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人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

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[彼女は首を傾げたように見えた。
 それが意味するところが気にはなったが、声を出すのも辛そうな彼女に余計なことを問いかけたくはなかった。

 だから楓は気付きはしない。彼女が目覚めた直後だということに──それだけの時間のずれがあったということに。

 首が横に振られるのを見て、水も飲みようがないほどの衰弱と感じるとやはり胸は痛んだ。彼女の手は肉が削げ落ち、肌にも瑞々しさは残っていなかった。応える囁きが無ければ、あるいは彼女が見慣れた白いマントを纏っていなければ、彼女だと気付くことさえ無かったかもしれないほどだ]

[痛ましく思いながら彼女を見つめていたとき、唇の動きに気付いた。
 それが水を求めてのものに思えて、水筒の蓋を開ける。自分の口に少しだけ水を含み、彼女に唇を寄せ、くちづけを交わしてそっと水を彼女の口中に移した。ほかに少しずつ飲ませる方法が思い浮かばなかったのだ。
 もし一度で足りないなら、彼女が望む限り応じるだろう。

 乾ききった唇を感じるのは辛かった。
 そうなるまで彼女が独りきりでいたという事実に苛まれた。

 今から少しでも長く傍にいたいと願いながら、隣に腰を下ろして彼女に身を寄せる。ソファで一緒に眠ったときのように]**

【人】 天原 珠月

[ふたりだけの秘密。>>121
自分から言い出したくせに心臓が跳ねて変な心地がした。
コタツの中でもぞもぞと足先が動いてしまう感じ。
表情が分からないようにマグカップに口をつける。]

 雅空兄ぃが行きたくなっても、ひとりではダメだからね。
 
[たしかに破格の旅行体験ではあった。
語りながらも瞳にはきらきらした輝きが浮かんでいただろう。
ただビシッと指さした台詞には必死さも少しあった。]

 うんっ、和食が良いな。
 向こうじゃお米は見なかったから。

 炊きたてのふっくら白ご飯の美味しさを布教し損ねた……!
 雅空兄ぃの浸けた梅干しも最強だからなぁ。

[洋食だけじゃない料理の腕に唸るばかりだ。>>122
ミニカステラと聞くと途端にもう放り込みたい口になってしまうのだけれど、話途中なので良い子の我慢。]
(128) 2023/03/12(Sun) 20:21:34

【人】 天原 珠月


 ……へ?

[髭と眼鏡。>>123
美容の話はするけれど、こういう質問は珍しい気がする。
だって散々もさいと言い続けていても、幼馴染が完全にコンタクトにすることはなかったからだ。
まぁ自分も実は――オシャレな眼鏡を探したことはあれど、贈ったことはないのだけれど。

似ていると言ったアスルのことを想像したのだろうか。
珍しく数秒間、長考という程じゃない長考をする。]

 雅空兄ぃは、うーん。
 
[最近でこそないが、昔はなんども寝起きドッキリ並の突然さで朝の襲撃を仕掛けたこともある。
その時は当然眼鏡オフだ。髭はどうだったっけ。]

 その……眼鏡のことは散々言ってるけどさ、……似合わないわけじゃないし、……その姿嫌いでもないし。

[ああやっぱり素直にはなりきれない。]
(129) 2023/03/12(Sun) 20:21:45

【人】 天原 珠月


 まぁ、髭はない方が好き!
 そもそも雅空兄ぃはその辺ちゃんとするじゃん?

[伸ばしっぱなしの姿は見たことない気がする。
それからまたもごもごしてから。]

 眼鏡はね、うん、レンズ越しに瞳を見るの慣れてるし。
 そうしてくれてたほうが、いつも雅空兄ぃなんだなって感じが刷り込まれちゃってるというか?
 ……安心、するかも。

[反対に安心できないというのはどういうことなのか。
そこは説明しようがないので答えないぞ、のつもりで、ああもう恥ずかしいこと言わせないでよ、とジト目になった。
なんだか少し熱いのはコタツのせいだ。]
(130) 2023/03/12(Sun) 20:21:50

【人】 天原 珠月

[それからは順調に寝る準備を進めていった。
順調と思っているのはこちらだけかもしれないが。]

 雅空兄ぃ、今何してんの?

[さっき頼っても良いなんて言ったから、とは自分談。
思う存分に甘える感覚は幼い頃からしっかり覚えているので、こうなったら遠慮なんてするはずもない。
今は何をしているかというと、風呂場のドアの脱衣所側に背をくっつけて座り込み、皿に盛ったカステラを頬張っている。
――風呂に入っているのは誰かって? ひとりしかいない。]

 湖で消えたんだもん、お風呂でも消えそうじゃん。

[水音を聞きながら結局明日まで我慢できるはずもなかったカステラに舌鼓をうち、そのわりにちゃんと100数えるまで浸かりなさいよ!と指示するのだった。
なお自分がお風呂に入るときも居てもらうように頼んだが、幼馴染の反応はいかに、である。]
(131) 2023/03/12(Sun) 20:21:57

【人】 天原 珠月

[お風呂を上がり、甘えて髪を乾かしてもらって、ちゃんと寝る時用に持ってきていた服に着替えた。
なんてことない白の三本線の入ったジャージの上下だ。
そのまま夜の散歩にだって行ける服。
まだ火照って熱いため、上のファスナーは閉めずに、中のTシャツに書かれたゆるキャラのイラストを覗かせていた。

幼馴染より先に急な階段を上っていく。
手を差し伸べて、掴んでもらって、離して。]

 うん、やっぱり夜の天窓はいいね。

[ランプをつける前にベッドから上を見上げる。
あわい月明かりが差し込み、遠くに夜の森の音がしていた。
お互いの声だけがはっきりと優しく届く空間だった。]

 雅空兄ぃはもうここで寝た?

[深く考えた問いではなかったはずで。
でも言葉にした後に、幼馴染とペルラという女性がコテージにふたりきりで数日過ごした事実が心に浮かんできた。*]
(132) 2023/03/12(Sun) 20:22:04
[アスルの唇が頬に触れ、滴を掬ってくれる。
自分が泣いているときにしてくれる涙を受け止める仕草はいつも優しくて、大雑把さが嘘のような繊細さがあった。

胸にこみ上げる熱。嬉しくてくすぐったくて。
触れる手のひらにふんわり微笑んで、自然と首元に回していた手にぎゅっと力を込めて身体を寄せ合う。
銀色の髪からはさわやかな風と彼の香りがする。
覗き込んだなら、今は夜の空のように光を煌めかせる青い瞳がじっと見つめてきて、こんなに長く付き合ってきていたとしてもじんわり頬に熱が上るのは止められなかった。]

 この場所も、私の特等席ね。

[アスルの飛行機限定、ハンドルの隣の場所。
下ろしてもらうとたおやかな仕草でワンピースの裾を整え、その割にはしゃぐように足を揺らしてみせる。
振り向くように仰いだら、ちゃんとアスルがいる。
この場所から眺める、操縦しながら前を見据えるアスルの横顔がなによりも好きだった。
どんな景色より、どんな雲の形や空の色より、自分の心に仕舞われた絵には、彼の横顔ばかりが詰まっている。]


 もう、そんなことを言って。
 でも大切に持っていてくれてありがとう。

[アスルが耳につけやすいよう顔を傾ける。
揃った真珠の耳飾りは力をなくしているはずなのに、心を表すかのように月の明かりをやどして光をまとった。]

 ……うん。

[眉を下げながら、幸せそうに目が細まり唇が綻ぶ。
自分もまた彼の手のひらにあのコインを乗せた。
彼がずっと大切に持ち続けてきた飛行機乗りの証のひとつ。]

 私も、もうアスルを探さなくていいものね。

[昔から街でよく迷子になる見習いだったけれど。
悪戯っぽくこちらも笑んで、視線が交わるままに――彼の手をほんの少し引いたなら、そっと瞼を下ろした。*]

[大切にしてたというのには当然だろというように見せて]

 俺以上に正直者なんていないぞ。なんていうと笑われるのはどうしてだろうな。

[ふふっと冗談めかした笑みを浮かべる、そんな一瞬すら戻ってきた日常を思い返して愛おしい。
特等席に座り、ペルラの月色の髪をより引き立てる耳飾りがあるべき場所に戻ったことに満足して、自分の掌に戻ってきたコイン。親父にもらったお土産で空に興味をもちはじめた切欠のコインが返ってくる。]

 そうだな。幸せになることを考えたら自然とそこにいるわけだしな。

[俺の、ペルラの、互いの幸せをそう評するようにいいながら、強請るように手を引く奥ゆかしい人へと、そっと顔を近づけて重ね合わせる。激しさはなくゆっくりと噛みしめるように触れあう唇に、あの時悼めなかったものが、喜びのものとなって一筋の涙がこぼれる]

 ……そういえば、これいえなかったことあったな…

 一生愛し続ける。だから結婚しよう。俺のペルラ……

[巫女と守り人であったならば言えなかった言葉も、もう二人には関係ない。
彼女が戻ってきたからこそ言える言葉を伝えて――湖上の上で月明かりに映る影を重ね合わせるのであった*]

【人】 天原 珠月

[そうなんだ、ってただ頷く。>>140
ペルラと幼馴染がここで寝ていなかったことに安堵する。
コタツだと寝にくいだろうし美容にもきっと良くない!なんて台詞が出てこない自分は、自分へ嘘をつくのも下手だ。

良いムードと口するのを避けた幼馴染。>>141
敢えてコンタクトでなく眼鏡で居続けた幼馴染。>>142

異性を感じさせず。
いつも守り、穏やかな優しさで包んでくれた、幼馴染。]

 ……ぁ、

[紡がれる台詞の先を聞くのが怖い気がした。
でも身体は冷えるのではなく、熱くなってばかりで。
横たわりながら握っている手が汗ばんできていた。]
(151) 2023/03/12(Sun) 22:49:21

【人】 天原 珠月

[自分は仰向けの幼馴染を見つめてしまっていた。
こういうところは正直で、消えてしまわないか心配だからと理由をつけながら、結局夜空より幼馴染を見ていた。

向こうがこちらを見る。

――視線が交わる。

続けられた台詞に、問いに、ひゅっと息を吸った。
これまで積み重ねた幼馴染との記憶が頭に浮かんでは消えた。
しかし頭の中が混乱する一方で、何故だろう、幼馴染の言いたいことはまっすぐに伝わってくる。
一緒に育ったからだけじゃない、幼馴染がいつも何を言いたいのか、何を考えているのか、知りたがってきたからだ。]

 どういう、いみ……ううん、それはいいや。

[分かっているのに聞いた。
だからすぐに自分で首を振る。]
(152) 2023/03/12(Sun) 22:49:53

【人】 天原 珠月


 それはさ……私を安心させるよりも……そういう意味で、ドキドキさせたいってこと?
 
[じいっと見つめる。
喧嘩の時のように視線は逸らさない。
強気な自分はそうしたら負けだって思うから。]

 雅空兄ぃは、そうできるって思ってるの?
 
[やな言い方しちゃった、と瞬間的に思う。
雅空兄ぃにできるはずないなんて言いたいわけでは全くなくて、そうじゃなくて、ここにきて本気で慌てだし。]

 ち、違うの、ええとね。

 …………私に、そう想われても、いいのかなって……。

[急に弱気さが表に出てしまって。
みるみるうちに顔が真っ赤になり、瞳に涙がたまる。
まってまって、幼馴染は決定的なことを言ったわけではなくて、まだ冗談かもしれない――そんなことはないと自分が1番分かっていながら逸る心に言い聞かせる。]
(153) 2023/03/12(Sun) 22:50:32

【人】 天原 珠月


 もう……っ

[いきなり何言い出すの、雅空兄ぃのばか。
うわーんと泣き出したい、本当に。
でもその時にしがみ付くのは目の前の幼馴染しか――彼しか想像できないのだから、どうしようもないのだけれど。]

 こんなこと話してると、さ。
 これまでみたいな幼馴染でいるの、難しくなっちゃうよ。

 ……いつもの顔、できなくなるもん。

[両手で顔を覆うと、ここで初めて視線も表情も全部隠し、関係が変わりそうな恐れまでも一緒に隠そうとする。

ただひとつ。]


 ……………………嫌じゃない、と、思う。

[時間差の答えは、分かりやすく素直でない一言だけ。*]
(154) 2023/03/12(Sun) 22:51:21

【人】 天原 珠月

[幼馴染の彼>>155>>156はゆっくりと話してくれる。
慌てて何言ってるか分からない自分を待ってくれる。
そういうところに、私の優しいお兄ちゃん、とだけ思えなくなったのはいつからだったろう。

先に逸らしてしまった視線。
負けちゃったなぁ。
最初から勝ち目なんてなかったと思うけれど。

自分の幼馴染は穏やかでなんでも許してくれるように見えるかもしれないが、実はこういう時に折れたりはしないのだ。
こちらのことを分かっているからこそ。
強がりも、弱気さも、ちゃんと受け取るからこそ。]

 ……信じるに決まってる。
 雅空兄ぃは絶対私のこと待ってくれてるって。

[だって、自分が何より幼馴染の元へ帰りたかった。
そして幼馴染と自分ははなんの躊躇いもなくそう信じさせるように、ずっとずっと向き合って時間を過ごしてきた。
今伝え合っているこの気持ちは隠していたとしても。]
(163) 2023/03/13(Mon) 1:50:53

【人】 天原 珠月

[変わって悪いことにはならない。>>156
そろりと手の指の間から幼馴染の方を見たら、向かいのベッドに腰掛ける姿が思ったより近くて肩が跳ねた。]

 ……うん。

[くぐもった声が返事をする。
そしてぐずぐずとみっともなく鼻が音を鳴らした。
とことん幼馴染の前では格好がつかない。]

 もしも、もしも……そういうのじゃないなって、違うなってなっても、幼馴染だったのは、なくならないもんね。
 雅空兄ぃのこと大事なのは……変わらない、から。

[そうして少し落ち着いて話せたかと思えば。
呼び方を聞かれていた>>157のが突如判明して。]

 なっ、あ、あれは、つい!
 兄ぃってつける余裕なかったの。

[顔を隠しているからと気遣われたとまで思い至ることはなく、でもちょうど良かったと真っ赤になった顔を隠す。]
(164) 2023/03/13(Mon) 1:51:06

【人】 天原 珠月


 ……。

 …………じゃあ、これからは。

[声がかすかに震える。
怖いからではない、心が、震えているから。]


 幼馴染で、幼馴染じゃなくなるかもしれない、関係?


[なんてふわふわと、不安定で。
安心だけじゃない、ドキドキと隣り合わせの関係だろう。]
(165) 2023/03/13(Mon) 1:52:02

【人】 天原 珠月

[そろりと手を外していく。
寝転がったまま、赤い目元に、まだ惑いと気恥ずかしさが揺れながらも逸らさない瞳が、

幼馴染を――雅空を映す。]

 あの、私、結構どうしようもないやつだけど……って。

[いや、全部知られてた。
むしろ自分自身より知っていそうだ。

もうこれどうすればいいのか分からない。
そもそも同じ部屋でこのまま寝られる? あれ?

急にバタバタと、布団に丸まろうとし出したのは雅空にはとても分かりやすかっただろう。*]
(166) 2023/03/13(Mon) 1:52:33
[わずかな言葉が頭の中をぐるぐると巡るばかりで、他には何も考えることはできなかった。
 その感触はよく知っているはずなのに、記憶はどこか遠く曖昧で靄がかったようにも感じられる。それでも、冷えた身体に伝わる熱にやすらぎを覚えた。

 水が身体に染み渡る、気がした。
 固まっていた身体が少しずつ動かせるようになってくる。
 自分が“生きている”と感じたのは生まれて初めてだったかもしれない。

 痩せた指は大きな手を求めて彷徨う。触れたならばそっと指先を絡める。]


  
……ありがと



[ほとんど吐息のように、彼女はつぶやいた。]**

[水を与えた後、僅かながらに彼女の体が動いた気がした。
 彼女の左隣から身を寄せ、肩を抱いて見守るうち、すっかり細くなった指が彷徨うのを見つけてそっと左手を寄せる。絡まってくる指を感じながらぴたりと掌を合わせ、絡め返した指で一本一本を愛おしむように撫でた。

 弱い吐息に乗せられた声は確かに耳に届き、微笑みが浮かぶ]


  椿、また会って話ができてよかった。


[室内に響かせた声は穏やかに安らいでいた。彼女にとっては聞き慣れないだろうが、夢の中での別れ際に聴いたばかりの声でもあるだろう。

 もう一度言葉が交わせることが心から嬉しかった。
 彼女の命はもう長く続けられないかもしれないけれど、少しでも長く共に在ることができるようにと祈った]**

[語りかける声は優しく、穏やかで。彼にそのような安らぎが訪れたことを嬉しく思う。

 この場所にきてもうどれだけたったのだろう。
 はじめは、二人だった。やがて、ひとりになった。

 ひとりでいることはさみしくて、かといっていなくなってしまうこともできなくて、そのうちにどこにも行けなくなってしまった。

 ここでたくさんの夢を見た。
 こわい夢も、わるい夢も、とてもたくさん。けれど、最後の最後に、あたたかい夢を見ることができた。そして今、夢から覚めても、まだあたたかい。

 あとどれだけ自分は生きていられるだろう。少しでも長くいられるといいと思う。そのために、できることはなんだろう。]


  あのね、


[首をすこし傾けて、声が彼の耳に届くように顔を向ける。]


  おなかがすいたの。
  たまごがたべたい。
 

[“食べるということは、生きることと同義です“
 夢の中の自分がそう言った。

 きっとそうなのだ。どうあれ、食べることは生きることに繋がっている。

 だから、まずはここから、はじめよう。]**

[彼女が食事を乞う。その言葉がとても嬉しかった。
 声はまだ弱々しいけれど]


  卵か……、鶏飼ってたりしねェよな?
  買ってこようか。


[小屋がこの有様では、ろくに食料が保存されていると思えなかった。
 村まで行って食料を買う生活が続けば、森の中に住んでいる人がいると知れる可能性は気にかかったが……。
 食べないわけにはいかない。特に今の彼女は。
 二人とも“狼”として食べたいものが別途あるとはいえ、ヒトとしての食事もまた生きるために必要なのだから。

 こうして、この地での彼女との二人暮らしが始まった。
 これは彼女が旅に出られるほど回復するまでの一時的なもの。楓はそう思ってはいたけれど、それが結構な長期間になりそうなことは予想できていた]

[共に暮らし始めて間もない頃、彼女が無理なく会話できるようになった頃合いに、楓がふと脈絡無く紡いだ言葉があった]


  なあ、椿……
  “いらないもの”なら後に残るはずねェよな?
  後に残るのって、それだけ重要なもの……、
  存在の核とか、柱や基盤とか……
  そういうものなんじゃねェのか……?


[それは確信というより、そうであってほしいという祈りだけれど。
 あの夢から覚めた後、彼女に思いを馳せる間に考えついたことだった。

 たましいを善と悪のふたつに分けて、悪を滅する。それが彼女が生み出された過程で、彼女は滅せられる側──不要物と扱われた側だった。
 それなら、どうして先にもう片方が消えたのか? どうして滅せられる側だったはずの彼女が後に残ったのか?
 真に滅せられるべきは向こうだったのか、それともどちらかを滅するという考え自体が誤っていたのか……そこまでは楓に理解の及ばないことだが。
 楓にとって、彼女は間違いなく『存在していてほしいひと』だ。それを補強する理屈がどうしても欲しかったのだ]*

[初めのうちは楓が食事を作ろうとしただろうけれど、そのうちに彼女が作ってくれるようになったのだろうか。
 彼女が歩けるようになったなら、短い時間でも共に散歩しようと誘っただろう。

 楓は彼女と一緒にできることが増えるたびに喜び、彼女が望むことを果たす助けであろうとした。寄り添い、支え、尽くし、触れ合った。連理の如く]**

[やわらかな温度が、いつもの温度が。
待ち望んでいたぬくもりが触れてまた涙が零れていく。
瞼を伏せていて気づけなかったけれど、それはきっと、アスルが零した想いとともに風に攫われ湖へ落ちるのだ。]

 なぁに、アスル。

[言えなかったこと。
不思議そうにも、予感しているかのようにも微笑む。
そうして彼の言葉にふわりと瞳に光が灯る。
たくさん見つめ、映し続けてきた群青色と空の色に近づいた瞳。
銀白色に憧れた月のような色の髪が彼の風をはらんで揺れる。

腕を伸ばして包むように抱きしめて。
まつげが触れ合うほど近くで見つめ、幸せを笑みにした。]

 私は、ペルラ・ルーチェは、あなたを愛し続けます。
 ずっと一緒ね。私のアスル。

[結婚し家族になって、寄り添いながら年を重ねていこう。
今、月明かりに照らされる姿も、ともに。]

[そうして抱きしめ合って。
ふと、目を瞬かせる。]

 アスル、やっぱり、随分待たせてしまったのね?

[前髪が伸びてる、と指先で額にかかる髪にそっと触れる。
彼に出会ってからなんとなく感じていたことだが、あの狭間の世界とこちらは時間の流れが異なっていたのだろう。

話したいことがたくさんある。
今の巫女はどうなっているのか、今の島の状況、お互いの家族の話、何より彼のこと――将来の話だって、したい。

でも、今は思うままに。]

 アスル、今夜はゆっくりしていても、いい?
 話したいこともたくさんあるし、あそこの小屋で。
 …………儀式のお役目の後みたいにも、ね?

[耳元で囁く声に、彼しか知らない色。
これからもアスルにしか聞かせない声を紡ぐと、]

 




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