(a23) 2019/04/13(Sat) 20:59:24
[ ―――彼女の答えは聞けなかった。
自ら探せと言い残し、
順番を迎えた彼女が消えたあとはまたひとりきり。
名か、境遇か、それとも他の何かだったのか、
存在感だけが残ってその幻想は夢で語りかけてくる ]
[我慢して、我慢して―――我慢しきれず手を伸ばしてしまう程
嗚、とても、魅力的だ
君が絶望を抱いて死ぬことに心的外傷を、私が抱くならば
君の心的外傷は神話通りであるならば
容姿なので、あろうか
だったら、それごとひっくるめて、喰らうてやりたい
清廉な君を、欲深き己のところまで
引きずり落してしまいたい
三千世界の鴉を殺しても、未だ足りぬほどに
君との夜を、長々と紡いでしまいたい
恋が人を盲目にするというのなら
慾は抑えるほどに、燃え広がってゆくのだろう
君も願わくばその慾を知ってくれ
できれば、私に抱いて呉れないか
浅ましく願いながら、君に触れる]
小説のひろいん?はとても
気持ち良いというて、おったがな?
どうも前立腺とやらを、責め立てれば
とても気持ちよく、なるのだとか
そうでなくば、戦国で衆道は流行すまいて。
試してみる価値は、あろう?
[残念ながら薄い本に関しての知識もないし
男女構わずとっかえひっかえする希臘出身でもない
とはいえ、男同士であるがゆえに
何処を責めれば気持ちよくなれるのか、位は
何となしにわかるものだ
或いは、女体を知っているからこそ
男であっても、ここを触れれば喜ぶのではないか、と
考え、実行することもまた可であるのだ]
気持ち悪い、にしては
随分と気持ちよさそうな、声で鳴いているでは、ないか。
我慢せぬでも、よいぞ?
[我慢しても色気が増すばかりよと
内心で呟き、胸の飾りがぷっくりと
形作られ、生娘の様に膨らむまで
執拗に弄べば、漏れ出る声を楽しんで
散々片方をいたぶった後、君の雄へと手を伸ばしかけ
――――のばしかけ
揶揄への返答を、聞くのだ]
そうさな、ほかの者となど
させは、せぬよ。
[これでも私とて、人並みに。嫉妬もする
独占欲を振りかざすつもりはないが
そう私に宣言する、気概があるというのなら
それに乗って、固く約を契らせてしまおうか]
お前を暴くのは、私だけでありたいから。
[その体の奥まで触れるのも
お前の雄を弄び、このような色匂わす姿を見るのも
でなくば、きっと胸を焼くのだ
焼いて焼いて、清姫やら八百屋のお七の気持ちを
理解して、しまうのであろう
大事だから大切にして
君の気持だけを優先したいというのに
抑えきれぬ、浅ましい己は
君の言葉に歓喜して
手を伸ばすのだ]
[喘ぐ姿を眺めながら、圧や速度を変えて
君の雄を弄ぶ指が、鈴口を押えて、抉って
竿を掌が擦り上げるなら、
彼から甘い声の蜜が滴り、余裕が剥がれ落ちてゆくのがわかる
だが、それは戴けぬよ?]
我慢するな、クガネ。
変になってよいでは、ないか。
それが、気持ち良いという、ものだよ。
[口に当てる、悪戯な片手
快楽から逃れようとする様がどうにも
愛らしく、悪戯心を刺激する
好いた相手を褥に押し倒し、急所を晒すさまを
じっくり眺めて、己の手の中で乱れてくれるのだ
私も男だ。喜びを抱かぬはずが、なかろうて
緩やかに昂ってゆくのがつぶさにわかるからこそ
余計に]
[ようやく口を開いたと思えば、
静止の声に惑いて、愛撫は止まる
懇願めいた涙の声に、ここで止めても
……と、言いかけて。これが心的外傷になって
二度と触れられぬのは、と葛藤する。
――それに、どうもここで終るのは
非常にとても。私の身にも苦痛ではあった
この痴態でお預けは、非常に苦しく
慾を解き放った獣の前では、
その姿はまさに、煽るものでしかない]
“ 大切なものは、なに? ”
[ 幻想が織る、未来と過去と願望と拒絶の狭間で。
掴めそうな何かに無意識に手を伸ばす ]
—―- ”手”では一度、止めよう。
だがそのままもつらかろう?
出した方がすっきりするさ。 なぁ?
[囁けば、躊躇いなくその起立を口に含む
確か本によれば喉奥まで、だったか
包み込むと気持ちが良いらしい
雄の香が、鈴口にたまっているのであろう先走りの苦みが
口内に広がるが、太いそれを咥え込んだなら
じゅぷ、り。と
自身の唾液と絡め、卑猥な音を奏でながら、
舌で陰茎をなめ上げ、喉や頬の肉で緩く締め付ける
今後女陰を味合わせてやれぬなら、
粘膜に包まれればそれに近くは、なろうてとばかりに
吸いつき舐める様は、普段の無表情よりも
多少崩れた、慾に頬をわずかに染めた
慾孕む男の顔になっていたことだろう]
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