245 【R18】×××な部屋に閉じ込められた王子様と騎士の選択
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わっ、わたしだって、
お前の事がずっと好きだったんだからなッ
でも、気持ちを認めて向けてしまえば、
わたしは、女になってしまう
女になったら、弱くなってしまう…
側にお前が居て欲しいって、
守られたいって、願ってしまう、
わたしは強くなって、弟を守らないといけないの、に……
[胸元から離した手を差し伸べれば、
強く体を抱き締めてくれただろうか]
……お前のせい、だ
こんなに好きなのは、お前のせいだ……
女にしたいって言われて、
嬉しいに決まってる……どうしてくれるんだ
お前にも責任があるぞ
わたしはもう、……
[先程までより距離があるのに、この静かな部屋の中だと俺の小さな呟きも聞こえてしまうらしかった。
何もかも自分で手に入れないとならない代わり、
何にも縛られず自由であった俺とは生きる世界が違う。
わかっていた事だけれど、すぐに理解し難い話だ。
ただ、「独断で王子をやめるわけにはいかない」との言葉が
強く俺の心に残る。
実際やめる訳にいかないかどうかに関わらず、
王子はそう思っている事を、俺は理解する]
[王子の話をひとまず聞き終えたら、
今度は俺が話を引き出される番だった。
あんなに凛とした態度で聞いてくるから、
俺はちょっと尋問されている様な心地だった。
答えを聞くのが怖いと思われているとか、祈る様な気持ちだったなんて、露知らず]
……、
[別に機嫌をとろうとか、
口説こうとかいうつもりはなかった。
俺の「かわいい」にはそんな気持ちは含まれてなかったから、
笑顔はなくとも、彼女が纏う空気が変わって、
俺は笑みを崩さないまま、内心胸が思い切り擽られた]
[もう気持ちを告げる事は止められない。
否、止めようという気すら起きなかった。
このまま予定通り、
王都に向かうのが正しいと思っていた。
今夜だけ、交わらずとも一緒に寝て、
その思い出を今後抱いて生きて行けるのではないかと。
でも彼女がそんな、
嬉しそうでいて苦し気で、
恐れを抱いていそうで、希望を見ている様な顔をするから。
俺の言葉に、
心を乱されてくれるから。]
[苦しそうに胸を抑える彼女のもとまで近付いて、
顔を上げてくれなくても、
目の前の少女に俺の気持ちを降らせる。
もう一度、立場とか試練とかそういうのを全部取り払って俺が女にしたいと告げて、唇を重ねた。
その間際に情けない目をしているのが彼女の瞳に映ったかもしれないが、そんな事より、振り払われなかった事が……嬉しかった]
[俺の言葉に乱される姿も、
顎を取られて小さく漏れた声も、
キスを受け入れる唇も、小さく震えた肩も、
もうどうしようもなく女の子だけど。
大きめの服に隠れても細いと知っているその肩に手を置き、
想いを伝える為のキスを彼女に贈る。
無駄に吸ったり舐めたりしないで、
ただゆっくりと触れ合わせて―――、
俺の理性が残っている内に、ふっと唇を離す]
シール様…… ……?!
[彼女に応える様に名前を呼び返したけど、
そんな風に見つめ合ったのは少しの間だけで。
瞬きをしたと思ったら、その大きな瞳から涙が零れ落ちて、
俺は動揺してしまった。
肩に置いた手はそのままに、
彼女の涙の理由に耳を傾ける]
……シール様
[どういう事かわかっているのか、と。
勿論、わかっている。
……わかった気になっているだけかもしれないけれど、
少なくとも、考え無しではない。
洞窟を出たあたりから考えていたけれど、
実際にそうするかは、決められなかった事。
彼女は王や国や民が困る、と泣いている。
本当に、他人想いの立派な王子だ……
でもそんなの、彼女だけが背負わなくていい事だ]
シールさま……
[そう説得しようとしたけれど、
取り乱した彼女は俺の胸倉を掴んで身体を揺する。
大の男をこんなに揺さぶる事ができるなんて、
彼女は本当に真面目に鍛錬をこなしてきたんだ……。
けど……、]
[女にしないでほしいと言うのに、
女になりたいと言う。
悲痛な願いを聞いて、俺は思わず眉を顰める。
それなら俺の手で無理矢理女にして、
全部俺のせいにしてしまえばいい。
そんな仄暗い気持ちが噴き出して来るくらいに、
男として育てられた彼女の運命を呪った。
けれど、
激しく揺さぶる彼女の手が俺の襟元を肌蹴させて、
そこに彼女の視線が、気持ちが注がれる]
シール様……?
[はっとした様な顔の彼女を見つめれば、
更に吐露された彼女の秘密と本音に、
え、と唇だけ象って、声を失ってしまう]
(……シール様が、俺の事……?)
[そんな思いもよらなかった事に気を取られそうになって、
彼女の話をちゃんと聴かなければと、意識を彼女の心に向けた]
[でも、ずっと好きだったなんて、
傍に居てほしいって、
守られたいって願ってくれるなんて……、
夢の様に嬉しくて堪らない。
彼女からこんな言葉を聴けると思ってなくて、
差し伸べられた手に俺は、自分の震える手を伸ばして、
彼女を強く、強く抱きしめた。
腕の中で彼女は尚も俺に心を向けてくれる。
それは悲しくて切なくて、
でも、無垢な想い、そして、]
[溢れる想いって、こういうのを言うんだろう。
彼女の身体を抱きしめたまま、ベッドの上に倒れ込む。
ギシっと軽く音が響いて、それから押し倒すかたちになった少女を見下ろせば邪な気持ちも湧いてきてしまうが、
目を逸らさず伝える]
シール様……貴女が愛おしいです……
貴女は、俺だけのお姫様です。
[そうしてもう一度、口付けを贈る。
今度は俺の事を好いてくれる、王子様だった女の子へ向けて。
唇を触れ合わせているだけだったキスから、
舌で唇をなぞり、舌を捻じ込んで、口の中を熱く触れ回る。
彼女の舌を捕まえてはぬるりと舌先、舌裏、奥と、這い回る。
快感を覚えてくれる様にと優しく、
けれど徐々に水音を響かせるくらいに、
息継ぎもできないくらいに、激しく]
っは…… やっぱ、かわいい……
[ようやく唇を離したら、俺のか彼女のかわからない唾液が彼女の口端に見えたから、ちゅっとそこを吸い取って。
宥める様に頭を優しく撫でながら、
俺の考えを少し話そうか]
城に帰ったら、
話を聞いてくれそうな人はいますか?
貴女が王子を辞めると言って、
聞き入れてくれる王家ですか?
そうじゃないなら、
城に帰るのは止めましょう。
馬を貸してもらえる手筈なんですから、
それでどこか、二人で遠い所に行きましょう。
[サイン王子の事が気がかりなら帰る方がいいとも思うし、
民の事を考えるシール様は立派だと思う。
でも帰った途端また縛り付けられるなら、城へは帰せない]
貴女だけが犠牲になるなんて、
あってはならない事です。
何があっても、
俺が貴女の命も心も、守りますから。
[そう誓いを重ねる。
俺の気持ちはもう揺るがない。
俺に責任を課してくれた彼女が居るから]
[具体的には、
サイン王子には別のかたちで遠方から援助する事はできるとか、
それで国が成り行けば結果民を支える事になるんじゃないかとか、
そんな風に考えている。
聞かれたらそういう話もしただろうけれど、
彼女が今聞きたがらないなら、朝になってからでもいいだろう]
……で。
女にするって言いましたけど、
今、セックス……したいですか?
いやだったら嫌って言ってもいいんですよ。
昨日の今日……いや、今日の今日ですし……
[愛おしさのあまり押し倒してしまったけど、
そういうつもりじゃなかったかもしれないと、
彼女の意思を確認………否、
彼女からの言葉が聞きたくて、わざと少し退いてみる。**]
[わたしを求める動機は何だと訊ねて、
騎士の本音を引き出そうとした。
つまり、わたしを本気で想ってくれているのかと探ったのだ。
一時の迷いであったら、こちらの気持ちを打ち明けないまま、
男に戻ろうと思っていた。
結果、騎士の告白はわたしの心に届いた。
想いを打ち明けられ、気持ちが込められたキスを贈られる。]
……っ
[触れ合わせた部分があまりに温かくて優しくて。
震えた肩に置かれた手は、包み込むように大きくて、安心する。
今の彼なら、聞いてもらえるかもしれない。
一人でずっと背負い続けてきた重い境遇を、二人で分け合おうと助けてくれるかもしれない。
もう、一人で思い悩むのは嫌だった。
触れ合う箇所から伝わる体温が、わたしの信念という厚い氷を溶かしていく。口付けに込められた彼の祈りが届いた。]
[唇が離れた後で、解き解れたわたしの感情が一気に解放される。
これまで抱えてきた重みをすべて脱ぎ捨てるように、
思いの丈をぶちまけた]
(王家に生まれて、生きる環境としては恵まれていたけど)
(わたしの心は全然自由じゃなかった)
(王とか国とか民とか、)
(自分よりも優先して考える事が多かった)
(女として生まれたからには女として生きて、)
(誰かに恋をしたら、想いを伝えられる。)
(ずっと欲しかった。)
(ありのままに生きられる自由な体と、心を。)
[長い間、封印していた気持ちを打ち明けた。
目の前の男にずっと前から好きだったと告白したら、
強く抱きしめてくれた。
本当は、想いを受け止めてくれて嬉しい。
気持ちを通じ合った幸せを、素直に受け入れて喜びたいのに、
重い罪を犯したような不安が襲い掛かる。
罪深くて、怖くて。
許してほしくて、目の前の温かい胸に縋って、泣いた]
[ありったけの思いを伝えた後で、
固く抱き合ったままベッドに倒れ込む。
今までこんなに泣いた事がないってくらい泣いたから、
わたしの顔はきっと、酷い事になっているだろう。
本当はあまり見られたくないが、真上から注がれる視線の強さに抗えなくて、泣き腫らした目元で見つめ返す]
……っ
[間近で聞いた愛の告白に胸が震える。
わたしも、と返そうとした唇は、愛しい人に塞がれた]
…ん、っ…
[男の熱くて滑る舌が、
わたしの口の中で想像もつかない動きをする。
口内を余すところなく探られ、
わたしの舌をも絡め取って舐って犯される。
今まで体験したことのない動きに翻弄され、劣情を煽られる。
泣いた痕が乾かぬ目尻に、また新たな涙が滲む]
……っふ…く、ぅ…ッン
[わたしも拙いながらに応えてみたいけど、それどころじゃない。
まったく追い付けないどころか、一方的に囚われて舐られて、あからさまに音を立てられながら激しく責め立てられる。
まともに息継ぎも出来なくて、顔を真っ赤にして、わたしは、]
…───っ、ぁ、……は、…ッ、…
ぁあっ…
[あなたとのキスに、溺れた。**]
[口が離れてもまだ、頭がぼうっとしていた。
かわいいって言うけど
、きっと酷い顔をしている。
取り繕いたいけど、そんな余裕は戻ってきていない。
乱れた息を零す口元は緩んだままで、口の端から顎にかけて、涎の筋があるのさえ気付かない。そこに唇が触れて、音を立てて吸われると、優しく頭を撫でられる]
……、……城に、…かえった…ら…
[今のキスの続きで、このまま服を脱がされるかと思っていたら、
これからについて、語ってくれた。
考えてくれた以上、真剣に応えねば…。
男から遅れてキスの余韻から復帰すると、
伝えられた内容にゆっくりと考えを巡らせる]
……まだ、わからない…けど、
サインのことは気になるから、
……王都までは予定通り行こうと思う
[彼が提案する「城に帰るのはやめる」パターンは、
まだ検討が足りないので保留にした。]
[王子に戻りたくないと覚悟を決めたが、
覚悟を決めたばかりともいう。ただ、]
二人で遠いところへ…、……
[その提案はひどく甘美に響いて、わたしの心を誘う。
強くて頼りがいがある彼となら、どこまでも遠くへ行けそうな気がして。**]
[仮に王城へ向かったとして、両親や兄弟の反対に
あったとしても、わたしの
騎士が
と誓ってくれるなら、
必ず助け出してくれると期待していいだろうか。
いや、それよりも、]
……あっ
[大事な、事を思い出した。
とろんとした眼差しを騎士の方へ向けながら、
自分の右手を下腹の上にそっと置いて]
わたしの避妊具は、母上の魔法でしか外せないぞ…?
まぁ、世界中を探せば他に出来る輩も居るかもしれんが、
何年かかるやら……。
[どうする?と
恐らく当事者
になるであろう男に目線で問いかける]
[で、ようやく話が普通に出来そうになったところで、
急に話題をガラリと変えられて面食らう
]
……えっ
[目の前の男を凝視して、ぱちぱちと瞬く]
えっ?
いやだったら、って……えっ、……いやではないが……
さっき、あんな風にキスしたから、
てっきりそのまま、その、……、
って、
うわぁあああ、もぅ
[キレた]
ばか、ばか!!
主に恥をかかせるつもりか、無礼者めっ!!
[真っ赤になりながらばかばかと繰り返し、
目の前にある男の胸板をぽかぽか殴る。
どうせこんな事をしたって、ノーダメージだ。すぐに手を止めて]
……てっきり、さっきはあのまま抱かれると思ってた、ぞ
期待したのに……
[いや、体を気遣う気持ちは本物か?
だったら、キスをする前に聞かないか?
えっ、それともあのキスでその気になったわたしが悪いのか?
目元を赤く染めながら、恨みがましい視線を向ける。
その表情を見つめて、男の意図を何となく察した。
そうか、昨夜もこのように、言葉を引き出されようとした。
どれだったか]
[俺の気持ちを明け渡したら、
彼女のこれまで、そして今の気持ちと心をもらった。
俺のは彼女が女だった事でかたちが変わって、
でも凄まじい勢いで育った気持ち。
これがなければ、彼女の想いは世に出る事はなく、
無かったものになったかと思うと……
俺はあの試練の間に感謝すら覚える。
でもそれ以上に、
一緒に出ようと言ってくれたシール様にありがとうと伝えたい]
[俺のキスでほどけた唇が紡ぐ言葉に
色んな感情が押し寄せたが、
全部合わせて最終的に、愛おしさに成った。
俺の胸で泣く少女を抱きしめていたら、
彼女のこれまでの痛みが伝わって来る様だった。
過去に戻って彼女を救う事はできないけれど、
これからはずっと、俺が傍にいる。
それからベッドに倒れ込んだのは
やましい気持ちじゃなかった筈なのに。
ぐしゃぐしゃに泣いているのにきれいな顔に
少なからずそそられてしまって、
真摯に愛を告げた後に、その唇を塞いだ。
貪る様に、奉仕する様に口の中を犯せば、
彼女はされるがままになる。
時折漏れる息が色っぽくて、興奮する。
涙を零す様に、欲情してしまう。
キスだけでこんなに蕩けてしまう彼女がかわいくて、
愛おしくてたまらなくなってしまった]
[……このまま深く求めてしまう前に、彼女に俺の考えを伝えた。
考え無しでない事を伝えたかったのだけど、
多分タイミングを間違えている。
大人でもこんな風にはなるものなのだ……とは、俺は気付かなかったけれども。
まだぼんやりした顔の彼女にかわいいと言って
頭を撫でながら話し始めたら、
ゆっくりと余韻から戻った彼女が
考えを聞かせてくれる。
王都まで行こうと言う彼女に、
俺は穏やかに笑んで頷いた]
ん……わかりました。
[本当はこのまま連れ去ってしまいたかったけれど……
彼女の気持ちを無視して肉親と引き離す事は、
俺としても本意ではなかったから。
いざとなったら国を敵に回しても、
俺は彼女を守ろうと思う]
[彼女から俺の言葉が繰り返されれば、
俺は先ほどより強く頷いた。
具体的な行き先はすぐには浮かばないけれど、
彼女とならどこでも楽しそうで、]
俺、
シール様にかわいい服を
着てみてほしいんですよねぇ……
[なんてぽつりと口を挟んだだろう。
試練の間で妄想した事はまだ俺の中に続いていて、
しかもそれが叶いそうな気がして、俺の口元は緩んだ。
流石に今下着がどうのとかは言わなかったけど……
でも彼女の方がちょっとした爆弾発言を持ってくる。]
……え?
[急にリング、と言われて理解が追い付かなくて、
でも彼女が腹に手を当てているのを見て……
ああ!と結び付いた次の瞬間、俺の顔がちょっと赤くなった]
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