【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 耳に触れる、ヨシュア様の声。 歌が好きではないと、初めてご自身で 仰ってくださいました。>>56 なんとなくヨシュア様らしい、と思えば 口の端に僅かな笑みが浮かんだでしょう。 目の前にすうっと引かれつつある 闇色のカーテン。 いつもと変わらないあまり抑揚のないお声が、 今日はより静かに、そよぐ風に乗っては 心に届きます。>>57 視界を闇に落とすカーテンが、完全に 閉じられてしまう前に、意識を つなぎ止めて懸命に顔を上げて。 ] (107) 2020/09/28(Mon) 15:49:12 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 目にしたそのお顔に浮かぶ微笑み>>2:182は、 あの時>>2:182のものより随分と 穏やかで、美しくて 手向けて下さった言葉を>>-78確かに 胸に抱いて、どうかお元気で、と呟いて。 私もどうにか笑んだと思うのですが、 届いたかどうかわからないまま、 視界は真っ暗な闇に閉ざされていきました。 ] (108) 2020/09/28(Mon) 15:50:54 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ あ、と気づいた時には、私は 宮廷に居たようです。>>85 …私は少しも覚えていないのですが。 けれどそこに、もしあの華麗に馬を 操られた方がいらっしゃるのならば>>60 散々ご迷惑をおかけしたことを詫びて。 一息だけついたあと、アメリア様は無事に ハイアームズのお屋敷に戻られたか、 お身体にさわりはないか>>@7、 次々とその方に尋ねたことでしょう。 その際に神父様の動向を、何かの流れで 耳にすることはあったでしょうか。 あったのならば目を伏せて。 そうしてようやく、自分がまだその方に 名乗りもしていないと言う事に気づいて、 慌てて名前を伝えるのでした。 ] (109) 2020/09/28(Mon) 15:54:09 |
【人】 旅のヴァイオリン弾き ニコロとある酒場にて [ ニコロは演奏が終わるとカウンター向かった そこにはジントニックを飲む 楽器工房の彼女がいた>>53 ] 来て、くださったのですね ありがとうございます [ ニコロはそう言うとカウンターの奥の店主に もう一曲、ここで弾いて良いかと訊ねた ] 「好きにしな。何曲でもどんな曲でも。誰に向けたっていい ここでは好きに音楽を楽しみな」 [ ニコロはそれを聞くと微笑みながら「ありがとう」と 店主にお礼をいった ] どうか、1曲聴いてもらえませんか? 貴女に整えて頂いたこの子の本当の音を聞いて欲しい それと同時にあの時の>>2:79 ねぇ、自分の歩いてきた道に 後悔したことはない? と聞かれた時の答えを… 彼女がうなづいたのなら [ ニコロはそう言ってヴァイオリンを鳴らすだろう]* (110) 2020/09/28(Mon) 19:42:51 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 着替えるために一人になれた私の居る場所は 明るく差し込む光がキラキラと眩しく、 昨日見たシャンデリアのように輝いては、 今までの出来事が頭を過って、 ヨシュア様やアメリア様の笑顔が 光の中に浮かんでは消えて。 ふ、とその世界がぼやけて。 しばらくの間膝を抱えて、掌に歯を当てて 嗚咽を漏らさぬようにしながら 止めどなく流れ出る涙で 足を、床を、濡らしていました。 ……同じ頃、同じようにひとり涙を流される アメリア様>>@17を知っていたら、 私はあの方をお一人にしてしまったことを 心の底から後悔したでしょう。 例えハイアームズ家の皆様に、 あとはこちらでと言われたのだとしても、 あの時、あの方が、 私にお願いして下さったのに>>58 (111) 2020/09/28(Mon) 20:04:42 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 私に湯浴みを勧めてくださる声が聞こえれば、 ごしごしと顔を擦って。 まだぼうっとする頭を2、3度振って、 言われるがままお言葉に甘えてお湯を借りる ことにしました。 身体中がビリビリと滲みるし、髪は所々 ばりばりに固まっていたし、着ているものは 汚れは酷いし、こんな姿でアメリア様や 皆様の前に居たのかと改めて知って、 消えて無くなりたいような思いでまた 涙がこみ上げて、慌ててざぶんと頭から お湯をかけて誤魔化しました。 湯浴みに付き添ってくださった方が、 傷も綺麗に治せますよ、と仰った時には 驚きましたが、この国の王族方には、 そのような不思議な力をお持ちの方が いらっしゃるということは聞いたことが あったのを思い出し、小さく頷いて。 ] (112) 2020/09/28(Mon) 20:06:52 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ …それから、大変暖かいそのお申し出を、 丁重にお断りしました。 この傷は、私が生きる証。 今までも、これからも。 お気を悪くなさらなかったかしらと 思いながらも、その方が、傷はそのままに 綺麗に手当てをしてくださるのであれば その手をじっと見つめて。 着替える為に足を踏み出した時、 その歩みが随分軽くなっていることに気づけば、 その方に向き直って深く頭を下げるのでした。 ]* (113) 2020/09/28(Mon) 20:10:20 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ そして、もし、そのすれ違いに彼女が 気づこうものなら、 彼女自身にには全く非がないのにも関わらず 「全ての責任は自分にある」として、 自費で損失補填を名乗り出るところだった ようだ。>>76 一方、かくいうエリクソン自身は、 新たな強者、メイレン・シュレグマーから 言外に挑戦の引き受けを言い渡されたのだ と信じて疑わず、 若さゆえなのかただの阿呆なのか、 興奮もしばらく冷めることのない様子。 どうやらこのすれ違いは 解消されることもないまま、 明日の演奏会を迎えることになりそうである。]* (115) 2020/09/28(Mon) 23:32:58 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン―表彰式・宮廷 舞踏用大ホール― [ コンペ2日目が終了した、その次の日。 2日目と同じ会場、舞踏用大ホールを使って 表彰式が行われた。 場内は、前2日のコンペ本番にも劣らぬ 盛況振り。 さらにこの国の貴族達や、 審査員以外の宮廷楽士の顔ぶれもあり、>>78 この発表が、この国にきわめて 大きな影響を与えるのだということを 一目で窺い知れるほどだった。 ] (116) 2020/09/29(Tue) 0:55:01 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 6人組はじめ、コンペ参加者は、 審査員たちと向き合う形で、 区画された空間内に、 わらわらと集まっている。 遠目には、 コンペ前日に橋の上で出会い そしてコンペ本番では 奇跡のような歌声を披露し>>1:253 観客たちを熱狂の渦に巻き込んだ あの、教会の娘の姿もあっただろうか。 声をかけようか─── と一歩踏み出そうとしたものの、 ちょうどその時、 宮廷楽長による表彰式開始の宣言 が場内に響き渡る。>>79 あわてて足を引っ込め 舞台のほうに向きなおった。 ] (117) 2020/09/29(Tue) 0:55:20 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン (118) 2020/09/29(Tue) 0:55:53 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ ……もう既に、 5位から1位までの全ての受賞者が 発表されたのだろうか。 参列者達が一斉に 手を叩いているのが見える。 彼らの一部は、 どうやら自分たちの方を向いて 拍手を送っている気がする。 うずくまる者の姿や>>83 肩を落とし去って行く者の姿も その視界は捉え。 ] (120) 2020/09/29(Tue) 1:01:22 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン (121) 2020/09/29(Tue) 1:03:01 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン───4位。 ───4位、だった…。 [ もとより宮廷楽士の肩書きが 欲しかったわけじゃなかった。 それでも。 手応えは、あった。 演奏も。観る者の反応も。 かの平台奏者との掛け合いで、 自分が戦う場所はもうこのコンペじゃない、 メイレン・シュレグマーはじめ その道のプロ達と渡り合っていくのだと そう、確信していた。 ] (122) 2020/09/29(Tue) 1:03:44 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ 突きつけられた4位という現実に。 さながら、丁寧に積み上げたモニュメントが 一閃の雷で破壊されたように… 昨夜から、まるで夢見のように 抱いていた未来の展望が、 がらがらと音を立てて崩れ落ちていく。] (123) 2020/09/29(Tue) 1:05:09 |
【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン[ …それは自身だけじゃなく、 仲間達もそうだったようだ。 全員、その場に立ち尽くしていた。 急かすように手招きする裏方スタッフの姿が 視界に入る。 「はやく前に来い」ということらしい。 重い足を無理やり動かしてそちらへ行き、 宮廷楽長から 賞状と景品を受け取った。 >>83>>84 ] (124) 2020/09/29(Tue) 1:05:30 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a7) 2020/09/29(Tue) 1:12:13 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a8) 2020/09/29(Tue) 1:30:33 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 身嗜みを整えて、促されるまま足を向ける その場所は、昨日と同じ宮廷内の 豪華で大きなホール。 ご厚意でそれは可愛い服に着替えさせて 頂いていた子どもたちと合流出来たのなら、 また胸に熱いものが込み上げて 抱えるように皆を抱きしめたでしょう。 湧き上がる拍手に視線を上げれば、 そこには優雅なカーテシーを行って女性>>96 それは、あの日の審査員の方。 私に生きる希望を下さった、 誇り高き宮廷音楽家の メイレン様… (125) 2020/09/29(Tue) 8:14:12 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 細く、長いその指>>1:85が、 鍵 盤の上を踊る。軽やかに、優雅に、舞う指から紡がれる音は 華やかで、白と黒の鍵盤から鮮やかな花を あたり一面に咲かせるよう。 と、曲調が変化して。 それはなにかの始まりを感じさせるような旋律。 刺激的な物に、でもまたしっとりとした物に、 次から次にその姿を変えて行く音。 私は瞬きも、息すら忘れて、食い入るように 見つめていました。 そしてその指が鍵盤から離れて、 会場が静寂に包まれた瞬間 (126) 2020/09/29(Tue) 8:17:53 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 宮廷内だと言うのに、そんなはずはないのに、 竜巻のような突風がごうと吹き付けたような 力が、私の背を思わずのけぞらせていました。 ] [ 舞う指は、先程の優雅さとは違う、 鋭く、強く、叩きつけるような物さえ 垣間見れて。 決して不快ではない轟音を轟かせ、 その存在を確かに知らしめるような、 それは、まるで 雷鳴 のような (127) 2020/09/29(Tue) 8:20:32 |
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