03/04(Fri) 11:13:30 |
| (t24) 2022/03/04(Fri) 11:33:11 |
| ユメスケは、呟いた。「俺も違う物語の人だから、仕方ない」 (t25) 2022/03/04(Fri) 11:38:17 |
薬局
「そうですね」
端的に答えてモップを受け取る。
移動する前に、眼前で揺れたスプレーを捉えた。じぃ、と焼き付けるように視線を注ぐ。
「てっきり特殊な薬剤か何かを使うものだと思っていました。それなら薬局でも普通に買えそうでいいですね。
使う機会が無いに越したことはありませんが、覚えておきます」
小さくお礼を述べて指示通り離れた場所からモップがけを始めようと、
「カミクズさん」
して、立ち止まって振り向いた。
「W誰かがそこで生きていた事の名残を感じていたいW。
海でそう話していましたよね。誰かが居たんだなと安心すると。
……こんな痕跡でも?」
乾いた赤を感慨もなくモップで叩いた。
薬局
「はい、どうしまし…」
た、と続けようとして。
投げ掛けられた問い、示されたものに、暫しの沈黙の後。
「…その最たるものじゃないですか、これは」
眉を下げて笑って、それを肯定した。
「誰かが生きて、生きようとした事の、名残じゃないですか。
その終わりに寄り添ったものの、名残じゃないですか。
それを汲み取る事のできる、最後の痕跡じゃないですか。
…人が人らしく生きたように、思えるじゃないですか。」
乾いた血痕に視線を落として、殆ど独白のようにそう零して。
それから、ふと顔を上げてあなたの方を見た。
寂しいような、悲しいような、複雑な色の笑みだった。
「ねえ、ユスさん」
「全部綺麗にしてしまったら、わからなくなるんですよ。
その人がどんなふうに生きたのか、どんな終わりだったのか。
どんな事を、思っていたのか。
それらを懐うことが、二度とできなくなってしまうんです」
「自分は、それは少し寂しい事のように思うんです」
| ユメスケは、扉を開けてもらうのを待って、それから君と一緒に外に出たのだった。乾いた音を聞くほんの少し前のこと。 (t26) 2022/03/04(Fri) 19:38:47 |
| ユメスケは、ごくごくそっけない文字列に、手を振るスタンプだけを返していた。普通程度のお祈りはしたものですから。 (t27) 2022/03/04(Fri) 20:57:47 |
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