【人】 空腹な鬼 レックス― 幸せな夢の中 ― [ 温かい毛布に包まれて 温かい願いに包まれて 異形の鬼は、すやすやと眠る。 疲労と空腹の中、少し苦し気に、だけど安らかに 大切なあの子と出会った頃の夢を見る。] (11) 2020/09/12(Sat) 16:03:29 |
【人】 空腹な鬼 レックス……お腹が空いたな、やっぱり無理だよ バケモノ 僕らは、異形の鬼だから、人を喰うことを止められないよ [ お腹が空いて、たまに 寝静まった家に忍び込んでは、少しだけ生気を分けてもらう。 それでは、足りなくて、あの子から生気を分けてもらう。 それでも、足りなくて、僕は泣きそうな声を零した。 生気も吸い過ぎれば、相手は死んでしまうから あまりたくさん吸う訳にもいかない。 1日に大人数の生気を吸えば、怪しまれるし 吸った生気から得る色々な想いが入り混じって、 悪酔いしてしまうから、食事は一度に少しずつしかできない。 だから、いつも空腹だった。 あの子たちに出会う前は、好きなだけ貪ってから、 いつも腹は満たされていたから、余計に辛い。] (12) 2020/09/12(Sat) 16:03:31 |
【人】 空腹な鬼 レックス 『ダメだよ、レックス……君ならできるよ』 [ 黒い瞳がじっとこちらを見つめてくる。 そんな君からも、すごく美味しそうな匂いがする。 人と鬼が共存するなんて、どうせ無理だよ 自分のように我慢ができない鬼ばかりなんだから そんな言葉を言おうと、口を開けば、 ぎゅうと抱きしめられた。] 『だって君……人を食べている時、泣いてたから 泣きながら、謝ってたから……君なら、できるよ』 [ どきりとした。 薄紫の瞳を大きく見開いて、焦る。 いつ見られたのだろう。 この子の前で、人を喰ったことはなかったはずなのに しかも、泣いていたことまで、知られているなんて 恥ずかしくて、頬が熱くなるのを感じた。] (13) 2020/09/12(Sat) 16:03:33 |
【人】 空腹な鬼 レックスどう……して、……? 『マフテさんが教えてくれた』 [ あの白鬼め、余計なことを。 歳で言えば、あちらの方が上だし、能力的にもあちらが上。 抗議をしても受け入れられないだろうな。 ぐぬぬ、と内心、悔しげに呻いていれば、 慰めるように頭を撫でられる――僕の方がずっと年上なのに] 泣い謝っても、僕は人間を喰ったこと、 喰いたいと思ってることは変わらないよ この先もきっと、変わらないよ 今は、ちょっと物珍しくて、君たちに付き合ってるだけ [ 恥ずかしくて染めた頬を隠すように、 ――本当は信じたい気持ちも 柔らかい女の子の身体を抱きしめ返した。] (14) 2020/09/12(Sat) 16:03:36 |
【人】 空腹な鬼 レックスあぁ、……お腹が空いたなァ [ チカチカと、瞳に紅を滲ませながら、溜息混じりに呟いた] 『どうしても、辛いなら……僕の血をあげる』 [ 差し出すように晒される白い首筋。 ごくり、と喉を鳴らした。] 君はずるいな…… [ その首筋に、軽く唇を押し当てて、小さく笑った。 彼女の血を口にしてしまったら、 もう後戻りはできない気がする。 いや、この場合は、進めなくなると言った方がいいかな。 この子たちと一緒に歩めなくなる気がする。 だから、僕はただ笑って 空腹のまま、しばらく彼女を抱きしめていた。*] (15) 2020/09/12(Sat) 16:03:39 |
【人】 空腹な鬼 レックス― 現在:漫画喫茶にて ― [ 浅い眠りから、ゆっくりと目覚める。 夢見が悪くなかったのは、温かな毛布のおかげが、 それとも、無事を願ってくれた想いのおかげか。 目をごしごしとこすりながら、のそりと起き上がった] ――――お腹が空いた [ 相変わらずの第一声だった**] (16) 2020/09/12(Sat) 16:03:42 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 独り言が聞こえたのか、店員さんから声がかかる。>>25 寝ぼけていた思考が、一気に目覚めて、一瞬だけ ぱちくりと、瞳を瞬かせた。] あ、あぁ、おはようございます [ カウンターの向こう側で、何か動いている気配は感じるが それが尻尾だとは気づいていない。 ――まさか、かなり心配させていたとは露知らず 不思議な場所だ。 外の世界とは、空気が違う。 知らない場所なのに、知っているような気もする。 店員さん、どこか人間とは違う気配がする。] (33) 2020/09/12(Sat) 19:51:08 |
【人】 空腹な迷い人 レックスご飯……作ってくれるんですか? [ 軽食とは、どんなものか想像ができなかった。 白鬼とあの子が食べていたものだろうか。 こてりと、首を緩く傾げて思案する。 血や肉や、生気以外は、口にしても腹は膨れないが。 味を感じることくらいはできる。 あとは、動物の肉なら、多少腹の足しにはなる。 少し考えた後に、こくりと頷いて] (34) 2020/09/12(Sat) 19:51:11 |
【人】 空腹な迷い人 レックスお願いしても、いいですか? 何か、肉が入っていると、有難いです [ そう言えば、店員さんはどこかへと消える。 ん? 足音が、ないような? 小さな疑問が、ぐぅ〜と鳴いた腹の虫に掻き消された。 向こうの方から、良い匂いがする。 それから、料理をするときの音だ。 あの子が料理する時も、こんな音だったな。と 懐かしそうに耳を傾けていた。] (35) 2020/09/12(Sat) 19:51:13 |
【人】 空腹な迷い人 レックス[ 出てきた美味しそうなナポリタン。 ソーセージでも入っていれば、それで喜んで] ありがとうございます [ にこりと笑った。 人間向けの、無邪気な笑みで受け取れば、 目の前の更を興味深げに見つめて、 フォークでくるくる、 パスタを器用に掬い取って、口に運んだ。 赤くて しょっぱい。美味しい味がした。 お腹は、膨れはしないけど、] ――――美味しいですね [ 作ってくれた人への感謝を込めて、そう言った**] (36) 2020/09/12(Sat) 19:51:16 |
【人】 空腹な迷う人 レックス[ "美味しい"を感じられるのは、 自分がまだ、生きているという意味。 そう言ったのは、誰だったか。 普通の食事の味を、まだ感じられる自分は まだ、ただのバケモノに堕ちていないということだ。 人が食べる食事をしていると、ふいに頭が、ずきりと痛む。] 『折角、餌に困らない場所に送ったというのに 随分と、やせ我慢をするのね 、、、 そこでなら、いくらでも食べていいのよ? だって、別の世界だもの』 [ 上品な女性の声が、愉しそうに嗤う。 ――――あぁ、この声は 魔女 だ今なら分かる。 美しくて、冷たくて、恐ろしい声。 恐ろしいことを、いとも簡単に言う。 魅惑的な誘い文句で、戻れない場所に導こうとする。] (45) 2020/09/12(Sat) 22:33:22 |
【人】 空腹な鬼 レックス ――――ッ、!! [ 頭が痛い。 カランと音を立てて、フォークを落として 頭を抱えて、蹲る。 食べたい、食べたい、食べたい 食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい 血を啜って、肉を噛み千切って、骨を砕いて、 甘くて、旨くて、蕩けるような甘美な食事をしたい。 くらくらする、美味しそうな匂いは、外の世界に あの扉の向こうに、たくさんある。] (47) 2020/09/12(Sat) 22:33:57 |
【人】 空腹な迷い人 レックス『レックス』 [ 今度は、諌めるようなハスキーな声が頭に響く。 あの子の声が、 傾きそうになった天秤の元に戻してくれた。 あの子が嫌いな、鬼にはなりたくない。] っ、……はぁ、 ちょっと休憩が足りなかったみたいだから えっと奥の個室で……休ませて、もらいますね [ 本を読む為の場所で、休憩するのも悪い気がしたが ここで苦しんでいると、心配させてしまいそうだったから 店員さんに一言告げてから、奥の個室に向かった。 そこで、飢えの波が去るのを待とうと思って**] (48) 2020/09/12(Sat) 22:34:22 |
空腹な迷い人 レックスは、メモを貼った。 (a5) 2020/09/12(Sat) 23:02:50 |
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