68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】
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>>ルヴァ
「…………ルヴァさん。いますか」
おもむろに俯き続けていた女がぼそぼそと喋った。
顔をずっと伏せている為、貴方が隣にいるかも分からない。
衣ずれの音が耳に入っていたかもしれないが、本当かどうかそれは彼女しか分からない。
かすかな声で呟いた。「最期どころか死んでからもお世話になってしまいましたね、メレフさん」
ゲイザー
「……いますよ。なあに」
ルヴァは返事をする。
さきほどからずっとそこにいる。
ルヴァ
「聞きたいことがあるんです。あの死に方でよかったですか?
ルヴァさん、死ぬ前に何か言ってましたけどよく聞こえなくて……なるべく希望に沿えたらと思っていましたけど、もししてほしかった事をやり切れていなかったら、申し訳ないなと」
答えをきちんと聞きたかったからなのだろうか、さっきよりは少し聞き取りやすい声量で問いを投げた。
| >>44 ヌンキ 「そうだ。お互い様だ」 [貴方にひとしきり撫でられれば] [お返しとばかりに貴方の背をポンポンと撫でた] [そして生者の為すべき事を行いに行くのだろう] [遺されたものはまだ、あるのだから] (45) 2021/04/27(Tue) 2:15:25 |
「……ブラキを殺したのは、
ルヴァと『ラサルハグ』だったのか。」
そう。彼に知識を教えたのは自分だ。
自分だって当時、ブラキがこちら側に来てくれればと。
そう願っていたはずなのに、この不快感は。
不安は、罪悪感は、……後悔は、誰に向かられている?
「まだ悲しんでるなら、俺もそばに──
相棒?
」
ピタリと、声が止んだ。
確かに『ラス』はブラキを気にかけていたし、
ブラキもラスに懐いていた。それは知ってる。
「……待て。『相棒』って、なんのだ。何の話だ。」
知ってた、つもりだっただけで、
俺は二人のことについて何も知らないと、
明確に動揺を滲ませた声でそう尋ねた。
なんで、自分は今こんなにも嫌な気持ちになったんだ?
多分、これは罰なのだ。
生きていられると驕った罰。
生きていたいと望んだ罰。
その驕りと望みで、未来を語った罰。
自分のしたことがどんな結果を出そうと、
後悔しない覚悟。
分不相応にも未来を目指した少年が、
自分で選び、行い、出した結果が今である。
もう、何もかもなくなってしまった。
悪趣味な痕の浮かんだ頸のみを残し、
【宝物】の古びた本──少年の【夢】も、
全て、この世界から消え失せてしまった。
「……あー、気分わる」
目覚めた時の少年は、
この会合に、初めて顔を出した時のような
そんな、荒んだ瞳をしていた。
自分一人を──それすらも、
もう信じていないと、そんな眼をしていた。
(全部ニセモノ、か。
ああ、バカは俺も同じだったんだな)
「
本当に、最悪だ
」
少年はひとり、呟いた。
ゲイザー
「死ぬ前?
ああ……首絞めるの上手だねって言おうとした。
俺は満足だったよ。100点って感じ」
恐らく、彼女が訊いているのはそこではない。
だけど、意図的にずれた回答をする。
──ルヴァが借りていた星見杯亭のゲストルーム。誰もいなくなった部屋。
テーブルの上に手紙が置いてある。
手紙はカウスに宛てたものだ。ルヴァがギルド『絹ノ道』を脱退したことと、ギルドの所有権をカウスに譲りたいという旨が書かれている。
が、譲渡先の人間が死亡した今、その手紙はもはや意味を持たない。
恐らく、ギルドメンバーの誰かが繰り上げでマスターを務めるだろう。
世界は今日も明日も、何事もなく回って行く。
ルヴァ
「 そうでしたか。それはどうも。苦しまない絞殺なんて殆どした事ありませんでしたから、それは何より。
……。いや、聞きたいのはそれだけじゃなくて。何か言いかけたでしょう。『あのね』って。言った後、確かに何か喋ってたでしょう」
案の定、聞きたかった部分が聞けず不満そうな色がわずかに滲んだ。俯いていても分かりやすい。
ゲイザー
「言ってない。……というか、言ってないことにされた。
そういう設定だから」
やっぱり突っ込まれるかあ。でも言えないものは仕方ない。
気分屋は不本意そうに答えた。
「このテストが終わるまでは言えないんじゃないかなあ。」
ニア
「──痛た」
青年は少女の抵抗に、唇を離す。
すぐ傍にいつもの紫の瞳が見える。
先程までの硝子玉のような濁りは失せていた。
「なんですかァ、目ェ覚ましちゃったんですか?
折角可愛い顔してたのに勿体ないですね。
アンタが欲しがったんですよ、傷付いちゃったなァ。
おはようございます、ニア」
ルヴァ
「……?言ってないことにされた?あ〜……」
ここに来た瞬間嫌でも理解してしまった事を思い出す。
理解してなお出てくる感想は、世界への憎悪だった。
「あのクソッタレなAI、随分融通ききませんね。腹立たしい。終わったら廃棄処分の嘆願でもしましょうか」
俯いたまま毒づき始める。それくらい世界が嫌いだった。
「……そう思うと。私の恋も愛も、やっぱり設定でしかなかったのかな。
ここ来た直後、『また』結ばれなかったって思ったんです。既に失恋をしたわけでも前世の記憶があるわけでもないのに。でも『また』と思うってことは……やっぱり……」
言葉尻が萎み、そして。
「この感情、全部設定なんでしょうか。
……『また』を感じたことのない、ルヴァさんへの信頼も?……………いやだな
」
サダル
どんどんと手の動きが鈍っていき。
「…………、」
口を引き結び、もどかしげに視線を彷徨わせる。
それから、きっ、と睨みつけ、
ちょうど掴んでいたタオルでぐいと彼の目元を隠して。
「……あんたが嫌いとは、言ってないわ」
頼りない声で、小さく呟く。
その続きは胸のうちにしまい込んだまま。
――わたし、誰でもいいような、
他に代わりがいるようなひとにこんなことしないわよ。
ゲイザー
「僕も署名しとこ」
署名が集まった。AIサルガス、リコールの危機!
「え? 嫌なの?? そっかあ〜〜〜。
でも私もせっかくゲイザーちゃんの信頼得たのがリセットされるのは勿体ないと思う」
耳ざとく突っついてくる。
「……また? 何だろうね。
私は何となく『今度こそ救えた』って思ったのよね。
元になる何かがあるとか……うーん……」
首をひねった。何も分からない。終了を待つしかない。
ルヴァ
「ん゛あ゛あ゛なんですかなんで聞いてるんですか!耳ざとい!それに『そっか〜』ってなんですか腹立つなあもう!」
耐えかね顔を上げて噛み付いた。真っ赤に泣き腫らした目が貴方を恨みがましく睨んでいる。泣いていたので怖くはないが。
「リセット。そんな可能性もあるんですね……。
……嫌ですよ。当然じゃないですか。一番信頼してた……してるんですから。今まで友達とか信頼できる人とかそういうのいなかったし」
不満たらたらで吐き捨てた。
「ふうん。…………テスト終わったら、ですけど。
そういうの、もやもやしているところ全部聞いてもいいですか?」
シトゥラ
「……、……そう、残念だったわね」
――可愛くなくって。
そんな含みを感じとれる、不自然な間を置きながら。
「適当なことを言うのはやめてちょうだい。
寝ている女の子に手を出すのって、不作法だと思うわ」
理不尽かつ不名誉な言いがかり。
……少女からすれば、たったいま眠りから覚めたところだ。
ニア
「うわ……っ!?
」
思わず声をだしてしまったがもう遅い。
しばらく黙ってタオルごしに視線を合わせないまま深呼吸をする。
どこかで好かれていたらうれしかった
助けられなかった目の前の彼女からそんな言葉をもらえると思わなかった
――――なんだか泣きそうになってしまう、おかしいぐらいに。
幼い頃に亡くなった言葉を交わす刻すらなかった"妹"に似ている存在。
結局助けたかったと手を伸ばしていたのは、
赤い窓の向こうに居た君たちにだけだった
「ニア、……ありがとう"話"ができて。
自分もこうして、好かれることを望んでた……なんてね?」
タオルから滴るしずくが止まらないほど濡れ鼠のサダルは
口元に笑みを浮かべながら顔を拭うように目元をこすった
そうして漏れた声はニアが聞いたことのある、
特徴が無い、それでいて落ち着いた穏やかな声だった
ここの会議の人たち殆どが友達すごい少なかったんだなぁとふんわり思った
ゲイザー
「そこまで信頼してくれてるなんて、商人冥利に尽きるね!
もうギルド抜けたから商人じゃないけどさ……」
気分屋はようやく顔を上げてくれたので嬉しい≠在庫から出した。にこにこしている。
友達に関しては自分もいないので突っ込まなかった。
「いいよ。もしかしたら色々思い出すかもしれないし。
代わりにゲイザーちゃんの話も聞かせてよ。取引しよう」
『ラサルハグ』と呼ばれるたびに胸がつきりと痛んだ。
システム影響を強く受けた際の思考や認識は、
正常時と分離することなく統合されている。
疑心は挟まらない。そうできている。
「俺はこの件に彼女を引き摺り込み、
新しい役割を与えた。
その責任を取らなければならない。
『相棒』は文字通り、共犯関係と言い換えて構わない」
「あんただって俺に言わないことが多くある。
ヌンキとの一件だって。
ブラキウムとの件は、そんな爛れたものじゃない。
心配するな」
拗ねた声を残して、声が途切れる。
しばらくは声をかけても反応は返らないだろう。
カウスううううううう!!!!!!
お前お前お前えええええ!!!
※これはPLの喘ぎ
/*
別れ話を持ちかけるとか
そうした展開ではないので……
ルヴァ
「はい?ギルド抜けた?……ああ、もしかして身辺整理とかしていたんですか。事前に殺されるって約束していましたし。
しっかりしてますね〜。私なんて身辺整理どころかギルドの運営資金横領して逃げましたよ。
……貴方、そんなに優秀なのに死ぬの選んで本当によかったんですか。他の人に沢山必要とされてたでしょうに
」
運営資金はからっぽだし、『Ammut』は本気で怒らせるとギルド単位で報復をしてくるタイプだ(ブラキPLから確認済みなのだ)。『月女神の台所』は近いうちに解散するだろう。
「……そうですね。分かりました。
私なんかの話がルヴァさんの話と釣り合うか分かりませんけど、タダで聞くのは嫌ですし。かといって差し出せるものなんて他にないですし。取引しましょう」
一方的な施しは嫌だったから提案には素直に頷けた。ほんの少しだけ口元がほころんだ。こちらの事分かっていての事なのだろうか。
「(そういえば、私がここにいるってことは先に死んだサダルさんもいるって事ですよね……。
……恋バナ、するって手紙で話してましたけど……もう私は…………)」
三角座りでいじけているのは相変わらず。けれどなんやかんや色々あって誰かと会話できる程度には回復した。心に大きな穴が空いたままではあるが。
/*
分身popとか置きレスで大丈夫ならいくらでも最悪女会話フリーになりましたの意
>>G42 ヌンキ
「俺はみんなの幸福を願っているからだよ。」
気分屋の答えは、あなたに届かない。
「ふっふっふ……ゲイザァ〜……?
こっちに”来た”ということは……
分かっているよなァ〜〜ッ?」
あ! 性悪女狐がポップした! テンション高!
「ねえ、どんな気持ちだよ。
俺をさ、生かせなかった気持ちは」
少年は呟く。
「俺に裏切られた気持ちはさ」
少年は呟く。
「俺を、守れなかった気持ちはさ」
少年は呟いた。
全部、全部全部、ニセモノなのに。
バカみたいだ。みんなして、必死になって。
「ブラキウム、渋滞解消丸投げしか出来ずに申し訳ないわね、kiss…」の電波を受信したが、無視した。
「全部、無駄だったんだ。
ならこんな俺なんか、いない方が良かった」
今初めて、少年は悲しい≠売り払う
人々の気持ちを、理解した。
メレフに投げキッス!と電波に命令されたがまた無視した。
ゲイザー
街角実施アンケートですと言わんばかりに座り込んでくる裏方のサダルがそこにいる。時系列はどこでも構わない。
死んでしまったのに、今の状況がおかしいにも関わらず謎の文字の主張と存在感は現役だ
『ゲイザー どうして落ち込んでいるんだ? 殺された状況がそんなに悔しい? あんなに その恋のために頑張っていたようだったのにもう諦めてしまうの?』
死体うちだろうか。
表情は心配しているが、ゲイザーが落ち込んでいる理由をわかりかねている。
そういえば先程から見かけていたサダルとなにか違和感があるがすぐにはわからない、髪留めは2つ付いており衣類は生前のよく見かけた姿のままでなんらおかしくないからだ
こんなことならブラキウムに殺された方がマシだったと思った。
──そんな自分の気持ちが八つ当たりであると、気付いていた。
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