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【人】 因幡 フウタ[伸ばした手は、理恵の頭に触れる] ありがとう、理恵。 本当に……ありがとう。 [そうしてもう片方の手を、ときの頭に。 手の感覚はなかなか戻って来ない。 けれどお構いなしに、長い間二人の頭を撫でていた。 両の指先に、両掌に彼女たちの体温が戻ってくれば、 両手にいっぱい幸せをもらった気になって、小さく俯いた。 どんな言葉をもってしてもこの気持ちは言い表せられないんじゃないかとも思うが、もし何事かと聞かれれば、「……嬉しいんじゃ」と、小さく震えただろう] (60) 2021/01/11(Mon) 3:12:37 |
【人】 因幡 フウタやれやれ…… [本当に置いていかれて肩をすくめる。 と、駄菓子屋の入り口からひょい、と覗く顔が見えた。 やり取りを聞いてはいたものの、ばあちゃんの手伝いをして接客中だったんだろうか。そんな顔をしている] 一緒に行くか? ふもとまでかけっこでもするか? [手招きすれば、目を輝かせてこちらに向かって来た。 よしよし、と頭を撫でれば、頬を染めて嬉しそうだ] 男は男同士で、ってやつじゃな。 [ふっと笑って少年の背を押してから、共に山を駆ける。 ふわりと、深緑色の年季の入ったマフラーが舞った。 山道の途中で、ときの人力車の背中を見付ける。 遠くて、遠ざかっていく理恵の背中を追い掛け走って…… ガシッと車の後方にしがみついたら、「わっ」とときが声を上げて足を止める。ぶーぶーと子供達二人から文句を言われながらも、横から身を乗り出し、理恵を抱き締めた] (65) 2021/01/11(Mon) 3:27:58 |
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