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人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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到着:書生 茅

【人】 書生 茅

[茅という青年は、善良さを絵に描いたような性質を持っていた。
同時に、愚直で一途、つまりは一歩間違えば阿呆が服を着て歩いているようなものだった。
残念なことに、彼の周囲の人間は彼ほどに善良ではなかったので、茅という青年は大小様々損をしていたのだが、その善良さ故に、それが誰かの悪意によるものだということに全く気付くことが出来なかった。

まぁつまり……阿呆だったのである。]

 お嬢さん、お嬢さん。
 助けに来たよ。

[囁いて青年は、古びた小さなカギを揺らして見せた。
盗みと呼べるような行為をしたのはこれが初めてだったものだから、心臓はばくばく言っている。
けれど構いはしなかった。
青年にとってこのお嬢さんは命の恩人で、どうにかして救いたい相手だった。
お嬢さんだけじゃない。
あの村の人たちは皆、青年にとってはとても大切な人たちだった。
だって、行き場のなかった青年を拾って、労働を与え、屋根を与えてくれた。
決して頭の良くない青年を、捨てずにおいてくれたのだ。]
(45) 2021/06/15(Tue) 23:04:23

【人】 書生 茅

[
あぁやっと来たの、遅かったじゃないの。


責めるお嬢さんの声が、気丈に突っ張ってるみたいで、青年はつい、ごめんよ、と返す。
山奥の洞窟の中、質素な敷布の上にお嬢さんは座っている。
白無垢を纏ったお嬢さんは、とても綺麗だった。
つい見とれかけて、また急かされる。

早くして、山神さまが来たらどうするの。


数年に一度、嫁を要求する代わり、山麓の村を守ってくれるという山神さま。
今回はうちの村の番で、年頃の娘といえば、村長の娘であるお嬢さんしかいなかった。
もうしばらく前からそれは決まっていたことで、お嬢さんはひどく泣き暮らしていたのを、家に置いてもらっていた青年は知っていた。

青年は、考えた。
いささか足りない頭で必死に考えた。
考えた。

誰かが言っていた。
嫁と言っても要はただの生贄だろう、娘でなくても良いだろうに……と。
閃いた。]
(46) 2021/06/15(Tue) 23:05:10

【人】 書生 茅

 ごめんね、お嬢さん。
 ちょっとだけ、触るよ。

[洞穴の中に穿たれた楔、そこからつながる鎖の先、武骨な足かせが、お嬢さんの白くてきれいな足を縛めていた。
薄暗い洞窟の中、灯りを忘れた青年は、たどたどしく指先で鎖を辿る。
その先に、足かせを見つけると、また指先で鍵穴を探す。

何で灯りを持ってこないのよ、どんくさいわね


そう責めるお嬢さんにまた、ごめんよ、と返す。
村長さんが置き忘れたカギを目にした瞬間、それを誰にも見つからないようにって懐に隠して、ここまで持ってくるのに精いっぱいで。
他のものは、すっかり忘れてしまったんだ。
赦してほしい。
外はまだ明るさの残る時間。
お嬢さんの帰る路は、きっとまだ見えるから。

かちゃり、錠が解けた音がした。]
(47) 2021/06/15(Tue) 23:05:32

【人】 書生 茅

[足かせの外れたお嬢さんは、ふ、とひとつ笑った…きっとほっとしたのだろうと、青年は思う。
背を向けた青年の後ろで、お嬢さんは着替えて身なりを整えた。
声をかけられた青年が振り返ると、敷布の上に脱ぎ捨てられた白い打掛と、角隠しが目に入る。
手を伸ばした青年を、お嬢さんは黙って見守った。]

 ……どうかな?

[花嫁衣装を身に纏い、冗談交じりに問うた青年に、お嬢さんは何も言わずに匕首を手渡した。
それは、『嫁入り』を前に、村長さんからお嬢さんに贈られたはずの、うつくしい小刀だった。

わかるわね、


お嬢さんは問うた。]
(48) 2021/06/15(Tue) 23:05:53

【人】 書生 茅

 わかるよ、

[青年は答える。
けれど青年は知らない。
山神さまへ嫁ぐ娘に、親が持たせる餞の風習。
その『意味』を、青年は知らない。
せめてその最期が、苦しいものでないように。

知らないから、
『なるほどこれで山神さまを斬ればよいのだな』
などと思っている。
たかだが1尺にも満たない刃で、一体何が斬れるというのか。

残念ながら青年は、善良故に阿呆なのだった。]
(49) 2021/06/15(Tue) 23:06:25

【人】 書生 茅

[お嬢さんに促されるまま花嫁衣裳に身を隠した青年は敷布に座る。
その足首に、足かせが嵌め込まれた。

ちゃんとしておかないと、ばれちゃうものね、


お嬢さんに言われ、なるほどと頷く。
乙女と比べれば幾分太い足首に、鉄の足かせが食い込む痛みは飲み込んだ。
じゃあ、と洞窟を後にしようとするお嬢さんの向こうに、沈みゆく日の光が漏れる。
影法師が、消えた。]

 お嬢さん。
 ……どうか、幸せに。


[ただ、生きて欲しいと願った。
その願いをそっと、口ずさむ。

お嬢さんには想い人がいることを、青年は知っていた。
誰でも良いならお嬢さんじゃなくたって、俺だって構わないだろうと、そのくらいの気持ちだった。
そしてあわよくば、
生贄など要求する神さまなんて殺してしまっても良いだろう?
と。

そんな、ごくごく単純な考えだったのだ。**]
(50) 2021/06/15(Tue) 23:07:22
書生 茅は、メモを貼った。
(a7) 2021/06/15(Tue) 23:09:09

【人】 将軍 かんぅ


 
女人は此処にいるぞ。



[いない。
花嫁衣裳の男(40歳)しかいない。
背にある青龍偃月刀はもはや体の一部である。現れた白竜を名乗る男は意外に愛らしい顔をしていた。何故見えるのかかんぅアイは遠くをもとらえて離さない。正確には戦場で常勝を繰り返す武人の観察眼である。神弓の使い手の弓を額で受けながした程の実力を持つ程の眼力である。眼力ってなんだっけ。将軍はずんずんと近づいた。

ああ、滝、滝の中に入らないでぇぇ
と何処からか聞こえてきそう

だがかんぅの脳内には「いけえ、兄者。そこだ!いけ」
というノリノリのイマジナリー弟ちょうひぃしかいない]
(51) 2021/06/15(Tue) 23:10:25

【人】 将軍 かんぅ


 ヤオディと言ったか
 我こそは、貴殿の花嫁であるかんぅである。



[水をずんずんと進む。
水を含んで重くなる花嫁衣裳もなんのその。花婿殿の処にいく足枷にはなりはしない。そう、花婿殿である。かんぅは花嫁、それも魔物の花嫁に憧れるごく一般的な男性であった。

故に心るんるん踊り、脳内弟は歓喜している。
このような運命があっていいものか。
これぞ天命。日頃の行いが良すぎたやもしれぬ。

やはり毎朝の掃除は必要な事であった。

まさか一人話し相手を求めていた>>34など知らず]
(52) 2021/06/15(Tue) 23:11:28

【人】 将軍 かんぅ


 よろしく頼むぞ、婿殿。


[容赦なく白糸滝の中に入り。
その手を取り、しかと抱きしめようとしたであろう。しかもずいと顔を近づけて尊顔を容赦なく見ようとする。ああ近すぎます。神様に近すぎます。花嫁だから問題ない。そうだね。

尚、残念なことに交代は効かない。推定800歳の白竜様>>36は逃げられない。やったね、嫁が>>35来たよ。可愛さが足りぬというのなら片目瞑り(ウィンク)の一つや二つしてみせよう。何せ一騎当千の将>>38

出来ぬ事などありはせぬ。*]
(53) 2021/06/15(Tue) 23:12:48
到着:  天狗

【人】   天狗

外道に堕ちたる悪童が
何の因果か守り人に
天狗と呼ぶは名ばかりの
傍若無人の振る舞いに
歯噛みはすれど術はなく
此度も赤き花咲くころに
さも当然と「それ」を求めた
(54) 2021/06/15(Tue) 23:19:09

【人】   天狗

「おなごを一人、いつもの場所まで連れてこい」
(55) 2021/06/15(Tue) 23:19:53

【人】   天狗

天狗は「嫁」と呼び、村人は「贄」という
娶られた娘が帰ることはなく
食われたか殺されたか、そんな話だけが密やかに

村の外れの山奥にひっそりと洞穴を利用した岩屋がある
村でも極々一部しか知らぬその場所に
繋がれるのは果たして誰ぞ?*
(56) 2021/06/15(Tue) 23:22:31

【人】   天狗

―― ここまでの話 ――

[天狗は元から天狗であったわけではない
見れば体躯こそ巨漢だが人そのものである

そう、元は人として生まれたのだ
とはいえ、それはとても奇異な出生であったのだが

母親の胎内に宿って産み月を越えてもなお居座り続け
一年、二年、三年経っても腹は膨れ続け
ついには耐えきれず母体が死に掛け、その腹を裂いて取り上げた子だった
すでに歯も生え揃い、毛髪も爪も伸びたその姿は異様で

母親を食らって生まれてきた物の怪の子、と周囲は畏れた
そして、それからすぐに「ヒトならざる力を持つ」と知れて
幽閉され都合よく祭り上げられ数年

生まれた村が飢饉に陥った]
(57) 2021/06/15(Tue) 23:23:46

【人】   天狗

[日照り続きに雨乞いしても雨は降らず
村人たちは誰ともなく口にする、贄を、人柱を
誰にする、アレがいい、あのおかしな力を持った子供なら

特別な子なら神も喜ぶだろうなんてのはただの言い訳
本当は厄介払いをしたかっただけなのだと、当の子供は気付いていた
さんざん厄介者扱いしておいて、村のため、皆のため
嫌だと言えば恩着せがましく今までの世話を口にする

子供には全部わかっていた
醜い人々の胸の内、人ならざる力の一片で
一度たりとて、子供を大事になど思っていなかったことも
ああ醜い、ヒトというものはこんなにも醜い

それならば、いっそ]
(58) 2021/06/15(Tue) 23:25:56

【人】   天狗

 ――……こんな村、滅びてしまえ
(59) 2021/06/15(Tue) 23:27:05

【人】   天狗

[言霊は草木を枯らし、人を枯らした
生ける者のいなくなったその地を離れ彷徨うが
どこに行ってもその力故に疎まれ、そのたびに人を殺し村を絶やし
そうして長い長い時が過ぎた
力故か年も取らず、死なずにどれだけの時が過ぎたか
化け物がいるとの噂だけを引き連れて、辿り着いたその山には
麓の村に山神様と崇められた天狗がいた

作物が育ちにくいその土地に力を与え、荒れやすい天候を穏やかにし
ヒトとの共存を謳うその天狗が忌々しく思えた

だから、殺したのだ
その力をすべて奪い取って]
(60) 2021/06/15(Tue) 23:28:49

【人】   天狗

 「……ふ、ははは、私を殺すか、面白い
 これで、お前は背負うことになる、この山を、村を守ることを
 私が先代に託されたそれを、お前に呪いとして負わせよう

 まあ、どのように守るかは、お前の自由だがな
 この地を離れることは、私が赦さぬ」
(61) 2021/06/15(Tue) 23:29:55

【人】   天狗

[言葉を吐く天狗の首を撥ねて、その首を持って村へと降りた
村から離れようとすれば、確かに何かに阻まれたから
恐れおののく村人に天狗の首を投げて、笑って言い放つ]

 ……今日からワシが山の主だ
 守れと言われたから仕方ねえ、守ってやる

 代わりに娘を一人寄越せ、嫁だ
 そいつ次第で村はどうとでもなると思え

[そう言って村を見回し、一人の娘を指し有無を言わさず連れ去ろうとした
去り際、名を問う声に面倒くさそうに振り返り]

 山の主だ、天狗でよかろう?
 山神様でも構わんがな

[そう名乗ると舞い上がり姿を消した]
(62) 2021/06/15(Tue) 23:31:46

【人】   天狗

[何しろ、名乗るような名前など
生まれてこの方持ち合わせていなかったので
**]
(63) 2021/06/15(Tue) 23:32:48
  天狗は、メモを貼った。
(a8) 2021/06/15(Tue) 23:45:53

2021/06/16(Wed) 0:06:14

【人】 水分神

 
  
── 山頂の屋敷、上段の間 ──


[脇息に右肘を置き、頬杖をつきて
 にたにたと笑みを浮かべ
 下段の間にいるものを見下ろす女が居る。

 真紅の瞳を悪戯に煌めかせ
 艶やかな紫の長き髪を背中に流し
 足を崩して座り
 着物の裾から覗かせるは裸足。

 ────此れが、妾の姿じゃ。]


    今年輿入れされてきたのはお主じゃな
    くく。何を呆っとしておる
        近う寄って顔を見せよ


[ふりるのたっぷりあしらわれた袖を
 ゆったり、優雅に動かし
 細く長い手指に波を打たせ近寄るよう促した。]
 
(64) 2021/06/16(Wed) 0:30:58

【人】 水分神

 
[近づいてきたなら、顔へと手を伸ばす。
 察して屈むならば良し。
 察せぬなら「屈め」と一言。
 遠慮なしにぺたぺた、触れながら検めよう。

 そうして大きくつぶらな瞳を持つ
 中々、可愛い顔立ちの美男だと判れば。
 ……詰まらぬが、そうであろうと納得する。]


    ふむ。及第点、と言ったところじゃな
    よもや不細工を寄越すとは
           思っておらぬが


[先祖どもが古に結びし約束ごとがある。

 ヒトの子を娶る代わりに
 彼らヒト族に手出しをせぬという
 まっこと、下らぬ────約束が。]
 
(65) 2021/06/16(Wed) 0:31:02

【人】 水分神

 
[いつの時代も
 人の世に存する水分神は独りだけ。

 数百年の務めを果たし元の世へ還った先代と
 入れ替わりに妾が其の任を継いでからは
 村から男を捧げられるたびに

 やれ顔が好みでないだの
 家事がまともに出来ぬだのと
 難癖をつけては追い返してきていた。

 何年も拒み続けているゆえ
 人間どももそう簡単には
 下手を打たなくなってきておるということじゃな。]
 
(66) 2021/06/16(Wed) 0:33:58

【人】 水分神

 
[じゃが、この男も必ず追い返してやる。

 妾は、村がまともな婿を
 差し出せなかったことを理由に
 今日まで続いてきた約束を反故とし
 近隣の村を落とす算段じゃ。

 
そうして、妾は────…。



    前の男は直ぐに逃げ出してのう
    屋敷の中がすっかり荒れておる
         早速、綺麗にせよ


[顔から手を下ろすと
 来たばかりの男に
 名を訊ねることもなしにそう命じた。

 識る必要性を感じておらぬ。
 保って数ヶ月、否、数日の関係じゃ。]
 
(67) 2021/06/16(Wed) 0:34:13

【人】 水分神

 
[屋敷は広い。

 床には埃が溜まっており
 あっちへ行き、こっちへ行き
 気まぐれに書き物(人間には読めぬ文字じゃ)や
 お絵かき(お花とかちょうちょとかな)をしては
 紙と道具を片付けぬまま
 放置してある部屋が幾つもある。
 筆や硯はかぴかぴに固まってるだろう。

 食い散らかした菓子の袋や粉も
 そこら中に落ちておる。
 かみさまぱわーで屋敷の中に
 アリンコが湧くことはないがの。

 全て綺麗にするまで一体何日かかるやら。
 ────否、その前にも逃げ出すだろうか?]
 
(68) 2021/06/16(Wed) 0:34:38

【人】 水分神

 
[命じた妾は────ごろごろ、するのじゃ。
 また新たに部屋を汚しながら、な。

 くふふ!**]
 
(69) 2021/06/16(Wed) 0:34:58

【人】 鬼 紅鉄坊

─ 幾度かの日が巡り ─


[ 弱く小さな村人に激情を見せてしまった失敗は今は過ぎ。
 己を落ち着かせ、改めて思い返し省察出来る程の時間が経った。

 あの時から山に訪れた変化といえば、
 何処か落ち着きなくざわめく木々と人ならざる者らの声と
 廃寺の周囲が冷えを伴わない純白で彩られていること。

 数日前まで蕾であった花々が、六枚の弁を開き咲き誇っていた。

 白く、芳しく。
 直ぐに美を喪い地に落ちる運命の、一時の儚さ
 それはまさしく村の犠牲となる花嫁たちのように。

 娘らの輿入れを祝っているのか、はたまた嘆き慰めているのか。
 毎年この約束の日に蕾を綻ばせる。 ]
(70) 2021/06/16(Wed) 1:52:26
到着:五色 冥桜

【人】 五色 冥桜

―― 予


  ほぅ、予の奏でる音が聞きたい者がいると。
  それも朝から晩まで毎日と――。


[手に持つ撥で絃を弾く。
明朗なる音は今の心境を表すかのようであった]


  よかろうよかろうすぐにでも奏でてやろう。
  してその稀有な者は何処に居るのだ。
  ……ん、何?
  風呂に入り着替えて輿に乗れと。
  何だ、村の地主の処か?
  違う……では國のか。
  ……なんと、それも違うと。
  

[絃を弾き響く音に不協が混じる。
眉間にもありありと不信を示す皺が出ていた]
(71) 2021/06/16(Wed) 1:52:33